平成 25 年度事業報告について 第2回理事会において決定された事業計画に基づいて、各種事業の実施に努めた。 最近の国際状況を見てみると、交通手段の発達により感染症の流行状況も変化して きており、一国だけで対応出来なくなってきており、世界的な規模での対策が必要と なってきている。その為には、海外でどのような感染症が流行している等、国際的な 感染症情報を収集し、海外渡航者をはじめ、関係者に情報提供を行うことも重要な役 割になってきている。 又、海外渡航者に対しては、予防接種に関する相談事業及び予防接種事業を実施す る事としている。 更に、検疫衛生思想の普及啓発、船舶等の水質検査も併せて行い、公衆衛生の向上 に寄与してきた。 1 海外渡航者等に対する予防接種及びその相談事業 平成 25 年度における予防接種等の実施件数は横浜診療所 14,731 件、東京診療 所 18,799 件、合計で 33,530 件であった。平成 24 年度と比較すると、横浜診療所 は 1,459 件、東京診療所は 1,138 件、合計では 2,597 件減少した。なお、主な種 目は黄熱、破傷風、肝炎(A型、B型)、狂犬病及び日本脳炎等である。 又、海外渡航者に対し、予防接種に関する電話及び面談による相談を実施すると 共に、予防接種に関連する血液検査、証明書の発給並びに母子手帳の英訳等を両診 療所で 992 件実施した。 なお、黄熱の予防接種については、横浜診療所で 1,469 件、東京診療所で 3,415 件、合計で 4,884 件を実施し、国際保健規則に基づく予防接種証明書を発行した (両診療所における実績は次頁の通り)。 2 検疫衛生思想の普及啓発、船舶等の水質検査に関する事業 海外における感染症の発生状況等を診療所内に掲示し、予防接種に来所する 方々 に情報提供した。 又、外航船舶等の搭載している飲料水の検査を 133 件実施し、その結果により 指 3 導を行った。 国際保健活動への協力 (1) 海外渡航者に対して感染症の発生状況を普及啓発すると共に、三重で開催さ れた日本公衆衛生学会に出席した。又、予防接種を受けた者に対し「予防接種 記録」を配布した。 (2) 財団法人海外日系人協会による日系社会ボランティアとして派遣される人達 等への予防接種の協力を行い、破傷風、肝炎(A型、B型)及び狂犬病の予防 接種を延べ 279 件実施した。
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