緊急支援事業にかかる案件実施予定(お知らせ) 本お知らせは、紛争後復興支援などの急ぎ実施を図る事業に関し、案件に関 する情報を公示前に公開して情報を広く一般の方に提供するとともに、コンサ ルタント等の方々においても本業務の準備をより円滑に進め、契約手続き全体 を効率的かつ迅速に進めるために行うものです。 下記案件は、要請の背景及び目的から迅速性が特に求められるため、公示か ら契約締結までを約 1 か月半で行うこととし、提出プロポーザルについても通 常のものに比べ軽微な内容を想定しています。 注:本案件概要は予定段階のものですので、内容等については変更される場合 もあります。 国名:パレスチナ 担当部課:中東・欧州部 中東第二課 案件名:ガザ地区復興支援(電力・水)に係る情報収集・確認調査 1. 業務予定期間:2015 年 3 月上旬~10 月下旬(公示日 1/21(予定)) 2. 参加要件: 日本国で施行されている法令に基づき登記されている法人であること。 わが国を含む全世界におけるインフラ整備に係る調査業務経験を有し、 同分野の専任技術者を配置できること。 3. 参加資格のない社等: 特になし 4. 業務の目的 2014 年 7 月以降イスラエル軍のガザ地区に対する攻撃が本格化し、8 月 26 日の停戦までの間に 2,145 人が死亡、11,200 人以上が負傷した。同地区は今回 の衝突以前より人とモノの移動が著しく制限されており、深刻な電力不足や劣 悪な水環境、停滞する経済活動が問題となっていたが、今回の衝突により生活 インフラや産業に更なる打撃を受けた。 その後 10 月 12 日にカイロで行われたガザ復興支援国会議ではパレスチナ自 治政府より約 45 億ドルの支援ニーズが表明され、それに対してドナー各国から 約 49 億ドルのプレッジがあったものの、停戦後 4 カ月を経た現在も復興はほと んど進んでいない。 上記の背景を踏まえ、本調査ではガザ地区での生活基盤の整備に特に必要と なっている電力(特に送配電)、上下水道分野における緊急復興支援の実施や 中長期的な復興を見据えた基礎インフラ整備及び開発計画の策定を目的とする。 5. 業務の範囲及び内容 (1) 業務対象地域:ガザ地区、ラマッラ、テルアビブ (2) 監督官庁・実施機関:パレスチナ電力庁、パレスチナ水利庁、計画開発庁他 (3) 調査内容 ① 電力(特に送配電)・上下水分野における基礎情報の収集・分析。主な 収集項目は以下のとおり。 (ア) パレスチナ自治政府が作成した開発計画における、ガザ地区の位置 づけ (イ) 現状の開発課題 (ウ) 支援に対するニーズ (エ) 実施機関の組織体制* (オ) 他ドナーの活動状況(世界銀行等、各ドナーが作成したダメージア セスメント等のレビューを含む) * JICA は上下水道事業の実施機関、及び電力事業の実施機関をカウンタ ーパートとした協力を実施しており、業務開始後は組織体制等必要に応 じて情報共有を行うことができる。 ② 調査の一環として、電力(特に送配電)及び上下水道分野でのパイロッ トプロジェクト(簡易な復興事業)の実施。具体的には以下の業務を想 定する。(同事業の施工は現地再委託によりガザ地区内の業者がおこな うことを想定) (ア) サイトを含むパイロットプロジェクト選定に必要な情報収集 (イ) パイロットプロジェクトに係る C/P 機関との調整 (ウ) パイロットプロジェクト実施に係る調達手続き(入札図書作成、入 札、入札技術評価及び契約締結等関連手続き) (エ) パイロットプロジェクト施工監理 (オ) パイロットプロジェクト実施後の成果及び教訓のとりまとめ ③ 5.(3)①、②を踏まえて、電力(特に送配電)・上下水分野における中 期的な(3~4 年程度を目安とする)支援方策策定と具体的な支援例の提 案 6. 成果品(予定) 以下の報告書を調査業務の各段階において作成・提出すること。内容は業務指 示書にて指示します。 (1) インセプションレポート (2) インテリムレポート (3) ドラフトファイナルレポート (4) ファイナルレポート 7. 主要な分野と評価対象予定者、及び想定される号俸 (1) 総括/インフラ整備計画(評価対象予定者) 2 号 (2) 下水道整備計画(評価対象予定者) 3号 (3) 送・配電網整備計画(評価対象予定者) 3号 (4) 上水道整備計画 (5) パイロットプロジェクト調達監理、実施監理補助/業務調整 *共同企業体の結成は認める予定です。 *総括は、「インフラ整備計画」との兼務ではなく、「下水道整備計画」または 「送・配電網整備計画」との兼務とすることも可能です。上記とは異なる構成 を考える場合は、プロポーザルにて提案してください。 8. 特記事項 業務の性質上、ガザ地区へ入域して頂きます。同地区での事業実施(イスラ エルへの入域手続き等)は、JICA パレスチナ事務所が随時支援します。 パイロットプロジェクトの想定内容把握を目的として、JICA が過去にガザ 地区で実施した協力1の概要書を業務指示書に添付します。 同じく業務指示書配布時に、JICA が 2012 年に実施した「パレスチナ ガザ 地区支援にかかる情報収集・確認調査 報告書」のうち、本調査の対象とす る分野(電力、上下水道)及びガザ地区の行政機構を記載した部分、参考文 献リスト等を抜粋して添付します。 2014 年夏以降実施された電力及び上下水道分野のダメージアセスメント調 査報告書は、業務指示書に添付します。 調査対象分野の関連する世界銀行のプロジェクトプロポーザルは下記にて 参照できます。なお、同プロジェクトを本調査のパイロットプロジェクトと 1 フォローアップ協力というスキームにて実施。同スキームは JICA が過去に実 施した協力に関し、本来相手国側の自助努力によりなされるべき機材・施設の 維持管理や協力成果の普及・拡大等の対応が、相手国側の努力、工夫にもかか わらず困難な状況が発生した場合に、比較的少額の追加投入を機動的に行うこ とにより、そのような相手国側の対応を支援することを目的としたもの。 するという意図はなく、あくまでガザ地区の現状を理解する資料として紹介 しています。 電力 「International Development Association Project Paper on a Proposed Additional Grant from the Trust Fund for Gaza and West Bank」(世界銀行) http://www-wds.worldbank.org/external/default/WDSContentServer/WDSP/IB/ 2014/10/22/000350881_20141022132620/Rendered/PDF/PAD11430PJPR0P 010Box385342B00OUO090.pdf 上下水道 「West Bank and Gaza - Water Supply and Sewage Systems Improvement Project」(世界銀行) http://documents.worldbank.org/curated/en/2014/10/20312600/west-bank-ga za-water-supply-sewage-systems-improvement-project ガザ復興会議でパレスチナ自治政府が世界に向けて発表した復興ニーズは 下記にて参照できます。 「The National Early Recovery and Reconstruction Plan for Gaza」 http://reliefweb.int/sites/reliefweb.int/files/resources/National%20Early%20Re covery%20and%20Reconstruction%20Plan%20for%20Gaza%202014-2017_ FINAL%20%20%20.pdf 以上
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