2014 年 10 月 17 日実施『鉄筋コンクリート棒部材の曲げに関する小テスト』の解答
解答は略解を示す.詳細は講義で解いた例題の解答を参照のこと.【50 点満点】
(1)鉄筋比【配点 5 点】
p
As
2100

 0.0155
bd 300  450
答:0.016(1.6%)
(2)曲げひび割れ発生モーメント Mcr【配点 5 点】
M cr  f b  I 
2 f b  b  h 2 4  300  500 2


 5.0  10 7 N  mm  50kN  m
h
6
6
答:5.0×10 kN・m(50 kN・m)
(3)曲げひび割れ発生後~鉄筋降伏までの鉄筋コンクリート断面【配点 5 点】
zn 
As E s
bE c

bdE c
1 1 2

As E s




  dpn  1  1  2   98.6mm  1.75  10 2 mm


np 


答:1.8×102 mm(175mm)
(4)使用状態における作用モーメントと鉄筋応力の関係【配点 5 点】
中立軸の位置 zn は(2)と同じ値を用いて,
s 
M
z 

As  d  n 
3


2  5  10 7
 121.6 N mm 2
175 

2100   450 

3 

答:1.2×102N/mm2(122 N/mm2)
(5)鉄筋降伏時のモーメント【配点 5 点】
中立軸の位置 zn は(2)と同じ値を用いて,
z 
175 


6
2
M  As f y  d  n   2100  400   450 
  329  10 N  mm  3.3  10 kN  m
3
3 


答:3.3×102 kN・m(329 kN・m)
(6)鉄筋降伏時の断面の曲率【配点 5 点】
中立軸の位置 zn は(2)と同じ値を用いて,
y
2000  10 6
y 

 7.27  10 6 mm 1
d  zn
450  175
答:7.3×10-6mm-1(7.3×10-3m-1)
(7)曲げ耐力【配点 5 点】
コンクリートの圧縮合力は C c  0.68  f c  b  z n となる.中立軸の位置 zn について解くと,
zn 
As f y
0.68 f cb

2100  400
 137.3mm
0.68  30  300
M u  As f y d  0.4 z n   2100  400  450  0.4  137.3  332  10 6 N  mm  3.3  10 2 kN  m
答:3.3×102 kN・m(332 kN・m)
(8)破壊時の断面の曲率【配点 5 点】
 u
3500  10 6

 25.5  10 6 mm 1
u 
zn
137.3
答:2.6×10-5mm-1(2.6×10-2m-1)
(9)応力ひずみ関係を変更した場合の曲げ耐力【配点 5 点】
コンクリートの圧縮合力は C c  0.68  f c  b  z n となる.中立軸の位置 zn について解くと,
zn 
As f y
0.68 f cb

2100  400
 137.3mm
0.68  30  300
圧縮合力の作用位置が上縁から 0.85/2*zn=0.425zn であることに注意して、
M u  As f y d  0.425 z n   2100  400  450  0.425  137.3  329  10 6 N  mm  3.3  10 2 kN  m
答:3.3×102 kN・m(329 kN・m)
(10)各種条件を関係を変更した場合の曲げ耐力【配点 5 点】
題意の応力-ひずみ関係を用いた場合の曲げ耐力(ただし破壊モードが曲げ引張破壊)は以下で表され
る.
As f y 


M u  As f y  d  0.4
0.68 f cb 

①f’c=60N/mm2 とすると,Mu=355kN・m
②b=600mm とすると,Mu=355kN・m
③As=4200mm2 とすると,破壊モードが変わる可能性があるので,まず破壊モードの検討を行う.曲げ
引張破壊を仮定すると,中立軸の位置は zn=274.6mm,終局時の鉄筋のひずみは,
s 
d  zn
450  274.6
 u 
 3500  10 6  2236  10 6   y なので降伏している.よって、破壊モ
zn
274.6
ードが曲げ引張破壊とする仮定は正しい.よって曲げ耐力を求めると,Mu=571kN・m
④d=900mm とすると,Mu=710kN・m
よって曲げ耐力の大きな順から並べると,④>③>①=②
答:④>③>①=②