高効率排熱回生熱音響発電機の研究 長谷川 真也 工学部動力機械工学科 講師 廃熱回生、熱電変換、太陽熱発電、熱駆動冷凍、熱音響機関 研究の概要 現在,工場,自動車,工業機械などが使用している熱エネルギ の内,65%以上は廃熱として未利用のまま捨てられている.廃 熱を高効率で回生することが出来れば,経済面,環境面共に 大きな波及効果が期待できる.当研究グループは廃熱を回生 し電力変換並びに昇温・冷凍を可能にする「熱音響機関」を開 発している.熱音響機関とは「熱で音波を生成,増幅する作用」 を用いてエネルギ変換を行う新しいエンジンである.熱音響機 関は以下の特徴を有する. ● 可動部品を必要せず半永久的にメンテナンスフリー. ● 現在の熱電変換素子を大幅に超える熱効率(30%以上). ● パイプのみの簡易な構成のため安価かつ量産が容易. 冷却 熱源 音波 熱音響冷却システム 熱 音 冷却 音 電力 音 電力 音波 + ー ● 産業,自動車排熱など多様な熱源を利用した冷却,発電を 実現可能. 熱音響発電システム 研究成果 排熱と音で発電 排熱と音で冷凍 冷凍器(-106℃) 150℃で熱源から10%,300℃の熱源から18%の効率で熱 →仕事の変換を実現.理論上熱効率は300℃の熱源で 30%以上. 150℃の熱源で-40℃,300℃の熱源で-106℃の冷凍温度 を実現.排熱や太陽光を利用したノンフロンかつメンテナン スフリーな冷房,冷凍に応用可能. 今後の展望 ● ● ● ● 多段進行波熱音響エンジンを用いた,更なる低温動作高効率熱回生デバイスの実現. レーザー機器を用いた,音響非線形現象の測定と抑止方法の確立. 高出力リニア発電機の実現. 大型計算機を用いた,熱音響数値計算. x Hot HX :Pressure transducers Ambient HX Regenerator HX:heat exchangers Power amplifer Function generator Linear motor
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