ー材料力学講義ー
第2回
平成26年4月18日(金)
今日のテーマ:不静定問題を検討する.
静定問題:
応力が求められ次にひずみ(変形)を
求めることができる.
不静定問題: 応力とひずみを同時に解かなければ
ならない.
2
Example 1
剛性壁
a
b
R1
R2
W
l1
(変形しない)
c
l2
(ヤング率:E,断面積:A)
反力R1,R2を求めよ.
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いま, R1,R2を壁から受ける反力とするとき,
R1+R2=W ・・ R1,R2は棒に加わる外力は力のつり合いのみ
では決まらない.
→不静定問題
→棒の全長が変化しない条件を考慮する.
ab間の応力,ひずみ,伸びは
R1
1 
A
R1
1 
EA
R1l1
1 
EA
bc間の応力,ひずみ,伸びは
R1  W
2 
A
R1  W
2 
EA
2

R1  W l2

EA
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より
これを解いて,
R1l1 R1  W l2

0
EA
EA
また,
より,
応力は,
R1
Wl2
1  
A l1  l2 A
R1  W
Wl1
2 

l1  l2 A
A
(注:短い部分の方が危険) 5
Example 2
R1
R2
A1 E1
P
A2 E2
l
伸びλを求めよ.
①部および②部の応力,ひずみ,伸びは
R1
1 
A1
R2
2 
A2
P  R1  R2 より
1  2  
R1
1 
E1 A1
R2
2 
E2 A2
R1l
1 
E1 A1
R2l
2 
E2 A2
Pl

E1 A1  E2 A2
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Example 3
初期応力(Initial Stress)
P1
P2
P1
(ヤング率E,断面積A)
各部材に生じる応力σ1,σ2を求めよ.
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①部および②部の応力,ひずみ,伸びは
P1
1  
A
P2
2 
A
P1
1  
EA
P2
2 
EA
P1l
1  
EA
P2 l   
2 
EA
2P1  P2 および 1   2   より
2EA
P2 
P1 
初期応力→危険
 2  外見ではわからない
 2 
3l 1 
3l 1 


3l 
3l 


E
E
2E
2E
1  

2 

3l
3l
 2 
 2 
3l 1 
3l 1 


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3l 
3l 


EA
Example 4
熱応力(Thermal Stress)
(ヤング率:E,熱膨張率:α)
・温度がt ℃上昇した時の棒に生じる応力σを求めよ.
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もし壁がなければ,温度上昇による棒の
単位伸びは
したがって全伸び
したがって全体の長さは
の長さの棒が,壁の反力Rにより長さl に
拘束されている.
R
 
A
R
 
EA
tEA
R
1  t
Rl 1  t 

 l  l 1  t 
EA
tE
 
 tE
1  t
熱応力
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演習問題 1
①反力R1,R2を求めよ.
(ヤング率E,断面積A)
②反力R1,R2を求めよ.
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演習問題 2
③伸びλを求めよ.
R1
R2
R1
A1 E1
P
A2 E2
A1 E1
l
④温度がt ℃上昇した時の
反力Rを求めよ.
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