臨時レポート 1月9日(金)、12日(月)のロシア市場は株式・通貨・債券のトリプル安 原油の一段安、フィッチの格下げにより投資家心理が悪化 HSBC投信株式会社 2015年1月13日 9日(金)、12日(月)のロシア株式、通貨、債券は大幅下落。原油価格の下落、格下げが理由 ロシア株式は、長期的な視点に立つ投資家に魅力的な投資機会を提供していると考える。ロシア国 債およびルーブルも、株式と同様、最近の大幅下落で割安感が強まっている点に注目 原油価格はバレル50米ドル割れ、 フィッチはロシア国債を格下げ 図2 フィッチによる長期国債格付けの推移 (2005年1月~2015年1月) 1月9日(金)、12日(月)のロシア市場は大幅に下落 しました。株式市場では米ドル建てのRTS指数が8 日(木)対比で-6.8%の756.6、債券市場では10 年 物国債(現地通貨建て)利回りが0.7%上昇し 14.61%(価格は低下)、為替市場ではルーブルが 対米ドルで-4.8%の63.14ルーブル、となりました (図1参照)。なお、株式、通貨、債券市場の大幅下 落は、13日(火)のロシア市場関連ファンドの基準 価額を押し下げる要因となります。(12日(月)の基 準価額は、日本は祝日であったため計算されず。) A A- BBB+ BBB BBB- BB+ BB BB- B+ 投資適格級 非投資適格級 B B- 外貨建て 05 06 07 08 09 現地通貨建て 10 11 12 13 14 出所:ブルームバーグのデータをもとにHSBC投信が作成 注:当期間の外貨建ておよび現地通貨建ては同格付け 15 (年) ロシアの対外債務返済リスクは低い 図1 RTS指数の推移とルーブル相場の推移 (2014/9/1~2015/1/12) (ポイント) 1,300 (米ドル/ルーブル、逆目盛) 32 38 1,100 44 50 900 RTS指数(左軸) ルーブル(対米ドル、右軸) 700 500 14/9 56 62 68 14/10 14/11 14/12 15/1 (年/月) 出所:ブルームバーグのデータをもとにHSBC投信が作成 ロシア市場大幅下落の理由は、 ①9日(金)、大手格付会社フィッチ・レーティングス が、米欧による対ロ制裁および国内の高インフレを 背景にロシア経済は今後悪化する見込みとしてロ シアの外貨建および現地通貨建長期国債格付け をともに「BBB」から「BBB-」に一段階引き下げ、 見通しを「ネガティブ」としたこと(図2参照)。 ②12日(月)、原油の供給過剰は暫く続くとして米 国の大手金融機関がブレント原油価格の今後3ヶ 月予想をバレル42米ドル(従来80米ドル)と大幅に 下方修正したことから、ブレント原油が8日(木)対 比で-6.9%のバレル47.4米ドルとなったことによる ものです。 1 当資料の「留意点」については、巻末をご覧ください。 市場の一部で懸念されている対外債務の返済 リスクについては問題ないと考えます。本年上 半期に返済期限を迎える対外債務総額は約 553億米ドルです。しかし、外貨準備高(2014年 12月26日時点約3,885億米ドル)に予備基金 (11月末時点約889億米ドル)などを合わせた 外貨準備の実質総額は5,500億米ドル以上に 上ります。 原油価格については世界経済の緩やかな回復 が見込まれる中、現水準からさらに下回る原油 価格が長期化する可能性は低いと考えます。 ロシア株式は割安感が強まっており、長期的な 視点に立つ投資家に、魅力的な投資機会を提 供していると考えます。 ロシア国債およびルーブル相場は引き続きボ ラティリティが高い推移を続ける可能性があり ますが、ルーブルは大幅下落で割安感が強 まっていること、ロシア国債は悪材料を十分織 り込んでスプレッドが拡大している点に注目し ています。 但し、ウクライナを巡り、ロシアが米欧と依然と して対立状況にあることはリスクとして留意が 必要です。 留意点 投資信託に係わるリスクについて 投資信託は、主に国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象としており、当該資産の市場に おける取引価格の変動や為替の変動等により基準価額が変動し損失が生じる可能性があります。従いまし て、投資元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金または保険契約ではなく、預金保険機 構または保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。また、登録金融機関でご購入の投資信託は投 資者保護基金の保護の対象ではありません。購入の申込みにあたりましては「投資信託説明書(交付目論見 書)」および「契約締結前交付書面(目論見書補完書面等)」を販売会社からお受け取りの上、十分にその内 容をご確認頂きご自身でご判断ください。 投資信託に係わる費用について 購入時に直接ご負担いただく費用 購入時手数料 上限3.78%(税込) 換金時に直接ご負担いただく費用 信託財産留保額 上限0.5% 投資信託の保有期間中に間接的に ご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬) 上限年2.16%(税込) その他費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担頂く費用があります。 「投資信託説明書(交付目論見書)」、「契約締結前交付書面(目論 見書補完書面等)」等でご確認ください。 ※上記に記載のリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。 ※費用の料率につきましては、HSBC投信株式会社が運用するすべての投資信託のうち、ご負担いただく それぞれの費用における最高の料率を記載しております。 ※投資信託に係るリスクや費用はそれぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、かならず 「投資信託説明書(交付目論見書)」をご覧ください。 HSBC投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第308号 加入協会 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会 ホームページ www.assetmanagement.hsbc.com/jp 電話番号 03-3548-5690 (受付時間は営業日の午前9時~午後5時) 【当資料に関する留意点】 当資料は、HSBC投信株式会社(以下、当社)が投資者の皆さまへの情報提供を目的として作成したものであり、特定の金 融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。 当資料は信頼に足ると判断した情報に基づき作成していますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、 データ等は過去の実績あるいは予想を示したものであり、将来の成果を示唆するものではありません。 当資料の記載内容等は作成時点のものであり、今後変更されることがあります。 当社は、当資料に含まれている情報について更新する義務を一切負いません。 2
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