キャピタル・パートナーズ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 62 号 日本証券業協会加入 フオックホアゴム株式会社 (コード:PHR) (2014 2014 年 1-6 月期決算 月期決算) 決算)天然ゴム価格下落 天然ゴム価格下落のため ゴム価格下落のため、売上高が のため、売上高が 4.4%減、純利益が 4.4%減、純利益が 5.7%減 5.7%減 2014 2014 年 8 月 22 日 図表1: 業績推移 (2014年8月21日現在) 資本金(億ドン) 発行済株式数(千株) 政府の保有率(%) 外国の保有率(%) 外国人保有率の上限 株価(千ドン) 時価総額(億ドン) (億円) 2009年8月18日 8,130 81,300 66.62% 19.10% 49.00% 33.9 2,756,070 13,229 PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%) 7.70 1.35 18.71% 8.85% 自己資本比率 65.83% 株価と VN 指数 45000 PHR VN Index (右目盛) 600 40000 550 35000 500 30000 450 25000 400 20000 350 15000 300 (出所)Bloomberg を基に作成 年度 (百万ドン) (百万円) 前期比(%) (百万ドン) 営業利益 (百万円) 前期比(%) (百万ドン) 税引き後利益 (百万円) 前期比(%) (ドン) EPS 前期比(%) BPS (ドン) 配当 (ドン) 売上高 株式情報 Sep-11 Oct-11 Nov-11 Dec-11 Jan-12 Mar-12 Apr-12 May-12 Jun-12 Jul-12 Aug-12 Oct-12 Nov-12 Dec-12 Jan-13 Mar-13 Apr-13 May-13 Jun-13 Jul-13 Aug-13 Oct-13 Nov-13 Dec-13 Jan-14 Mar-14 ■業績動向 同社は 2014 年 8 月 12 日に 2014 年 1-6 月期(以下『当期』という)の監査 済み決算を発表した。これによると、売上高は前年同期比 4.4%減の 7266.4 億ドン(約 34.9 億円)、営業利益は同 6.6%減の 905.1 億ドン(約 4.3 億円)、 税引き後利益は同 5.7%減の 1207.4 億ドン(約 5.8 億円)と公表された。当期 の売上高と税引き後利益の通年計画に対する進捗率はそれぞれ 47.9%、 57.1%となっている(図表 1 参照)。 当期のゴム収穫量が前年同期比 1.2%増の 6198 トンに達し、通年計画の 33.5%に相当している。ゴムの購入量と販売量はそれぞれ 3409 トン(前年同 期比 6.8%減)、1 万 2349 トン(同 17.5%増)となり、通年計画に対する進捗率 はゴム購入量で 34.1%、販売量で 43.3%となった。販売価格では、当期の 1 ト ン当たり平均販売価格が 4567 万ドンで、会社予想の 4500 万ドンと比べ微増 したが前年同期比 24.5%と下落した。特に、6 月単月の平均販売価格が 4220 万ドン(20.3 万円)に急落した。同社のゴム価格が下落した原因は供給過剰 で世界価格の下落の影響を受けたことにある。 当期のゴム販売量が好調で 1 万 2349 トンに達し、前年同期比 17.5%と大幅 に増加したが、上述の通りに平均販売価格が下落したことにより、ゴム売上 高が 11.4%減の 5639.8 億ドン(約 27.1 億円)となった(図表 2 参照)。PHR 社 の売上高構成にはゴム売上高が 9 割以上を占めているので、その減少から、 売上高が 7266.4 億ドン(約 34.9 億円)となり、前年同期の 95.6%に留まった。 しかし、売上高の減収率が前年同期のマイナス 22.1%から当期はマイナス 4.4%に大幅に縮小した。 当期の営業利益の伸び率が前年同期比マイナス 6.6%で、売上高の伸び率 のマイナス 4.4%を上回った。その原因は、当期の売上原価は前年同期比 0.7%増の 5767.5 億ドン(27.7 億円)となり、売上高原価率は前年同期の 75.4% から 79.4%に上昇したことにある。また、販売費および一般管理費の総経費 2009 2010 2011 2012 2013 2014/1-6 2014(予) 1,067,844 5,126 4.35% 219,248 1,052 -27.31% 267,439 1,284 0.64% 3,309 -5.24% 12,923 2,000 2,030,099 2,583,186 2,214,879 1,895,753 726,643 1,516,000 9,744 12,399 10,631 9,100 3,488 7,277 90.11% 27.24% -14.3% -14.4% -4.4% -20.0% 539,581 950,835 561,345 376,535 90,507 N/A 2,590 4,564 2,694 1,807 434 146.11% 73.76% -41.0% -32.9% -6.6% 503,133 826,573 642,909 375,280 120,736 211,270 2,415 3,968 3,086 1,801 580 1,014 88.13% 64.29% -22.2% -41.6% -5.7% -43.7% 6,268 10,347 8,094 4,735 1,301 N/A 89.42% 65.08% -21.8% -41.5% -20.2% 16,468 22,559 26,200 27,805 25,057 3,000 3,000 1,500 3,000 3000 (出所)企業の公開情報、予想は企業予想 為替換算レート:10000ドン=48円で換算 この資料は、情報提供に限定したものとして、Capital Partners Vietnam Consulting Company(略称:CPVN)が作成したものです。この資料の内容は、CPVN が 会社発表の情報に基づき作成したもので、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正・変更されることがあります。資料のご利用にあたって はご自身の責任でご判断下さい。 1 キャピタル・パートナーズ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 62 号 日本証券業協会加入 が 16.6%増の 593.9 億ドンとなり、売上高経費率が 6.7%から 8.2%に上昇したことで、営業利益は 6.6%減の 905.1 億ドン(約 4.3 億円)で、前年同期の 93.4%に留まった。従って、営業利益率が 12.8% から 12.5%に微減した。 金融投資の面では、当期、支払利息が 159.9 億ドンとなり、前年同期の約 2.6 倍に拡大したことか ら、金融投資による費用が 175.1 億ドンで、約 2.1 倍と急増した。しかし、金融投資による収益が 2.0 倍の 153.3 億ドンと増加したことにより費用の増加を補うことができた。その結果、金融投資に よる利益が 2 倍増の 120.9 億ドンを確保した。また、樹液を採取できなくなったゴム木を処理する ことなどから得られたその他利益が前年同期比 33.8%増の 401.8 億ドンと急増したことから、純利 益は 1207.4 億ドン(約 5.8 億円)を確保、伸び率は前年同期比マイナス 5.7%となったが、減少率が 営業利益より縮小した。純利益率は 16.8%から 16.6%に微減した。 図表2 : 販売量及び販売価格の推移 項目 ゴム販売量 平均販売価格 ゴム売上高 単位 トン 百万ドン 百万ドン 2013/1-6 2014/1-6 10,511 60.5 636,231 12,349 45.67 563,979 前年同期比 17.5% -24.5% -11.4% ■最新経営情報 1.PHR 社は 2014 年第 3 四半期の生産計画を公表した。これによると、2014 年1-9月期の累計 生産計画は以下の通りである。 図表3 : 2 0 1 4 年/ 1 - 9 月期の生産業績の計画 項目 収穫量 購入量 販売量 平均販売価格 ゴム売上高 単位 トン トン トン 百万ドン/トン 百万ドン 2013/1-9 11,800 7,182 20,262 55.6 1,126,567 2014/1-9 11,748 6,409 20,349 43.0 875,979 前年同期比 -0.4% -10.8% 0.4% -22.6% -22.2% 通年計画に対す る進捗率 63.5% 64.1% 71.4% 95.7% 68.3% 1‐9 月期の収穫量は前年同期比 0.4%減の 1 万 1748 トン、購入量は同 10.8%減の 6409 トン、販売 量は同 0.4%増の 2 万 262 トンと予想している。ゴムの 1 トン当たり平均販売価格が前年同期比 22.6%減の 4300 万ドン(20 万 6000 円)と推定されることで、ゴム売上高は 22.2%減の 8759.8 億ド ン(約 42.0 億円)と見込んでいる。これによると、通年計画に対する進捗率は収穫量 63.5%、購入 量 64.1%、販売量 71.4%、ゴム売上高 68.3%となる。 2. カンボジアでのプロジェクト:現時点まで、面積 7600 ヘクタールのゴムの栽培を完了した。ゴム 栽培面積の約 500 ヘクタールが 2015 年より収穫を開始する予定。さらに、2500 ヘクタール(総面 積の約 30%相当)が 2016 年より、残りは 2019 年より収穫を行う計画を立てている。カンボジアの ゴム面積と合わせて、PHR 社のゴム栽培総面積が合計で 2.3 万ヘクタールに拡大し、上場している同業他社の中で 最大である。 3. ゴム木の構成では、現在は低い収穫率の古いゴムの 樹木(グループⅢ:樹液採取が 18~23 年間)は 3 分の 2 を 占めているが、2020 年までに 4 分の 1 に減少させる予定 (図表 4)。収穫率が高いグループⅡ(樹液採取 11~17 年 間)とグループⅠ(樹液採取が 10 年以内)はそれぞれ 45%、 30%となるとの見込み。 この資料は、情報提供に限定したものとして、Capital Partners Vietnam Consulting Company(略称:CPVN)が作成したものです。この資料の内容は、CPVN が 会社発表の情報に基づき作成したもので、正確性・完全性を保証するものではなく、今後予告なく修正・変更されることがあります。資料のご利用にあたって はご自身の責任でご判断下さい。 2
© Copyright 2024 ExpyDoc