系の研究プロジェクト 研究プロジェク ト名称 ・番号 1 明治時代に刊行された旧派俳人の俳諧誌に関する研究 プロジェクト担 当教員 職名・氏名 教授・綿抜 豊昭 正岡子規らの登場によって、明治時代の俳諧は、子規らの「新派」とそれ RA が行う研究支 以前から存続する「旧派」に大別される。表現等で、新しいものを生み出し 援業務の内容 た「新派」は、文学史の上では評価され、その研究が進んでいるのに対し、 「旧派」は、江戸時代の延長線上にあるものとして研究が乏しいのが現状で ある。 確かに文学的表現の点においては、江戸時代にはなかったものを詠み込 んだものをのぞいて、「旧派」の俳諧は、あらためて研究するにあたいしな い。 しかしながら、俳諧を嗜んだ人に注目すると、日本全国に俳諧グループ があり、それに所属する俳人の数は、「新派」の俳人数を圧倒する多さであ る。俳諧誌を調査することによって、どの地域に、どのような俳人がいて、 どのようなことを詠んだかなどの調査が可能である。それを明らかにするこ とによって、明治時代の文化を担っていた人たちが少なからず解明できる。 本研究は、その基礎的研究として明治時代に刊行された旧派俳人の俳諧 誌の書誌的調査、およびどのような俳人の句が見られるかといった意味での 内容調査をおこなうものである。 RAは、明治期刊行の旧派俳人の俳諧誌の書誌的調査の補助、及びその 調査結果の整理を補助する。 RAは、本研究に取り組むことによって、明治期に刊行された旧派俳人 の俳諧誌についての書誌についての知識を得ることができ、文学的な研究方 法を身につけることができ、近代日本文化についての知見を得ることができ る。 研究支援 業務の期間 研究開始月 平成 26 年 9 月 1 日~平成 27 年 2 月 28 日までの 6 か月 系の研究プロジェクト 研究プロジェク ト名称 ・番号 2 クラウドソーシングに関わる多様な視点からの基礎・応用研究 プロジェクト担 当教員 職名・氏名 教授・森嶋 厚行 1. 研究プロジェクト概要 RA が行う研究支 本研究は,申請者が現在研究を推進している「クラウドソーシングプラットフ ォーム」に関連する領域において,現在科研費での研究プロジェクトにおいて 援業務の内容 は焦点を置いていない多様な視点から基礎・応用研究を進めることを目的とす る.クラウドソーシングは学際的な研究領域であり,様々な研究分野の人材が 異なる視点をもって研究を進めることに意義があり,斬新な研究成果が得られ る可能性がある.本研究プロジェクトでは,RA が現在行っている研究の視点を 生かしながらクラウドソーシング研究に取り組むことにより,クラウドソーシ ングの基礎・応用分野における研究の進展を図ると同時に,アクティブな研究 プロジェクトへの実質的な参加を通じて,博士後期課程の学生の教育に貢献し たい. 2. 研究計画 高度クラウドソーシングプラットフォームに関わる研究領域について,三つの 視点からの研究を行う.第一に,プラットフォームに求められる高度機能や処 理効率化など,プラットフォームそのものの研究である.第ニに,それを利用 したクラウドソーシングに関する基礎研究である.第三に,クラウドソーシン グの高度応用技術の研究である.RA は,これら三つの視点である「プラットフ ォーム構築」 「基礎研究」「応用研究」のいずれかを,自らの研究内容や興味を 考慮して選択し,具体的な研究テーマを設定したミーティングに参加し,論文 執筆プロセスに関与する. 3. RA が行う研究補助業務との関係 既に立ち上がっている研究テーマに参加するか,自らのテーマを立ち上げるか は,本人の指導教員を含めた相談の上で決定する.本業務により,RA は自らの 得意な領域の知識を生かしつつも,本研究を通じた問題発見・定義能力,コミ ュニケーションスキル,問題解決能力の向上が期待できる.最低限,論文共著 者の一人として参加できる程度の経験を提供したいと考えており,もし本業に 差し支えがなければ,RA 本人による論文執筆までも視野に入れたいと考えてい る.実績としては,昨年度,RA 共著による研究会発表を行うことができた. 研究支援 業務の期間 研究開始月 平成 26 年 9 月 1 日~平成 27 年 2 月 28 日までの 6 か月 系の研究プロジェクト 研究プロジェク ト名称 ・番号 3 Web マンガの読みの認知特性に関する心理学的研究 プロジェクト担 当教員 職名・氏名 RA が行う研究支 援業務の内容 研究支援 業務の期間 講師・森田 ひろみ ■研究プロジェクトの概要 本研究室では,小さな画面で文章を読んだり画像を見たりする認知活動の特性を調べ,携帯型端末 に適した表示方法を提案することを目的とした研究を行っている. 2013 年度に開始した本研究プロジェクトにおいて,初年度,RA の協力を得て,スマートフォン,タ ブレット端末,ノート PC サイズの画面でマンガを読む条件と印刷物でマンガを読む条件の間で読みや すさや読み時間を比較する実験を行った.成果として,①スマートフォンサイズの画面での,読みや すさ,読み時間がともに顕著に低いこと,②画面か印刷物かに関係なく,ページ毎の読み時間がペー ジ内の文字数により規定されること,③小さな画面で,拡大したページ画像をスクロールしながら読 む場合,そのスクロール軌跡が,先行研究で示唆されている視線走査経路と一致する傾向にあること が明らかになった.これらの成果は 2014 年 1 月に第 102 回人文科学とコンピュータ研究会発表会特集 セッション「マンガ研究のファセットーどこから見ても輝くか」で発表し,現在論文を執筆中ある. これらの成果を踏まえ,本年度は,携帯型端末の画面でより快適にマンガを読む手法の提案へ向け た実験を行う.具体的に言うと,スマートフォンサイズの表示画面を用いて大きく拡大したマンガの ページを見る方法を,2 通り設定して比較する.A)画像移動条件(通常のスクロール条件)では,表 示枠の位置は固定されており,その中で画像をスクロールして読む.B)表示枠移動条件では,背後に 仮想的に広がったページ上で,表示枠を見たい部分に移動させ,その部分だけを枠内に表示させて読 む.過去の心理学における知見からは,後者の表示方法の方がページ全体の把握には有利であること が推測されるが,実際に,マンガの読みやすさや読み時間がそのようになるか,また両者の表示方法 の間でスクロール経路や視線移動に顕著な違いが見られるかなどを検討する. ■研究計画 《実験概要》実験参加者に,スマートフォンサイズの画面を用いて,画像移動条件と表示枠移動条件 でマンガを読んでもらい,読みやすさ,読み時間,スクロール経路および視線移動経路を比較する. 《予想される結果》 1)表示枠移動条件の方が,読みやすく,読み時間も短い 2)表示枠移動条件の方が,スクロール軌跡のパターンが単純で,総スクロール長が短い. 3)画像移動条件では,読み進む方向と画像が移動する方向が逆であるため,視線移動が複雑なのに 対し,表示枠移動条件では,読み進む方向と枠移動方向が一致するため,よりスムーズな視線移動と なる. ■RA が行う研究補助業務 1)実験材料の収集・加工 前回の実験に参加した者に再び実験参加者として協力してもらう可能性があるため,新たな実験材 料を用意する必要がある.そのため,適当なマンガ素材を収集し,場合によっては専門的なソフトを 用いて加工する必要がある. 2)眼球運動測定装置の立ち上げ 科研費で眼球運動測定装置を購入予定であり,その立ち上げを行う 3)実験データ分析用プログラム作成 スクロール経路の分析は手動では非常に手間がかかるので,分析用プログラムを作成する必要があ る. 4)関連する文献の調査 マンガの読みに関する研究だけでなく,眼球運動測定を用いた心理学的研究についても調査する必 要がある. 5)実験デザイン等に関する議論 研究は,申請教員,博士前期課程学生,RA のチームで行うため,上記の他に,実験デザインやデータ 分析の手法,結果の考察などにも加わってもらう. 研究開始月 平成 26 年 9 月 1 日~平成 27 年 2 月 28 日までの 6 か月 系の研究プロジェクト 研究プロジェク ト名称 ・番号 4 二次創作を通じたコンテンツ制作スキル向上過程の分析 プロジェクト担 当教員 職名・氏名 教授・井上 智雄 イラストやアニメーションなどのコンテンツ制作の能力がどのように発達・ RA が行う研究支 向上するのかを明らかにすることは、一般的なスキル獲得・能力向上の知見と してだけでなく、今後コンテンツ制作者を育成する環境を設計する上での貴重 援業務の内容 な方針ともなる。 本プロジェクトでは、イラストコミュニケーションサービスの pixiv や、CGM 型コンテンツ投稿サイト piapro などに作品を投稿しているアマチュア制作者が 初心者から中級者、上級者へと上達してゆく過程に着目する。ウェブ上で利用 できるデータから、その様子を次のような観点で分析する。すなわち、どのよ うに制作スキルを向上させてゆくのか、キーとなる段階や出来事はあるのか、 あるとすればそれはどのようなものか、どのような人間関係を持ち、また変化 し、それは上達とどのように関係しているのか、といったことである。 分析はおよそ次の手順で進める。 1.分析対象に適合する制作者をリストアップする。初心者から中級者、中級者 から上級者、あるいは初心者からプロ級へと上達している過程が、コンテンツ 投稿サイトなどで追跡できる制作者が適している。 2.分析対象に選出した制作者について、制作されたコンテンツの他、発言や記 事などのテキスト資料、他のコンテンツとのネットワーク、他の制作者とのネ ットワークなどをデータセットとして取得する。 3.時系列分析、ネットワーク分析などの分析手法を用いて、上記観点から分析 する。 なお担当教員は、本プロジェクトと関連して協同によるコンテンツ制作システ ムの開発をしている。このシステムの特に初心者への動機づけとして、実習の ようにコンテンツ制作を学べる仕組みを導入する計画であり、本プロジェクト の成果に基づく予定である。 研究支援 業務の期間 研究開始月 平成 26 年 9 月 1 日~平成 27 年 2 月 28 日までの 6 か月
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