開催(先端医療科学特論(基礎編))第47回

平成 26 年度 第 47 回 大学院セミナー
平成 26 年 9 月 19 日
講 座 名
(責任者名)(内線)
演
題
講 師 等
医歯薬学総合研究科 感染分子解析学講座
責任者名( 西田 教行 )
内線( 7059 )
発生工学の新展開とオリゴアデニル酸合成酵素の機能解析
東京大学大学院 農学生命科学研究科 獣医学専攻 実験動物学研究室
准教授 角田 茂
発生工学の進歩により人為的に遺伝子を改変した動物を作出することが可能と
なったが、その中でも胚性幹(ES)細胞を利用することにより実現した標的遺伝
子を破壊したノックアウト(KO)マウス作製技術の開発は、医学・生物学研究の
あり方を変えてしまったと言っても過言ではない。実際、2007 年のノーベル生理
学・医学賞は「KO マウスの作製技術の確立」に贈られている。そして技術の確立
からおよそ四半世紀が経過した現在、ES 細胞を介さない第2世代の KO マウス
作製法が開発されるなど、発生工学を利用した研究は急速な発展を見せてい
る。このような発生工学技術を我が国にいち早く導入し、遺伝子改変マウス作
製・解析の基盤を作った代表的な研究者の一人である岩倉洋一郎教授(東大医
科研。現・東京理科大生命研)に師事した私は、これまで KO マウス作製を軸に
インターフェロン(IFN)・サイトカインの機能解析の研究を一貫して進めてきた。
本セミナーでは、発生工学の歴史を振り返りつつ昨年登場した革命的新技術
CRISPR/Cas9 法の有用性を紹介する。また、IFN・サイトカインの機能解析の研
究としては、IFN 下流の代表的な応答遺伝子であるオリゴアデニル酸合成酵素
(OAS)ファミリー遺伝子の一例を取り上げる。OAS は細胞質内で二本鎖 RNA を
認識するセンサー分子であり、RNaseL の活性調節因子として機能すると古くか
ら考えられていた。マウス OAS は、Oas1 サブファミリー( 1a~h)8 つに加えて
Oas2、Oas3、Oasl サブファミリー(1,2)2 つの合計 12 遺伝子からなる多重遺伝子
であり、4 つの遺伝子(OAS1,2,3,L)しかないヒトと大きく異なることから、マウスを
用いた解析はあまり進んでいなかった。そこで我々は、当時の発生工学技術を
駆使して Oas1/2/3 クラスター約 270kb の大型欠失を含む複数の KO マウスを作
出して解析を行った。これらの KO マウスの表現型解析から新しく見えてきた
OAS の機能について、我々の研究成果を紹介したい。
概要
開催日時
場
所
備
考
平成 26 年 10 月 30 日(木)
17:30 ~ 19:00
良順会館 1 階専斎ホール
■先端医療科学特論(基礎編)
□先端医療科学特論(臨床編)
□先端新興感染症病態制御学特論 □先端放射線医療科学特論