クラブハウス インターナショナル/ファウンテンハウス ニューヨーク コンラッド N ヒルトン人道支援賞150万ドル受賞 ヒルトン賞国際審査員はニューヨークに本拠地を置く世界規模の組織を選定した。 その核心的なクラブハウス・プログラムは精神疾患と共に生きる人が充実した人生を送ることができるようなサ ポートを行っている。 ニューヨーク、2014年7月18日発―仕事やコミュニティの支えを通じ、精神疾患を病む人々が人生を取り戻し、 自分たちのポテンシャルを理解することをサポートことに成功しているモデルを創り出したパイオニア的な組織、 クラブハウスインターナショナルとファウンテンハウスニューヨークは2014年、コンラッドNヒルトン人道支援賞 150万ドル(日本円で約1億5280万円)を受賞した。この賞は世界最大の人道支援賞で、コンラッドNヒルトン財団が 毎年、人間の苦しみを和らげるということについて顕著な活動をした機関に与えている。最終選考は独立の国際 審判員で行っている。 WHOによると、世界では4億5千万の精神及び行動障がいに苦しんでいる。全米精神疾患者家族会、NAMIはアメリ カ合衆国では4人にひとりが一生の中で何らかの精神疾患を発症し、その多くは若年期に発症、50%は14歳9か月 までに、75%は24歳までに発症する、としている。世界で毎年100万人が自殺しているが、その9割を占めるひと つの因子が精神疾患である。「この問題は世界にショックを与え続け、何百万人もの家族、また社会に大きな悪 影響を与えている。」とコンラッドNヒルトン財団の会長でCEOであるスティーブンMヒルトンは述べた。「精神疾 患はヒルトン財団が何年も取り組み続けてきた分野、慢性的にホームレスであったり、薬物使用をしたりするこ とに直接かかわる分野である。クラブハウスインターナショナルとファウンテンハウスは過去66年にわたり、文 字通り何千もの命を、社会との関わりと意味のある仕事というプログラムで救ってきた。 」「ホームレスや刑 務所暮らし、社会的な孤立、スティグマ、などに関わってしまいがちな精神疾患と共に生きる人にとって、この プログラムは希望の光である。」 「クラブハウスインターナショナルとこの名誉を分かち合う世界の340のクラブハウスに代わり、ヒルトン財団 及び、この賞に関わる全ての方々に心から御礼を申し上げます。」クラブハウスインターナショナル エグゼク ティブディレクターであるジョエルDコーコランが言い、「この受賞は持続可能なクラブハウスを育てていくとい う我々の仕事の規模を大きく拡大する機会とインスピレーションになると思います。受賞によって我々はもっと 多くの世界中の精神疾患と共に生きる人にアプローチが可能となる大きな希望を持てます。そうでなければ、彼 らの人生は孤立し、絶望したままですが、今や彼らは希望、機会、夢、目的があり、尊敬される豊かな将来への アクセスを手にすることになります。」このメンバーシップのコンセプトはコミュニティの全ての側面を下支え するものです。クラブハウスメンバーはコミュニティへの帰属意識と責任を持ち、“ユニット活動(WOD)”と呼 ばれる、クラブハウスをスタッフと共に働いて運営するための仕事を分担することで、生活を構築していくこと を始めます。“ファウンテンハウスが精神疾患と共に生きる人にたよって日々の運営および将来的な運営もして いくようになっていることに感銘を受けました。電話に出ることからプログラム運営、取締役会員への対応もす べてです。”こう言ったのは、ファウンテンハウスニューヨークのボランティアでヒルトン人道支援賞への推薦 をおこなったグレン・クローズである。 「責任を分かち合うことで自己肯定が形成され、精神疾患と共に生きる人にしばしば付きまとうスティグマと 孤独が和らぎます。」クローズはファウンテンハウスで学んだことに触発され、彼らと、幾つかの中心となる精 神保健機関と共に、自分の反スティグマキャンペーンである、「Bring Change 2Mind-精神への変革」と打ち出し た。 クラブハウスモデルの二つ目の大きな柱が過渡的雇用プログラムであり、これを用いて地域の企業はメンバー に賃金を払い、週15-20時間、6か月から9か月の雇用を提供することができる。スタッフはクラブハウスメンバー のトレーニングを行い、メンバーが仕事に行けなければ代わりに行く。このプログラムはメンバーと雇用者双方 に有益であることが証明されている。たとえば、ダウジョーンズ社はニューヨーク、ロンドン、東京で360人以上 のメンバーを雇用している。アメリカンエキスプレス出版、エスティーローダー、フォックステレビ、HBO, ヤ ング&ルビカム、ニューヨーク近代美術館、ファイザー、クラバット、スワイン&ムーア その他多くの企業で 行われ・ている。「ファウンテンハウスとクラブハウスインターナショナルは大いなる感謝を込めてヒルトン人 道支援賞をいただきたい。」ファウンテンハウス所長のケネス・デュレックが言う。「この賞をいただくことで、 ヒルトン財団やその国際審査員が精神疾患が世界規模で人間の危機であることや、ファウンテンハウスとクラブ ハウスインターナショナルの、世界中の精神疾患と共に生きる人たちをエンパワーする実証に基づくアプローチ を認めてくださるでしょう。賞は勇気をもって懸命に働いているクラブハウスに関わる全ての人へのものです。」 クラブハウスインターナショナルにはその有効性を裏付ける説得力のあるデーターがある。クラブハウスモデ ルはアメリカの実証に基づくプログラムと実践登録(NERPP)の登録プログラムである。クラブハウスメンバーは、 クラブハウスメンバーでない精神疾患と共に生きる人よりも仕事に就いている期間が長く、所得もより高い。雇 用率は2倍になる。経済性も明白である。ニューヨークでは2週間の入院は28000ドルだが、この同じ金額でファウ ンテンハウスでは一年分の住居に加え、コミュニティのサービスやヘルスケアへのアクセス、教育や雇用に関す るサポートや社会的なサポートを受けることができる。 ファウンテンハウスはニューヨークのオレンジバーグにある、ロックランド州立病院で1940年代初頭にはじま った。病院の「クラブルーム」で出会った7人の患者が自助グループを形成し、退院や住む場所、仕事を探し、人 間関係や避けがたい再発について協力し合った。病院を出るとすぐに、ニューヨーク公立図書館の階段で合うよ うになり、クラブハウスの経験を再び作り始めた。彼らはそれが自分たちの回復を支え、相互支援システムを提 供し、究極的には精神疾患を持つ人への社会の受け止め方を変えることを信じていた。彼らは「我々はひとりで ない、と言う社会」と呼び、それが1948年、西47番通りの、庭に噴水(ファウンテン)のある建物にちなんで名 づけられ、ファウンテンハウスとなる。多くの人がファウンテンハウスについて知り、それが以下にメンバーに 有益かを学ぶと彼らは、自分たちのコミュニティにクラブハウスをつくりはじめた。ファウンテンハウスは、新 しいクラブハウスで、プログラムが正しく用いられているかを確認する世界での中心となるリソースの必要性を 認識し、1994年にクラブハウスインターナショナルを設立し、世界基準の認定を行った。クラブハウスのトレー ニングセンターはアメリカ、カナダ、ヨーロッパ、アジアとオーストラリアに10か所存在している。クラブハ ウスインターナショナルのクラブハウスは世界中に広がっており、研究によれば、他の精神疾患と共に生きる人 のためのプログラムに比べ、クラブハウスメンバーは6か月クラブハウスに参加した場合、症状に改善がみられ、 仕事に就く期間も長く、収入も高い、自己定義も高く生活の質も高い。同時に、精神疾患の入院施設やそのほか の社会サービスや健康に関するサービスの利用の回数は減ってくる。 「ファウンテンハウスとクラブハウスインターナショナルは悲しいことで新聞紙上に載ってしまうような様々 な事象に最も深く関連のあることについて活動をしている機関です。」ヒルトンは続ける。「その活動は精神疾 患を持つ人を孤立や、スティグマから自由に解き放ち、才能豊かで、社会に貢献してくれる私たちの社会にとっ て重要な、生産力のある独立した人として社会に包含します。」 # # # コンラッド N. Hilton人道支援賞について:2014年ヒルトン賞は2014年10月27日、ニューヨーク市にあるワー ドドルフ アストリアにて 人道支援シンポジウムに引き続き、コンラッドNヒルトン人道支援賞晩餐会にて授与 される。シンポジウムは政策立案者や、人道支援分野のリーダーたちを集め、世界の最も恵まない何十億もの人々 が直面する困難な問題についての解決方法を討議する。今年のテーマはアフリカ:大陸の新たな出発。である。 現在のヒルトン人道支援賞の審査員は:サリマ・アガ・カーン妃 SOSキンダードルフ国際親善大使、キャサリ ンAバーティーニ、シラキュース大学行政学教授、前国連世界フードプログラム エグゼクティブディレクター、 ハーレムブルンドシュタット MPH WHO前総裁で前ノルウェー総裁、ジェームスR.ガルブレイスコンラッドNヒル トン財団ディレクター、ストライブマシイワ、人道支援家、エコネット創設CEOコンラッドNヒルトン財団ディレ クターホーリーヒルトンマコーリフ、アマルティアセン教授、ハーバード大学経済学教授、ノーベル賞受賞者、 ヒルトン賞受賞者は、固有のミッションを加速して地球規模の大きな力に集結させるための協力的なひとつの団 体をつくっている。人道支援における世界的なリーダー、は、国際ECPAT (タイ)2013年、ヘルプエイジインター ナショナル(イギリス)2012年、国際ハンディキャップ(フランス)2011年、アラビンド眼科ケアシステム(イン ド)2010年、PSTH(ワシントン)2009年、RAC(バングラデイッシュ)2008年、トスタン(セネガル)2007年 Women for Womenインターナショナル(ワシントンDC)パートナースインヘルス(マサチューセッツ)2005年、ヘイファーイン ターナショナル(アーカンソー)2004年 拷問犠牲者のための国際リハビリセンター(デンマーク)2003年SOS子 供村(オーストリア)2002年 セントクリストファーホスピス(イギリス)2001年カーサアリアンザ (コスタ リカ)2000年 AMREFヘルスアフリカ(ケニア)1999年 国境なき医師団(フランス)1998年、国際救援委員会(ニ ューヨーク)1997年オペレーションスマイル(バージニア)1996年 ヒルトン財団について:コンラッドNヒルトン財団は1944年に国際ビジネスのパイオニアであり、ヒルトンホテ ル創設者、コンラッドNヒルトンによって設立された。 ヒルトンは世界の、立場の弱い、恵まれない人のために財を残した。この基金は現在、6つの優先エリアにおいて 戦略的イニシャチブを取っている。:安全な水の供給、慢性的なホームレスを終わらせる、薬物乱用防止、HIVと AIDSに感染した子供たちを救うこと、里親のもとにいる思春期の若者たちのケアとコンラッドヒルトンのサポー トをカトリックシスターたちに届けることである。独立の国際審査員の選考に引き続き、財団は150万ドルのコン ラッドNヒルトン人道支援賞を非営利団体で、人的な苦しみを減らすことに大きな貢献をした機関に毎年与えてい る。創設期から、財団が与えた賞金は10億ドルを超え、9200万ドルを米国国内と世界に2013年に配布した。財団 の現在の資産はおよそ2400億ドルである。詳しくはホームページに掲載されている。 www.hiltonfoundation.org.
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