機器分析学(第1回)

機器分析学(第1回)
分析方法(手段)により「化学分析」及び「機器分析」に分類される。
1 化学分析法 : 物質の化学的性質(反応性)を利用 (絶対量を測定)
a 定量分析
容量分析(中和滴定、沈殿反応、キレート滴定、酸化・還元滴定など)
容量分析の基礎は1 年次「薬品分析化学 I 」ですでに学習
沈殿、キレート、酸化還元滴定については2年次「薬品分析化学 II」で学習
b 定性反応 各種イオンや官能基の呈色反応など
1 年次、「自然科学実験(化学系)」で学習
各種官能基の呈色については3年次「薬品試験法」で学習予定
2 機器分析法:物質と電磁波(光)との相互作用を利用
a 定量分析
電磁波との相互作用によって生じる対応する電気シグナル量から
物質量、濃度を測定
*溶液の色が濃いほど電磁波の吸収量が増加する
b 定性分析 電磁波との特異的相互作用によって生じる電気シグナル形から
物質の構造(官能基、組成など)を測定
*物質中に特定の電磁波のみを吸収する部位がある
分析結果は化学的分析法に一致しなければならない!
1-1
1-2
機器分析と分析量
機器分析:数 mg ~ 数 ag
(化学分析では 数百mg ~ 数mg)
6 x 1027g
3.6 x 1041g
2 x 1030g
3 x 1052g
海水量
1.35 x 1024g
=1.35 Yg
大気量
5 x 1021g
=5 Zg
接頭辞
読み
接頭辞
読み
d
デシ
10-1
da
デカ
101
c
センチ
10-2
h
ヘクト
102
m
ミリ
10-3
K
キロ
103
m
マイクロ
10-6
M
メガ
106
n
ナノ
10-9
G
ギガ
109
p
ピコ
10-12
T
テラ
1012
f
フェント
10-15
P
ペタ
1015
a
アト
10-18
E
エクサ
1018
z
ゼプト
10-21
Z
ゼタ
1021
y
ヨクト
10-24
Y
ヨタ
1024
石油産出量
40 億 t = 40 Pg
2万t
=20 Gg
3 x 1018g
=3 Eg
水素原子
1.67 yg
赤血球中の
ヘモグロビン
100 zg
ウイルス 大腸菌
800 ag
700 fg
600万t
=6Tg
精子
15 pg
花粉 ゾウリムシ
4 mg
10 ng
129.3Kg
180 t
=180 Mg
1 ~ 2 mg ~20 mg
1 ct = 0.2 g
機器分析
マウス
~40 g
化学分析
1g
1-3
物質と電磁波の相互作用と各種機器分析
吸収
(1)
(1)
(2)
(3)
(4)
(2)
(3)
紫外線、可視光線
赤外線
マイクロ波
ラジオ波
透過
(5) 偏光面の回転
(6) 偏光の吸光度差
(5)
(6)
(4)
電磁波(光)
(エネルギー)
エネルギー放出
(7) 発光(吸収)
(8)発光(反応)
X線散乱・吸収
(7)
(10) 散乱(回折)
(11) 発光(X線)
(8)
分解
(10)
(9) フラグメント化
(11)
(9)
1-4
電磁波(光)について
波長
電場
電場
☆光とは紫外線、可視光線、赤外線
これらは電磁波の一種である。
☆電磁波は波長に応じたエネルギーを持つ
☆波及び粒子としての両性質を持つ
磁場
進行方向
磁場
電磁波の進行
波長
光が奥から手前に進んで
来るときの振動の様子
1 cm のとき
波長(λ)
3 x 108 m
磁場
または
電場
振動数(frequncy  ) :
電磁波が 1秒間に進む間(3 x 108 m )に現れる山の数
~
波数(wave number  ) :
単位区間(通常 1 cm) あたりの山の数 cm-1(カイザー)
波長 (wave length λ) :
波の山と山(谷と谷)の距離
電磁波の名称と波長
10-15 m
宇宙線
10-12 m
γ線
10-9 m
X線 紫外線
10-6 m
10-3 m
赤外線
可視光線
1m
マイクロ波
103 m
ラジオ波(電波)
1-5
電磁波(光)の波長(λ)、振動数(ν)、エネルギー (E) の関係
2) 波長 (  ) と波数 ( ~ ) の関係
1) 波長 (  ) と振動数 (  ) の関係
 
c
~ 
c : 3  10 8 m / s 1 ( 光速度 )

1

* 波長が長くなれば振動数は小さくなる
波長と振動数は反比例
3) エネルギー ( E ) との関係
E  h 
電磁波名
X 線
ch

h : プランク定数
波長
1 pm ~ ( 2 ) nm
波数( cm 1 )で表す時は の単位はcm
* 波長が長くなれば波数は小さくなる
波数と振動数は反比例
* 振動数が大きくなればエネルギーは大きくなる
振動数とエネルギーは比例
波長が長くなればエネルギーは小さくなる
波長とエネルギーは反比例
振動数 Hz (波数 cm-1)
知っておいて得すること
( 3 ) Hz ~ 3 x 1016 Hz
紫外線
(真空紫外線)
200 nm ~ ( 4 ) nm
200 nm 以下
( 5 ) Hz ~ 7.5 x 1014 Hz
( 5 ) Hz 以下
近紫外線
遠紫外線
可視光線
400 nm~ ( 6 ) nm
7.5 x 1014 Hz ~ ( 7 ) Hz
紫 (400), 青(~490), 緑(~ 570)
黄(~590), 橙(~620), 赤(~700 or 800)
赤外線
2.5 mm ~ 25 mm
( 8 ) cm-1 ~ 400 cm-1
近赤外線 (0.7 ~ 2.5 mm), 中赤外線(2.5~4 mm),
遠赤外線(4~ 1000 mm)
マイクロ波
100 mm ~ ( 9 ) m
( 10 ) GHz ~ 300 MHz
赤外線、ラジオ波と一部重複
ラジオ波
数10 cm ~ 10 m
~( 11 ) MHz
UHF 10 cm ~ 1 m, VHF 1 ~ 10 m, 短波 (10 ~
100 m)、中波(100 m ~ 1 km)、長波(1~ 10 km)
1-6
電磁波の性質(波として)
 直交する電場と磁場を繰り返しながら進行する波(波動性 波としての性質)
1) 障害物の後方に回り込んで伝わっていく現象 ------------------------- (
1
)
2) 複数の波の重ね合わせによって新しい波形ができる現象 ---------- (
2
)
3) 二つの物質の境界で進行方向を変える現象 -------------------------- (
3
)
4) 物質の表面で跳ね返る現象 ----------------------------------------------- (
4
)
(1)
(2)
光(波)
(3)
(4)
光(波)
入射光
a
a
光(波)
反射光
vt
ピンホール
v' t
光(波)
裏側まで波が回り込む
強めあったり弱まったりする
屈折角

二相間で屈折

ある角度で反射
が起こる
屈折光
1-7
電磁波の性質(粒子として)
 粒子としての性質を有する(粒子性)
5) 電子(粒子)に衝突し、運動エネルギーを与え、自身のエネルギーが減る現象 --------- (
5
)
6) 光照射により物質中の電子が励起され、表面から跳び出る現象 -------------------------- (
6
)
(6)
(5)
散乱X線 E 2
0
光電子
3  0
3個
1個
電磁波(光子)
電子 E
E1
金属
1 (   0 )
2 (0 )
反跳電子 E  E 3
×
E1  E 2  E 3
* あらゆる物質は波の性質を有する -------------------------- (

h
h

mv p
h : プランク定数
m : 質量、
7
)
v : 速度
p :運動量
1個