中国における消化性潰瘍治療薬「澳博平®」(アオ ボ ピン

報道機関各位
2014 年 9 月 29 日
中国における消化性潰瘍治療薬「澳博平®」(アオ ボ ピン)の新発売について
塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)
は、中国子会社の C&O Pharmaceutical Technology(Holdings) Limited (以下「C&O 社」
)が、
本日、中国において消化性潰瘍治療薬「澳博平®」
(アオ ボ ピン)
(注射剤、一般名:ラベプラゾー
ルナトリウム)を新医薬品として発売しましたのでお知らせいたします。
「澳博平®」は、胃酸分泌の最終過程を担うプロトンポンプを阻害することで胃酸分泌を抑制す
る第2世代プロトンポンプ阻害薬であり、中国国内初のラベプラゾールナトリウム注射剤として
C&O 社が研究開発を行いました。本薬は、効果発現が早く、強い胃酸分泌抑制作用が長時間持続
する特性を有しており、加えてチトクロム P450*1 などの薬物代謝酵素の影響を受けにくいことか
ら、患者間での効果のばらつきや薬物相互作用の懸念が少ないことが証明されています。
消化性潰瘍は世界全人口のおよそ 10%の方々が一生のうちに一度は発症するとの報告があり
ます*2。また、中国では消化性潰瘍発症患者のうち 40%強の方々が出血を伴うといわれており、
再出血のリスクも問題視されています*3。優れた胃酸分泌抑制作用を示す「澳博平®」が、経口投
与不可能な出血を伴う胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの治療における新たな選択肢として、患者さま
や医療関係者の医療ニーズを満たし、中国における消化性潰瘍の治療に一層の貢献を果たすこと
が期待されます。
塩野義製薬は「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」という基本方針の
グローバル化を推進しており、革新的な医薬品の提供を通じて「創薬型製薬企業として成長する」
ことにグループ一丸となって取り組んでいます。当社グループにおける中国事業の拠点として重
要な役割を担う C&O 社が研究開発を進めた「澳博平®」の発売は、当社の基本方針を中国で具現
化するための第一歩と考えています。塩野義製薬は、今後もグループ間の連携を深め、世界中の
患者さまの健康と QOL の改善に貢献できるよう、全力で取り組んでまいります。
*1:体内で薬物の代謝を担う代表的な酵素
*2:中华消化杂志编委会. 消化性溃疡病诊断与治疗规范 (2013,深圳)[J].中华消化杂志,2014,34(2):73-76.
*3: Bai Y1, Du YQ, Wang D, Zou DW, et al. Peptic ulcer bleeding in China: a multicenter endoscopic survey of 1006
patients[J]. J Dig Dis. 2014 Jan;15(1):5-11.
以
【ご参考】
C&O Pharmaceutical Technology(Holdings) Limited について:
C&O 社は、塩野義製薬が住友商事と共同で出資し、医療用医薬品の研究開発・製造・販売を
行う中国子会社です。
「患者救命」という経営理念のもと、病に苦しむ患者さまに医薬品をお
上
届けし、一人でも多くの命を救うとともに QOL 向上に貢献できるよう取り組んでいます。
既存の主力製品である抗生物質「アモリン」や「フルマリン®」の販売拡大に加え、自社創製
新薬の研究開発にも注力し、当社グループの中長期的な成長に貢献することを目指していま
す。
[お問合せ先]
塩野義製薬株式会社 広報部
大阪 TEL:06-6209-7885 FAX:06-6229-9596
東京 TEL:03-3406-8164 FAX:03-3406-8099