~ 2015年6月にかけての見解 ~

2015年1月13日
2015年 新春号
~ 2015年6月にかけての見解 ~
経済① : 米国/ユーロ圏/日本、 金融政策、 主なリスク要因
経済② : 中国/豪州/ブラジル/新興国、 商品市況
債 券 : 米国債/ドイツ国債/日本国債/新興国債券
為 替 : 米ドル/ユーロ/豪ドル/ブラジル・レアル
株 式 : 米国/ユーロ圏/日本/新興国
p 2
p 4
p 6
p 8
p10
■過去6ヵ月の主要マーケットの推移と主な出来事■
110
105
(2014年7月1日~2014年12月31日)
世界株式*(2014年6月30日=100として指数化、左軸)
中国の8月の 米軍等、シリア領内
ECB総裁、追加
金融緩和の用意 ECB、追加 主要経済指標 で「イスラム国」への
の伸びが鈍化 空爆開始
があると述べる 利下げを
FRB、量的緩和に
(8/22)
(9/22)
決定(9/4) (9/13)
伴なう資産買入の
終了決定(10/29)
100
95
130
中国、2年4ヵ月
ぶりに利下げ
(11/21)
中国のGDP
成長率、
3四半期ぶり
に加速(7/16)
90
85
見送り(11/27)
119.90
米国でエボラ
出血熱の2次
感染判明
(10/12)
ウクライナ政府
と親ロシア派が
停戦で合意
(9/5)
ウクライナを巡る、
欧米・ロシア間の
経済制裁の応酬
に懸念が拡がる
(7月末~8月上旬)
(円)
125
OPEC、原油減産
120
98.3
115
独経済指標の下振れ
などを受け、欧州景気
に先行き不透明感
(10月)
自・公連立、 大統領を選出できず、
衆議院選挙 ギリシャ議会の解散・
で大勝
総選挙が決定(12/29)
(12/14)
安倍首相、消費税
率引き上げ延期、
110
衆院解散・総選挙
を表明(11/18) ギリシャで大統領
選挙の前倒し決定。
政局不安が台頭
(12/9)
105
日銀、量的・質的
内閣改造および
自民党役員人事 金融緩和の拡大
を控え、政策期待 を決定(10/31) 円相場(対米ドル、右軸)
高まる(9/2)
80
*MSCI ACワールド指数(米ドル、トータル・リターン・ベース)
3.0
FOMC参加者の金利見通し
(%) 米10年国債利回り
引き上げ(9/17)
100
FRB副議長、利上げ先送り
の可能性に言及(10/13)
2.5
2.0
6月の米雇用者
数、予想を大きく
上振れ(7/3)
8月の米雇用者数、
予想を大きく下回る(9/5)
米利上げ前倒し
観測が強まる
(9月上・中旬)
1.5
14年7月
14年8月
14年9月
2.17
米7-9月期GDP速報値、
予想を上回る伸び(10/30)
14年10月
14年11月
11月の米雇用者数、
2012年1月以来の
大幅増(12/5)
14年12月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
※上記グラフ・データは過去のものであり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
1
世界経済の振り返りと今後の見通し①
米国:堅調な景気が持続
景気は堅調で、個人消費や設備投資、住宅建設など
に牽引され、今年上半期にとどまらず、下半期につい
ても、前期比年率+2.8~3.0%の力強い成長を見込ん
でいます。
雇用については、住宅建設および関連サービス分野
を中心に、今後も順調な拡大が見込まれ、失業率が
緩やかな低下を続けると予想しています。こうした中、
賃金の上昇率が高まり始める一方、ガソリン価格の低
下などにより物価上昇が抑えられることもあり、個人
消費が支えられると想定されます。これに伴ない、住
宅の需要増加と価格上昇が見込まれることもあり、資
産効果が一段と高まることでしょう。
ユーロ圏:状況は改善へ
ウクライナ問題の影響などから、2014年7-9月期に
GDP成長率が前期比+0.2%にとどまるなど、厳しい
状況が続いてきました。しかし、今後は、通貨ユーロ
の下落や、中小企業向け貸出などの域内の信用状況
の一定の改善、さらに、原油価格低下の恩恵もあり、
徐々に回復に向かうと見込まれます。弊社では今年
上半期のGDP成長率を前期比年率+1%台前半、下
半期は+1%台後半と予想しています。なお、消費者物
価指数の伸びが目先、前年比横ばい近くに低下する
と見込まれるものの、変動の大きいエネルギーや食
品などを除いたコア・ベースでは+0.7%前後の水準が
維持されるとみられ、デフレ懸念の緩和につながると
見込んでいます。ただし、金融システムが依然として
脆弱であることや、ギリシャでの総選挙の行方、さらに、
こう着状態が続くとみられるウクライナ情勢に注意が
必要です。
し7月とみています。ただし、物価上昇率が低いほか、
世界景気の回復に脆弱さが伴なうことなどもあり、追
加利上げは毎会合0.125ポイントに抑えられると見込
んでいます。このため、年末の政策金利は0.75~
1.00%にとどまることとなり、景気やリスク資産を引き
続き支えると見込んでいます。
ユーロ圏については、今年の早い時期ないし4-6月期
に、国債買入れを通じた量的緩和が何らかの形で行
なわれると考えています。ただし、財政健全化に向け
た各国政府の意欲を損なうことのないよう、少なくとも
当初の規模は抑えられるとみています。
日本では、昨年10月末に市場の意表をついて追加金
融緩和が決定され、一段の円安となりました。主要国
の間で円安への批判は限定的で、米財務次官に至っ
ては、日本のデフレ脱却は世界経済にとって不可欠と
して、日銀の政策を支持しているほどです。ただし、円
安がさらに急速に進むようであれば、海外から不満の
声が挙がる可能性もあります。また、日本国内でも、
円相場が余りに大きく振れることは望まれていません。
今後は、円安の一因ともなってきた、日本の経済指標
の軟調さに変化が見込まれ、日米の金融政策の方向
性の違いを背景とした円安圧力の一部を相殺する可
能性があります。
主なリスク要因
日本:消費税率引き上げの影響を克服
原油を中心に資源の価格が下落したことに伴ない、新
興国市場やハイ・イールド債券市場に動揺が見られま
す。ただし、価格低下が需要の拡大を促すと見込まれ
るほか、シェール・オイル分野での投資削減などを背
景に、米国のエネルギー供給がやがて頭打ちとなる
可能性もあることなどから、資源分野の厳しい状況も
あと2、3ヵ月程度で変化すると予想しています。
2014年7-9月期まで2四半期連続のマイナス成長と
なったものの、10-12月期以降は、消費税率引き上げ
の影響が弱まるほか、賃金上昇の継続やエネルギー
価格低下の恩恵もあり、景気は回復に向かうと見込ま
れます。GDP成長率は、在庫積み増しに加え、個人
消費や設備投資を主な牽引役に、今年上半期が2%
台半ば、下半期は1%台後半になると予想されます。
ウクライナ情勢については、双方とも過激な行動を望
んでおらず、膠着状態が続くことでしょう。なお、世界
経済に大きな影響を及ぼすような制裁や報復は見込
まれないものの、冬場にロシアが天然ガスの供給を絞
り込むようなことがあれば、険悪な状況に転じる可能
性もあります。イラク情勢についてもまた、膠着状態が
見込まれます。
金融政策:米利上げのペースは極めて緩やかに
さらに、最終的に大混乱は回避されると予想されるも
のの、ギリシャの政局にも注意が必要です。
米国について、弊社では、利上げ開始を今年6月ない
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
2
■主要経済指標などの推移■
世界の貿易量および鉱工業生産と主要国・地域の景気先行指数の推移
(%)
(2012年1月~2014年11月)
5
世界の貿易量
4
世界の鉱工業生産
いずれも3ヵ月移動平均の3ヵ月前比
3
(2014年10月のデータまで)
貿易量の拡大が続く中、
鉱工業生産の鈍化に
一服の兆し
2
1
0
-1
102
景気先行指数
米国
101
ユーロ圏
日本
水準は異なるものの、米国、
ユーロ圏、中国では安定的な
成長が、日本では成長の持ち
直しが示唆されている
100
99
(長期移動平均=100)
98
12年1月
12年7月
13年1月
中国
13年7月
14年1月
14年7月
(CPB(オランダ経済政策分析局)およびOECD(経済協力開発機構)のデータをもとに
日興アセットマネジメントが作成)
150
シティ・エコノミック・サプライズ指数*の推移
(2012年1月6日~2015年1月2日)
(ポイント)
100
50
米国で予想を上回る経済
指標が目立つ。中国では
予想下振れが減少傾向に
0
-50
-100
中国
米国
-150
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
* 各種経済指標と事前の市場予想とのかい離を指数化したもので、
予想通りであればゼロ、上振れが多ければプラス、下振れが多ければマイナスを示す。
出所:シティグループ・グローバル・マーケッツ
■主要国・地域のGDP成長率(2014年12月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
米国
ユーロ圏
日本
中国
(単位:%)
2014年
2015年
2015年
2015年
通年(予想) 上半期(予想) 下半期(予想) 通年(予想)
2.3
2.9
2.9
3.0
0.8
1.3
1.8
1.3
0.7
2.5
1.8
1.5
7.2
6.8
7.0
7.0
(半期ベースの数字は前期比年率換算、通年の数字は前年比)
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
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目論見書)をご覧ください。
3
世界経済の振り返りと今後の見通し②
中国:景気を再度、下支え
景気は、統計が示す以上に鈍化した可能性がありま
す。さもなければ、不動産分野をはじめとする様々な
締めつけ策を当局が緩めることはなかったでしょう。昨
年10月以降、インフラ・プロジェクトの承認が加速され
たほか、11月には2年4ヵ月ぶりに利下げが行なわれ
ており、原油価格の低下とあわせて、景気を支えるこ
とでしょう。弊社では、今年上半期のGDP成長率は前
期比年率+7%弱と、市場予想の7%を下回るものの、
下半期には+7.0%に持ち直すと見込んでいます。なお、
生産者物価指数の伸びがマイナスを続ける中、足元
では消費者物価指数の伸びが大きく鈍化しています。
当局が景気下支えを目指しているものの、状況が悪
化するリスクは残っています。なぜなら、住宅市場に
かなりの陰りが見られるほか、個人や企業、地方政府
に対する与信条件は引き締まったままです。また、公
害抑制・削減に向けて今後もかなりの努力が続けられ
る見通しで、鉱工業生産に引き続き制約が及ぶことで
しょう。ただし、改革に向けた取り組みにより、今年の
成長見通しが大きく改善する可能性も考えられます。
綱紀粛正や公費削減、成長の速さより質を重視する
当局の姿勢などが投資家や企業からの信頼向上につ
ながれば、高度な機器やシステム制御ソフトなど、設
備投資の増加に結び付くと考えられます。特に、大き
な可能性を秘めているサービス分野が、成長の主な
牽引役となり続ける可能性が高いとみられます。
豪州:景気見通しは年内に改善へ
景気は足元、鈍化傾向にあるものの、景気の牽引役
が従来の鉱業分野から他の分野へと徐々に移行して
おり、景気見通しは年内に改善すると見込まれます。
個人消費や住宅建設が拡大する一方で、企業の投資
は金利低下にもかかわらず冴えません。ただし、企業
についても、財務状況が極めて良好なこともあり、景
況感が改善に向かえば、鉱業分野での落ち込みを補
うような、投資の活発化につながると考えられます。ま
た、昨年9月以降、豪ドルが対米ドルで軟調となってい
ますが、豪ドル安は、景気や企業の海外収益の押し
上げ要因となるだけでなく、景気の牽引役の移行を後
押しすることでしょう。
ブラジル:変化と改革を示唆する経済閣僚人事
昨年10月の大統領選挙で大接戦の末に再選を果たし
たルセフ大統領は、ブラジルの中長期の見通しを改善
させるべく、変化と改革が求められていることを自覚し
たようです。第2次ルセフ政権の経済閣僚人事からは、
今後、財政の健全化に向けた取り組みや、インフレ抑
制のための金融引き締めが見込まれるほか、インフラ
投資の積極化、産業の近代化、役所の手続きの簡素
化、エネルギーの価格管理に象徴される、政府の市
場介入の削減などが進められると期待されます。
新興国:アジアを除くと総じてやや弱気
原油価格の大幅下落により、ロシアやベネズエラなど
は危機的状況にあるとみられ、米国の利上げや米ド
ル高が加われば大きな痛手となることでしょう。一方、
アジアを中心とした原油輸入国の場合、原油安からの
恩恵が見込まれます。今後は、原油価格が緩やかな
がらも回復に向かい、資源国などでの大きな危機は
回避されるとみられるものの、価格水準は昨年をかな
り下回ることでしょう。このため、現在、危機的状況に
あるとみられる国々へ過度に楽観的になるのは避け
るべきで、むしろ、景気へのダメージが各国の不動産
価格に与える影響に注意が必要です。
新興国の通貨、債券利回り、株価は引き続き、国に
よって方向性や振れがマチマチになるとみられます。
注目すべき国はトルコです。同国は原油安の恩恵が
見込まれる一方、国際的な資金の動きに影響を受け
易いため、同国の市場が揺らぐようなことがあれば、
新興国に動揺が拡がる兆しとなるかもしれません。
商品市況:緩やかに反発
原油価格の低下を背景とした設備投資の削減などに
より、米国のエネルギー生産が頭打ちになると見込ま
れるほか、そうした動きが確認された後には、サウジ
アラビアなども原油生産の削減に動くとみられること、
さらに、世界景気の回復が予想されることもあり、原
油だけでなく、商品市況全般が緩やかに上昇すると見
込んでいます。なお、ウクライナおよびイラクの情勢に
ついては、膠着状態が続くと見込まれます。また、そ
の他の新興国や中東諸国での地政学的リスクについ
ても、時にリスク資産の動揺につながるようなことは
あっても、危機にまで発展する可能性は低いとみられ
ます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
4
■主要国の政策金利と商品市況の推移■
米国(FFレート誘導目標)
(%)
(2012年1月初~2014年12月末)
0.3
1.2
ユーロ圏(リファイナンス金利)
(%)
(0.00%~0.25%)
「
「
少
な
く
と
も
0.1 14
年
終
盤
」
(2012/1)
0.2
0.0
12年1月
12年7月
13年1月
(0.00%~0.10%)
0.1
目 「物
途価
」
を安
導定
入の
目 「物
標価
」を 安
導定
入の
(2012/2)
0.0
12年1月
160
13年7月
14年1月
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
12年1月
14年7月
日本(無担保コール翌日物)
(%)
0.2
1.0
事実上のゼロ金利の期限
失
も失 失
少
、 業 業
な 業
か率 率
く 率
なが 目
目
と
り6.5% 標
も 標
の
を
15
期を を
明
年
間下 削
半 示
、 回 除
継 っ (2014/3)
ば(2012/12)
続て
」
(2012/9)
(2013/12)
「量
的
・質
的
金
融
緩
和
」を
導
入
「
量
的
・
質
的
金
融
緩
和
」
を
拡
大
(2013/1)(2013/4)
12年7月
13年1月
600
13年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
ご参考:米国、ユーロ圏、日本の中央銀行のバランスシ ート規模
(2007年末=100として指数化)
米国
500
400
300
日本
200
ユーロ圏
(2014/10)
14年1月
14年7月
100
12年1月
ブルームバーグ商品指数
(ポイント)
12年7月
140
150
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
北海ブレント原油先物
(米ドル)
120
140
100
130
80
120
60
110
100
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
40
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2014年12月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(米国については範囲の上限値)
米国(FFレート誘導目標)
ユーロ圏(リファイナンス金利)
日本(無担保コール翌日物)*
北海ブレント原油先物(単位:米ドル/バレル)
ニューヨーク金先物(単位:米ドル/トロイオンス)
ブルームバーグ商品指数
2014年
2015年
2015年
2015年
12月末 3月末(予想) 6月末(予想) 12月末(予想)
0.25%
0.25%
0.50%
1.00%
0.05%
0.05%
0.05%
0.05%
57.33
69
72
76
1,184.10
1,180
1,170
1,145
104.33
113
114
116
*2013年4月の「量的・質的金融緩和」の導入に伴ない、金融市場調節の操作目標はマネタリーベースに変更されています。
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
5
債券市場の振り返りと今後の見通し
10-12月期の振り返り
米国債:利回りは一時、2.0%台に低下
米国の10年国債利回りは、良好な内容の米経済指標
の発表を受けた利上げ観測の強まりなどを背景に、
上昇(債券価格は下落)する場面もありました。しかし、
中国や欧州での予想を下回る内容の経済指標の発
表や、IMF(国際通貨基金)による世界経済見通しの
下方修正、原油価格の大幅下落などを背景とした投
資家のリスク回避の動きに加え、米国の低水準のイン
フレ率、堅調な国債入札、日本や中国での金融緩和
の強化、ユーロ圏での量的金融緩和実施観測の強ま
りなどを受け、概ね低下(債券価格は上昇)基調で推
移しました。12月半ばには一時、2.0%台にまで低下し
ました。
ドイツ国債:利回りは0.6%割れ
ドイツの10年国債利回りは、世界的な景気減速懸念
の強まり、国債買入れを含めた量的金融緩和の可能
性を示唆するECB(欧州中央銀行)総裁の発言、欧州
委員会によるユーロ圏の経済成長率見通しの下方修
正、さらに、ギリシャの政情不安などを背景に、低下
(債券価格は上昇)傾向で推移しました。12月には
0.6%を割り、0.5%台半ばまで低下しました。
日本国債:利回りは0.3%台に低下
日本の10年国債利回りは、11月前半に消費税率再
引き上げの延期観測を受けて財政悪化懸念が強まっ
たことなどから、上昇(債券価格は下落)する場面が
あったものの、国債市場での好需給の継続や、欧米
の長期金利の低下傾向、10月末の日銀による追加金
融緩和の決定、さらに、2014年7-9月期のGDPが予
想に反して2四半期連続のマイナス成長となったこと
などを背景に、概ね低下(価格は上昇)基調となりまし
た。そして、12月には0.3%台に低下しました。
入依存度が高く、価格下落により経常収支の改善期
待が高まった、トルコやインドネシア、失業率の改善や
インフレの鈍化傾向などを受けたブラジルなどの債券
が上昇しました。ただし、11月下旬にOPEC(石油輸
出国機構)が減産を見送ったことなどを受け、12月前
半に原油の価格下落が勢いを増すと、投資家がリス
ク回避に動き、新興国債券の価格が総じて急落しまし
た。ただし、同中旬以降、原油価格の下落ペースが大
きく鈍ると、新興国債券は上昇に転じ、急落による下
げのかなりの部分を回復しました。
今後の見通し:G3の国債利回りは緩やかに上昇
米国、ユーロ圏、日本(G3):ECBや日銀による積極
的な金融緩和、原油価格の下落などを背景に、G3の
国債利回りは昨年10-12月期に予想に反して低下しま
した。しかし、世界景気および商品市況の回復などを
前提に、弊社では、G3の国債利回りが向こう半年、緩
やかに上昇すると見込んでいます。
新興国債券:先進国の投資家は、世界のGDPに占め
る新興国の割合ほど新興国市場に資金を配分してい
ません。このため、中期的には新興国市場への資金
流入が続くと期待されます。また、短期的にも、昨年
末にかけて大きく下落した商品市況が、今後は緩や
かな持ち直しに転じ、新興国市場も落ち着きを取り戻
すと見込まれます。
ただし、中国の経済成長率の下振れ懸念が強まる場
合や、米国の利上げ時期が大幅に前倒しとなったり、
利上げ幅の見通しが大きく引き上げられるような場合
には、新興国市場が再度、動揺する可能性も考えら
れます。また、財政赤字や経常赤字、政治リスクなど、
各国固有の要因の影響から、新興国市場の中でも大
きな差が生じると見込まれます。
新興国債券:12月上旬に一時、急落
新興国債券相場は、中国や欧州での景気減速懸念な
どを背景に米長期金利が低下したことや、原油安を背
景に石油輸入国の経常収支改善期待が高まったこと
などを受けて、10月中旬までは総じて上昇しました。し
かし、その後は国によってマチマチの動きとなり、主要
輸出品目である原油の価格下落などが弱気材料と
なったロシアなどの債券が下落する一方、原油の輸
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
6
■債券指数・利回りの推移■
(2012年1月初~2014年12月末)
1,000
(ポイント)
(ポイント)
550
シティ世界国債指数(米ドル・ベース)
シティ世界国債指数(除く日本、ヘッジなし、円ベース)
500
450
950
400
350
900
300
250
850
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
200
12年1月
14年7月
米国債利回り
(%)
4.0
3.5
3.5
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
ドイツ国債利回り
(%)
3.0
10年債
3.0
2.5
2.5
2.0
2.0
1.5
1.5
1.0
1.0
10年債
2年債
0.5
0.666
2年債
0.5
0.0
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
0.0
日本国債利回り
(%)
1.2
▲0.098
-0.5
12年1月
750
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
新興国債券指数*
(ポイント)
10年債
1.0
700
0.8
692
0.6
650
0.4
2年債
0.2
600
0.0
-0.2
12年1月
▲0.022
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
550
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
*JPモルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・プラス(ヘッジなし、米ドル・ベース)
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2014年12月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(シティ世界国債指数は米ドル・ベース、
ただし、除く日本の指数はヘッジなし、円ベース)
シティ世界国債指数
シティ世界国債指数(除く日本)
米国10年国債利回り
ドイツ10年国債利回り
日本10年国債利回り
2014年
2015年
2015年
2015年
12月末 3月末(予想) 6月末(予想) 12月末(予想)
902.26
891
881
867
479.78
483
488
490
2.17%
2.35%
2.45%
2.65%
0.54%
0.75%
0.85%
1.00%
0.33%
0.35%
0.50%
0.70%
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
7
為替市場の振り返りと今後の見通し
10-12月期の振り返り
米ドル:10月末以降、急激な円安・米ドル高に
10月前半は、世界景気の減速懸念などに伴なう投資
家のリスク回避の動きを背景とした円買い需要の強ま
りなどから、円高・米ドル安となりました。しかし、その
後は、米国の経済指標が予想を上回る内容となった
ことなどを受けた、投資家のリスク回避の動きの後退、
10月末の日銀による追加金融緩和の決定、日本の公
的年金による海外資産への投資比率引き上げ決定に
伴なう円売り観測、米国における量的金融緩和終了
の決定や良好な景気動向などを受けての利上げ観測
などを背景に、急激な円安・米ドル高となりました。
ユーロ:11月にかけては円安・ユーロ高に
10月前半は、世界景気の減速懸念などに伴なう投資
家のリスク回避の動きを背景とした円買い需要の強ま
りなどから、円高・ユーロ安となりました。しかし、その
後は、ストレステスト(健全性審査)の結果発表を受け
た、ユーロ圏の銀行に対する信用懸念の低下、10月
末の日銀による追加金融緩和の決定、日本の公的年
金による海外資産への投資比率引き上げ決定に伴な
う円売り観測などから、円安・ユーロ高傾向となりまし
た。ただし、12月は、ECB(欧州中央銀行)による追加
金融緩和の観測が強まったほか、ギリシャの政局懸
念なども加わり、円安・ユーロ高は一服となりました。
豪ドル:11月に豪ドル高に振れるも、値を戻す
10月前半は、オーストラリアの主要輸出品である資源
の価格下落や、世界景気の減速懸念などに伴なう投
資家のリスク回避の動きなどから、円高・豪ドル安とな
りました。しかし、その後は、オーストラリア準備銀行
(中央銀行)総裁による豪ドル高けん制発言などが豪
ドルの下落要因となる場面もあったものの、主要貿易
相手国である中国の経済指標が予想を上回ったこと
や、10月末の日銀の追加金融緩和決定、日本の公的
年金による海外資産への投資比率の引き上げ決定に
伴なう円売り観測などを背景に、対円で大きく上昇し
ました。ただし、12月は、原油安の加速などを背景に
資源国通貨が売られ、豪ドルは10月後半以降の対円
での上昇の大よそ半分を帳消しにしました。
新興国通貨:マチマチの動き
10月末の日銀による追加の金融緩和の決定や、日本
の公的年金による海外資産への投資比率引き上げ決
定などに伴なって円を売る動きが強まり、新興国通貨
は円に対して総じて上昇しました。特に、原油安や米
国における低金利政策の継続方針などが支援材料と
なった、南アフリカ・ランドやトルコ・リラなどが上昇しま
した。ただし、12月は、原油の価格下落が加速したこ
となどを背景に、投資家がリスク回避的な姿勢を見せ
たことなどから、経常赤字国を中心に新興国の通貨に
下落するものが目立ちました。中でも、ロシア・ルーブ
ルは、ウクライナ問題を背景とした欧米諸国による経
済制裁や主要な輸出品である原油の価格下落などを
背景に、下落が大きくなりました。
今後の見通し:対米ドルでの円安基調が続く
円:米国で超金融緩和の出口戦略が進められている
のと対照的に、日本では積極的な金融緩和政策が採
られているほか、海外金利の上昇、日本の大幅な貿
易赤字などを背景に、引き続き円安傾向が予想され
ます。また、日本の公的年金を運用するGPIF(年金積
立金管理運用独立行政法人)が海外資産投資を積極
化する方針であることも、円安要因と考えられます。
ユーロ: ユーロ圏では、高水準の経常黒字が続いて
いるものの、今後、国債買入れを通じた量的金融緩和
の実施が見込まれることなどから、対米ドルで緩やか
に低下すると考えられます。対円では、円安の影響も
あり、概ね横ばいと見込まれます。
豪ドル:中国景気の先行き不透明感や資源価格の下
落などを背景に、11、12月に大きく下落しました。今
後は、商品市況が緩やかな持ち直しに向かうとみられ、
対円では反発が見込まれます。ただし、米国の利上
げが視野に入ってくることなどから、対米ドルでは弱含
みと予想されます。
ブラジル・レアル:商品市況は緩やかな持ち直しに向
かうとみられるものの、ロシアやベネズエラなどの厳し
い経済情勢が、ブラジルなど、資源を輸出する新興国
全般に対する投資家心理に悪影響を及ぼす可能性
があります。ただし、通貨安定に向けて中央銀行が為
替介入プログラムを継続するほか、年初に発足した第
2次ルセフ政権から、構造問題への対応に寄与する
改革の導入が発表されると期待され、ブラジル・レア
ルを支えると見込んでいます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
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8
■主要通貨の推移■
(2012年1月初~2014年12月末)
円(対米ドル)
130
(1米ドル=円)
160
米
ド
ル
高
120
ユーロ
(1ユーロ=円)
(1ユーロ=米ドル)
150
1.6
1.5
対米ドル(右目盛)
140
110
1.4
130
ユ
ー
ロ
高
1.3
1.210
100
120
1.2
110
1.1
100
1.0
90
米
ド
ル
安
80
対円(左目盛)
90
0.9
80
70
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
豪ドル
(1豪ドル=円)
120
110
14年1月
(1豪ドル=米ドル)
65
1.2
1.1
対米ドル(右目盛)
0.8
12年1月
14年7月
100
1.0
90
0.9
豪
ド
ル
高
ユ
ー
ロ
安
12年7月
(1レアル=円)
13年1月
13年7月
ブラジル・レアル
14年1月
14年7月
(1米ドル=レアル、逆目盛)
1.6
60
1.8
対米ドル(右目盛)
55
2.0
50
2.2
45
2.4
レ
ア
ル
高
0.818
80
0.8
40
対円(左目盛)
70
0.7
60
12年1月
0.6
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
豪
ド
ル
安
2.6
2.658
35
対円(左目盛)
2.8
30
12年1月
レ
ア
ル
安
3.0
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2014年12月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
対米ドル
対ユーロ
対英ポンド
対豪ドル
対ブラジル・レアル
2014年
2015年
2015年
2015年
12月末 3月末(予想) 6月末(予想) 12月末(予想)
119.90円
122円
124円
126円
145.08円
148円
149円
149円
186.95円
192円
195円
198円
98.12円
99円
99円
101円
45.10円
47円
47円
47円
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
9
株式市場の振り返りと今後の見通し
10-12月期の振り返り
米国株式:12月下旬に史上最高値圏を更新
10月後半以降、7-9月期のGDPなど、米経済指標に
予想を上回るものが目立ったほか、米企業の四半期
決算が総じて良好だったこと、さらに、日銀による追加
金融緩和の決定、ECB(欧州中央銀行)総裁の追加
金融緩和を示唆する発言、中国での利下げなどの好
材料が続き、株価は上昇傾向となりました。
ユーロ圏株式:ドイツも12月に史上最高値更新
10月前半は、中国や欧州での軟調な経済指標やIMF
(国際通貨基金)による世界経済見通しの下方修正な
どを受け、景気への懸念が強まったことなどから株価
が下落しました。その後は、米国で予想を上回る経済
指標が目立ったほか、10月末の日銀の追加金融緩和
の決定、国債買入を含む量的金融緩和の可能性を示
唆するECB総裁発言、中国での利下げ、ドイツの企業
景況感の改善などを背景に、11月下旬にかけて上昇
傾向となりました。11月末以降、原油の価格下落の加
速に加え、12月上旬にギリシャの政局懸念が台頭す
ると、投資家がリスク回避の姿勢を強めたことなどか
ら、株価は下振れしました。原油価格の下落ペースが
鈍った12月後半には、株価は上昇に転じたものの、
上値の重い展開となりました。
日本株式:円安の加速を受け、上昇基調に弾み
10月後半以降、国内企業の業績発表の好調や、米国
で予想を上回る経済指標が目立ったこと、10月末に
日銀が追加金融緩和を決定し、大幅な円安が進んだ
ことなどを背景に、上昇しました。その後、7-9月期の
GDPが予想に反して2四半期連続のマイナス成長と
なったことなどから、弱含む場面もあったものの、消費
税率の再引き上げが延期されたことや、衆議院解散・
総選挙の決定を受けて政権の安定化や一層の政策
推進への期待が高まったことなどから、上昇基調が続
きました。
新興国株式:12月は再度、軟調に
10月後半から11月末までは、中国での景気対策への
期待の強まりや2年4ヵ月ぶりの利下げ、ECBによる
追加の金融緩和策への期待、米FRB(連邦準備制度
理事会)による低金利政策の継続方針などが好感さ
れたほか、原油価格の下落で恩恵が見込まれる国な
どで株価が大きく上昇したこともあり、総じて下値を切
り上げる展開となりました。しかし、原油価格が大幅下
落となった12月は、投資家のリスク回避の動きが強ま
り、総じて軟調となりました。
今後の見通し:堅調な株価上昇が見込まれる
米国:債券利回りの上昇が見込まれ、17倍前後の予
想PER(株価収益率)の上昇は難しい状況です。ただ
し、企業業績の拡大に伴なった株価上昇は可能とみ
られます。弊社では、2015年のEPS(1株当たり利益)
成長率を7%程度と見込んでいます。また、低金利が
続く中、M&A(企業の合併・買収)や自社株買いの動
きも、米株式市場を支えることでしょう。
ユーロ圏:予想PERが15倍台であるほか、主要企業
に世界展開する企業が多く、世界景気の回復から恩
恵が見込まれることを考慮すると、魅力的と考えられ
ます。2015年の企業収益は16%程度の増益見通しで、
これに沿った株価上昇が見込まれます。また、M&Aの
活発化、非常に低い金利水準、さらに、新たな量的緩
和が株価上昇につながると予想します。
日本:弊社では、アベノミクスが特に企業や株式投資
家に対して十分に機能しており、今後も機能し続ける
とみていますが、ここ数ヵ月の株価上昇は、円安を主
な背景としたものに過ぎません。今後は、総選挙での
大勝を背景としたアベノミクスの加速により、アベノミク
スに懐疑的だった投資家が見方を改めることなどが
見込まれます。また、日銀によるETFの買入れや、公
的年金による日本株式投資の拡大も見込まれます。
円安や世界景気の回復などを背景に企業収益見通し
の上方修正が続く可能性が高いことを踏まえると、予
想PER15倍台半ばの日本株式は非常に魅力的と考
えられます。なお、注目のTPP(環太平洋経済連携協
定)については、米議会が春にも大統領に強い通商
権限を認め、交渉が加速すると見込まれます。物価上
昇や将来的な消費税率の引き上げを考えると、安全
資産にこだわっていては資産が目減りすることなどか
ら、日本でもついに株式文化が普及すると期待されま
す。
新興国:世界経済が回復傾向に向かうとみられ、総じ
て株価上昇が見込まれるものの、政治リスクなど、各
国固有の要因に注意が必要です。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
10
■株価指数の推移■
(2012年1月初~2014年12月末)
(ポイント)
MSCI ACワールド指数(米ドル・ベース)
(ポイント)
900
8,000
800
7,000
700
6,000
600
5,000
500
4,000
400
12年1月
12年7月
(米ドル)
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
3,000
12年1月
ニューヨーク・ダウ工業株30種
20,000
400
18,000
350
16,000
300
14,000
250
12,000
200
12年7月
MSCIワールド指数(米ドル・ ベース)
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
ユーロ・ストックス指数
(ポイント)
150
10,000
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
12年1月
日経平均株価
(円)
2,400
20,000
18,000
12年7月
(ポイント)
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
MSCI新興国指数(米ドル・ベース)
2,200
16,000
2,000
14,000
12,000
1,800
10,000
1,600
8,000
1,400
6,000
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
12年1月
12年7月
13年1月
13年7月
14年1月
14年7月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2014年12月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(MSCI指数は、米ドル、トータル・リターン・ベース)
MSCI ACワールド指数(先進国+新興国)
MSCIワールド指数(先進国)
ニューヨーク・ダウ工業株30種
ユーロ・ストックス指数
日経平均株価
MSCI新興国指数
2014年
2015年
2015年
2015年
12月末 3月末(予想) 6月末(予想) 12月末(予想)
767.65
784
810
855
6,381.05
6,510
6,724
7,084
17,823.07
17,500
18,000
19,000
319.67
338
349
364
17,450.77
18,750
20,500
21,500
1,920.69
2,069
2,153
2,294
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
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目論見書)をご覧ください。
11
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第368号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、日本証券業協会
 当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況などについてお伝えすることを目的として作成
した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの
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 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、
基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、
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 当資料の情報は信頼できると判断した情報に基づき作成されていますが、情報の正確性・完全性について
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 当資料に示す各指数の著作権・知的財産権その他一切の権利は、各指数の算出元または公表元に帰属
します。
 当資料に示す意見は、特に断りのない限り当資料作成日現在の弊社の見解を示すものです。
 当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
成果等を約束するものではありません。
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12