真鶴の「つまみぐい散歩」に参加して鹿又和弘地酒『酒匂川』のワンカップを片手に地域飲食店などを巡り、魚など地元産品を食べ歩くツアーが相模湾西端の真鶴町で開催された。10 月 18，19 の両日行われたうち私は 19 日に参加した（参加費 1500 円で定員は各 10 名）。訪れたのは、「かながわまちなみ 100 選」に選ばれている真鶴漁港周辺の宿浜通りの店で、ツアーの主催は 11 店舗が加盟店する「宿浜通り会」。ツアーの案内人は、老舗酒店「草柳商店」４代目店主の草柳重成さん（４９歳）。真鶴で水揚げされた旬の魚料理にピッタリ合う日本酒・焼酎・ワインの「利酒師」の資格を持ち、地元では「しげちゃん」の愛称で親しまれている。このイベントは「しげちゃんとつまみ食い散歩」と銘打ったもの。今回は、遊びに来たお客さんに、地元のおいしい物の良さを伝えようと、干物店やすし店、町漁業協同組合など１1 カ所を歩きながら、地魚の数々、アジ餃子、ソウダガツオ佃煮、アジの南蛮漬け、イカフライにシイラフライにアジつくねと当日揚がった魚５種類の寿司セットが提供されたが、味は格別だった。また、参加者全員に伊勢海老や干物セットなどが当たる抽選会もあり充実した一日であった。このしげちゃん散歩は、一昨年に第１回が開催され、定期的ではないが今回で 6 回目を数える。商店街の活性化には、自治体・民間を問わず、核となる主導的なキーマンの存在が不可欠と言われている。このツアーも、商店街と地域の新しい関係を構築しようという、まだ手探り状態の地域おこしイベントと言える。成功、失敗を繰り返す中で、地域おこしの事業の進化を生み出しそうとする意欲が感じられた。