共同研究の題目 スポーツにおける水素水の機能性の追求 研究目的及び内容 水素水と他の飲料水の抗酸化力の検討および運動強度によ る酸化ストレス/抗酸化力の違いを検討する 福島大学人間発達文化学類教授 株式会社ササキ 川本和久 研究1:2週間の水素水摂取によるコンディション 被験者:日常的にスポーツを実施している男子大学生13名 水素水(1.6ppm)飲用:7名 ミネラルウォーター飲用:6名 並行群間比較試験 条件 :朝晩700mlずつ(1.4リットル/日) 2週間飲用 測定 :酸化ストレス(d−ROMs) 抗酸化力(BAP) 修正比 (不調<1.0<好調) ※研究1〜5:課題名:スポーツにおける水素水の機能性の追求 福島大学倫理委員会で承認(2014.6.10) 1-1. コンディション:トレーニング前の酸化ストレス 飲用前/2週後の酸化ストレス(d−ROMs) 350 * d-ROMs(U.CARR) 300 HW 250 MW 200 150 飲用前 飲用後 両群とも同様のフィジカルトレーニングを2週間実施していた。 MWが酸化ストレスが増加したのに対して、HWは酸化ストレスの増加が見 られなかった。 1-2. コンディション:トレーニング前の抗酸化力 飲用前/2週後の抗酸化力(BAP) BAP (μM) 3000 2500 HW MW 2000 1500 飲用前 飲用後 抗酸化力は2週間の飲用では変化は見られなかった。 1-3. コンディション:トレーニング前の修正比 飲用前/2週後の修正比 修正比 2.00 1.80 1.60 1.40 1.20 HW 1.00 MW 0.80 0.60 0.40 0.20 0.00 飲用前 飲用後 修正比(不調<1.0<好調)についてMW飲用群が 低下する傾向が見られたが、HW飲用群は好調を維持した。 研究2:2週間の水素水摂取による持久力への影響 被験者:日常的にスポーツを実施している男子大学生13名 水素水(1.6ppm)飲用:7名 ミネラルウォーター飲用:6名 並行群間比較試験 条件 :朝晩700mlずつ(1.4リットル/日) 測定 2週間飲用 :飲用前後にトレッドミル走行を行う 設定速度:10km/h・12km/h・14km/hで それぞれ10分間ずつ30分走行 酸素摂取量(ml/min./kg)・心拍数(bpm)・酸化ストレス(d−ROMs) 抗酸化力(BAP) 2-1-1. 酸素摂取量(水素水) 長距離走中の酸素摂取量(水素水2週間飲用 ) 55.0 * 酸素摂取量 ml/min./kg 50.0 45.0 HW飲用前 HW飲用後 40.0 35.0 30.0 10k/h 12k/h 14k/h 疾走速度 水素水2週間飲用後、14km/hの速度の時に少ない酸素摂取量で走ることが出来 た。→高い負荷(85%VO2)の持久力に効果あり。 2-1-2. 酸素摂取量(ミネラル水) 長距離走中の酸素摂取量(ミネラル水2週間飲用 ) 55.0 酸素摂取量 ml/min./kg 50.0 45.0 MW飲用前 40.0 MW飲用後 35.0 30.0 10k/h 12k/h 疾走速度 2週間のミネラル水飲用後は、ほとんど変化なし 14k/h 2-2-1. 心拍数(水素水) 長距離走中の心拍数(水素水2週間飲用) 200 * 190 * 心拍数 bpm 180 ** 170 HW飲用前 160 HW飲用後 150 140 130 10k/h 12k/h 14k/h 疾走速度 2週間の水素水飲用後は、疾走中の心拍数が減少。 一般的に心拍数の減少の要因は、運動効率の改善、血中の赤血球(ヘモグロビン) の増加などが考えられる(未検証)。 2-2-2. 心拍数(ミネラル水) 長距離走中の心拍数(ミネラル水2週間飲用) 200 190 心拍数 bpm 180 170 MW飲用前 160 MW飲用後 150 140 130 10k/h 12k/h 疾走速度 2週間のミネラル水飲用後は、ほとんど変化なし 14k/h 2-3-1.血中乳酸濃度(水素水) 長距離中の血中乳酸濃度(水素水2週間飲用) 12.0 血中乳酸濃度(mM) 10.0 8.0 6.0 * * HW飲用前 HW飲用後 4.0 2.0 0.0 TR前 10k/h 12k/h 14k/h 疾走速度 2週間の水素水飲用で10k/h、12k/h走行時の血中乳酸濃度が低下した。 ミトコンドリアでの乳酸処理能力が向上したと推察させる。 2-3-2.血中乳酸濃度(ミネラル水) 長距離中の血中乳酸濃度(ミネラル水2週間飲用) 12.0 血中乳酸濃度(mM) 10.0 8.0 6.0 MW飲用前 MW飲用後 4.0 2.0 0.0 TR前 10k/h 12k/h 14k/h 疾走速度 2週間のミネラル水飲用では、血中乳酸濃度の変化はみられなかった。 2-4-1.酸化ストレス(水素水) HW水飲用前/2週後の酸化ストレス 320.0 ** ** d-ROMs(U.CARR) 300.0 280.0 トレーニング前 260.0 トレーニング後 240.0 220.0 200.0 HW飲用前 HW飲用後 2週間の水素水飲用で、長距離走後の酸化ストレスが抑制させる傾 向にあった。(増加率109%から106%へ減少) 2-4-2.酸化ストレス(ミネラル水) HW水飲用前/2週後の酸化ストレス 400.0 * 380.0 d-ROMs(U.CARR) 360.0 340.0 320.0 ** トレーニング前 300.0 トレーニング後 280.0 260.0 240.0 220.0 200.0 MW飲用前 MW飲用後 MW飲料群は飲用前の増加率111%から飲用後は118%と増えた。 2-4-3.トレーニング後の酸化ストレス増加率 (トレーニング後のd−ROMs/トレーニング前のd−ROMs×100) トレーニング後の酸化ストレス増加率 ** 130 125 増加率(%) 120 HW 115 MW 110 105 100 飲用前 2週間飲用後 HW飲用群の酸化ストレス増加が抑制させている。 2週間の飲用で過酸化脂質が少なくなったものと推察させる。 BAP (μM) 2-5-1.抗酸化力(水素水) 3000.0 HW水飲用前/2週後の抗酸化力 ** ** 2500.0 トレーニング前 トレーニング後 2000.0 1500.0 HW飲用前 HW飲用後 2週間の水素水飲用で、長距離走後の抗酸化力の上昇に変化はな かった。 2-5-2.抗酸化力(ミネラル水) BAP (μM) MW水飲用前/2週後の抗酸化力 3500.0 * * 3000.0 トレーニング前 2500.0 トレーニング後 2000.0 1500.0 MW飲用前 MW飲用後 2週間のミネラル水飲用で、長距離走後の抗酸化力の上昇に変化は なかった。 2-6-1.修正比:コンディション(水素水) 修正比 HW水飲用前/2週後の修正比 1.80 1.70 1.60 1.50 1.40 トレーニング前 1.30 トレーニング後 1.20 1.10 1.00 0.90 0.80 HW飲用前 HW飲用後 2週間の水素水飲用で、長距離走後のコンディションに変化はみられ なかった 2-6-2.修正比:コンディション(ミネラル水) 修正比 MW水飲用前/2週後の修正比 1.80 1.70 1.60 1.50 1.40 トレーニング前 1.30 トレーニング後 1.20 1.10 1.00 0.90 0.80 MW飲用前 MW飲用後 2週間のミネラル水飲用で、長距離走後のコンディションに変化はみ られなかった。 研究3:運動直前(30分前)の水素水摂取による持久力への影響 被験者:日常的に陸上競技を実施している男女大学生11名(男子8名、女子3名) クロスオーバー比較試験 条件 し、 :運動30分前に水素水(1.6ppm)及びミネラル水を700ml飲用(単回飲用) 60分間ジョギング 走速度は「気持ちのいい速度」と指示 測定 :血中乳酸濃度(mM)・酸化ストレス(d−ROMs)抗酸化力(BAP) 3-1.血中乳酸濃度 30分ジョッグ後の血中乳酸濃度 4.0 3.5 血中乳酸濃度(mM) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 N=11 0.0 HW MW 60分ジョッグ後の血中乳酸濃度はMWがやや高い傾向が見られた。 ただ、疾走速度は各自に任せているため、HWの効果とは言いがたい。 乳酸値から65%VO2程度の「気持ちのいい」強度だったと推察させる。 3-2.酸化ストレス 60分ジョッグ後の酸化ストレス d-ROMs(U.CARR) 340.0 ** 320.0 300.0 280.0 TR前 TR後 260.0 240.0 220.0 200.0 HW MW N=11 HW飲用後の60分ジョッグでは酸化ストレスの発生が1/3程度に抑制された。 3-3.抗酸化力 60分ジョッグ後の抗酸化力 BAP(μM) 3000.0 * ** 2800.0 2600.0 TR前 TR後 2400.0 2200.0 N=11 2000.0 HW HW・MWとも抗酸化力は上昇した。 MW 3-4.コンディション:修正比 60分ジョッグ後の修正比 修正比 1.6 1.4 TR前 1.2 TR後 1.0 0.8 HW MW N=11 60分ジョギング後、HWはコンディションが良くなり、MWは悪くなる傾向 が見られた。
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