紋別市役所 産業部 農政林務課 森林認証担当

網走西部流域は、北海道の東に位置するオホ−
ツク総合振興局管内の北側に位置しています。
流氷によって豊かな海の恵みを受け発展してき
た地域でもあり、森の力と相まって冬には多くの
猛禽類、アザラシ、クリオネ等が流氷と伴にやっ
てきます。
紋別市役所 産業部
農政林務課 森林認証担当
市町村名
人口(千人)
区域面積
(ha)
森林面積
(ha)
森林内訳(ha)
天然林
人工林
蓄積
その他
(千m3)
林野率
紋別市
24.5
83,070
65,804
37,320
27,612
840
10,078
79%
滝上町
3.2
76,689
68,657
48,784
19,024
849
9,033
90%
興部町
4.3
36,245
25,590
15,006
9,889
695
3,546
71%
西興部村
1.2
30,812
27,492
19,579
7,023
890
3,909
89%
雄武町
4.8
63,706
47,325
30,712
15,442
1,192
5,348
74%
遠軽町
22.2
133,232
117,280
75,416
38,335
3,529
19,420
88%
湧別町
10.0
50,574
27,676
10,666
16,232
779
5,327
55%
合 計
70.2
474,328
379,824
237,483
133,557
8,774
56,661
80%
人口:平成23年7月現在(各市町村HP参照)
区域:各市町村HP参照(平成21年10月)
森林面積・内訳・素材生産:北海道林業統計(平成21年度)
全国・北海道の森林面積:林野庁HP参照
単位:千ha
日本全国の森林(平成19年3月現在)
25、097(100%)
北海道の森林(平成19年3月現在)
5、538(22%)
網走西部流域の森林
379(2%)
木材需要の減少
製材品出荷の8割は建築用材に向けられており、住宅建築数の減少傾向は木
材需要に大きな影響を与えている。
また、和風建築から洋風建築に消費者の嗜好が移行したことにより、1建当
たりに使用する木材の量も減少している。
木材の価格の低下
安い外国産材におされて国産材は売れず、さらに国産材の値段が下がるとい
う悪循環になっている。
山の手入れ
苗木を植樹してから収穫までは何十年という歳月が必要なため、一人がその
全てを行うことは困難であり、世代交代をしなければならないが、後継者がお
らず、放置されている山がある。
何とかしたい!!
森林認証制度に注目
森林認証制度を取得する理由 :
・
・
・
・
森林認証を取得することで、自己所有森林の管理の推進と、施業促進の起爆剤にする(施業から雇用の創出へ)
木製品や製品の認証マ−クにより、生産地が確認でき、安全・安心のトレ−サビリティにも対応できる
認証森林から伐り出された木材には「認証素材価格のプレミア」が期待される
認証森林から出された木材は『グリ−ン購入法』への合法木材として証明される
1980年代頃から、世界的に危機意識を持たれるようになった、森林の
減少の主な原因は、法的整備がなされていない熱帯林の違法伐採や、また森
林という資源を 無限にあるもの という認識からくる計画性のない皆伐、そ
して人口が増えたことにより大量の食料を求め、森林を畑や養殖池に変えた
ことと考えられました。
東南アジアの熱帯林
このように森林を制限なく伐ることがないよう、また経済的に成り立つよ
うな「持続的な森林経営」を目指し、かつ最終消費者がきちんとした意識を
持って木材を選べるような仕組みづくりをしようという考えから 森林認証制
度 は生まれました。
持続可能な管理がなされた森林と、そこから伐り出される木材に証明(認証)
を発行し、ラベルを付けることで、消費者に環境に配慮した木材を選んで買う
機会を提供する制度です。
これにより、適切な森林管理のレベルが向上し
○豊かな森林・自然環境
○持続的で安全安心な木材生産
を両立させ、健全な環境
と森林の育成を目指す!
①世界を統一的な基準で捉えようとする流れ
∼
FSC、JSO1400
世界共通の原則・基準に基づいた国際的な森林認証制度
②人工林を多く持つ国を中心に発生 ∼ 地域認証システム LEI,SGECなど
2003(H15)年に、日本の「森林施業計画制度」を活かし、
日本の林業実態に見合ったコストと手続きで取得できる認証制度、
『緑の循環』認証会議(SGEC)が誕生しました。
SGEC「緑の循環」七つの基準
基準一
基準二
基準三
基準四
基準五
基準六
基準七
認証対象森林の明示およびその管理方針の確定
生物多様性の保全
土壌および水資源の保全と維持
森林生態系の生産力および健全性の維持
持続的森林経営のための法的、制度的枠組み
社会、経済的便益の維持および増進
モニタリングと情報公開
SGECでは、山を所有し山をきちんと管理した人に、労働に見合った費用がきちんと戻ることが重要だと考
えています。そのため、 SGEC という名前が一つのブランドとなり付加価値を高め、利益が生産者に戻るよ
うな流れを作り、 SGEC がしっかりした制度と認識してもらえるよう、管理体制を構築しています。
制 度
設 立
Sustainable Green Ecosystem Council
Forest Stewardship Council、森林管理協議会
2003年設立の、日本独自認証
SGEC緑の循環認証会議
1993年設立の、世界的な認証
森林管理協議会(国際的なNPO)
基 準
7つの基準と35指標
特 色
日本の森林管理レベルの向上、豊かな
自然環境・持続的な木材生産を両立し
健全な森林育成を保証
森林施業計画制度を活かし、認証を
簡素化し日本林業の実情に合った認証
川上∼川下の「緑の循環」形成
認証の有効期間 / 5 年
よい森林管理の問いに対し定義
世界統一基準の認証制度
熱帯林などの原生林の保護を目的とし、
森林の伐採に対しては比較的厳しい。
認証の有効期間 / 5 年
864,351 ha
日本国内での取得状況
116件
(2011年4月現在)
( 内、網走西部流域 307,466ha )
取得状況
COC認定
409事業体
網走西部流域の地域性から
SGECを選択
10の原則と56の基準
(2010年11月現在)
369,583 ha 33箇所
COC認定 1,179件