医薬品メーカーと卸の連携強化 (先進的な対策)

添付資料5-③
医薬品メーカーと卸の連携強化
(先進的な対策)
本取り組みを通じて抽出された医薬品物流網における現状の課題のうち、医薬品メーカーと卸が連
携しグループとして課題解決に向けて検討を行った重点業務領域は、「受発注業務」、および「配送・受
入業務」の二領域でした。 本書では、重点業務領域に関係する課題に対する解決策のうち、先進的な
対策を記載いたします。標準的な対策については、「添付資料5-②医薬品メーカーと卸の連携強化(標
準的な対策)」をご参照ください。
また、課題解決に向けた取組みの実効性を担保するためには、企業レベルでは解決に限界がある対
応策については、「添付資料5-④行政や業界団体に期待する支援」に記載いたします。
1) 医薬品メーカーと卸間の「受発注業務」
#
1
課題
先進的な対策
通常通信手段(JD-NET)停止
発注元(卸)が、JD-NETに登録する発注データをそのまま電子
時にも円滑な受発注業務を実
データで抽出し、ファイル送受信により当該データをメーカーに
施できる仕組みを構築する
受け渡す。その後、メーカーは受領ファイルから当該データーを
受注システムに取り込み、受注処理を完結させる。
(通常通信手段停止時の対
応)
2
緊急時(災害時)に、製薬企
発注に対するメーカー側の引当情報(納品確定情報)に関して、
業からの医薬品供給の可否、
タイムリーに情報供給するサイト(掲示板など)を整備し、現場の
並びにその供給量をタイムリ
発注者が直接確認できる環境を構築する。
ーに把握できる仕組みを構築
する
(在庫量・供給可能量の把握)
3
緊急時(災害時)対応の際に
(標準的な対策のみ)
発生するロットバックに対し
て、円滑な業務遂行を可能と
する環境/ルールを構築する
(ロットバックへの対応)
大塚製薬株式会社
1
添付資料5-③
2) 医薬品メーカーと卸間の「配送・受入業務」
#
4
課題
緊急時(災害時)における、医
先進的な対策
<燃料について>
薬品物流の継続性を確保でき ①インタンクスタンドを設置(所有)している輸送企業と委託契約
る体制(車両/燃料/通行情報
を締結し、緊急時(災害時)における燃料融通について事前に取
など)を整備する
り決めておく。
(医薬品物流の継続性)
<車両・通行情報について>
②単体・個別の物流会社との委託契約ではなく、全国に物流ネ
ットワークを持っている企業・団体と委託契約を締結し、緊急時
(災害時)における車両融通について事前に取り決めておく。
<通行情報について>
③実際の輸送担当者/委託先輸送企業から対象地域の通行情
報(陸路・海路)について、直接データを送信してもらい(スマート
ホンのアプリなどを活用し)、収集・整理された情報を本社にて一
元的に把握・管理できる環境を整備する。またその情報を元に、
配送に関する意思決定を行える体制・ルールを整備する。
5
緊急時(災害時)に卸・メーカ
(標準的な対策のみ)
ーの物流拠点が機能不全時
に陥ったとしても、出荷・荷受
作業が円滑に行える環境を整
備する
(出荷(店だし)への対応)
6
緊急時(災害時)にメーカーが
配送トラックにGPS機能を設置し、トラックの位置情報や目的地ま
出荷した製品の配送状況(位
での予定到達時間を自動で収集できる仕組み構築し、配送状況
置)について把握(確認)でき
について関係者(卸、メーカー、運送会社)が直接を確認できる
る環境を整備する
環境(Webサイト)を整備する。
(配送状況(位置)の把握)
大塚製薬株式会社
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