Si-Ware Systems が浜松ホトニクスに分光器技術をライセンス世界初のシングルチップ分光器がポータブル分光器市場を開拓カイロ、エジプトー２０１３年２月４日ーインダストリアルおよびコンシューマー向け IC 並びに MEMS ベース・ソリューションのトッププロバイダーである Si-Ware Systems (SWS)が、同社の MEMS FT-IR 分光器技術を浜松ホトニクスにライセンスしたと発表した。浜松ホトニクスはオプトエレクトロニクスの世界的リーダーである。同社は先月、新たな FT-IR 分光器を発表した。 SWS によって開発され浜松ホトニクスにライセンスされた FT-IR 分光器は世界初のシングルチップ分光器である。分光器を構成する全ての光学素子が SWS の独自 MEMS 技術によってワンチップに集積されている。「浜松ホトニクスとのパートナーシップは SWS の革新的技術と浜松ホトニクスの優れた製造技術ならびに市場をリードする製品群との組み合わせになる勝利の公式である。」SWS 光学 MEMS 部門マネジャーである Bassam Saadany 氏はこのように述べている。「シングルチップ分光器は、研究所の巨大で光学な装置をフィールドに持ち出せるコンパクトで安価な装置にし、ポータブル分光測定の可能性を大きく広げるものである。SWS のシングルチップ分光器は携帯電話のようなハンドヘルド分光器の実現をもたらす。」 2 同分光器は 1 x 1 cm に全ての光学コンポーネントを搭載した MEMS チップである。電気信号のインターフェースは SWS の ASIS ソリューション部門が開発したコンパニオン ASIC が担当する。同システムのその他の構成要素は光検出機構、光ファイバー、とソフトウェアである。最初のシステムは USB インターフェースによって電源供 3 給されるモジュールに収められ消費電力は 150mA を下回る小ささである。モジュールのサイズは 8 x 6 x 3 cm で重量は 100g に満たない。これは世界で最も小さく、低消費電力な仕様である。「浜松ホトニクスはこの革新的製品を市場にもたらすためパートナーである SWS と密接に作業を行ってきた。」浜松ホトニクス代表取締役専務取締役の山本晃永氏はこのように述べている。「SWS の技術によりシングルチップ分光器の開発が可能になり、またその後に続く多数の製品開発もまた可能になった。」 FT-IR 分光器は SWS の SiMOST™(Silicon integrated Micro Optical System Technology)技術をベースした最初の製品である。 SiMOST は検証された MEMS 素子を使い光学システムをモノリシックに設計・製造することを可能にする包括的なプラットフォームである。多数の光学 MEMS 構造を DRIE(Deep Reactive Ion Etching)により SOI ウェハー上のパターンとして作成する。そしてその構造はウェハーレベルでパッケージされた後、ワンチップの光学システムとしてダイシングされる。 SiMOST はアラインメント調整不要の光学システムである。個別部品による光学システムは精密なアラインメント調整が不可欠で組み立ておよびパッケージングに大きなコストがかかる。SiMOST 光学コンポーネントはチップ上でリソグラフィによってアラインメント整合されているため、事後のアラインメントにかかる時間とコストを削減することができる。 SiMOST 技術によるモノリシック構造の光学ソリューションはサイズ、コストそして信頼性の全てにおいて優位である。半導体ウェハー上にバッチプロセスによる大量生産をすることができるため同時に製造できるデバイスの数は飛躍的に増え、製造コストも大きく削減できる。全ての光学素子をオンチップに封じることで振動や衝撃に対する信頼性もまた大きく工場する。最後に、劇的なシステムサイズの縮小により、これまでの個別部品による光学システムのサイズでは考えられなかった新しいアプリケーションへの適応が可能になっている。 SWS は FT-IR 分光器の評価キットも提供している。FT-IR の評価や SiMOST 技術の適用に関する問い合わせは下記の連絡先まで。 Photonics West に出展 SWS はサンフランシスコで２月５日から７日にかけて開催される Photonics West 2013 にて FT-IR 分光器と SiMOST 技術を出展する。ブースは Moscone Center の North Hall D、ブース番号 4108 である。 SWS について SWS は標準製品の製造販売からカスタム ASIC の製造販売まで幅広い製品設計と開発ソリューションを提供するファブレス半導体メーカーである。SWS は MEMS インターフェース ASIC、シリコンベースのタイミング製品、光学 MEMS 技術／MOEMS（Micro-Opto-Electro-Mechanical System）製品の三つの事業部門を持つ。ASIC ソリューション部門は MEMS インターフェースに特化したカスタム ASIC の設計製造を行っている。タイミング製品部門はシリコンのみでタイミング素子を実現する Self Compensating Oscilator (SCOTM)を開発し技術的ブレークスルーを果たした。光学 MEMS 技術部門はシリコン上に多数の光学部品を構成する類をみないプラットフォーム、Silicon integrated Micro Optical Systems Technology （SiMOST™）を提供している。更なる詳細は、www.si-ware.com にて。連絡先：白井健宏 (株)アイティーファーム Si-Ware ビジネス開発担当 Tel: 03-5324-3531 (代表) [email protected]