血友病 A および B における臨床的股関節異常の有病率:UDC データ

Abstract: D. Kelly, et al.
Abstract (Musculokeletal )
血友病 A および B における臨床的股関節異常の有病率:UDC データベー
スの解析
Prevalence of clinical hip abnormalities in haemophilia A and B: an analysis of the
UDC database
D. Kelly, Q. C. Zhang, J. M. Soucie, M. Manco-Johnson and D. DiMichele
録された UDC 来院時の股関節異常の全有病率は,
16.7
%であった。血友病 A( aOR = 1.3,1.0 ∼ 1.4 )
,
よび / または筋肉内出血に続発する臨床的な股関節
,HTinh の
重 症 血 友 病( aOR = 1.3,1.0 ∼ 1.5 )
異常は,その特性が十分に解明されておらず,重大
病 歴( aOR = 1.4,1.1 ∼ 1.7 )お よ び AA の 併 発
な病態を招く恐れがある。我々は米国の血友病患者
集団における臨床的股関節異常の有病率を検討し, ( aOR = 1.7,1.4 ∼ 1.9 )はそれぞれ独立して,股
関節異常と関連していた。高齢( 45 ∼ 69 歳 )で
これらの所見と推定されるリスク因子との関連の
あることは,KA 併発患者のみで股関節異常の有
評価を試みた。現時点で Universal Data Collection
病 率 に 有 意 に 関 連 し て い た( aOR = 3.4,1.9 ∼
( UDC )データベースに登録されている年齢 2 ∼
5.9 )。過体重( aOR = 1.4,1.1 ∼ 1.8 )および肥満
69 歳 の 血 友 病 A お よ び 血 友 病 B の 患 者 8,192 例
aOR = 2.1,1.6 ∼ 2.8 )は,KA のない患者のみ
(
( 54%が重症血友病 )を対象として,股関節異常を
で股関節異常に関連していた。股関節異常の有病率
検討する調査を実施した。股関節異常と血友病 A
は,定期補充療法( aOR = 0.9,0.8 ∼ 1.1 )の影響
および B の病型 / 重症度,現時点の年齢,高力価
を受けなかった。これらのデータは,米国の血友病
( ≧ 5 BU )インヒビター( HTinh )の病歴,足関節
患者における股関節異常が血友病の重症度と病型,
( AA )および膝( KA )関節症の併発,過体重およ
HTinh,AA の併発に関連すること,また KA の有無,
び肥満ならびに定期補充療法との関連を,ロジス
要 約:血友病患者において繰り返し起こる関節お
ティック回帰法で解析した。患者全体の最後に記
G
加齢および肥満に依存することを示唆している。
Haemophilia (2013), 19, 426–431
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Abstract: D. Kelly et al.
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