低出生体重ラットの糖・脂質代謝異常発症に対する L

低出生体重ラットの糖・脂質代謝異常発症に対する L-グルタミン酸ナトリウム投与の影響
竹森
1
久美子 1,宮本
あんな 2,井上
晴賀 1,阪田
佳鈴巳 1,米谷
俊1
近畿大学農学部食品栄養学科,2 近畿大学大学院農学研究科応用生命化学専攻
【目的】低出生体重ラットへの高脂肪食継続投与による糖・脂質代謝異常発症と,L-グル
タミン酸ナトリウム(MSG)併用投与の影響を検討した。
【方法】Wistar rat の妊娠確認後,
低栄養群(UN)には対照群(CON)の母獣の摂餌量の半量の飼料を与え出産させた。対照
群の児には離乳後普通食(CR),低栄養群には普通食(UR),高脂肪食(UH)を与え,UH
には MSG を飲料水として与え,18 週齢まで飼育した。
【結果】出生時体重は CON の児に
比べ UN で有意に低値を示した。離乳以降 UR は 11 週齢に,UH は 5 週齢に CR の体重へ
の追いつきが認められた。腹部脂肪量は CR に比べ UR がやや高値を示し,離乳後から高脂
肪食負荷した UH でさらにその差が顕著になった。一方 MSG 摂取群では,摂取量依存的
に腹部脂肪量,総摂取カロリー量が低値を示すとともに,褐色脂肪における UCP-1 の発現
亢進と血中アディポサイトカインの分泌異常,糖代謝関連因子の発現の改善が認められた。