¶ ³ 問 以下の問いに答えよ。 (1) 平面 ax + by + cz + d = 0 とベクトル (a, b, c) は直交することを証明せよ。 (2) xyz 空間の曲線 (x(t), y(t), z(t)) に対し、時刻 t = a でのこの曲線の接線ベクト ルは (x0 (t), y 0 (t), z 0 (t)) になることが知られている。このことを利用して、曲線 (t, b, f (t, b)) の t = a における接線ベクトルを求めよ。同様に曲線 (a, t, f (a, t)) の t = b における接線ベクトルを求めよ。 (3) 曲面 z = f (x, y) 上の点 (a, b, f (a, b)) における法線ベクトルを求めよ。 (ヒント:法線ベクトルは前問の接線ベクトルと直交している。) (4) 曲面 z = f (x, y) 上の点 (a, b, f (a, b)) における接平面の公式を導け。 µ ´ 解答 (1) 平面上の 2 点 P (x1 , y1 , z1 ), Q(x2 , y2 , z2 ) を好きに選ぶ。すると平面上の点である から、 ax1 + by1 + cz1 + d = 0, ax2 + by2 + cz2 + d = 0 が成り立っている。この 2 式を辺々引くと a(x1 − x2 ) + b(y1 − y2 ) + c(z1 − z2 ) = 0 −→ となる。従ってベクトル QP = (x1 − x2 , y1 − y2 , z1 − z2 ) とベクトル (a, b, c) の内積 は 0 であり、直交する。平面上の勝手な 2 点を結ぶベクトルとベクトル (a, b, c) は 直交しているから、平面とベクトル (a, b, c) は直交する。 (2) (1, 0, fx (a, b)), (0, 1, fy (a, b)) (3) ベクトル (1, 0, fx (a, b)), (0, 1, fy (a, b)) と直交するベクトルをひとつ求めればよい。 内積が 0 になればよいので答えは (−fx (a, b), −fy (a, b), 1) (4) 接平面は法線ベクトルと直交しているので −fx (a, b)x − fy (a, b)y + z + d = 0 の形 をしている。あとはこの平面が点 (a, b, f (a, b)) を通るように d を定めればよい。答 えは −fx (a, b)x − fy (a, b)y + z + fx (a, b)a + fy (a, b)b − f (a, b) = 0 あるいは整理して z − f (a, b) = fx (a, b)(x − a) + fy (a, b)(y − b) ¶ 考え方 ³ 曲面 z = f (x, y) と平面 y = b の共通部分が曲線 (t, b, f (t, b)) である。同様に曲面 z = f (x, y) と平面 x = a の共通部分が曲線 (a, t, f (a, t)) である。xyz 空間でどのよう な図になっているか考えること。時刻 t でパラメータ表示された曲線の接線ベクトル を求めるには t で微分すればよい。 接平面の求め方はいろいろあるが、ここでは内積を利用した方法を解説した。平面 ax + by + cz + d = 0 の法線ベクトルが (a, b, c) である事実は重要。 µ ´
© Copyright 2024 ExpyDoc