ⅩⅣ 保証業務の意義と種類

ⅩⅣ 保証業務の意義と種類
• 学習のポイント
– 保証業務の意味
– 保証業務の種類と相違点
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保証業務とは?
• 定義
– 主題に責任を負う者が一定の規準によって当該主
題を評価又は測定した結果を表明する情報につい
て,又は,当該主題それ自体について,それらに
対する想定利用者の信頼の程度を高めるために,
業務実施者が自ら入手した証拠に基づき規準に照
らして判断した結果を結論として報告する業務
(企業会計審議会『財務情報等に係る保証業務の概念的枠組みに関する意見書』2004年)
2
保証業務とは?
• 主題:保証対象である情報のもとになるもの
– 経済活動・事象,取引,内部統制 など
• 主題に責任を負う者:組織の責任者,経営者 など
• 一定の規準:情報を作成するための基準,会計基
準,内部統制評価基準 など
• 主題を評価又は測定した結果を表明する情報:財
務諸表,内部統制報告書,四半期財務諸表 など
3
保証業務とは?
• 想定利用者の信頼の程度を高める:保証の提
供
• 業務実施者:監査人,レビュアー など
• 自ら入手した証拠:監査証拠,レビューによ
る証拠 など
• 結論:監査意見,レビューの結論 など
• 報告:監査報告書,レビュー報告書 など
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保証業務とは?
• 対象
– 経済事象等に対する責任者が作成・公表する情報
• 目的
– 情報利用者の情報に対する信頼の程度を高める
=保証の提供
• 方法
– 信頼性を検証して結果を報告
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保証業務の種類
保証業務
・四半期レビュー
財務諸表監査
内部統制監査
・コンプライアンス検証業務
・CSR 報告書検証業務
合意された手続
調製業務
税務業務
コンサルティング
6
保証業務の形式
• 合理的保証業務
– 積極的形式の保証を提供
→「∼と認める」
• 限定的保証業務
– 消極的形式の保証を提供する
→「∼でないと信じさせる事項は認められない」
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保証業務と保証の水準
• 保証の水準
– 合理的保証業務
• 相対的に高い=失敗のリスクが相対的に低い
• 保証コストが相対的に高い
• 例)財務諸表監査,内部統制監査
– 限定的保証業務
• 相対的に低い=失敗のリスクが相対的に高い
• 保証コストは相対的に低い
• 例)四半期レビュー
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保証業務としての財務諸表監査
評価又は測定
提示
財務諸表
一般投資者
経営者
経営内容
会計基準準拠性
の評価
会計基準
監査報告書
監査人
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監査以外の保証業務
• 「社会・環境報告書」に対する保証業務
(資料)
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レポートについて
• 以下の要領でレポートを提出して下さい。
• テーマ:日本の公認会計士制度について調べて報告
しなさい。何を調べるかは任意(例えば,歴史,外
国との比較,課題など。複数事項でも可)。
• 1,500∼3,000字(A4用紙で1∼2枚)程度
• 参考文献を明示すること。
• 表紙をつけ,学生番号と氏名を記載すること。
• 最終期日:2015年1月6日(火)の授業終了時
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次回予告
• 財務情報の信頼性と内部統制監査
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