氏名 [課題9] Fo-En系相図(圧力2.5 GPa)に関する次の設問に答えなさい. (1)圧力2.5 GPaは、地下の深さ何kmに相当するかを、課題5で作成した図から求めなさい。 (2)2030 ℃の温度をもつ組成Mの融液が1750 ℃まで冷却するとき,融液Mの温度降下にともなう液相 量(wt.%)の変化を,横軸が温度(℃),縦軸が液相量(wt.%)の図に示しなさい. (3)2030 ℃の温度をもつ組成Mの融液が1750 ℃まで冷却するとき,融液Mの液相部分のSiO2量(wt.%) と温度との関係を,横軸を温度(℃),縦軸を液相部分のSiO2量(wt.%)とする図に示しなさい.なお, 液相の化学組成の計算には,課題2で求めた鉱物化学組成を用いなさい. T (℃) 2010 M 液相の 固相の 組成変化 (固相の種類) (Fo) 2000 (Fo) 1975 (Fo) 1950 (Fo) 1925 (Fo) 1900 (Fo) 1875 (Fo) P = 2.5 GPa ↓ 組成変化 (SiO2重量%) (47.7 %) 液相量 (wt.%) 3.8/3.8×100=100 % (48.3 %) 3.8/4.1×100=92.7 % L (49.6 %) 3.8/5.0×100=76.0 % A 3.8/5.8×100=65.5 % (50.7 %) (51.6 %) 3.8/6.5×100=58.5 % (52.5 %) 3.8/7.1×100=53.5 % Fo + L (53.4 %) 固相の割合 液相の割合 1850 (Fo) 3.8/7.8×100=48.7 % (3.8 cm) (54.2 %) 3.8/8.4×100=45.2 % 系の総量 1825 (Fo) 1800 (Fo) 1780 (55.1 %) 3.8/9.0×100=42.2 % 3.8/9.6×100=39.6 % (55.8 %) 固結が完了 En + L (Fo) (56.5 %) (Fo+En) 3.8/10.0×100=38.0 % Fo + En (Fo+En) A Fo Mg2SiO4 20 Enの割合 40 (wt. %) 60 80 Foの割合 En MgSiO3 [液相の組成の求め方] 例として、1950℃での液相の組成を求める。この温度での液相の組成はリキダス上のA点であり、この組成を横軸 (組成軸)上に落としたものが A 点である。A に含まれるFo成分とEn成分の割合は、てこの原理を用いることで, Fo : En = 53.6 : 46.4と求まる。課題3で求めたFoとEnのSiO2量は、各々、42.7 (wt.%)と59.9 (wt.%)である。した がって、A のSiO2量は、42.7×53.6/100+ 59.9×46.4/100= 50.7 (wt.%)となる。 なお、液相の組成はリキダス(相図の青線)で示されるので、液相のSiO2量が、FoのSiO2量(42.7 wt.%)よりも 低くなったり、EnのSiO2量(59.9 wt.%)よりも高くなることはない。 液相量 (wt.%) (液相量:wt.%) 100 90 (100) (2)の解答 Foが晶出を開始し、 液相の量が減少し始める (92.7) 液組成が共融点に達するとEnが晶出し 始める。そのため、系に存在する相は L+Fo+Enとなり、系の自由度が0にな る(P=3, C=2, ∴F=C-P+1=2-3+1=0)。 そのため、液相がなくなり、系に存在 する相が2つになるまで、液相の温度は 一定に保たれる。 80 70 リ キ ダ ス (76.0) 共 融 点 (65.5) 60 (58.5) (53.5) 50 (48.7) (45.2) 40 (42.2) 30 この範囲ではF=0なので、 液相がなくなるまで温度 は一定に保たれる 20 系に存在する相がFo+Enとなり、 系の自由度が1になる(P=2, C=2, ∴F=C-P+1=2-2+1=1)。 そのため、液液相の温度が降下 し始める。 10 0 2050 (38.0) (39.6) 2000 1950 1900 温度(℃) 1850 1800 ソ リ ダ ス 1750 1700℃まで 温度降下 (3)の解答 液組成が共融点に達するとEnが晶出し 始める。そのため、系に存在する相は L+Fo+Enとなり、系の自由度が0にな る(P=3, C=2, ∴F=C-P+1=2-3+1=0)。 そのため、液相がなくなり、系に存在 する相が2つになるまで、液相の組成は 一定に保たれる。 57 56 55 54 液相のSiO2量 (wt.%) 53 (56.5) (55.8) (55.1) 共ソ 融リ 点ダ ス (54.2) リ キ ダ ス (53.4) (52.5) 52 (51.6) 51 Foが晶出を開始し、 液相の組成が変化し始める (50.7) 50 (49.6) 49 48 (48.3) (47.7) (液相のSiO2量:wt.%) 47 2050 2000 1950 1900 温度(℃) 1850 1800 1750
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