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ll)DMP患者のリンパ球HL−A七ypin9二つい
‘ て
国立療養所宇多野病院
野口貞子 北野治男 西谷 裕
(神経内科)
輪
吉岡三恵子(小児科)
、鍋谷 登(京大第二内科)
辻 公美(東海大 血液センター)
煉
最近、原因不明の各種神経疾患におけるリンパ球HL−A typ ingが、疾患の成因として重要幌
されるようになってきた。
今回私共は、DMP24名を対象に本法を行い興味ある結果を得たので報告する。
く対象と方法>
対象は、宇多野病院筋ジス病棟に入院中のDMP24名で、その内訳は、ドシャンヌ型22名、先天型
2名で、男は21名、女は3名であった。年令は7才∼18才、平均13才である。方法は、ヘパリン加末
梢血10認よりf重co l l co ray 40Dによる比重遠沈法により、リンバ球を分離し、生食にて洗條後
Terasaki らのmicrocytox孟ci ty tes tにより、HL−A抗原検索を行った。すなわ’
ち、あらかじめmi crodrop let t yp ing t rayに分注しておいたH−L抗血清0・001磁に
等量のリンパ球を加え、かくはん後30分間室温に静置し、これに補体として家兎新鮮血清を0。005曜
加え、1時間おきについで5%エオジン水溶液で染色し、中注フォルマリンで固定後、位相差顕微鏡
を用いて各抗血清に対する死細胞数を算定した。HL−A抗原は、少くとも2つ以上の抗血清に対し
て死細胞率が70%以上である場合陽性とした・
く成 績>
正常人355人のHL−A頻度をtab l e1の右に、DMPの頻度を左に示す。DMPでは、A−11
が33,3%、BW−22が⑳・8%と各々コントu一ルのHL−A頻度の2倍以上の値を示していた。
他の疾患と比較すると、DMPでは前述の如く、A−11、BW−22が高率に対して、SLEではA−
10、B−8、MGでは、A−1、B一臥べ一チェット病では、B−5、B−27が対照と比べて有意
に高値であった。
<考 察>
H L−A抗原は、リンバ球表面をはじめ各臓器の細胞表面にある同種抗原であり、現在3種類の抗
原シリーズに分類されている。それらを支配する遺伝子の座は、いずれも染色体C6にあり、Fi g.
1の如く非常に近い所に、1s t・3rd,2ndの順に3つのsubl ocusが配列している。したが
って、父と母からゆずりうけた2本の染色体により、最大限6種類のHL−A抗原が表現されること
となる。このHL−A抗原遣伝子座の近くに、非常に多くの免疫応答遺伝子、疾患感受性遺伝子があ
ると推定されている。HL−A抗原の研究は歴史的には、最初主として臓器移植の面で重要視されて
一63一
2
きた。しかし、近年に至りH L−A系の研究は移植免疫の分野に吸らず、広く疾、患感受性、妊娠、更
には人類遺伝学的な諸問題を解明するための有力な研究手段となりつつある。今回私共は、prei−
1mlnaryの実験ではあるが、原因不明の遺伝疾患が想定されるDMPにおいて、興味ある結果を
得たので今後更に多数例を試み、家族も合せ行うことにより、本症との関連性を追求して行く予定で
ある。
Table1
Frequency of HLA in
Patlents(n=24)
hLA−A2
hLA−A9(w24)
11
45・8%
148
41・7%
54.2
215
60.6
25.0
88
24。8
33.3
57
16.1
25.0
142
40.0
12.5
34
9.6
16.7
62
17.5
8.3
10
2・8
8。3.
18
5.1
8.3
33
9.3
5
20.8
36
2
8.3
63
17。8’
10
417
132
372
37。2
13
HLA−A10(w26)
6
HLA−A11
hLA−B5
HLA−B7
HLA−B12
HLA−B13
8
HLA−BWl5
HLA−BWl6
HLA−BW22
HLA−BW35
HLA−BW40
Fig i
しOntrols(n=355 )
6
3
4
2
2
2
10.0
染色体C6上の各10C usの配列
●
●
o
MLC 2nd sublocus 3rd sublocus
hL−B hL−A
5
7
8
12
13
W5
10
14
11
15
16
17
りD4567
T12T
TTTTT
l r rじgion
勝肇、
一64一
●一
1st sublocus
hL−A1
2
3
W23
9<
W24
W2b
loく
W26
11
Wl9 29
W30
Wjl
W32
W19.6
Tabl e 2 Pos t iv f requency of HLA an t igens and (ii seases
DMP SLE
(24)
HLA−A1
HLA−A2
HLA−A・9
HLA−A10
HLA−A11
HLA−B’5
hLA−B7
3.5
4.8一
(32)
(355)
0
37.9
31.0
40.6
41.7
5咳.2
51.7
50.0
56.3
60.6
19.0
18.8
24.8
6.3
16.1
25・0
33・3『
31.0
27.6
一
噸
◎
35.0
32.8
23.8
56.3
40.0
12.5
20.7
4.8
6.3
9.6
D
0
5.2
16・・7
HLA−BW22 2D・8
HLA−B27
(42)
45.8
HLA−B8
HLA−B1
(58
Myastnenia gravis Bechets disease CQntrol
一
ρ
HLA−BW40 41.7
15.5
一
31.G
12.5
17.5
10.3
7.1
12.5
10.0
2.4
9.4一
0
34.5
40.5
28.1
37・2
‘
撃
一65−
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