IG新築白蟻工事仕様書 (version 1)2014.7.7更新

シロアリ防除施工基準仕様書
2014.7.7 更新
株式会社アイジーコンサルティング
1. 一般事項
【1】 適用範囲
この仕様書は、木造、鉄骨造、コンクリート造、ブロック造等の建築物において、シロアリの被害から
保護する目的で行うシロアリ予防工事の標準的な仕様について、建築基準法・公益社団法人日本しろあり
対策協会(以下白対協という)の「標準仕様書」及び「安全管理基準」に基づき規定する。
シロアリ予防工事とは、新築時の土壌及び木部処理と保証期間内の定期検査までを範囲とする。
【2】 対象とするシロアリの種類
本仕様書において対象とするシロアリは、ヤマトシロアリ(以下保証害虫という)とする。
【3】 使用薬剤
使用する薬剤は、白対協の認定登録又は登録された薬剤を使用する。
・木部処理 防蟻剤と防腐剤の混合剤
・土壌処理 防蟻剤 2液施工とする。
薬剤の化粧柱、クロス張りへの飛散による汚れ防止、また、近隣建築物への飛散による汚れ防止のため、
基本的に無色の薬剤を使用する。
【4】 処理の方法
予防処理は、土壌処理法と木部処理法で行う。
但し、特殊な建築材料や構造等が採用されている場合の処理法は特記による。
【5】 保証期間
対象建築物に対し、施工完了日より5年間の保証を行うものとする。
5年間の保証は、保証害虫が発生した場合の再施工保証と、保証害虫の発生により建物が損傷した場合、
最高500万円を限度として修復費用を賠償するものである。(民間損害保険加入)
*一般的に予防処理の効果は経年で低下する。現在使用されている薬剤の多くは5年を目途に
再処理が必要とされている。効果の維持のためには、定期的な建築物の検査など維持管理と
合わせて考えなくてはならない。
【6】 記録
シロアリ予防処理を行う者は、処理をした建築物の記録として、次の事項を5年間保存する。
①建築物の名称、所有者、住所
②処理の年月日
③建築物の平面図及び予防処理の箇所
④薬剤の名称、濃度、使用量、予防処理の方法
⑤予防処理の担当者の氏名
2. 処理の方法・処理の箇所
【1】 土壌処理
土壌処理は、建築物の基礎に囲まれた床下部分の土壌(基礎コンクリート)の表面に薬剤を散布し
薬剤の層を形成して、シロアリが地面から建築物への侵入を阻止する事を目的として行うものである。
帯状散布法もしくは面状散布法かその両方にて処理を行う。
帯状散布法は、1ℓ/mを標準する。面状散布法は、3ℓ/㎡を標準とする。
1)床下にコンクリートを打設前又は、ポリエチレンシートで覆う前の場合は、基礎の内側に沿っ
て帯状散布(1ℓ/m)をし、その内側の部分に面状散布(3ℓ/㎡)を行う。
2)コンクリート打設後の場合は、しろあり対策協会既設建築物しろあり防除処理標準仕様書に
基づき基礎・束石及び配管の立ち上がり部分に帯状散布(1ℓ/m)を行う。
*処理方法としては、1もしくは2のどちらかを行う。
【2】 木部処理(吹き付け散布)
木部処理は、木材を薬剤で処理して防蟻効果を持たせるために処理する方法である。
原則として1階部分に使用されている木材を対象とする。
吹き付け処理法および塗布処理法にて0.3ℓ/㎡を標準とする。
木部処理 部位
床組
柱・壁(立上り木部)
処理範囲
1階床組みの土台・大引き・根太・根太掛・束柱・火打ち・根がらみ
*床板への吹き付け処理は行なわない。
基礎天端1.2m以内の部分にある、柱・間柱・筋かいの処理を行う。
内部柱は、浴室壁面部分の柱・間柱・筋交いの処理を行う。
鉄筋コンクリート造・補強コンクリートブロック造などの建築物は、1階の間仕切軸組の下端より1m
の高さ以内にある軸組材(根太受けや壁下地材)の木製造作部分の処理を行う。
3. 施工完了報告
シロアリ予防工事は、以下の手段をもって施工完了報告とする。
【1】 施工済みステッカー
シロアリ工事終了後、弊社名入りの施工済みステッカー(シール)を立上り木部に貼り付ける。
【2】 施工済み看板
シロアリ工事終了後、建築看板の下に弊社名入りの施工済み看板を立てる。
4. その他
【1】 施工時の注意事項
① 薬剤使用にあったっては、用法・用量を守り、周辺作業者や近隣住民への作用や環境汚染を
発生させないように処理を行なう。
② 処理する所の近くに井戸や池などがある場合は、薬剤の剤型及び処理法を考慮して、薬剤が
流入・飛散しないように細心の注意を払い処理を行なう。
【2】 建築会社様への注意事項
① 基礎コンクリート内や外周に木片や木製型枠及び杭等を放置することは、シロアリの食物になり、
さらには住宅への誘因になるので、必ず撤去するようお願いします。
② 床下に水が溜まっている場合は、水を取除くなどの対策を講じてください。
③ 壁体内に断熱材を使用する建築物の木部処理は、基本的に断熱材を取り付ける前に御依頼ください。
④ 1階の基礎天端から1.2mの部分に薬剤散布を行う為、材料や道具などは、移動させるようにお願いします。
特記事項
当社では、最小限、構造耐力上主要な部材、外部柱・土台・大引き・束柱の
処理を行うことで保証を発行しております。