(YSCP)ビル部門 26 年度夏季実証 ~ネガワット取引による拠

横 浜 市 記 者 発 表 資 料
平
温
プ
成
暖
ロ
2 6 年
6 月
3 0 日
化 対 策 統 括 本 部
ジ ェ ク ト 推 進 課
横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)ビル部門 26 年度夏季実証
~ネガワット取引による拠点間連携実証~
本年度から市有施設(浄水場、水再生センター)も参加
横浜市は、平成 22 年 4 月から経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証地域」
に選定されたプロジェクトとして、「横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)」を推進して
います。今回は、ビル部門において、29 拠点が参加して 26 年度夏季実証を行います。
なお、当該拠点の契約電力の合計は、約 70,000kW です。これは、平均的な家庭※1の約
23,000 世帯分に相当します。
1.これまでの実証の成果
YSCPでは、24 年度冬季から、25 年度夏季、25 年度冬季、と3季に渡り、統合ビルエ
ネルギーマネジメントシステム(BEMS)※2を活用した業務・商業ビル部門での実証を行いま
した。電力のピークカット最大 20%を目標に、供給側の要請に応じて、消費電力の多いときに
使用量を控える取り組みであるデマンドレスポンス(DR)を実施し、DR を実施しない時と比
べて、最大 22.8%(25 年度夏季)を達成しました。
2.実証のテーマ
(テーマ1)削減量の確実性向上
電力のピークカット最大化は目標達成し
た一方で、DRの実施ごとに削減量のバラ
ネガワット取引における⼊札イメージ(削減⽬標1000kWhの場合)
100
ツキが見られるため、より確実に必要な量
Aビル
10円
を削減することが課題となっています。そ
Bビル
15円
こで、25 年度冬季の実証から、需要削減量
Cビル
20円
を供給力として見立てて行う取引であるネ
Dビル
25円
Eビル
30円
ガワット取引の手法を導入することで、削
200
300
400
500
【kWh】
1000kWhに達した
A〜Dビルで、取引成⽴。
単価は、⼊札最⾼値の
25円/kWhを採⽤。
取引不成⽴
減目標を確実に達成できるか検証を始めま
した。併せて、必要となるコストを探るため、削減量に対するインセンティブは、拠点側からの
入札方式※3 としています。
(テーマ2)DR発行後の反応時間短縮
これまでの実証では、DR は前日に発行して行っていましたが、電力系統側の急な要請などを
想定すると、より短時間での対応が期待されます。そこで今回の実証では、当日15分前発行、
1時間前発行も行い、どの程度まで反応時間を短縮できるのか試みます。
3.26年度夏季実証の特徴
これまでの実証では、民間の業務ビル・商業施設等が参加(24 年度冬季6拠点、25 年度夏
季 14 拠点、25 年度冬季 16 拠点)していましたが、今季からは、浄水場・水再生センターと
いった市有施設も含む 29 拠点が参加します。これらの拠点で、テーマ1とテーマ2のいずれか、
ないしは両方の実証を行い、実際の都市機能への本格実装を見据えた取り組みを行います。
裏面あり
※1 平均的な家庭:東京電力が示す平均モデル(従量電灯B・30A契約)を基に、3kW と算出。
※2 BEMS:ビルの電力負荷、熱負荷を総合的に管理するシステム。
統合 BEMS:大規模から中小規模まで多様な特性のビルを群管理し、節電量の最適配分や DR 対応能力の
最大化を行うシステム。
※3 入札方式:YSCP 実証では、先に拠点側が削減可能量とそれに必要なインセンティブ額を提示し、それを受
けた統合 BEMS が必要な削減量を安い順に落札していく方式。
【参考】実証の概要
目的:業務・商業ビル部門において、統合 BEMS を介したデマンドレスポンスによる電力の
1)
2)
3)
4)
ピークカットの精度向上を通じ、地域レベルでのエネルギーの最適利用を実現する。
DR 実施日数 : 7 月 1 日から 9 月 30 日までの間の 10~15 回程度
DR 対象時間帯: 13時~16時(平日)
DR 発行条件 : 電力需給の逼迫が予想される日(前日の予想最高気温に基づく)
参加企業
: 29拠点(ビル/工場/集合住宅ほか)。
下線は 26 年度実証より参加。
株式会社東芝
(CEMS 及び統合 BEMS 運用)
大成建設株式会社
(大成建設技術センター)
株式会社明電舎
(横浜ワールドポーターズ)
日揮株式会社
(イトーヨーカドー横浜別所店)
丸紅株式会社
(みなとみらいグランドセントラルタワー)
三菱地所株式会社
(横浜ランドマークタワー、
マークイズみなとみらい)
三井不動産株式会社 (横浜三井ビルディング)
住友電気工業株式会社(横浜製作所)
東京ガス株式会社
(磯子スマートハウス)
三井不動産レジデンシャル株式会社(パークホームズ大倉山)
JX日鉱日石エネルギー株式会社(磯子社員寮)
株式会社大京アステージ(ライオンズマンション等 4 か所)
株式会社NTTドコモ(横浜市内集合住宅)
清水建設株式会社
(横浜アイマークプレイス)
株式会社横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)
みなとみらい二十一熱供給株式会社
横浜市水道局
(西谷浄水場、小雀浄水場、寒川取水事務所)
横浜市環境創造局
(北部第一水再生センター、
都筑水再生センター、西部水再生センター)
横浜市内ビル
(中小規模ビル 4 か所)
お問合せ先
(YSCP 全般について)温暖化対策統括本部プロジェクト推進課長 吉田雅彦 Tel 045-671-2636
(実証内容について) 株式会社東芝 広報・IR室 03-3457-2100