2014 年度 地盤工学Ⅰ 演習課題 [2014.7.7 出題] 問題 右図に示す場所打ち杭(直径 80cm)1本あたりの鉛直支 持力を算定せよ。各層の平均 N 値は,粘土層:N=5,砂 層:N=32 であり,鉄筋コンクリートの単位重量は 24.5 kN/m3 とする。(排土重量は無視して良い。) 解答例 2 杭断面積: A p=0.4 ×π=0.50265 (m2) 杭周長: U =0.8×π=2.5133 (m) 杭重量: W p=24.5 A p L=24.5×0.50265×(24.0+6.0)=369.44 (kN) 周面摩擦力 粘土層の周面摩擦力度: 砂層の周面摩擦力度: f =10 N =10×5=50 (kN/m2) f =5 N =5×32=160 (kN/m2) より, Q s=50×2.5133×24.0+ 160×2.5133×6.0=3015.96+ 2412.77=5428.73 (kN) 先端支持力 N>30 の砂層の場所打ち杭における先端支持力度は,qf=3000 kN/m2 であるから, Qt =q f A p=3000×0.50265=1507.95 (kN) したがって,この杭の極限支持力は, Q p=Q s+ Qt −W p=5428.73+1507.95−369.44=6567 (kN) 補足 ①先端支持力の計算で,場所打ち杭の支持力度を qf=3600 kN/m2 で計算していた解答が多く, 正しい値 qf=3000 kN/m2 としたものと半々であった。板書書き取りの際に0を6と読み間違え ている可能性があるので,見直しておいてほしい。 ②上記の極限支持力計算は,橋の設計基準である「道路橋示方書」に準拠しているが,示方書で は,許容支持力算定段階で杭重量や排土重量等を考慮するようになっているので,実際の設計の 際は注意すること。
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