CAS-UB V2.3の主な変更点

CAS-UB V2.3 の主な変更点
cas-support
2014-12-25
は じ め に
CAS-UB V2.3 では、主に操作の簡素化、機能の簡素化、PDF のレイアウト機能の強化な
どを行いました。
(1) 操作性の面では、主に、「保存」操作をできるだけ減らして、自動保存の項目を増や
しました。
(2) 機能の簡素化では、「出版物の種類」の概念を縮小し、
「書籍2」に一本化しました。
(3) PDF レイアウト指定機能は、①できあがりサイズ・版面の設定を幅広く、②2段組、
③フォント指定の強化などを行っています。
本資料では、CAS-UB V2.3 の変更点を V2.2 と比較して簡単に説明しています。文中、
「従
来の」という表現は V2.2 の機能に相当します。本資料は V2.2 の利用ガイドと合わせて
ご活用いただきますようお願いします。
『CAS-UB ユーザー・ガイド』(V2.2)はこちらからダウンロードしていただけます。
http://www.cas-ub.com/howto/support.html
iii
目
次
はじめに
第 1 章 ログイン画面
iii
1
1.1 ログインのボタン化
1
1.2 ログイン中にブラウザ(タブ)を閉じて再アクセス
1
第 2 章 ホーム画面
2
第 3 章 出版物新規作成
3
第 4 章 構成編集
4
4.1 内容表示メニューの移動
4
第 5 章 記事編集
6
5.1 保存忘れ警告
6
第 6 章 書誌情報
7
6.1 注意
7
第 7 章 システムフォントの追加
8
第 8 章 多言語組版指定
9
8.1 本文全体あるいは見出しなどで使う場合
9
8.2 言語属性による日本語と中国語の混植
9
8.3 スタイルクラスによる多言語混植
第 9 章 生成設定 U/I
10
11
9.1 デザイン変更
11
9.2 (設定の)保存ボタンと設定画面選択ボタン
12
v
9.3 テーマの選択
第 10 章 PDF レイアウトの仕様変更
13
10.1 PDF のテーマ
13
10.2 基本版面設定
13
10.3 2 段組
14
10.4 その他のクラス属性対応
15
10.5 PDF レイアウト設定のキャンセル
16
10.6 ユーザーフォントの PDF 組版への利用
16
第 11 章 EPUB 生成
vi
12
17
11.1 システム・フォント埋め込み
17
11.2 EPUB フォント埋め込みのサブセット化
17
11.3 EPUB のテーマ
18
第 1 章 ログイン画面
1.1 ログインのボタン化
「ログイン」を判りやすくするためログイン用ボタンを画面中央に配置しました。
図 1.1 ログイン画面
1.2 ログイン中にブラウザ(タブ)を閉じて再アクセス
●
ログイン中にブラウザのタブを閉じて、再度 CAS-UB のページを開いたとき、ホー
ム(出版物一覧)画面に進むように変更しました。
(従来は、ログイン画面を表示し
て、
「ホーム(出版物一覧)」メニューを表示していました。)ブラウザを終了したと
きは再ログインが必要です。
1
第2章 ホ ー ム 画 面
図 2.1 ホーム(出版物一覧)
①ホーム画面のメニューにメリハリを付けました。一般ユーザー向けには「出版物新規
作成」を大きくしました。ホーム画面のメニュー配置は、別途契約により、ユーザー毎
にカスタム化できます。
②ホーム画面にヒントボタンを置きました。
③従来の「出版物名」の名称を「出版物識別名」に変更しました。出版物新規作成など
他の画面の表示も変更しています。名称変更のみで機能変更はありません。
図 2.2 最初にすることのヒント
④他のユーザーの出版物で執筆チームメンバーとして共有している出版物の見出しを
「執筆チームメンバーとして参加している出版物」に変更しました。
2
第 3 章 出版物新規作成
図 3.1 出版物新規作成画面
①出版物識別名は CAS-UB 上でユニークな識別名称です。
②出版物の種類の選択を簡素化して、
「出版物の言語」を日本語または英語から選択にし
ました。それぞれ、
「書籍2」
(日本語)、
「書籍2英語」を選択したのと同じとなります。
③「互換モード」をクリックすると従来の出版物新規作成画面を表示します。「書籍2」
を従来の出版物の上位になるように内部的な拡張をしていますので、従来の出版物は大
よそ「書籍2」に
④ひな形の複製機能は廃止しました。
3
第4章 構 成 編 集
図 4.1 構成編集のメニュー変更
①出版物の種類の選択は、言語(日本語と英語)の選択のみとしました。それぞれ「書
籍2」の日本語版、英語版になります。従来「書籍2」以外を指定していた場合は、そ
の種類も表示されます。そのまま使えます。但し、V2.3 で追加した PDF の新テーマを利
用するには「書籍2」に変更する必要があります。
②「書籍2」以外の種類を選択したい場合は、
「出版物の種類」をクリックして表示され
る画面(次の図の②)で選択できます。この画面は既存機能との互換性の維持の目的の
みとなります。
その他、構成編集のメニューの配置と説明文を見直しました。
4.1 内容表示メニューの移動
●
「プレビュー」テーマの選択メニューは、
「スタイルシート」に移動しました。また
「プレビュー」は名称を「内容表示」に変更し用語を統一しました。
4
第 4 章 構成編集
図 4.2 別の画面に移動したメニュー
5
第5章 記 事 編 集
図 5.1 記事編集の保存
①記事内容の「保存」ボタンを画面の左下に常に表示します。このボタンは、編集画面
右上の「保存」ボタンと機能は同じです。
②「画面先頭」
「画面末尾」
「前の記事」
「次の記事」ボタンを画面の右下に常に表示しま
す。
5.1 保存忘れ警告
「記事編集」で変更した内容を保存するには「保存」ボタンをクリックして保存しなけ
ればなりません。保存しないで別画面へ移動しようとした時、警告メッセージを表示し
ます(本機能は 2014 年 10 月 9 日の改訂より提供済みです)
。編集内容を保存しないでブ
ラウザを閉じてしまったときは編集内容は失われますのでご注意ください。
6
第6章 書 誌 情 報
図 6.1 書誌情報
①書誌編集を保存して「記事編集」画面に移動するボタンを用意しました。
②書誌情報の入力・編集内容は自動保存します。
6.1 注
意
オーナー変更やデータの追加といったものは、フィールドに何か値が入っていても自動
保存はしません。重大な変更であったり、動作上、そのページから身動きできなくなる
ためです。明示的に追加や変更操作が必要な項目は次の表のとおりです。
表 6.1 明示的な操作が必要な項目
項目
操作
オーナー変更
チームメンバー編集
チームメンバーのコピー
出版物プロフィール関係 (著者、編著者などたくさんある)
出版物プロフィールのコピー
改訂履歴編集
変更
追加
コピー
追加
コピー
追加
7
第 7 章 システムフォントの追加
CAS-UB のシステムに次のフォントを追加しました。
表 7.1 システムフォントの追加
フォント名
言語
IPA P 明朝
IPA P ゴシック
Noto Sans JP
Noto Sans SC
Noto Sans TC
Noto Sans KR
ja(jpn)
ja(jpn)
ja(jpn)
zh-CN
zh-TW
ko(kor)
スクリプト
Jpan
Jpan
Jpan
Hans
Hant
Hang
特徴
IPA 明朝のプロポーショナル書体
IPA ゴシックのプロポーショナル書体
Google Noto フォント日本語(7ウエィト)
Google Noto フォント中国語簡体字(7ウエィト)
Google Noto フォント中国語繁体字(7ウエィト)
Google Noto フォント韓国語(7ウエィト)
参考資料:Noto Sans CJK, Source Han Sans フォントと AH Formatter による PDF 生成
(CAS ブログ:2014 年 10 月 29 日)
8
第 8 章 多言語組版指定
主に日本語と中国語(繁体字・簡体字)を対象とする多言語組版に対応しました。
CJK の漢字は Unicode で漢字(和漢字・繁体字・簡体字)が一つのコードポイントに集
約されているため、文字コードだけでは言語にふさわしい字形を選択できません。CASUB では和漢字・繁体字・簡体字を次のように使い分けができます。
8.1 本文全体あるいは見出しなどで使う場合
PDF レイアウト詳細設定メニューの「本文段落のフォント名」、レベル別見出しなどに
フォントを設定する項目があります。各項目で使いたいフォントを選択します。
図 8.1 PDF レイアウト詳細設定のフォント指定
例えば、①本文段落のフォント名、②章(レベル1)見出しの番号、③章見出しのテキ
ストに中国語(繁体字・簡体字)フォントを指定できます。
8.2 言語属性による日本語と中国語の混植
CAS-UB では出版物の言語を「日本語」に設定しているとき、本文は日本語がデフォル
トになります。そこに中国語を混植できます。
例えば、中国語(簡体字)のテキストを混在させるとき次のようにします。
9
8.2.1 記事編集画面の指定例
図 8.2 簡体字中国語指定例
①本文のテキストの簡体字の部分に':lang=zh-CN'属性を付けます。
8.2.2 PDF:フォント設定
図 8.3 中国語のデフォルト・フォント設定
②PDF 生成の「PDF:フォント設定」で、中国簡体字(Hans)の項目で簡体字フォント名
を選択します。これにより本文中で':lang=zh-CN'を指定した箇所のみを簡体字にできま
す。
表 8.1 言語属性設定とフォント設定
言語属性設定
フォント設定
:lang=ja
:lang=zh-CN
:lang=zh-TW
日本文字
中国簡体字
中国繁体字
8.3 スタイルクラスによる多言語混植
現在、文中テキスト中にスタイルクラスを設定し、フォント名だけではなくウエイトや
カラーを指定できる機能を開発中です。本機能は 1 月に公開を予定しています。スタイ
ルクラスを使えば、さらに柔軟な指定ができるでしょう。
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第 9 章 生成設定 U/I
9.1 デザイン変更
(1) 生成ボタン
図 9.1 生成設定のボタン
PDF、EPUB などの生成条件の設定、生成開始ボタンを大きく、選択しやすくしました。
(2) 生成物の種類
●
「Web ページ」の生成ボタンには見出しを付けました
●
「XMDF を生成」を廃止しました
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9.2 (設定の)保存ボタンと設定画面選択ボタン
図 9.2 生成設定
●
設定項目選択ボタンを画面のフッターに配置しました。
●
生成ボタンをフッターに配置しました。
●
設定の変更は自動保存としました。各画面の「保存」ボタンは便宜的にありますが、
クリックしなくても設定変更を保存します。
9.3 テーマの選択
●
V2.3 では「書籍2」で、すべての CSS テーマと PDF テーマを選択できます。(従
来、出版物の種類ごとに選択できるテーマが異なっていました。)
●
PDF の詳細レイアウトに特別発注によりパラメータを調整した個別ユーザー専用
テーマを表示できます。
(従来は、EPUB のみで個別ユーザー専用テーマを表示でき
ました。)
12
第 10 章 PDF レイアウトの仕様変更
1) 出版物の種類「書籍2」で、未定、ノート、書籍1、マニュアル1のための PDF
テーマを指定できます。
10.1 PDF のテーマ
PDF 組版のためのテーマ名称を変更するとともに、新しいテーマを追加しました。
表 10.1 PDF レイアウトのテーマ
テーマ名
横組書籍 2
縦組書籍 2
横組書籍
縦組書籍
横書きマニュアル
縦書きマニュアル
横書きノート
内容をそのまま
新規かどうか
新規
新規
既存
既存
既存
既存
既存
既存
旧テーマ名
一般書籍用横書き v2
一般書籍用縦書き v2
マニュアル用横書き
マニュアル用縦書き
横書き
変更なし
10.2 基本版面設定
新テーマ(「横組書籍2」、「縦組書籍2」)では版面設定方法の自由度を高めました。
図 10.1 用紙サイズの設定と版面サイズの設定
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①「横組書籍2」または「縦組書籍2」を選択したあと、できあがりの用紙サイズを設
定します。
②用紙サイズを設定した後、版面の設定方法(マージン指定か文字数・行数指定か)を
選択します。
図 10.2 用紙サイズと版面サイズ
①用紙サイズはシステムに登録されている用紙の他に、
「カスタム用紙サイズ設定」で自
由な用紙サイズを設定できます。
②版面サイズは、上下・左右のマージンを指定するか、文字数と行数を指定するかのど
ちらかを選択します。
10.3 2
段
組
新テーマ(「横組書籍2」、「縦組書籍2」)では 2 段組の設定機能を追加しました。
14
第 10 章 PDF レイアウトの仕様変更
図 10.3 段組指定
①段組は、書籍構成部分毎、つまり目次、本文、前付け記事(目次以外)、後付け記事
(索引以外)についてそれぞれ指定します。索引は2段組み固定です。また、扉・奥付け
は段組しません。
②段組を指定したとき、段間の空きの量と、段間罫線の有無を指定できます。
③段組を指定したとき、次の項目を指定できます。
●
見出しの段抜きをどこまでするか(しない~レベル 4 の見出しまで)
●
左右の段をバランスするかどうか
●
脚注の幅を段幅または版面幅(段抜き)にするか
10.4 その他のクラス属性対応
●
5 種類の特殊ブロック(表 (tbl)、画像 (fig)、要約 (sum)、コラム (col)、注記 (ann))
は、ブロック単位で段抜できます。段抜きするブロックには':span-all'を指定します。
例)表を段抜きするときは、表属性(:tbl)に':span-all'を追加します。
[[[:tbl:span-all =表の段抜き指定
(表のデータ)
]]]
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10.5 PDF レイアウト設定のキャンセル
図 10.4 PDF 設定を初期値に戻す
①ユーザーが PDF レイアウトの設定変更をご破算にして、初期値に戻します。
10.6 ユーザーフォントの PDF 組版への利用
ユーザーがアップロードしたフォントを PDF 生成で使えるようになりました。従来は、
ユーザーがアップロードしたフォントは、EPUB へのフォント埋め込み専用でした。
ユーザーがアップロードしたフォントは、フォント選択リストの最後に表示されます。
フォント名は Postscript 名となります。→フォントのアップロードはフォント画面
(p. 17)で行います。
注意
●
PDF にフォントを埋め込みます。このためフォント埋め込みが許可され
たフォントでなければなりません。
●
CAS-UB は、クラウド・サーバーで動作します。アップロードするフォン
トはサーバーでの利用が許諾されていなければなりません。
16
第 11 章 EPUB 生成
11.1 システム・フォント埋め込み
図 11.1 フォント画面
①CAS-UB のシステム上のフォントについても EPUB への埋め込みができるようになり
ました。システム上のフォントを選択して「フォントを追加」をクリックすると「casub-」という接頭辞の付いたフォントが一覧に表示されます。このシステムフォントを
EPUB に埋め込むことができます。
②ユーザーがアップロードしたフォントには接頭辞が付きません。
11.2 EPUB フォント埋め込みのサブセット化
図 11.2 EPUB フォント埋め込み時のサブセット化指定
③EPUB へのフォント埋め込みでサブセット化を指定できるようになりました。「生成」
の「EPUB:その他の設定」画面の「フォントをサブセット化する」という項目で「す
17
る」を選択するとサブセット化されます。
11.3 EPUB のテーマ
11.3.1 CSS テーマの整理
廃止予定としていた EPUB の旧テーマを廃止しました。次の図の青枠で囲った部分が
V2.3 でなくなりました。
図 11.3 新テーマと旧テーマ
11.3.2 表のキャプションの位置
表のキャプションの位置を表の下から、表の上に変更しました。V2.3 で作成した EPUB3
を Adobe Digital Editions で表示すると次のようになります。
18
第 11 章 EPUB 生成
図 11.4 表のキャプション(V2.3)
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cas-support
CAS-UB V2.3 の主な変更点
2014-1-26
2014-12-25
著 者
0.1
0.8a
cas-support
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