第4問の解説 - livedoor Blog

センター生物~解説~
第4問
全体についてのコメント
A は,標識再捕法と種間競争についての基本的な問題。
B の問 3 は種間関係についての知識問題,問 4 は読解問題。問 5 は擬態についての実験考察問題。煩雑な設問
もなく,全体として易しい印象の大問。
設問別解説
A
問 1 標識再捕法の計算問題。全個体数を N とすると,
「N:100=120:4」であり,N=3000 個体とな
2
る。個体群密度(個体/m )なので,5000 で割る必要がある。本設問は 3000 という選択肢がないのが
幸い。
問 2 種間関係のグラフについての知識問題。Y が全滅していることから①③は誤り。仮に被食者-捕食
者相互関係であれば,閉鎖された空間内で飼育(培養)した場合,被食者が全滅し,その後エサ不足によ
り捕食者も全滅するので④も誤りである。
B
問 3 間接効果と食物網についての知識問題。多くの教科書に間接効果は記載されているが,数研出版に
は記載がない。よって,
「
『環境形成作用』ではない」という消去法で正解を選べるようにできている。
問 4 文章の読解・理解を要求する問題。c のみ捕食者についての記述である。
それ以外は被食者の捕食を
免れる効果をもつ適応についての記述である。
問 5 擬態についての実験考察問題。実験 1 と図 3 より,縦の縞模様に対しては横向きに,横の縞模様
に対しては縦向きにとまることで縞模様の方向が一致すると考えられる。よって,③④が誤り。
さらに,暗黒条件で行った実験 2 でも実験 1 と同じ結果になっており,視覚によって周囲の縞模様
を認識しておらず,①も誤り。実験 3 で,縞模様が見えても触感が均一であればとまる向きがランダ
ムになっており,縞模様は触覚で認識していると考えられる。