=2013年規定審議会で見た= 国際ロータリーの変質 「ロータリー失われた10年」 その2 2750 地区 PDG新藤信之(立川こぶしRC) <スライド4> 会員数の変化と R I 戦略 120万人 1996年 ⇒ 100万人突破 1986年 ⇒ ⇒ 1976年 1966年 ⇒ 第二次世界大戦 ⇒ 40万人 1956年 ⇒ *ロータリーは21世紀に入る頃までは、この棒グラフのように、会員数は右上がりで、急 激に増加してきました。 *1956年には約40万人でした。それが1966年、76年、86年、96年と、10年ご とに20万人づつ増え続けてきました。1986年には100万人を突破し、1996年に は120万人となりました。 *その後、21世紀に入り、120万を超えたところでほぼ横バイの状況が続いております。 *この会員数の変化に応じて、その時々の国際ロータリーの考え方=国際ロータリーの戦略 が変化してきております。 <スライド5> 会員数変化に伴うRIの戦略の変遷 *地区/クラブ管理に関するRI戦略の変遷 1.会員数(クラブ数)の増加と 地区リーダーシップ・プラン(DLP) 2.クラブの小型化と クラブ・リーダーシップ・プラン(CLP) 3.クラブの2極化現象と 戦略計画/ストラテジック・プラン(SP) *⇒ 世界的規模のRI組織の再編成 *会員数100万人を突破した1986年の翌年、チャールス・ケラーRI会長は長期計画 委員会を立ち上げます。 *次のロイス・アビー会長、ヒュー・アーチャー会長に引き継がれ、3年間の試験的プログ ラム期間を経て、1996年2月RI理事会は、地区リーダーシップ・プラン(DLP)を 承認します。 *DLPは、会員の急激な増加に伴うガバナーの任務と負担を軽減するために、合同公式訪 問、ガバナー補佐制度、研修リーダーの設置等の制度的な整備をすることによって、地区と クラブの管理を強化しようというものでした。 *DLPは基本的には、急激な会員増強とクラブ拡大に対応する戦略でした。 *1996年に120万人を突破しますが、その後会員数は、ほぼ横ばいのままで推移しま す。 *この頃より、クラブの小型化が進行します。RI理事会は、小型化により、弱体化したク ラブを強化する必要に迫られます。2000年9月、リーダーシップ開発・研修委員会の報 告を受け更に4年間の試験的期間を経て2004年11月、5つの常任委員会をクラブの基 本的委員会組織とするクラブリーダーシップ・プラン(CLP)を承認します。 *DLPとCLPは、如何にすれば地区/クラブを強化できるかという、謂わば、地区/ク ラブレベルにおける組織管理の方法論でした。 *21世紀に入り明らかに潮目が変わります。世界の会員総数は横ばいのままですが、会員 数が増えている地域と、減っている地域がはっきりする所謂二極化現象が生じます。例えば 日本以外のアジア諸国、特にインドは増加しております。一方、日本、アメリカはコンスタ ントに減少しています。しかも、会員減少が進んでいる地域で、クラブ数も増えない地域は、 更にクラブの小型化が進行してきます。 *小型化と二極化の同時進行の中で、もはやクラブ、地区を超えた世界レベルでの統一的な 管理機構の再編成が必要となりました。世界的規模のRI組織の再編成です。 <スライド6> R I 組織再編成のための制定案 =2001年規定審議会 理事会提案= 1.採択制定案01‐148 「職業分類の原則を保持しつつ、クラブ会員の種類を正会員 と名誉会員に簡素化する件」 ⇒ 1.会員の再編成 2.採択制定案01‐186 「ニュー・モデルに基づいてロータリークラブを創設する試験 的プロジェクトを実施することを認める件」 ⇒ 2. クラブの再編成 3.採択制定案01‐215 (関連採択制定案 01‐370:RI理事会に依る決定) 「クラブの所在地域を定義する件」 ⇒ 3.地区・ゾーンの再編成 *こうした歴史的背景により、21世紀に入り、3つの採択制定案が、RI理事会の新たな 戦略として、国際ロータリーの組織を根本から見直し、変えようとするものとして、規定審 議会に提案されます。それらが、このスライドにあります1)採択制定案01-148、2) 採択制定案01-186、3)採択制定案01-215でした。 *本日は時間の関係で、3つ採択制定案について、すべてお話しすることはできません。従 って、 *最初に2)と3)ついて簡単に触れておきます。 *本日配布しました「資料1」RI定款第5条第4節例外の下線部分を参照下さい。この第4 節例外規定が、2001年規定審議会で採択された制定案01-186の内容です。 *このように、2001年規定審議会で、国際ロータリーを構成するクラブに例外規定を設 けた結果、2010年の規定審議会でEクラブが採択され、今回、衛星クラブが採択される ことになります。 *現在、試験的プロジェクトとして、①法人会員を正会員と認める試験的プロジェクト②準 会員を一定期間会員と認める試験的プロジェクト③革新性と柔軟性を備えたクラブに関す るプロジェクトが進行中です。近く、規定審議会でこれらのクラブが採択されるものと思い ます。 *正に、この採択制定案が元となり、Eクラブ始め、世界中にいろいろなクラブが出現して います。 *地区/ゾーンの境界を変更する元となる、採択制定案01-215「クラブの所在地域を 定義する件」は、まず、クラブの区域限界を撤廃し、クラブや地区の新設と合併を容易にで きるようにしました。 *更に2004年規定審議会で、採択制定案04-172「地区の境界の変更手続きを改正 する件」(これもRI理事会提案です)によって、一定の条件の下に(例えば、クラブ数3 0未満の地区、会員数1000名未満の地区)地区の境界を変更することができるという権 限がRI理事会に与えられました。 *それまでは、具体的な数字はなく、「関係地区内のクラブの過半数の反対があれば、既存 地区の境界を変更してはならない」とされていました。 *境界の変更に加えて、更に地区の再編や合併が容易にできるようになりました。 *今現実に、世界各地で、地区の再編または合併を巡って、深刻な問題が起こっています。 日本では青森と秋田が、今現在の基準の1100名の会員数を確保できるかで、地区の再編 や合併をしなくてはならないようになるかもしれない深刻な状況になっています。 *それでは、会員の再編に関する採択制定案01-148について、時間の許す限りお話し 致します。 つづく (2014 年 4 月 11 日)
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