複数事業所におけるヒヤリハット情報の効果的な活用に向けて~全社

危険物保安技術協会理事長賞
複数事業所におけるヒヤリハット情報の
効果的な活用に向けて
∼全社一体での実践活動及びその教育的効果∼
満 冨 庸 祐

日本地下石油備蓄株式会社
串木野事業所安全環境課
ヒヤリハット活動事業所間活用推進チーム[1]

所では現場に根ざした様々な情報を含む HH
はじめに
弊社は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱
情報を日々発掘しているので、これらをより効
物資源機構から地下岩盤タンク方式による国家
果的に活用することによって、事故を未然に防
石油備蓄の操業委託を受け、久慈(岩手県久慈
止して安全・安定操業を継続する効果が期待で
市)、菊間(愛媛県今治市)及び串木野(鹿児島
きるのではないかと考えた。また HH 活動は、
県いちき串木野市)の
所員一人ひとりが意識の中で顕在化した不具合
基地における運転管理、
施設保全管理、安全防災及び環境保全を行って
や重大事故に直結してもおかしくない一歩手前
いる。日本への原油供給が不足する事態等、有
の事例等を発掘する試みであり、所員一人ひと
事の際には速やかに且つ安全に原油を払出しす
りの安全意識と関係が深い。そこで HH 情報
ることを使命としており、危険物に係る事故を
の効果的活用を実践することに伴い、所員一人
防止し、安全・安定操業を継続することは、弊
ひとりの安全意識が改善されるのではないかと
社にとって最重要課題である。
考えた。
平成25年
弊社ではこれまで、危険予知活動、指差呼称、
月に石油連盟は、「産業保安に関
ヒヤリハット(以下、HH)活動などの安全活動
する自主行動計画」を発表している。*1この中
を
事業所毎に継続し、事故の未然防止に努め
で石油連盟は、2012年に異常現象件数が増加に
てきた。各事業所ではこれまでの経験や知見に
転じたことを指摘し、加盟各社が実施する取り
基づき各々が特徴ある活動を継続しており、こ
組みの
れらを複数事業所から成る弊社の特徴を生かし
HH 活動などに、他社の活動事例を反映するな
て効果的に活用できれば、安全活動は幅と深み
ど新たな工夫を加える余地はないかを検討して
を増し、更に関係所員の安全意識の一層のレベ
マンネリ化を防止する」ことを挙げており、弊
ルアップを図ることが期待できるかもしれな
社と同様に大量の原油を取扱っている石油精
い。そこで弊社は、次の観点から HH 活動に着
製・元売会社でも共通の認識を持っている。
つとして「危険予知活動、指差呼称、
目した。
HH 活動は、Herbert William Heinrich が提
第
章
活動体制と方法
唱したハインリッヒの法則を根拠として、でき
.
るだけ多くの HH 情報を発掘することにより、
平成25年
活動体制
月に活動チームを組成し、改善活
少数の隠れた重大事故の芽を抽出して未然に防
動の検討・実践・効果の検証に着手した。活動
止しようとする試みと位置づけられる。各事業
チームの体制は、既存の組織体制にとらわれず
21
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
事業所の知見を持ち寄って活発な議論ができ
るように、 事業所(各
名)及び本社(
による横断的な体制とした。また
⑵
アンケート結果を統計学的手法も含めて分
析し、その解釈を試みた。
名)
事業所の安
全環境課長及び中堅社員が、適宜に議論に参加
第
章
できるよう配慮した。体制名は「HH 情報事業
.
所間活用推進チーム(以下、活動チーム)
」と名
考察
付けた。
.
活動結果と考察
.
HH 情報の効果的活用に関する結果と
.
これまでの HH 情報の活用状況
のレビュー
活動方法
HH 情報の効果的活用に関する試み
事業所で過去に発掘された HH 情報から
活動チームは、HH 情報の効果的活用につい
重要 HH 情報160件を抽出し、類似の重要情報
.
.
て検討・実践・効果の検証を行うため、次の試
が
みを行った。
ていた件数を調査した。
(表
⑴
事業所で重複して発掘されていたものは
これまでの HH 情報の活用状況を調査し、
各事業所の HH 活動の仕組みを比較し、効
上記⑴及び⑵を踏まえ、HH 情報を効果的
HH 情報の効果的活用を実践し、その効果
.
12%、それ以外は82%であった。
事業所は、
ず、重要 HH 情報の82%が
事業所にとどまっ
.
.
事業所の HH 活動の仕組みの
比較
を検証した。
.
%、
て共有化されていなかったことが判明した。
に活用する仕組みを立案した。
⑷
)
。この結果、
装置構成や組織構成がほぼ同じにもかかわら
果的活用の方向性を探った。
⑶
事業所で重複して発掘され
事業所で重複して発掘されていたものは
問題点の有無を確認した。
⑵
事業所または
関係所員の安全意識の変化を検証
事業所の HH 活動の仕組みを比較した結
する試み
果、各々が特徴ある仕組みに改善させている一
活動チームは、HH 情報の効果的活用に伴う
方で、事例の記入様式などが異なっており、事
関係所員の安全意識の変化を検証するため、次
業所間で HH 情報をやり取りすることを妨げ
の試みを行った。
ていることが判明した。
(表
⑴
HH 情報の効果的活用を実践した直後及び
)
事業所の仕組みを統合させる選択肢は考え
事業所員を対象とした安全意
られた。一方で HH 活動は、所員一人ひとりが
識に関するアンケートを実施し、安全意識の
自主的に HH 情報を発掘して周知するボトム
変化を調査した。
アップの活動であり、各事業所員は自らの HH
か月後に、
表
事業所における重要 HH 情報の重複
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Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 22
表
事業所の HH 活動の仕組みの違い
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活動の仕組みに誇りと愛着を持っていることも
ス表」を活用して、HH 事例のリスクレベルを
事実であった。そこで今回の検討では、
判断することとした(表
事業
)。そして
事業所
所の現行 HH システムを壊さぬように配慮し
で共有すべき重要 HH 情報を、①リスクレベル
つつ、各々の良いところを採用して、重要な
が A、B または C に該当する HH 事例、②リス
HH 情報が実質的に
クレベルが低い場合でも、各事業所で開催され
事業所で共有される仕組
ている委員会等で報告された HH 事例や課長
みを立案する方針を定めた。
. .
⑴
職が重要と判断した HH 事例、と定義した。
HH 情報を効果的に活用する仕組み
重要な HH 情報の定義
重要な HH 情報を
事業所で共有するため
表
には、
「重要 HH 情報」を定義する必要がある。
マトリックス表の例
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各事業所は OHSAS18001に準拠した労働安全
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23
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Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
⑵
重要 HH 情報の記入様式
いることが確認できた。一例を示す。
事業所では HH 情報の記入様式が異なっ
【HH 情報の効果的活用の一例】
参照)
、重要 HH
LPG 配管から LPG ボンベを切り離し、再
事業所で共有するために専用様式を作
接続後にボンベ元弁を開けた際、ガス臭気で
ていたため(前述
情報を
.
.
事業所の様式を比較した結
接続部からの僅かな漏洩に気づいた HH 事
果、串木野事業所の様式は、
「想定される最悪の
例が発掘された(HH 情報 No.3)。ヒヤリを
事態」、「直接原因と根本原因」及び「原因に対
体験した事業所は、「LPG ボンベ元弁を開け
する対策」を記入する様式となっており、
「情報
る際には接続部のリークチェックを行うこ
の質」の面で優れていた。そこでこれを参考に
と」を手順書に追記して明文化した。この事
専用様式を作成し、
「重要 HH 情報展開シート」
例を共有した
と名付けた。久慈及び菊間事業所の所員にとっ
ボンベを取扱っていることから、同様の対応
ては初めて使用する様式であったため、専用様
を進んで導入した。
式に自由記入欄を設け、使い勝手の良否等の気
発掘された重要 HH 情報は全て他事業所で
づき点を記載することとし、専用様式を改善す
も起こりうる HH であり、また各事業所は他事
る一助とすることとした(図 )
。
業所の重要 HH 情報に対して積極的に対応し
⑶
ていることが確認できた。このことから、重要
る必要があった。
重要 HH 情報の位置づけ
事業所は、自らも LPG ガス
重要 HH 情報をどのように位置づけ、 事業
HH 情報の事業所間での共有には、「自らの事
所でどのように取り扱われるかは、情報共有の
業所で見つけられなかった重要ヒヤリの早期発
効果を左右する問題であった。検討の結果、重
見」や「潜在ヒヤリの段階での早期発見・早期
要 HH 情報を、事故事例に準ずる位置づけとし
対応」等の効果が期待できる。
事業所に展
.
開し、各事業所は事故事例を事業所内に展開す
.
るとともに、リスクレベルに応じた対策を実施
重要 HH 情報を事業所間で共有した直後及
た。弊社では、本社が事故事例を
関係所員の安全意識の変化に関する検証
.
安全意識に関するアンケート調査
している。そこで重要 HH 情報についても、同
び
様に取り扱うこととした。
識に関するアンケート調査を実施した。
.
.
HH 情報の効果的活用の実践・効
⑴
か月後に、
期間
回目:平成25年
月
回目:平成25年11月
果の検証
平成25年
事業所員を対象とした安全意
月より、前述
.
.
で述べた
⑵
対象
HH 情報を効果的に活用する仕組みを実践し
た。所員に失敗を隠す心理が働くのではとの懸
⑶
内容
事業所員(
回目:
回目:11月
160名)
回答者は、図
月
161名、
に示す設問⑴∼⑻に
念は杞憂に終わり、17件の重要 HH 情報が発掘
対して自ら自己採点する。なお設問
された。(表
)。また事例内容を確認したとこ
⑴∼⑻は、
中央労働災害防止協会
「安
ろ、全て他事業所でも起こりうる HH であっ
全行動調査活用事例集」を参考に作
た。また各事業所は、他事業所から展開された
成した。
重要 HH 情報に対して、積極的に対応を取って
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 24
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図
重要 HH 情報の記入例
25
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
表
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か月間で発掘された重要 HH 情報
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図
安全意識に関するアンケート票
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 26
.
⑴
.
⑵
月回答(161名分)及び11月回答(160
仲間に知らせる」の意識が最も改善すると予想
していたが、11月の結果は設問⑴∼⑻の全てが
及
改善していた。そこでアンケート結果の統計分
に示す。
析を行い、解釈を試みた。
月の結果は、設問⑷「ルール・禁止事項
⑴
を守っている」の意識が最も高かった。一方
統計分析の手法
①分析データとして、 月回答(161名分)及
で設問⑴「形だけではない指差呼称をしてい
び11月回答(160名分)から成る321件の回
る」の意識が最も低かった。
⑶
アンケート結果の統計分析
活動チームは、設問⑶「ヒヤリハットは上司
名分)をそれぞれ算術平均した結果を図
び表
.
月及び11月とも100%であっ
回答率は、
た。
.
安全意識アンケートの結果
答を対象とした。
11月の結果は、 月に比べて設問⑴∼⑻の
②分析方法として数量化Ⅰ類を用い、ソフト
全てが9.7%から2.3%の範囲で改善した。こ
の結果は、 月より開始した重要 HH 情報の事
ウェアには EXCEL 統計2010を利用した。
業所間での共有が、所員一人ひとりの安全意識
数量化Ⅰ類は「目的変数がある場合」の手
の改善に大きく寄与したことを示唆している。
法の
つで、
重回帰分析とよく似ているが、
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(2) ᔅ䈝KY䉕ታᣉ䈚䈩
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3.50
3.00
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(3) 䊍䊟䊥䊊䉾䊃䈲਄ม
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(6) ቟ో䈮චಽ䈮ᵈᗧ
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(4) 䊦䊷䊦䊶⑌ᱛ੐㗄
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図
安全意識アンケート結果
表
安全意識アンケート結果
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27
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)
表
数量化Ⅰ類のためのデータ
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㪇㪅㪊㪇㪇㪋
⸳໧(3)
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㪇㪅㪊㪌㪋㪌
㪇㪅㪉㪉㪊㪌
⸳໧(4)
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㪇㪅㪌㪈㪍㪈
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㪇㪅㪈㪈㪐㪊
⸳໧(6)
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㪇㪅㪉㪎㪈㪊
⸳໧(7)
㩿㪏㪀໧㗴䊶ᡷༀ╬䉕ᗧ⷗ౕ↳䈚䈩䈇䉎
㪇㪅㪈㪌㪎㪎 㪄㪇㪅㪇㪐㪉㪏 㪇㪅㪇㪌㪋㪋
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0.5
1
1.5
2
数量化Ⅰ類によるアンケート結果の分析
説明変数に「はい・いいえ」といったカテ
*3
ぼす影響が大きい。
設問⑶「ヒヤリハッ
ゴリカルな変数を用いることが違いであ
トを上司仲間に知らせる」のレンジが最も
*2,*3
る。
高く、目的変数(設問⑴及び設問⑵の平均
③目的変数には、11月のアンケート結果で改
⑵
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図
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値)
に大きく影響しているとの結果を得た。
善率の高かった設問⑴「形だけではない指
この結果は、HH 活動に対する意識を向上
差呼称をしている」及び設問⑵「必ず KY
させることが、他の安全意識を向上させる
を実施している」の平均値を用いた。説明
可能性があることを示唆している。
変数には設問⑶∼設問⑻を用いた。また事
③活動チームは、目的変数に与える影響とし
業所別もダミー変数として説明変数に加え
て事業所別の要因が大きく、統計分析上の
た。これら設問⑶∼設問⑻及び事業所別か
レンジも高くなると予想していた。その理
らなる
由は、HH 活動の仕組みが異なっているこ
アイテムが、目的変数に与える影
響を評価することとした。
とに代表されるように、事業所毎に風土の
統計分析の結果
違いがあり大きな影響を与えると考えてい
①数量化Ⅰ類による分析結果を図
に示す。
たからである。しかし予想に反し、事業所
重相関係数は0.69であり、ある程度の相関
別のレンジは十分に低かった。この結果
関係があると考えられる。
は、事業所別の要因が小さく、一見すると
②レンジの大きい説明変数ほど目的変数に及
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9) 28
個別の安全活動面で異なるように見える
事業所も、実は所員レベルの安全意識とい
これらの実践・分析結果は、HH 活動に対
う面では同質であることを示している。
する意識向上が、複数事業所を有する他の
企業の安全活動の一層の改善、所員の安全
第
章
.
結論
意識の全般的なレベルアップにも繋がる可
結論
能性を示唆するものと考えられる。
弊社は、
.
事業所で得られた現場に根ざし
今後の展望
た HH 情報を全社一体として効果的に活
安全活動の地道な継続は大切であり、今回実
用することにより、事故の未然防止や事業
践した重要 HH 情報の事業所間共有を形骸化
所員の安全意識向上に資するのではないか
させずに継続するため、仕組みを規程・基準類
と考え、改善活動の検討・実践・効果の検
として文書化する予定である。また今回の検討
証に着手した。
過程で「他事業所の良いところを取入れて自ら
事業所は HH 活動をそれぞれ特徴ある
の HH 活動を改善しよう」という機運が生ま
仕組みに改善させている一方で、事例の記
れ、幾つかのアイデアが話された。これらを活
入様式などが異なり、重要 HH 情報は必ず
動チームの提言として取り纏め、各事業所に少
しも他事業所に共有されていなかった。そ
し時間をかけて検討してもらう予定である。
事業所の現行 HH システムを壊さ
弊社としては今回の活動にとどまらず、安全
ぬように配慮しつつ、重要 HH 情報を事業
に真摯に向き合い、今後も様々な角度から危険
所間で共有する仕組みを立案し、
か月間
に対する感性を磨き、事故・トラブルの要因と
実践した。その結果、重要 HH 情報の共有
なる「危険の芽」を摘み取り、安全の知識・経
によって「自らの事業所で見つけられな
験を伝承して安全意識が風化しない安全文化の
かった重要ヒヤリの早期発見」や「潜在ヒ
醸成に努め、国家石油備蓄基地の安全確保、信
ヤリの段階での早期発見・早期対応」等の
頼性向上に繋げてゆきたい。
こで
効果を期待できることが明らかになった。
安全意識に関するアンケート調査を実施し
参考文献
た結果は、 月より開始した重要 HH 情報
*
の
事業所間での共有が、事業所員の全般
石油連盟ホームページ http://www.paj.gr.
jp/paj_info/topics/2013/08/27-000649.html
的な安全意識の改善に大きく寄与したこと
*
を 示 唆 し て い た。統 計 分 析 の 結 果 か ら、
駒沢勉・橋口捷久(1988)
[パソコン数量化分
析]朝倉書店
HH 活動に対する意識を向上させること
*
が、他の安全意識を向上させる可能性があ
菅民郎(1993)
[多変量解析の実践〈下〉]現
代数学社
ること、また一見すると個別の安全活動面
備考
で異なるように見える
[1]
事業所は、実は所
弊社ヒヤリハット活動事業所間活用推進チー
員レベルの安全意識という面で同質である
ム員
ことを示していた。
遼,白石晃輔,満冨庸祐,(支援者)舘俊康
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森田安彦,三砂弘毅,足立雄一郎,宮澤
Safety & Tomorrow No.157 (2014.9)