9.5 クールタイプ(超高Dm

S99TJ17-1303
9.5 クールタイプ(超高Dm-N値)タイプ
9.5.1 クールタイプ i 超高Dm-N値ボールねじ
● 規 格:
1. クールタイプには、シャフト径32mm以上を推奨し
ます。
2. ナットタイプ:FSV, FSW, PFDW, OFSW, DFSV, FSH,
FSI 等。
3. ご希望、指定する規格等がある場合はご連絡くださ
い。
PT 1/8
Germany Patent No. 10119226
4. クールタイプIは標準タイプに比べて、ナットの外径
を少し変えるだけですので詳しい規格はHIWIN まで
御連絡下さい。
● 形番の表示:
例: R50 - 30C1 - OFSWC1 - 1180 - 1539 - 0.008
↓
● クールタイプi :
中空のボールねじのシャフトを組み合わせる最適化
の温度をコントロールと精密度を得られます。この
タイプは極めて高速化工作機械とマシンセンタを最
適に応用します。
● 設計原理:
クールタイプシリーズの特徴は、強制冷却した冷却
液をナットに通し、ボールねじの運転中に発生する
熱を抑え、温度上昇を最小限にして高速化と高精度
の目的を達成します。
クールタイプi(下記の図8.1)
冷却液はナット中を循環し、図2の様に冷却機に
よって熱を変換する。中空構造のシャフトは温度の
調整と、高い精度を維持することが可能です。合わ
せて使用することにより、高速タイプの工作機械に
適しています。
C1:HIWIN クールタイプ I ボールねじ
● 性 能:
高速タイプの工作機械では、中空タイプの構造だけ
ではは摩擦熱による熱の発生や温度上昇をおさえる
には不充分です。
ナットは、それ自体が熱の発生源の為、図3に示す
様に(同条件でのテストを以下に記す)、高速化厳し
い環境に応じて冷却したシャフト・ナットで高速作
動させることを推奨します。
テスト環境:
規格:Ø50、リードは30
スピード:2500 rpm (75 m/min) 往復送り
加速度:9.8 m/sec2
ストローク:1180 mm
予圧力:205 kgf
移動荷重: 300 kgf
冷却率:オイル2.5 liter/min
冷却なし
N社から推奨したナット中空冷却
Passages
図9.1:クールタイプ i
P
IN
Passages
OUT
Cooler
図9.2:クールタイプ i と冷却機の表示図意圖
Temperature Rise(oC)
HIWIN クールタイプ I
70
60
50
40
30
20
10
0
0
20
40
60
80
100
120
Time(min.)
図9.3:高速回転の状況でシャフト中空の冷却した時ボ
ールねじ温昇の比較
167
S99TJ17-1303
● 特 徴:
クールタイプ i 性能 (1)
1. 高い信頼性
規格:Ø50、リードは30mm
Dm-N値:150,000
加速度:9.8 m/sec2
コンピュータシュミレーションとFEM解析により、
クールタイプボールねじは高い信頼性と耐熱性を特
徴としています。
2. より高速回転がDm-N値200,000に可能
冷却しないナットの温度
冷却しないシャフトの温度
Temperature Rise(oC)
HIWIN クールタイプ I シャフト温度
70
HIWIN クールタイプ I ナット温度
60
50
熱の発生を少なくし、熱変形を抑えた熱の変換を考
えた設計は、熱の伝達を考慮しなくてよい。
30
20
10
0
クールタイプボールねじは、高速回転で使用する際
の影響、例えば、温度の問題や、より高速運転を行
う事など、対応できます。
3. 熱変形を防ぐ
40
0
20
40
60
80
100
Time(min.)
4. 強い耐久性
図9.4:クールタイプΙボールねじ温昇のテスト
(Dm-N=150,000)
繰り返し運転をする際、ボール同士の摩擦により熱
が発生します。これはボールの酸化もしくは脱炭現
象を起こし、寿命を短くします。
クールタイプ i 性能 (2)
クールタイプボールねじは冷却する事により、耐久
性を高めます。
5. 注油の寿命延長
規格:Ø50、リードは30mm
Dm-N値:200,000
加速度:9.8 m/sec2
潤滑油を使用する際には、最小限の温度上昇に押さ
える事により、潤滑油の品質劣化を抑え、潤滑油の
寿命を延ばします。
冷却しないナットの温度
6. 一定の温度の維持とウォームアップ時間の減少
冷却しないシャフトの温度
HIWIN クールタイプ I シャフト温度
HIWIN クールタイプ I ナット温度
Temperature Rise(oC)
168
70
7. 高い送り精度
60
50
クールタイプボールねじの冷却効果は、摩擦による
熱の上昇を安定させ、正確な送り精度を維持しま
す。
40
30
20
10
0
高速での作動時、ナットとシャフトの冷却システム
は送り機構の温度を全く一定に保ち、。
0
20
40
60
80
100
Time(min.)
図9.5:クールタイプΙボールねじ温昇のテスト
(Dm-N=200,000)
図9.6:FEM分析によるボールねじ