第 11 回 EMC 技能試験実施要領

PT30-3
第 11 回 EMC 技能試験実施要領
第 11 回 EMC 技能試験実施要領
PT30-3 :2014
参加試験所は、通常実施している試験と同様のプロセスで、次頁以降に示す技能試験実施
要領に従って試験を行ってください。尚、試験結果を報告して頂くデータシート(放射妨害
波:様式 PT30-5-1、伝導妨害波:様式 PT-30-5-2)には、試験所が作成、発行している通常
の試験報告書から必要事項を転記して頂き、その試験報告書とともに提出してください。
発行日
2014 年 7 月 15 日
株式会社 電磁環境試験所認定センター
〒106-0041 東京都港区麻布台 2-3-5 ノアビル 7 階
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第 11 回 EMC 技能試験実施要領
1. 供試装置
1.1 VLAC 技能試験用仲介器 PTE-05 (Serial No 01)
1.2 RF-LISN(放射妨害波測定時の供試機器用電源のインピーダンス安定化のため使用す
る)
2. 試験項目
・放射妨害波試験(測定距離 3m)
・電源ポート伝導妨害波試験(擬似電源回路網による妨害波電圧測定)
3. 測定周波数
3.1 放射妨害波試験
下表 1 に示す指定周波数±1%の範囲の中で最大放射妨害波を測定する。
表1
放射妨害波指定周波数
周波数 [MHz]
周波数 [MHz]
54.27
379.90
122.11
474.88
162.81
556.28
217.08
651.26
284.92
705.33
3.2 電源ポート伝導妨害波試験
下表 2 に示す周波数範囲内で Line1 または Line2 の最大妨害波電圧を測定する。
表2
伝導妨害波指定周波数
周波数範囲 [MHz]
0.500~0.520
1.83~1.85
3.66~3.69
7.35~7.38
11.04~11.06
23.8~24.1
4. 試験方法
以下に記載した試験条件以外については CISPR22 に準拠する。
4.1 放射妨害波試験(測定距離3m)
4.1.1 仲介器の設置と試験配置
仲介器を写真1及び写真2に示す専用設置台に置き、各試験所の放射妨害波測定に使用す
る高さ 80cm の測定用机の中央に設置する。仲介器の電源ランプが受信アンテナを向くよう
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に配置する。
・水平偏波測定時は、側面中央にある銘板を上面にして水平に置く。本体の「受信ア
ンテナに向かって右」、「受信アンテナに向かって左」の表示が実際の方向と合ってい
ることを確認する。
(写真1)
・垂直偏波測定時は、銘板を正面電源ランプの側から見て右手方向になるように向け、
仲介器上部「垂直配置の場合この端を上にする」という表示が上になるように配置す
る。
(写真 2)
図1に示すとおり、仲介器設置台は測定用机の辺と平行になるように配置し、仲介器のセ
ンターから電源コードをグランドプレーン上に垂直に降ろす所までの距離を 50cm とする。
(測定用机の幅が 1m であれば、机の端まで)
電源ケーブルはグランドプレーンまで降ろしてから余長部分を床面に這わせて、EUT 供給
電源近くに配置した RF-LISN に接続する。仲介器は RF-LISN(写真 3)を介して EUT 電源
に接続する。
[注]
RF-LISN 底面はグランドプレーンと電気的に接続されているターンテーブル金属面上に置く。
ターンテーブルの上面が電気的に絶縁されている場合は、RF-LISN 底面を一辺が 30cm 以上の金属板
上に設置し、その金属板を使用してターンテーブルと十分な接地を確保する。
垂直配置の場合
この端を上にする
アンテナ
写真1
水平偏波測定時の仲介器の向き
アンテナ
写真2
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垂直偏波測定時の仲介器の向き
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50±1cm
仲介器
RF-LISN
測定用机
EUT 供給電源
コンセント
回転台
図1
放射妨害波測定配置
写真3
RF-LISN
4.1.2 測定条件
仲介器供給電源を 100V±2V、周波数は 50Hz 又は 60Hz に設定する。電源投入は緑色の電
源ランプ点灯により確認できる。測定は室温状態にある仲介器の電源を入れて 30 分経過し
てから、速やかに測定を開始する。指定測定周波数毎に、水平偏波および垂直偏波それぞ
れについて、仲介器を 360 度回させ、受信アンテナを 1~4m 昇降させた場合の最大妨害波
レベルを測定する。
温度変化により出力が変動するスペクトラムが存在するので、仲介器の室温状態から 30 分
の暖機時間を厳守する。
4.2 電源ポート伝導妨害波試験
4.2.1 仲介器の設置と試験配置
垂直の基準金属面を使用して測定する場合は、仲介器を写真4に示すように専用設置台に
銘板を正面ランプから見て右手方向に向け、文字が逆さにならないように垂直に乗せて高
さ 80cm の測定用机の端に置き、垂直基準金属面から仲介器の側面まで 40cm になるように
設置する。また、水平の基準金属面を使用して測定する場合は、仲介器を同じく写真4に
示すように専用設置台に垂直に乗せて高さ 40cm の測定用机の上に置く。仲介器の電源コー
ドは、全長が 1m になるように中央で束ね、供試機器から 80cm のところにある AMN に接
続する。
写真4
電源ポート伝導妨害波測定時の向き
(水平/垂直 基準金属面に関わりなく同じ配置)
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4.2.2 測定条件
試験所が通常使用している擬似電源回路網(AMN)を介して AC100V±2V 周波数 50Hz
又は 60Hz の電源を供給する。測定は室温状態にある仲介器の電源を入れて 30 分経過して
から速やかに測定を開始する。なおこの試験では仲介器に付属している RF-LISN は使用し
ない。各指定周波数について Line1 及び Line2 の測定を行う。
温度変化により出力が変動するスペクトラムが存在するので、仲介器の室温状態から 30 分
の暖機時間を厳守する。
5. 試験結果の報告
通常実施している試験と同じように試験報告書を作成し、必要な事項をデータシートに転
記して試験報告書とともにデータシートを提出する。
5.1 放射妨害波試験
前記 3.1 放射妨害波測定周波数の垂直および水平偏波それぞれの測定値をデータシート(様
式 PT30-5-1)に記載し報告する。なお測定不確かさを算出している試験所については、そ
の不確かさの値を記載する。
5.2 電源ポート伝導妨害波試験
前記 3.2 伝導妨害波測定周波数幅の中で Line1(一端・接地)または Line2 (他端・接地)の
うちどちらか大きい方の測定値とその周波数をデータシート(様式 PT30-5-2)に記載し報
告する。なお測定不確かさを算出している試験所については、その不確かさの値を記載す
る。
6. 試験結果の統計処理及び評価
ISO/IEC17043:2010 に示されるロバスト法により統計処理を行う。評価は Z スコアとメデ
ィアン値(中心値)からの偏差を基本とする。技能試験に参加した VLAC 認定試験場の評
価結果については、当社技術センターPTP 部より当社認定センター認定業務部へ通知する。
なお試験結果は試験所が特定できない方法により開示する。
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