■１－６ゲーム業界の団体ゲーム業界には様々な団体があり、ゲーム産業の発展のために活動している。各団体について知ることはゲームに対する知識を深めることにもなる。ここではそれらの団体について解説する。（１）家庭用ゲームに関する団体団体名概要ＣＥＲＯ（セロ）ゲームソフトの審査を行い、ＣＥＲＯが定めたコンピュータエンターテインメント倫理規定によるソフトの対象年齢を決める。レーティング機構ＣＥＳＡ（セサ）ゲーム産業の発展を目的としている。コンピュータエンターテインメント協会東京ゲームショウを開催している。（２）業務用ゲームに関する団体ＪＡＭＭＡ（ジャマ）アミューズメント産業の発展を目的としてい日本アミューズメントマシン工業協会る。アミューズメントマシンショー（ＡＭショー）を開催していた。ＡＯＵ（エーオーユー）ゲームセンターなど遊戯施設の健全化を推進全日本アミューズメント施設営業者協会連合会している。ＡＯＵアミューズメントエキスポ（ＡＯＵショー）を開催していた。（３）主に携帯電話を中心としたソーシャルゲームに関する団体ＪＡＳＧＡ（ジャスガ）ソーシャルゲームの内容の自主規制、品質向上ソーシャルゲーム協会のための活動を行っている。ＣＥＲＯは家庭用ゲームソフトを発売している会社は、ほぼ全て所属している団体だ。この団体はゲームソフトを審査し、その内容によって対象年齢を定めることを行っている。これは「レーティング」と呼ばれている。ゲームのパッケージに印刷してある推奨年齢の描かれたマークをご存知の方も多いと思うが、そのマークを規定しているのがＣＥＲＯである。ＣＥＲＯはゲームが青少年に悪影響を及ぼさないよう監視を行っている。ＣＥＳＡは家庭用ゲーム産業の発展を目的とする団体で、こちらも多くのゲームメーカーが加入しているが、ＳＣＥ（ソニーコンピュータエンタテインメント）のハードにゲームを提供するメーカーが中心となってできた経緯があり、任天堂は正会員としては加入していない。新作ゲームの発表の場である「東京ゲームショウ」を主催している。ＪＡＭＭＡはゲームセンターを中心としたアミューズメント産業の発展を目標に掲げた団体で、業務用ゲーム機関連のメーカーや、ゲームセンターなどの遊園施設を運営する会社が加入している。ＡＯＵはゲームセンターの健全娯楽化を目標とする団体で、業務用ゲーム機や関連機械を製造するメーカー、ゲームセンターを運営する会社が加入している。ＪＡＭＭＡとＡＯＵの両方に加入している会社も多い。ＪＡＭＭＡとＡＯＵは、それぞれがゲーム機関連の展示会を開催していたが、２０１３年からは二つのショーを統合した「ジャパンアミューズメントエキスポ（ＪＡＥＰＯ）」を開催するようになった。ＪＡＳＧＡはこれらの中で一番新しくできた団体である。２０００年代後半、ソーシャルゲーム市場が急激に成長した。ＪＡＳＧＡはソーシャルゲームを提供する会社が中心となって設立され、現在では多くのゲームメーカーが加入している。ソーシャルゲームが急速に広がる中で、未成年者がゲームに高額のお金をつぎ込んでしまうなど、射幸心を煽り過ぎるゲーム内容が問題となった。そういったことが起きないようにガイドラインを作っている団体がＪＡＳＧＡと考えてよい。 ※ＪＡＳＧＡは 2015 年 4 月にＣＥＳＡを存続法人として消滅予定。ソーシャルゲームについては、「３－２ノーマルゲーム、ソーシャルゲーム」で詳しく解説する。