SAP BusinessObjects導入で報告書作成を効率化 情報活用のスピードアップと高度化に寄与 商品名 SAP® BusinessObjects™ Business Intelligence Solutions 課 題 効 果 管理帳票の作成はその都度SEに依頼していたが、時間と費 用がかかっていた。 データの管理方法がシステムごとに異なるため、それぞれのシ ステムからデータを集めてまとめるのに手間がかかっていた。 売上高見込みの予測業務において、営業部門では実績値 の集計、管理部門では集約作業に多くの工数を要していた。 また、見込み評価も部門間でバラツキがあった。 簡便な操作で容易に作成できるため、作業時間が短縮。また、 簡単な帳票はユーザ部門での作成も可能となり、費用の削減 に貢献。 分散した複数のシステムからデータを抽出してマージできるため、 集計作業の効率化とスピードアップを実現。 予算値や売上の集計結果を提示し、更に見込値を手修正出 来るツールを作成することにより、営業部門では、予算・実績の 集計と見込値の作成を迅速に行える体制が確立。 管理部門では集約作業の効率化が実現。見込み基準などの 標準化を進め、見込み精度も向上。 富士通エフ・オー・エム株式会社では、ICT活用のための研修事業、製品やサービスのプロモーション事業、コンテンツの作成事業、および、IT研修テキスト などの出版事業を展開している。この事業を支えるツールの1つとして、SAP BusinessObjectsを15年に渡って活用しており、いろいろな業務での活用 が進み、その効果がかたちになって見えてきている。 その効果的な活用方法の一端を取材させて頂いた。 導入の背景 当初は報告書作成業務の効率化に取組む 利用が浸透するなかで業務の進め方の改善効果がでてきた マーケティング本部 情報システム部 部長 牛田 明仁 氏 同社では従来、必要な帳票ニーズがあると、その都度SEに開発を依頼していた。そのため迅速な対応ができず、 常にバッグログがある状態で、費用もかかっていた。こうした悩みを解決するため、1999年に販売情報や在庫情報 の帳票開発コストの効率化を目的としてBIツール導入の検討を行い、次の点を評価してSAP BusinessObjects の導入を決定し、本社・営業所に展開した。 複数の異なるデータをまとめて帳票が作成できる 販売情報・在庫情報・会計情報などはそれぞれ異なるデータベースで管理されているが、帳票作成では、それら をマージしてひとつの帳票にまとめなければならない。 きめ細かな表現で帳票やグラフが作成できる 社内の管理資料は、Microsoft Excelで作られていることが多いが、同程度の表現力が欲しい。 更に同社では2008年、個人向けのダイレクト販売である[Web販売]を立上げ、同時にSAP BusinessObjects もWeb版にバージョンアップした。更に扱う情報の種類が増加したが、ここでも個人向けの販売情報と法人向けの販 売情報を一元的に扱うことができ、SAP BusinessObjectsは全社販売状況の把握やその分析に無くてはならな いものになったとのこと。 現在、SAP BusinessObjectsは、次の場面で使われ、様々な業務の 改善に貢献している。 各種の管理帳票はWeb Intelligenceで作成 社内向けWebサイトでの経営指標の「見える化」はDashboardsを 使用 複雑な条件を設定して作成する請求書はSAP Crystal Reports で作成 受注売上情報は、デイリーで幹部社員へ自動メール配信 「売上高見込表」は実績データの集計結果と部門の意思数値を手 入力して作成するのでLiveOffice機能を使用 お客様プロフィール 富士通エフ・オー・エム株式会社 設立 所在地 1981年7月 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー14階 資本金 3億円 代表取締役社長 目黒 正俊 従業員数 403名 企業WEBサイト http://jp.fujitsu.com/group/fom/ FOMダイレクト https://directshop.fom.fujitsu.com/shop/main 導入のポイント システム構成図 個人向けにテキストをダイレクト販売しているWeb販売業務 顧客動向の把握や需給バランスによる在庫の適正化に取り組む パブリッシングビジネス本部 FOMダイレクトセンター センター長 加藤 葉子 氏 同社には法人のお客様を担当する営 業部門の他に、一般の個人のお客様 へ直接テキストなどを販売する「FOM ダイレクト」があり、このダイレクトセンター では、法人・個人 全てのオーダーを「 WEB販売」により運用管理している。 このうち、顧客情報に関しては、個人の お客様を対象とするため顧客情報が膨 大になり、また個人情報保護の関係で 高い秘匿性が要求されるため、法人向 けのシステムとは独立させたとのこと。 異なる仕組みで管理されている法人・個人のデータをSAP BusinessObjectsによって双方のシステムからそれ ぞれ抽出、同一粒度のデータに集約し、マッチングさせて全社集計をするなど、データ管理の仕組みが一元化さ れていなくても、SAP BusinessObjectsで一元的にデータ活用ができる点がメリットの一つである、と加藤氏。 また、『「Web販売」は予測を立てにくいのですが、法人のお客様の動向・個人のお客様の動向などを、テキスト 単位、地域単位などでより細かく分析すると、その動きが見えてくる。テキスト販売では在庫を持つので、販売予 測をして必要量を必要な時点で増刷するなど、安全在庫を管理しつつ、倉庫費用も抑える需給管理が重要 であり、この点でもSAP BusinessObjectsの分析機能を活用できています。』とのこと。 営業状況を取りまとめている営業管理業務 経営指標の「見える化」と売上予測の精度向上に取り組む 売上高見込表の作成フロー 営業管理部では各営業部門の状況を 確認し、全社の売上状況を取りまとめ て、経営層に報告している。また、利用 目的に応じて、次のような情報公開を 行っている。 社内ポータルで、デイリーの売上推 移をビジュアル化したダッシュボード を幹部社員に公開(参照型) 更に詳細情報として、毎日の状況 を自動でExcel表にまとめて幹部 社員へメール配信(プッシュ型) マーケティング本部 営業管理部 東條 仁 氏 東條氏は、『経営指標の見える化ということで、予算に対してどれだけ進捗が推移しているかといった情報を指標 としてまとめ、現場への働きかけなどに活用しています。また、予算に対して現状がどうなっているか、部門ごと、月ご とといったマトリックスで見ています。』とのこと。 各営業部門の状況を確認するツールとして、SAP BusinessObjectsのLive Office機能を使って実現をした 「売上高見込表」をご紹介頂いた。 従来は、実績データの集計に手間がかかったり、意思数値を決める基準が部門によって偏りがあり、精度面でも 問題があったが、「売上高見込表」の運用を開始すると、シートを開いたときには既に実績データの集計値は設定 済であり、更に標準化された基準で見込値を設定できるようになり、大幅な負荷軽減が出来た。 また、情報の管理面においても全社集約が容易になり、精度向上が確認できたとのこと。 今後の展望 効果的な活用方法を広める取組みと、公開データの整備を進めていく 更に使い易くするために(その1) 初心者が最初に戸惑うのが、公開されているデータ項目から目的のものを選ぶ場面とのこと。『どの項目を選んだらよいのか分からない』との声も聞 かれる。 項目をグループ化して階層表示したり、名称の見直しをしたり、注釈を付けるなどの改善を検討中。 更に使い易くするために(その2) 『機能がたくさんあるが、使いこなせない』などの意見もある。操作教育の機会を設けていく。 更に、よく利用されるケースにはサンプル帳票を用意し、利用者自身で機能を追加したり削除したりできる環境を整備していく。 高度な活用に向けて 商品分析や顧客動向分析などの高度な分析手法にも取り組んで行きたい。富士通には、効果的な活用シナリオなどの提供を望む。 •本書に記載される SAP およびその他の SAP の製品やサービス、ならびにそれらの個々のロゴは、ドイツおよびその他の国における SAP SE (または SAP の関連会社)の商標もしくは登録商標です。 •その他各種製品名は、各社の製品名称、商標または登録商標です。 •本サイトに記載されているシステム名、製品名等には、必ずしも商標表示(®™)を付記していません。 富士通株式会社 統合商品戦略本部ビジネスアプリケーション推進統括部 経営ソリューション推進部 ●TEL/03-6424-6648 ●E-Mail /[email protected] 株式会社富士通九州システムズ 基盤ソリューション本部 BIソリューション部 ●TEL/03-5703-7035 ●E-Mail/[email protected] 2014年12月
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