2014年 05月 02日分(PDF)

一様な電場に垂直な、2つの平面の間の移動に必要な仕事
⃗ s)=q⋅E⋅h=q⋅V
U =−q⋅E⋅s⋅cos θ( =−q E⋅⃗
ただし、
⃗ s
V ≡ E⋅h=−E⋅s⋅cos θ=− E⋅⃗
平面1から平面2への電荷の移動に必要な仕事は、すべて qV で、等しい
B
h
s
q
A

電場に垂直な平面2
E
電場に垂直な平面1
F
V を平面1と平面2の電位差と呼ぶ
[電位差]x[電荷]は、電場の[位置エネルギー]
一個の電荷の作る電場(クーロン場)の電位差
間隔の狭い2つの同心球面の場合
球面2
一様な電場を適用
球面1
r2
r1
r
球面1と球面2の電位差
 V =− E⋅ r
≃−
電荷を中心とする球面、それぞれが等電位面
Q
4  0 r
2
1
r
一個の電荷の作る電場(クーロン場)の電位差
任意の2点間(AとB)の電位差 V
点A
A
rA
rB
B
から 点B
まで、
一個の電荷の作る電場(クーロン場)の電位差
任意の2点間(AとB)の電位差 V
r = r A から r = r B まで、
A
rA
 V i =− E i⋅ r i
Q
≃−
rB
B
4  0 r
2
i
 ri
を足し合わせる。
rB
Q 1
Q 1
Δ V AB =∑ Δ V i≃−∑
Δ r i≃−∫
dr
2
2
i 4 π ε0 r
i
r 4 π ε0 r
i
A
結局
ra と rb の電位差は、
Q 1 r
Q
1
1
V A , B =−[−
] =
[ − ]
4 π ε0 r r 4 π ε 0 r B r A
b
A
と書ける。
Q 1
V r =
C  定数
4   0 ∣r∣
と置くと、
V A r =V r −V r A 
と、基準点をAとした、電位が定義できる。
なお、クーロン場では、無限遠を基準点として、
Q 1
Q 1
V r =
=
4   0 ∣r∣ 4   0 r
を、電位とすることができる。
注意、クーロン場以外では、いつも無限遠を基準と取れるわけでは無い
無限に広い平面に一様に電荷が分布する場合(電荷密度を σとする)
E
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
E= σ
2ε
x
及び電場の方向
に注意して、
V
V (0)
V = σ ⋅x + V (0)
2ε 0
V =− σ ⋅x + V (0)
2ε 0
x
一個以上の電荷の作る電場 (重ね合わせの原理)
つまり、高性能計算機があれば、原理的にどんな電荷分布でも、電場は計算できる。
2枚の無限に広い平面に反対符号の電荷が一様に分布する場合
(それぞれの電荷密度を±σとする)
E =0
+
+
+
+
+
+
+
+
+
+
E
­
­
­
­
­
­
­
­
­
-の極板による電場
d
+とーの
合計
+の極板による電場
Ed
x
E =0
V­V(0)
x
一般的な曲線にそった電荷の移動
=> 分割してそれぞれの仕事の和
U ≃− q E 0⋅ s0 ... E i⋅ si ...  En⋅ sn 
rn
 ⋅ s ≃−q∫ E
⋅d s
=− q ∑ E
i
i
r0
曲線の分割上の仕事
r0
rn
と の電位差は
rn
⋅ s ≃−∫ E
 ⋅d s
 V =−∑ E
i
i
r0
線を分割するから、線積分
VAB が一意的に計算出きるためには、
[ ] [ ]
[∫ ] [∫ ]
[∮ ]
A
A
∫ E⋅d s 経路 1= ∫ E⋅d s 経路 2
B
A
経路1
B
A
B
 ⋅d s
E
経路 1
B
 ⋅d s
E
=−
A
経路 2 逆向き
B
 ⋅d s
E
経路2
B
B
つまり、
経路 1 から 経路 2 逆向き
=0
B
∮ E⋅d s =0
B
が必要十分条件
クーロン場はこれを満たしている。
今日の問題
1. 斜めに力 F をかけながら、距離 s を移動したとき成される
仕事Uを求めよ。ただし、力と移動する方向の角度を θ とする。
2. 二枚の平行な平面に、+σ、-σと、正と負で同じ電荷密度で
一様に電荷が分布している。両者の間に+Δqの電荷がある時、
この電荷が受ける力 Fを求めよ。
3. この二つの平行な平面の距離をdとする。
+Δq の電荷を、負の電荷が分布した平面から、正の電荷が分布した
平面に移動させるときの仕事 Uを求めよ。
4. この二つの平面の電位差 Vを求めよ。