輸送の安全に関する情報の公開について ~運輸安全マネジメントに関する取り組み~ 平成 18 年 10 月 1 日、運輸安全一括法の施行により、道路運送法が改正さ れたことに伴い、輸送の安全を確保するために守るべき事項を定めた「輸送安 全管理規程」を策定し、この輸送安全管理規程に基づき、輸送の安全に関する 計画(Plan)、実施(Do)、評価(Check)、改善(Act)を実行することによ り、絶えず安全を見直し、安全性の向上に努めております。 輸送安全管理規程第 17 条及び旅客自動車運送事業運輸規則第 47 条の7第 1項の規定に基づき、平成 25 年度の結果並びに平成 26 年度の計画等、輸送 の安全に関する情報を公開いたします。 Plan 方針、目標、計画、手順 Act 改善 問題点を改善、是正 Do Planに基づき実施 Check DoがPlanどおりか確認 平成 26 年 7 月 1 日 北海道中央バス株式会社 目 次 1. 輸送の安全に関する基本的な方針 2. 平成 26 年度輸送の安全に関する目標 3. 平成 25 年度輸送の安全に関する目標と達成状況 4. 自動車事故報告書規則第2条に規定する事故に関する統計 5. 輸送安全管理規程 6. 輸送の安全のために講じた措置及び講じようとする措置 7. 輸送の安全に係る情報の伝達体制その他の組織体制 8. 輸送の安全に関する事故防止の取り組みと教育及び研修の実施状況 (別紙3) 9. 輸送の安全に係る内部監査の結果並びにそれに基づき講じた措置 10. (別紙1) (別紙2) 安全統括管理者に係る情報 別 紙 1 … 輸送安全管理規程 別 紙 2 … 安全管理体制組織図及び緊急時の連絡体制 別 紙 3 … 平成 25 年度 輸送の安全に関する計画の実施状況 運輸安全マネジメントに関する取り組みについて 平成 22 年度から【安全方針】を策定し、「安全最優先」の理念のもと、 “より安全・安心なバスを目指して”今年度も日々改善を繰り返し、安全 輸送の向上に取り組んでおります。また、平成 26 年 6 月 1 日をもって、 【安全方針】に最重点取組み実施2項目の内容を新たに盛り込み、一層の 取組強化を図ることとしております。 最重点取組み実施2項目の再徹底 1. 輸送の安全に関する基本的な方針 (1)社長は、輸送の安全の確保が社会的使命であり、経営と密接不可分で あることを認識し、社内において輸送の安全の確保に主導的な役割を 果たします。また、現場の安全に関する状況の把握の重要性を深く認識 し、社員に対し輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を徹底 させ、輸送の安全の確保に全力を尽くします。 (2)輸送の安全に関する計画の策定、実行、チェック、改善を確実に実施 し、不断に見直すことにより、全社員が一丸となって絶えず輸送の安全 性の向上に努めます。また、安全性に関する情報については、積極的に 公表いたします。 -1- 2. 平成 26 年度 輸送の安全に関する目標 平成 26 年度において、以下の目標を設定し達成するための目標は、次の とおりです。 3. 平成 25 年度 輸送の安全に関する目標と達成状況 -2- (1)『総合安全プラン2009』に基づく目標に関して ① 「交通事故死者数ゼロ」の目標は、平成 25 年度は 6 月 12 日と 7 月 18 日に有責死亡事故を発生させてしまい、達成できませんでした。 ② 「平成 30 年度までに有責人身事故を半減」については、単年度ごと に目標を見直し取り組んでおります。 ③ 飲酒運転に関しては、ゼロを継続しております。 (2)平成 25 年度 事故防止重点目標に関して ① 人身事故の有責事故件数については、前年比約 21%減少し、目標を 達成することができました。非責事故件数についても、前年比約 18% 減少し、目標を達成することができました。 ② 有責事故件数についても、前年比約 16%減少し、目標を達成する ことができました。 ③ 踏切事故に関しては、ゼロを継続しております。 4. 自動車事故報告規則第2条に規定する事故に関する統計 平成 25 年度は、国土交通省へ報告した事故件数は 102 件でした。 事故の内容ついては、以下の通りです。 平成 25 年度 事故報告規則第 2 条に基づく報告内容 事故の内容 件 数 規 程 自転車、歩行者、自動車との接触・衝突 3件 第3号 トラックによる被追突 1件 第4号 10 件 第7号 3件 第9号 85 件 第 11 号 発進時(戸挟み含む)・停車時における車内 転倒、及び走行時のバウンドによる打撲等 乗務員の疾病による運行中断 自動車の装置の故障 合 計 102 件 (参考)道路運送法第29条に基づき国土交通大臣に届け出る事故(抜粋) 自動車事故報告規則(第2条) 第3号 死者又は重傷者を生じたもの 第4号 10人以上の負傷者を生じたもの 第7号 操縦装置又は乗降口の扉の開閉する操作装置の不適切な操作により、旅客に傷害を生じたもの 第9号 運転者の疾病により、事業用自動車の運転を継続できなくなったもの 第11号 自動車の装置の故障により、自動車が運行できなくなったもの -3- 5. 輸送安全管理規程 別紙のとおり定めています。 別 紙(1) 6. 輸送の安全のために講じた措置及び講じようとする措置 (1) 平成 25 年度に輸送の安全のために講じた主な措置(実施) ① 乗務員教育の継続 平成 22 年度から「中央バス自動車学園」での乗務員教育の見直しを行い、 平成 25 年度は全社で延 495 名の教習を実施、安全運転・接遇面の向上を図り ました。 ② ドライブレコーダーの導入 平成 23 年 1 月から運用を開始したドライブレコー ダーは、主に教育を目的に各営業所(17 営業所)の 1 両に装備して運転技能・接客技術の向上に役立て ています。 ③ デジタルタコグラフによる安全運転の推進 搭載率が平成 23 年度末で 100%となりましたが、引き続き「速度超過・エンジ ン回転・急加速・急減速・アイドリング」に関する指導を継続して、安全運転の 徹底を図っています。 ④ 車内人身事故の防止対策 以前からの「高齢者疑似体験」訓練やバス車内の 啓蒙ステッカー等に加え、平成 24 年 4 月からバス ターミナル・待合所内に車内事故防止ポスターを 掲出し、待合客に対する啓蒙も図っております。 また、新たな試みと して、札幌市内バス 3事業者連携による 車内事故防止キャン ペーン街頭啓発を 平成 25 年 7 月 1 日 に実施、利用客や歩行者に事故防止の呼びかけを図っております。 -4- ⑤ 安全輸送推進会議・運行管理者研修の開催 毎年現場営業所に出向き、事故防止に限らず「輸送の安全」をテーマとして、 乗務員や運行管理者からの発言を主体的に取り上げた、本社主催の「安全輸 送推進会議」「運行管理者研修」を平成 19 年 5 月から開催しています。DVD を用いた「危険予知トレーニング」や「保険会社の統計による自社の事故傾向」 なども取り入れ、映像や動画視聴も交えながら実施しています。 ⑥ アルコール検知器の代替と確実な検査 平成 20 年 12 月から、点呼執行時の アルコール確認と運転免許証の確認を 一元管理できる新型アルコール検知器 (数値等をPCに記録)を代替導入し、 より正確・厳格なアルコール検査を実施、 飲酒運転防止の強化を図っております。 また、平成 23 年 5 月の法改正により、 点検用の予備器を配置しております。 さらに、平成 25 年 9 月からは、遠隔地における点呼執行時のアルコール検査 の際に iPad を利用したネット通話(Face Time)を併用、通話画面により乗務員 本人が検査を行っていることが確認可能な状態で実施しております。 ⑦ 新運転適性診断(ナスバネット)システムの導入 インターネットを使った適性診断 システムを平成 21 年 2 月から導入、 平成 23 年度からはグループのバス 会社も一部含め、各営業所を巡回 しています。 平成 25 年には機器を追加導入、 8 台体制に増設強化するとともに、 全乗務員受診を実施しました。 空き時間を利用した受診が出来、タイムリーな指導に役立っています。 ⑧ お客様ご意見・ご要望デスクの効果 平成 23 年 6 月 1 日に「お客様ご意見・ご要望デスク」を開設し、開設後は以 前と比較し、約 3 倍ものご意見・ご要望・苦情等、輸送サービスに対する評価を 頂いております。これらのお客様の声については情報を共有化し、分析・検証 した上で社員教育に活用し、輸送の安全の向上を図っております。 -5- ⑨ 輸送安全管理委員会に専任事務局員を配置 従来の本社専門部の事務局員に加え、平成 24 年 1 月 1 日付で専任の事務 局員を配置、今まで以上に横断的に行動しやすい組織体制を構築し、安全対 策立案のスピード化を図ることとしました。 (2)平成 26 年度に輸送の安全のために講じる主な措置 (計画) 平成 25 年度の取組みを継続して実施する(別紙3の「輸送の安全に関する 計画の実施状況」を参照)とともに、以下の取り組みを実施いたします。 ① 最重点取組み実施2項目の再徹底 昨年度から取組みの徹底を図ることとした「①車内人身事故を減らす」と「② 交差点右左折時の車外人身事故を減らす」の最重点取組み実施項目につい ては、今年度以降、二度と重大死傷事故を起こさないという固い決意のもと、② については新たに「交差点右左折時の車外人身事故を無くす」として、交差点 事故根絶の取組みをあらためて強化することとしました。 この最重点取組み実施2項目については、今年度から【安全方針】にもその 文言を加えることで、社員に対する一層の啓蒙強化を図ります。 ② 事故統計システムの改修 現在、事故システムの改修を実施しています。これまでよりも事故の要因分 析を容易にし、乗務員教育に活用することや営業所毎の事故傾向を把握しや すくして、その対策や事故防止目標の設定等に役立たせたいと考えていま す。 ③ 運転適性診断による指導体制の強化 平成 25 年に実施した機器の追加導入に伴い、運転適性診断の受診頻度 を『3 年に 1 回』から『2 年に 1 回』に向上させることとしました。これまで以上にこ まめで充実した指導体制の強化を図ります。 7. 輸送の安全に係る情報の伝達体制その他の組織体制 事故、災害が発生した場合における報告連絡体制については、輸送安全管理 規程第 13 条第 1 項に別紙のとおり定めています。 別 紙(2) -6- 8. 輸送の安全に関する事故防止の取り組みと教育及び研修の実施状況 安全目標を達成するため、人材育成のための教育及び研修について、年間計 画を作成し別紙のとおり実施しています。 別 紙(3) 9. 輸送の安全に係る内部監査の結果並びにそれに基づき講じた措置 平成 26 年 1 月 9 日~3 月 1 日の間、延べ 32 日間に本社管理部門・現業部門 及びグループバス会社 3 社を含め、32 箇所において「輸送の安全に関する内部 監査」を実施しました。 監査内容については、「安全最優先」の安全方針に基づき、安全管理体制が 効果的に実施・維持され機能しているか、また、安全管理に関する関係法令や社 内規程などのルールが遵守され徹底が図られているかについて、被監査部署に 業務内容の説明を求め、該当書類を閲覧しました。その結果、安全管理体制の 有効性監査及び適合性監査において、概ね適正であることを確認しました。 10. 安全統括管理者に係る情報 道路運送法第 22 条の 2 第 2 項第 4 号の規定により、安全統括管理者を選任し ています。 専務取締役 -7- こん まさ き 今 雅 基
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