J08 IV族およびIII-V族半導体の顕微フォトルミネセンス 東京大学大学院

発光スペクトルから分かること
1200
1600
Wavelength (nm)
2000
1200
1200
(c) バルクSi
PL Intensity (a.u.)
PL Intensity (a.u.)
3.5 ± 0.3 mW
Wavelength (nm)
1600
Wavelength (nm)
1400
長 波 長 側 (>1600nm) で
のスペクトルの落ち 込
み(図2)。
SiとGaAsではスペクトル
形状は大きく変わらな
い(図1.c, d)。
800
スペクトル形状の変化とピー
ク位置のシフトを確認(図3.a)。
弱励起領域では形状は大き
く変化しない(図3.b)。
1600
Wavelength (nm)
2000
スペクトル形状の変化。 図2 励起光強度依存性(Ge)
特にGeは長波長側での
変化が著しい(図1.a, b)。
x50
3.5 ± 0.3 mW
Wavelength (nm)
※ 図1〜3はピーク強度を規格化している
x50
1200
2000
(b) InGaAs/InP
(a) バルクGe
1000
3.5 ± 0.3 mW
PL Intensity (a.u.)
PL Intensity (a.u.)
3.5 ± 0.3 mW
異なる対物レンズを用いた場合のスペクトル形状の変化はGe
およびInGaAs/InPでは確認されましたが、バルクSiおよび
GaAsでは確認されませんでした(図1)。InGaAsの励起光強度
依存性からは、スペクトル形状の変化は強励起のみで起きる
ことが分かりました(図3)。スペクトルの変化を紐解くことで非
発光再結合や自由キャリア吸収の機構が明らかになります。
900
(d) GaAs
図1 各対物レンズ(x20, x50, x100)に対するPLスペクトル
1200
1600
Wavelength (nm)
(a) 0.14から5.0 mW
2000
PL Intensity (a.u.)
GeはSi‐CMOSプロセスと適合性を持つ材料であり、Siフォトニク
ス分野における発光デバイスへの応用が期待されています。
顕微フォトルミネセンス(μ‐PL)測定で得られるGeの発光スペク
トルは異なる励起キャリア密度に対し独特の挙動を示します。
本研究では他のIV族・III‐V族半導体(Si, InGaAs, GaAs)との比
較を行い、Geの光物性の解明を目指します。
PL Intensity (a.u.)
東京大学
IV族およびIII‐V族半導体の顕微フォトルミネセンス
PL Intensity (a.u.)
J08
1200
1600
Wavelength (nm)
(b) 弱励起領域
図3 励起光強度依存性(InGaAs)
東京大学大学院 工学系研究科 石川研究室
2000