アグリリンカプセル 0.5mg
第 2 部(モジュール 2):CTD の概要(サマリー)
2.2 緒言
シャイアー・ジャパン株式会社
2.2 緒言
Anagrelide
CONFIDENTIAL
目次
1
緒言 ............................................................................................................................................ 1
2.2 緒言
Anagrelide
1
CONFIDENTIAL
Page 1 of 1
緒言
アナグレリド塩酸塩水和物(以下、アナグレリド)は分子量 310.56 のキナゾリン誘導体である。
アナグレリドはホスホジエステラーゼ III(PDEIII)阻害活性を有することから、初期の臨床薬
理試験では、本剤の ex vivo でのアデノシン二リン酸(ADP)誘発及びコラーゲン誘発の血小板
凝集阻害効果を検討することに焦点が当てられた。初期の反復投与臨床試験においては、アナ
グレリドを投与された健康被験者に血小板減少の有害事象が多く認められた。その後、増加し
た血小板数を減少させることを目的とした治療薬として開発が進められた。
2010 年、本剤は厚生労働省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討結
果を受けて、開発要請を行った医薬品としてリストされた。2013 年 7 月現在、本剤は米国、EU、
オーストラリア、韓国、台湾、日本で希少疾病用医薬品に指定されており、米国及び EU を含
む 47 ヵ国で承認されている。
本剤の 0.5 mg カプセルは高密度ポリエチレンボトル包装で世界的に供給されている。ただし、
日本市場向け製品は PTP 包装での供給を予定しており、新包装での安定性試験は現在も継続中
である。
本邦では第一選択薬に不応又は不耐容となった本態性血小板血症(ET)患者に適応できる承認
薬がないこと、及びアナグレリドの安定した有効性と十分確立された安全性プロファイルを踏
まえると、本剤は国内の ET 治療の枠組みの中で重要な選択肢となると考えられる。
以上より、以下の表に示すとおり、本剤の販売名をアグリリンカプセル 0.5 mg、適応症を本態
性血小板血症として、製造販売承認申請をすることとした。
一般名
アナグレリド塩酸塩水和物
予定される販売名
アグリリンカプセル 0.5 mg
アナグレリド 0.5 mg
成分・含量(1 カプセル中) (1 カプセル中にアナグレリド塩酸塩水和物 0.61 mg[アナ
グレリド塩基 0.5 mg]を含む)
投与経路
経口投与
予定される効能・効果
本態性血小板血症
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「臨
予定される効能・効果に関連
床成績」の項の内容を熟知し、本薬の有効性及び安全性を十
する使用上の注意
分理解した上で適応患者の選択を行うこと。
予定される用法・用量
通常、成人にはアナグレリドとして 1 回 0.5 mg を 1 日 2 回
経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減す
るが、増量は 1 週間以上の間隔をあけて 1 日用量として
0.5 mg ずつ行い、1 日 4 回を超えない範囲で分割して経口投
与すること。ただし、1 回用量として 2.5 mg かつ 1 日用量と
して 10 mg を超えないこと。