別添 1 平成 26 年度「シェールガス・オイルに関する研究委託事業」 技術課題:頁岩空隙内の流動現象の数値計算による研究 仕様書 平成 26 年 7 月 17 日 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 1. 目的 在来型のガス貯留層と比較してシェールガス貯留層は、非常に微細な空隙径を有してい る。そのような微細空隙内の貯留・流動現象においては、在来型ガスにおいては重要視され ていなかった吸着・脱着現象やガススリップ現象などの物理現象も大きな影響を及ぼすと考え られる。 これらの物理現象の解明においては、シェール岩石試料を用いた吸着試験や浸透率測定 などの実験的なアプローチを進めることは当然のことながら、実験結果を再現する事が可能な 数値計算モデルを構築しておく必要がある。 機構においては、平成 25 年度より「シェールガスに関する研究委託事業」(テーマ②頁岩 空隙内の流動現象の数値計算による研究)として、本課題に対して取り組んできたところ 本年度の研究課題としては、吸着・脱着現象を分子レベルでシミュレートする事が可能な Molecular Dynamics Simulation(以下、MD 法)により、頁岩空隙内の貯留及び流動現象 を再現可能な数値計算モデルを用いることにより、吸着・脱着現象やガススリップ現象等の物 理現象の解明に資する知見を得ることを目的とする。 2. 実施項目 2.1. MD 法による吸着・脱着現象の数値計算 MD 法により、ケロジェン、クオーツ、粘土鉱物等の分子モデルを構築し、これらに対する 種々の気体分子の吸着・脱着現象について、系の温度・圧力を変化させたシミュレーションを 実施する。 ・ シミュレーションに用いるケロジェン、クオーツ、粘土鉱物等の分子モデルについて、使用 することが可能な分子モデルとその構築手法について、具体的にご提案ください。 ・ シミュレーションに用いる気体分子について、具体的に記ご提案ください。 ・ 異なる温度・圧力環境下での吸着挙動を考察するにあたって、シミュレート可能な温度・ 圧力条件について、ご提案ください。 ・ 数値シミュレーションによって得られて結果の考察手法について、具体的にご提案くださ い。 2.2. MD 法によるガススリップ流動の数値計算 MD 法により微小空隙内のガススリップ流動がシミュレート可能なモデルを構築する。スリット 形状等の空隙構造を模擬した単純な系を作成し、スリップ流動条件下において、シミュレーシ ョンを実施する。 ・ ガススリップ流動がシミュレート可能な MD 法による数値計算モデルの構築について、具 体的にご提案ください。 ・ 数値シミュレーションによって得られて結果の考察手法について、具体的にご提案くださ い。 3. 成果物 3.1. 研究成果報告会 当機構を対象とした研究成果報告会を実施する。(平成 27 年 3 月中に実施予定。実施 時期・実施場所については当機構と協議の上決定する。) 3.2. 研究成果報告書、および提出物 ・ 詳細成果報告書:3 部および電子媒体(CD または DVD)2 部 (形式:Microsoft Word で枚数制限なし、言語:日本語もしくは英語) 下記の報告書等を収めた電子媒体(CD または DVD)1 部 ・ 研究概要報告書 (形式:Microsoft Word で 4 ページ程度、言語:日本語および英語) ・ 研究概要プレゼンテーション資料 (形式:Microsoft PowerPoint で A0 判ポスター形式、言語:英語) ・ 研究詳細プレゼンテーション資料 (形式:Microsoft PowerPoint で枚数制限なし、言語:日本語もしくは英語) 4. 期間 契約締結日(平成 26 年 9 月を予定)から平成 27 年 2 月 27 日(金)まで。 5. 予算 予算額:250 万円 (上記金額は予算上の限度額であり、提案費用は審査の対象項目となる。) 以上
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