現代経営学応用研究(事業再生) 2014 年 前期 担当 経営共創基盤(IGPI)

現代経営学応用研究(事業再生)
2014 年 前期
担当 経営共創基盤(IGPI)
◆授業のテーマと到達目標
本講義は、レクチャー及びケーススタディー等を中心とする第 1 回~第 4 回(各 2 時限、計 8 時
限)の講義で構成される。事業再生のプロセスを概観し、実務上の諸論点に関する解説を中心に
講義を行うとともに、実例のケース、あるいはインタラクティブなセッションを通じてこれらの
論点を掘り下げていくことで、わが国の事業再生を巡る実情と今後の課題について学習、理解す
ることを目的とする。
◆授業の概要と計画
【第 1 回】3/29(土)1・2 限
担当:古澤
オリエンテーション、事業戦略立案
(講義内容)本講義の概要の説明を行う他、事業再生計画策定のスタートとなる事業の再
生可能性の見極めについて、ミニケース等を使いながら、そのアプローチ及び重要な視点
の理解に努める。
(事前課題)特になし
(参考図書)産業再生機構『事業再生の実践』第Ⅰ~Ⅲ巻 商事法務 2006 年
冨山和彦『IGPI 流 経営分析のリアル・ノウハウ』PHP ビジネス新書 2012 年
【第 2 回】4/5 (土)1・2 限
担当:安井
DD 実務と数値計画
(講義内容)M&A 等におけるデュー・ディリジェンス(DD)の目的、分野、留意点等に
ついて概略を説明するとともに、これら DD を踏まえたうえでの数値計画(PL、BS、CF)
への展開について流れを説明する。DD 概略においては実施の視点だけでなく、発注者(意
思決定者)としての視点・注意点や、一般的な DD と数値計画やバリュエーションとの関
係だけでなく、より重要であるが忘れられがちな PMI との関連についても実際の事例を
活用しつつ説明を行う。数値計画への展開については、DD 結果の反映にとどまらず筋の
良い計画策定の方法につき説明を行う。
(事前課題)特になし
(参考図書)監査法人トーマツ編『M&A 実務の全て』第 4 章デューディリジェンス(買
収監査)日本実業出版社
【第 3 回】4/12(土)1・2 限
担当:浜村
事業再生プロセスの実務と債権者調整
(講義内容)事業再生プロセス・仕組みの概観と、再生フェーズにおいて求められる計画
のポイントについて講義を行う。事業再生計画には高い蓋然性と債権者の納得感が求めら
れる。それらを満たすべく必要な事業改善の見極めのポイントや債権放棄額算定の考え方
等について、いくつか事例を混ぜながら説明をする。債権者調整に関しては、債権者側か
ら見た債権放棄に応じる合理性や調整上のポイントについて説明を行う。
(事前課題)特になし
(参考図書)産業再生機構『事業再生の実践』第Ⅰ~Ⅲ巻 商事法務 2006 年
【第 4 回】4/19(土)1・2 限
担当:木村
再生局面における経営者、総括
(講義内容)再生の時の経営者はどうあるべきか、平時の経営と何が違うのか、経営の成
否を決めるものはどういうことなのかについて、講義する。経営の舵取りが困難な局面に
なったときの、単純な合理的判断のみでの意思決定の難しさや、そういった場面において
人は・組織はどのような行動様式をとるのか、それらを乗り越えていくためにリーダーと
してどのような覚悟を持ち、いかに意思決定・実行を行っていかなければいけないのかと
いうことを、ともに考える。
(事前課題)特になし
(参考図書)特になし
◆成績評価と基準
出席状況及び授業での貢献度、並びに期末に提出されるレポートの内容によって評価される
◆履修上の注意
講義は元産業再生機構 OB が中心となって設立された㈱経営共創基盤(IGPI)のスタッフにより
実施する。再生機構や IGPI において多くの再生案件を統括したパートナーだけでなく、現場で
様々な再生案件に深く関与している比較的若手のスタッフも参加し、「生生しい課題」をプロア
クティブに議論することを目的としている。
◆オフィスアワー・連絡先
〒100-6617
東京都千代田区丸の内 1-9-2 グラントウキョウサウスタワー17 階
TEL 03-4562-1111(代表) E-Mail:[email protected]
http://www.igpi.co.jp/
◆学生へのメッセージ
各講義については、IGPI の若手スタッフ(比較的皆さんに年齢の近い現場責任者)も参加する。
できる限りプロアクティブに行うため、受講生各位の積極的な発言を期待している。
◆教科書
・冨山和彦『IGPI 流 経営分析のリアル・ノウハウ』PHP ビジネス新書 2012 年
・冨山和彦『結果を出すリーダーはみな非情である』ダイヤモンド社 2012 年
◆参考書・参考資料等
・産業再生機構『事業再生の実践』第Ⅰ~Ⅲ巻 商事法務 2006 年
・高木新二郎『事業再生』岩波新書 2006 年
・冨山和彦『会社は頭から腐る』ダイヤモンド 2007 年
・冨山和彦『カイシャ維新』朝日新聞出版会 2010 年
・冨山和彦『挫折力』PHP ビジネス新書 2011 年
・冨山和彦『稼ぐ力を取り戻せ!―日本のモノづくり復活の処方箋』日本経済新聞出版社 2013 年