ダルベポエチンアルファによる非糖尿病性慢性腎疾患患者の 透析導入延長効果に関する検討(TRIGU1115) 研究グループ: 主 任 研 究 者: 昭和大学医学部内科学講座 腎臓内科学部門 秋澤 忠男 副 主 任 研 究 者: 中山寺いまいクリニック 今井 圓裕 研 究 事 務 局: 名古屋大学大学院医学系研究科 腎臓内科学 丸山 彰一 試 験 進 捗: 参加者募集終了-試験継続中 登 録 開 始 日: 2011 年 12 月 登 録 終 了 日: 2014 年 6 月 追 跡 終 了 日: 2016 年 6 月 ■ 研究概要 シェーマ 対象 腎性貧血を有し、糖尿病を合併しない GFR 20mL/min/1.73m2 未満の保存期腎臓病患者 インフォームド・コンセント 登録・ランダム化 目標登録症例数 :476 症例(両群 238 例ずつ) 症例登録期間:2011 年 12 月から 2 年 6 ヶ月間 割付調整因子:① Hb 濃度、② エポエチン、ダルベポエチン治療歴の有無、 ③尿蛋白/クレアチニン比、④ eGFR 高 Hb 群 ダルベポエチンアルファ投与 Hb 濃度 11.0~13.0g/dL に維持 低 Hb 群 ダルベポエチンアルファ投与 Hb 濃度:9.0~11.0g/dL に維持 観察期間 登録後 4 週毎に被験者情報を調査(96 週) 観察終了:2016 年 6 月 試験の相:第Ⅲ相 試験のデザイン:並行デザイン 実施施設:多施設 ランダム化:有(最小化法) 盲検化のレベル:非盲検 研究目的 腎性貧血を有する糖尿病を合併しない GFR 20mL/min/1.73m2 未満の保存期腎臓病患者に対 してダルベポエチンアルファにて、より積極的に貧血を治療し、Hb 濃度を 11.0-13.0g/dL に維持することが、Hb 濃度を 9.0-11.0g/dL に維持するよりも、透析導入延長を含めた腎保 護作用を有するかどうかを比較検討する。 また、Hb 濃度を 11.0-13.0g/dL に維持することによる、心血管疾患の発症増加につながら ないことを示す。 対象症例 選択規準:登録時に以下の規準を全て満たす患者を本試験の対象とする。 1) 維持透析療法を未施行の患者 2) 登録前 12 週以内の検査で 2 回以上 eGFR が 8 以上、20 未満(mL/min/1.73m2)に当て はまった患者 3) 同意取得時の年齢が満 20 歳以上 85 歳以下の患者 4) 登録前 8 週以内の検査で Hb 値が 10.0g/dL 未満の腎性貧血を有する患者 5) 登録前 8 週以内の検査で TSAT 20%以上、あるいはフェリチン 100ng/mL 以上の患者 6) 慢性腎臓病に対する適切な治療を行われている患者 7) 本人より文書同意が得られている患者 エンドポイント 主要評価項目 維持透析導入、腎移植、eGFR 6mL/min/1.73m2 以下または eGFR50%減少のいずれかの発 症を複合エンドポイントとする。 予定症例数、登録期間、追跡期間 予定症例数: 476 例 登録期間 : 2 年 6 か月(2011 年 12 月~2014 年 6 月) 追跡期間 : 2016 年 6 月まで(最終症例登録後 96 週) 中間解析 本試験においては有効性プライマリーエンドポイントに関するフォーマルな中間解析は実 施しないが、集積目標症例数の再設定を計画する。高 Hb 群での Hb 維持レベルが目標に十 分達しない症例が数多く観察されるような場合には、上記例数設計で想定した 0.70 という ハザード比の設定の妥当性が疑われることになる。そのため、Hb 維持の程度を試験途中で 中間的に評価し、症例数再設定をおこなうことを計画する。実施時期は症例集積完了 2 か 月前(試験開始後 10 ヶ月:約 330 例集積時点)とする。症例数の再設定は最大 600 例(両 群合計)まで行う。本試験で観察するアウトカムであるプライマリーエンドポイントにつ いて一切解析しないため検定の多重性の問題は生じないとする。
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