No.15 2007年 3月発行 - 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ

財団法人 滋賀県産業支援プラザ
2007年3月
No.15
多孔質水酸化鉄吸着材製造実験装置
★ 研究1−3グループの研究成果である多孔質水酸化鉄吸着材の製造実験装置が納入されました。
多孔質水酸化鉄吸着材は、
これまでのニュースレター
でご紹介しましたように、2ヵ所の製造工場で排水処
理実験を行ない、リン酸イオンやフッ素イオン等が、
それぞれリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウムの形で
分離回収できることがわかりました。
これらの実験に使用した多孔質水酸化鉄吸着材は、
キログラムオーダーの少量生産を繰り返すことにより
作製しました。つまり、実験室のグラム(g)オーダー
から少量生産検討のキログラム
(kg)
オーダーまでの製
造技術を確立できたのではないかと考えております。
今回、最終年度ではありますが、本開発吸着材の実
用化に向け、トン
(t)
オーダーの製造技術を確立するた
めに、大量生産実験装置を製作し、その製造実験を予
定しています。
多孔質水酸化鉄製造反応槽
多孔質水酸化鉄製造脱水機
(フィルタープレス)
多孔質水酸化鉄製造排水貯槽
研究紹介
CREATE
高性能Ni/C触媒を用いた工業廃水の水熱ガス化プロセスの実用化の検討
(財)滋賀県産業支援プラザ 主任研究員 Nakorn Worasuwannarak
(研究リーダー 京都大学大学院工学研究科 教 授 三浦 孝一)
1.Introduction
The organic compounds in the simulated
wastewater were completely gasified to CH4 and
H2 by using the catalyst developed by us. In the
real industrial wastewater there are also the
chlorinated compounds which are highly toxic
and are difficult to gasify. So, it is necessary to
study the performance of the catalyst in the
gasification of the chlorinated compounds. In this
study the performance of the catalyst was
studied by gasification of o-dichlorobenzene,
which contained in the industrial wastewater, at
the milder condition (270℃ and 9MPa).
Moreover, the organic compounds remaining in
the treated wastewater were also examined by
GC-MS.
2.Gasification of o-dichlorobenzene
At first the catalytic hydrothermal gasification of odichlorobenzene was carried out. Figure 1 shows
the gasification result of o-dichlorobenzene (100
h. The conversion was 92% after 50 h. The gas
products were H2 (18%), CH4 (35%), CO2 (41%),
and other hydrocarbon gas (4%).
This result shows that the catalyst is very active
and can gasify the chlorinated compounds such
as o-dichlorobenzene to combustible gases.
3.GC-MS spectra of the wastewater after treatment
To examine the mechanism of the catalytic
hydrothermal gasification, the organic compounds
remaining in the treated wastewater were analyzed
by GC-MS. Figure 2 shows the GC-MS spectra of
the wastewater before and after treatment. In
addition to the three peaks of the components in
the wastewater before treatment, there were two
more peaks detected at 4.7 min and 9.3 min which
correspond to cyclohexanone and m-cresol,
respectively, in the spectra of the wastewater
after treatment. These results suggested the
organic compounds in the wastewater were not
directly gasified into gaseous products, but they
were partly gasified via intermediate compounds.
ppm) at 270℃, 9MPa and LHSV of 20 h-1 for 50
Figure 1. Conversion and product gas yields for the
Figure 2. GC-MS spectra for the wastewater before
gasification of o-dichlorobenzene.
and after treatment at 270℃, 9 MPa, and 20 h-1 LHSV
研究紹介
CREATE
ポリマーブレンド繊維の開発
(財)
滋賀県産業支援プラザ 主任研究員 上坂 貴宏
(研究リーダー 大阪大学大学院理学研究科 教 授 青島 貞人)
1.はじめに
ポリマーブレンドは、既存の材料に対して容易に
新規特性を付加できる方法である。本研究では、ポ
リマーブレンドを用い、金属捕集繊維を開発し、工
場廃水中の有害・有用金属を捕集・回収することを
ンド繊維の放出性は、市販の弱アニオン交換樹脂に
比べて高いことが分かり、捕集した Au イオンを濃
縮して回収することが可能であることが分かった。
目的としている。
2.ブレンド繊維の開発
ブレンド繊維は、金属と相互作用を持つ官能基を
有するポリアリルアミン(PAAm)を、母材となる
親水性ポリマーにブレンドさせることにより作製で
図2 PVA系ブレンド繊維による金属捕集の様子
左から、白金、金、銀、銅、パラジウム
きる。母材として選択されるポリマーは水との親和
性がよく、また、水中で形状を保持し続けることが
望まれる。本研究では、母材として、ポリビニルア
ルコール(PVA)あるいはセルロースを選択し、そ
れぞれの材料の紡糸過程でPAAm をブレンドし、金
属捕集繊維(PVA 系ブレンド繊維、セルロース系
ブレンド繊維)を作製した(図1)。
図3 PAAm 含有率がブレンド繊維の
Au 捕集性に与える効果
図1 ブレンド繊維
左:PVA 系 右:セルロース系
3.金メッキ液中のAuイオンの捕集・放出
ブレンド繊維は、金属を含む水溶液と接触するこ
とにより、金属を捕集することができる(図2)
。
セルロース系ブレンド繊維を用いた、金メッキ液
中の Au イオンの捕集を検討したところ、PAAm 含
有率の増加と共にAu 捕集性能は向上することが分
かった(図3)。また、Au イオンを捕集したセルロ
ース系ブレンド繊維を、カラムに充填し0.4% NaOH
水溶液を通液させ、Au イオンの放出挙動について
検討を行った(図4)。その結果、セルロース系ブレ
図4 ブレンド繊維のAu 放出挙動
CREATE
共同研究推進委員会、研究交流促進会議を開催
★ 3月13日(火)
、ピアザ淡海(大津市)において、平成18年度第2回共同研究推進委員会を開催しました。
当日は、研究リーダーの先生
方、研究に参加いただいている
企業、県庁関係部局の各委員に
出席いただきました。参加委員
の方々との活発な意見交換や質
疑応答が行われました。
★ 3月16日(金)
、コラボしが21(大津市)において、平成18年度第2回研究交流促進会議を開催しました。
当日は、平成18年度の事業
実施状況と平成19年度の事業
計画案について、事業総括等三
役より説明し、各委員と意見交
換が行われました。
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滋賀県産業支援プラザ
地域結集型共同研究事業プロジェクト推進室
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環境調和型産業システム研究室内
TEL 0749-28-0155 FAX 0749-28-0157
E-mail:[email protected]
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