回路図

先に紹介したものを若干手直ししたものである。
電源トランスは入手しやすい SEL の SL-15050 を利用した。
コンデンサマイク2~3本くらい使用可能と思われる。
(15mA 程度)
トランジスタは耐圧 150V 以上のものが望ましい。
電流回路平滑コンデンサは 1000μF 以上が望ましい。
トランスは電源事情が良ければ 24V でも OK
このような簡易安定化電源はトランジスタが用いられるが、パワーMOSFET でも同じような安定化電源が得ら
れる。
G-S 間電圧が 3.5V 程度(品種によって異なる)であるから、ツェナー電圧は 48+3.5=51.5V となる。
トランジスタの場合は 48+0.6=48.6V となる。
ツェナーに電流を供給する 6.8kΩを定電流ダイオードに置き換えると、負荷による電圧低下が格段に改善され
る。
定電流ダイオードは石塚電子の E-352 等を用いる。
E-352 は低価格に入手できる。
AQO 方式ファンタム電源
SL-15050
200V 1A
15V
2SK2543
48V 20mA
D
S
E-352
330
50V
AC 100V
1
100
63V
3.5V
G
0V
10K
250V
5K
10
24V
15V
100
63V
20V
330
50V
47K
12V
0V
付加電流が 10mA 増加しただけで、整流電圧は大幅に低下する。
20V クラスのツェナーダイオードは電流の減少で電圧が下がる。
抵抗(6.8K)の代わりに低電流ダイオード E-352 を介し、電流を流すと整流電圧が変化しても電流はほとんど変わ
らないので出力には安定した電圧が得られる。
図の如く、FET の G 電圧を V.R で調整すれば出力電圧を可変できる。
MOSFET の G には電流が流れないので、この様なことができる。トランジスタでもダーリントンにすればよい
と思われる。V.R は 2K 以下が望ましい。
2SK2543 の G-S 間遮断電圧は 3.5V 程度であるから、ツェナー電圧は 48+3.5+α=56V とした。
54V ぐらいが良い。(G-S 遮断電圧は FET によって異なる)
ツェナーダイオード(20V クラス)は周囲温度の影響を受けやすい。
室温 25℃のとき出力 48V に調整しておく。
なお、無負荷から 10mA 流すと出力は 0.1V 低下する。
トランスの容量が小さいためかこのままの回路で出力をショートしても FET は壊れないが、発振防止、ゲート
破壊防止のために 1kΩの抵抗を入れた方が良い。
・ツェナーダイオード
0.5W
・定電流ダイオード
E-352(3.5mA) 石塚電子
・パワーMOSFET
耐圧 200V 以上
・トランス
SEL SL-15050 (15V – 0 – 15V 50mA)
・平滑コンデンサ 330μF は 1000μF 以上が望ましい