My Document

TruSight™ Tumor
サンプル調製ガイド
FOR RESEARCH USE ONLY
ILLUMINA PROPRIETARY
カタログ番号 FC-130-9003DOC
パーツ番号 15042911 改訂 A JPN
2013 年 5 月
この文書およびコンテンツの所有権は Illumina, Inc. およびその関連会社 ("Illumina") に帰属し、ここで記述される製品の使用に関連する顧客によって契約の
もと使用されることを意図し、その他の目的はありません。この文書およびコンテンツはその他のいかなる目的で使用または配布してはならず、および/または
Illumina の書面による事前同意なしにはいかなる方法においても、その他の方法での伝達、開示、または複製をしてはなりません。Illumina はこの文書によっ
て、特許、商標、著作権、判例法における第三者の権利または同様の権利のもと、いかなるライセンスも譲渡することはありません。
この文書に含まれる説明は、ここで記述される製品の使用を適切かつ安全なものにする目的で、適格で、適切なトレーニングを受けた担当者が正確および明
確に使用する必要があります。この文書の内容はすべて、そのような製品を使用する前に全体を読み、理解する必要があります。
ここに含まれるすべての説明を完全に読み、それに明確に従わない場合は、製品の損傷、ユーザーまたその他を含めた人体への傷害、その他所有物への損
害につながることがあります。
Illumina はここに記述される製品 (その部品またはソフトウエア) の不適切な使用、また、顧客がそのような製品を購入した場合に関して、Illumina によって付与
された明示的な書面によるライセンスまたは許可範囲外でそのような製品を使用することによって発生するいかなる状況においても責任を負いません。
FOR RESEARCH USE ONLY
© 2013 Illumina, Inc. All rights reserved.
Illumina, IlluminaDx, BaseSpace, BeadArray, BeadXpress, cBot, CSPro, DASL, DesignStudio, Eco, GAIIx, Genetic Energy, Genome Analyzer, GenomeStudio,
GoldenGate, HiScan, HiSeq, Infinium, iSelect, MiSeq, Nextera, NuPCR, SeqMonitor, Solexa, TruSeq, TruSight, VeraCode, the pumpkin orange color, および
the Genetic Energy streaming bases design は Illumina, Inc. の登録商標または商標です。ここに含まれるその他すべてのブランドおよび名称の所有権はそれ
ぞれの所有者に帰属します。
本キットに含まれているコンポーネントを用いて実行する方法は、出願特許の権利範囲となります。
For Research Use Only – ヒトや動物への医療用または臨床診断用には使用しないようご注意くださ
い。本製品には、Illumina, Inc. が販売するために Promega Corporation によって製造された GoTaq®
Hot Start Polymerase が含まれています。これについては、米国特許番号 5,338,671 と 5,587,287 およ
びこれらに対応する外国の特許番号によって Promega Corporation に対してライセンスが供与されて
います。
ii
Part # 15042911 Rev. A JPN
本製品をご使用になる前に
本製品、およびその使用と廃棄には、以下の契約条件が適用されます。購入者がこれらの契約条件に同意しない場合、購入者は
Illumina から本製品を使用する許可を得ることはできず、購入者は本製品を使用することはできません。
1
定義。"利用例固有の IP" とは、Illumina が所有または管理している、特定の分野または特定の利用例にのみ関連する、この製
品 (およびその使用) に関係する知的所有権を意味します。Illumina が所有または管理している、すべての可能な利用例とすべて
の可能な使用分野においてこの製品で共通している、この製品 (およびその使用) の特徴や機能をカバーするすべての知的財
産 ("中核 IP") は、利用例固有の IP からは除外されています。利用例固有の IP と中核 IP は別個のもので、重複しておらず、そ
れぞれが Illumina が所有または管理している知的財産全体の一部となっています。ここに示すものに限られるわけではありませ
んが、特定の診断方法、特定の法医学的方法、または特定の核酸バイオマーカー、シーケンス、またはバイオマーカーやシー
ケンスの組み合わせに対する Illumina の知的所有権は、利用例固有の IP の例となってます。"消耗品" とは、ハードウェアととも
に使用されることを Illumina が意図しており、ハードウェアの使用に伴って消費されることになる、Illumina ブランドの試薬および消
費される品目を意味しています。"マニュアル類" とは、本製品用の Illumina のユーザーマニュアルを意味しています。これには次
のものが含まれますが、それらに限られるわけではありません。パッケージの挿入物、および本製品に付属する、または製品や
パッケージ内で参照されている、Illumina から出荷された日付に有効になる本製品用のマニュアル類。マニュアル類には本書も
含まれます。"ハードウェア" とは、Illumina ブランドの装置、付属品または周辺機器を意味しています。"Illumina" とは、Illumina,
Inc. または適用される場合には Illumina の関連会社を意味しています。"製品" とは、本書が付属する製品を意味しています
(ハードウェア、消耗品、またはソフトウェアなど)。"購入者" とは、Illumina または Illumina から公認されたディーラーから、正当か
つ合法的に本製品を取得した人物または法人を意味しています。"ソフトウェア" とは、Illumina ブランドのソフトウェアを意味して
います (ハードウェア操作用のソフトウェア、データ分析ソフトウェアなど)。すべてのソフトウェアは、販売されたのではなくライセ
ンス許諾されたものであり、ソフトウェアのエンドユーザーライセンス契約に含まれている付加的な条件の対象となる場合があり
ます。"仕様" とは、本製品に関する Illumina の書面による仕様であり、Illumina から製品が出荷された日付に有効になるものを意
味しています。
2
研究目的の使用のみに限られた権利.。これらの契約条件に従う者として、購入者に与えられるのは、Illumina の役員との間で
書面により他の条件が合意されていない限り、Illumina の中核 IP の下での非排他的、譲渡不可、個人的、サブライセンス不可
の権利です。この権利は本製品が Illumina から出荷された日付に存在するようになるもので、製品が本製品のマニュアル類に
従い、購入者の内部的研究目的で購入者の施設でのみ使用される場合 (これには第三者への研究サービスが含まれます) に
限って与えられるものですが、しかし特に次のような使用は除外されています。(a) Illumina から利用例固有の IP への権利また
はライセンスを得ることが必要とされるもの、(b) 以前に使用した消耗品の再使用、(c) 本製品の分解、リバースエンジニアリング、
リバースコンパイリングまたはリバースアセンブリング、(d) 本製品のコンポーネントの分離、抽出、または単離あるいは他の許可
されていない本製品の分析、(e) 本製品の作業方法へアクセスをすることまたは作業方法を判断すること、(f) Illumina のハード
ウェアで Illumina 以外の試薬/消耗品を使用すること (仕様またはマニュアル類にこれ以外の記述がある場合には当てはまりま
せん)、または (g) 第三者に、ソフトウェアまたは第三者ソフトウェアを譲渡する、またはサブライセンスを許諾すること。すべてのソ
フトウェアは、個別に提供、インストールされるか、または製品に内蔵されているかには関わりなく、販売されるのではなくライセ
ンス許諾されるものです。本セクションで明示的に述べられている場合を除き、Illumina の知的所有権の下では、権利またはライ
センスが明示的、黙示的または禁反言的に与えられることはありません。
本製品に対する購入者の使用意図のために必要なすべての知的所有権を購入者が所有しているかどうかについての判断は、
購入者のみが責任を負います。この権利には、第三者からの権利や利用例固有の IP に対する権利が含まれますが、これらに
限られるわけではありません。Illumina は、購入者の意図する特定の使用が、第三者の知的所有権または利用例固有の IP を
侵害していないということについては、一切の約定または保証を行いません。
3
規制。本製品は、研究、商業、診断、または他のどのようなものであれ、特定のどの使用意図についても、米国食品医薬品局、
または国外または国内の他のどの規制当局からも、承認、認可、またはライセンス許諾を受けていません。本製品には "FOR
RESEARCH USE ONLY" というラベルが付されています。購入者は、本製品に対する購入者の使用意図で必要となる、規制上の
承認を得ていることを確認する必要があります。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
iii
4
許可されていない使用.購入者は次の点に同意します。(a) それぞれの消耗品は 1 回だけ使用する、そして (b) Illumina のハード
ウェアでは Illumina の消耗品/試薬だけを使用する。(a) ~ (b) の制限は、本製品のマニュアル類または仕様でそれ以外のことが
述べられている場合には適用されません。購入者は、次の活動に加わらないこと、またどの第三者に対しても次の活動に加わ
ることを許可しないことに同意します。(i) 本製品の分解、リバースエンジニアリング、リバースコンパイリングまたはリバースアセン
ブリング、(ii) 本製品のコンポーネントの分離、抽出、または単離、または本製品またはそのコンポーネントを、本製品のマニュア
ル類で明示的に許可されていない方法で分析すること、(iii) 本製品の作業方法へアクセスすることまたは作業方法を判断しよう
とすること、または (iv) 第三者に、ソフトウェアまたは第三者ソフトウェアを譲渡する、またはサブライセンスを許諾すること。購入
者はさらに、本製品の作業方法の内容は Illumina 専有のものであり、本製品は Illumina の商業上の秘密が含まれている、また
は具体化されていることに同意します。これらの契約条件に記されている条件と制限は、販売条件のために交渉により決められ
たものであり、それゆえ、購入者による本製品の販売と使用を統制します。
5
有限責任。法律で認められている範囲内で、いかなる場合も、Illumina またはその供給業者は、購入者または第三者に対し、責
任に関するあらゆる理論 (契約、または不法行為 (怠慢を含む)、厳格責任またはその他のもの) に基づいてどのようなものが生
じるまたは引き起こされるとしても、本製品の販売、その使用、以下に示す Illumina の実施事項またはこれらの契約条件のいず
れかにより生じるまたはそれに関連して生じる、代替製品またはサービス調達のコスト、利益、データ、事業の損失について、ま
たは制限なくあらゆる種類のどのような間接、特別、偶然、例示、必然、または懲罰的損害についても、責任を負わないものとし
ます。
6
Illumina の、これらの契約条件 (本製品とその使用、およびここに示す Illumina の実施事項を含みますが、これらに限りません) か
ら、またはそれらと関係して生じる 、購入者またはすべての第三者に対する全体的かつ累積的な責任は、契約、不法行為 (怠
慢を含む)、厳格責任またはその他のもののいずれであるにせよ、いかなる場合も、本製品に対して Illumina に支払われた金額
を超えないものとします。
7
Illumina の提供する保証に関する制限。法律で認められている範囲内で、およびここでの明示的な製品保証の対象とし
て、Illumina は本製品に関し、明示的、黙示的または法令によるものであれ、一切の保証を行いません (そして明示的にすべて
の保証を免責とします)。これらの保証には市場性、特定の目的への適合性、不侵害性に関する保証、または性能、取り扱い、
使用または取引の過程から発生する保証が含まれますが、これらに限りません。前述の全般事項に限ることなく、Illumina は、
購入者の使用意図に対する本製品の有用性に関して、どのような種類の主張、言明、または保証も行いません。
8
製品保証。すべての保証は購入者個人に対するものであり、購入者の関係者である場合を含めて、第三者に譲渡することまた
は割り当てることはできません。すべての保証は施設固有のものであり、製品が購入者の別の施設に移動された場合には
(Illumina が移動を実施した場合を除いて) 譲渡は行えません。
a
消耗品に対する保証。Illumina は、カスタムの消耗品以外の消耗品について、以下の日付の遅い方まで、その仕様を満た
すことを保証します。(i) Illumina からの出荷日付の 3 か月後、(ii) それらの消耗品に Illumina が事前に印字している何らかの
使用期限または在庫保管期限、ただしいかなる場合でも Illumina からの出荷日付の 12 か月後を超えることはない。カスタ
ムの消耗品 (つまり、購入者が作成した仕様または設計に従って製造された消耗品、または購入者から、または購入者の
ために、Illumina に提供された消耗品) については、Illumina では、カスタムの消耗品が Illumina の標準の製造および品質管
理プロセスに従って製造され、試験されたということだけを保証します。Illumina は、カスタムの消耗品が購入者の意図通り、
または購入者の使用意図に一致して機能するかどうかという点については、一切保証を行いません。
b
ハードウェアに対する保証。Illumina では、アップグレードされたコンポーネント以外のハードウェアについて、Illumina からの
出荷日付の 12 か月後までの期間にわたり、その仕様を満たすことを保証します。ただし、ハードウェアに、Illumina が設置し
たものが含まれている場合を除きます。そのような場合の保証期間は、設置の日付、またはそれが発送された日付の 30
日後のうち、早い方から始まります ("基本ハードウェアの保証")。"アップグレードされたコンポーネント" とは、購入者が以
前に取得したハードウェアに対し Illumina が提供するコンポーネント、改変、または強化を意味します。Illumina では、アップグ
レードされたコンポーネントが、アップグレードされたコンポーネントが取り付けられた日付から 90 日後までの期間、その仕
様を満たすことを保証します。アップグレードされたコンポーネントは、ハードウェアの保証を延長しません。ただし、アップグ
レードが Illumina により、Illumina の施設で実施された場合を除きます。この場合、アップグレードされたハードウェアは、基本
ハードウェア保証が付属するものとして購入者に出荷されます。
c
保証範囲からの除外。前述の保証は、仕様への不適合が次の原因で生じている限りにおいて、適用されません。(i) 乱用、
誤用、無視、怠慢、事故、不適切な保管、またはマニュアル類または仕様に反した使用、(ii) 不適切な取り扱い、設置、メン
iv
Part # 15042911 Rev. A JPN
d
e
f
9
テナンス、または修理 (Illumina の担当者によるもの以外)、(iii) 許可されていない改変、(iv) 不可抗力、または (v) Illumina が
提供したものでないサードパーティの製品を使用したこと (製品のマニュアル類または仕様が明示的にそのようなサード
パーティの製品を製品と共に使用するよう言明している場合を除きます)。
保証対応のための手順。この保証の下で修理または交換に適格であるためには、購入者は以下の事柄を行う必要があり
ます。(i) 仕様への不適合について Illumina のサポート部門に速やかに連絡する、(ii) Illumina が仕様への不適合の確認また
は診断を行うことに協力する、(iii) Illumina の指示に従い、本製品を送料発送者負担で Illumina に発送する、または、Illumina
と購入者が合意した場合には、Illumina 認可の修理担当者が、仕様への不適合を確認し、修理を行うために、本製品に
アクセスすることを許可する。.
保証の下での唯一の救済策。Illumina は、その選択肢として、仕様に適合していない製品で、それがこの保証の対象にな
ることが確認されたものについて、修理または交換を行います。修理されたまたは交換された消耗品には、30 日間の保証
が付属します。ハードウェアは、修理される、または同等の機能を持つ再調整された製品と交換される、または新品のハー
ドウェアまたはコンポーネント (ハードウェアの 1 つのコンポーネントだけが仕様に適合していない場合) と交換されることがあ
ります。.ハードウェアの全体が交換された場合には、交換品の保証期間は、出荷日付から 90 日間、または元々のハード
ウェア保証の残り期間のうち、短い方になります。1 つのコンポーネントだけが修理された、または交換された場合には、そ
のようなコンポーネントの保証期間は、出荷日付から 90 日間、または元々のハードウェア保証の残り期間のうち、後ほど
終わる方になります。上記は、ここで示している保証の下での購入者の唯一の救済策であり、、Illumina の唯一の責務で
す。
サードパーティの製品と保証。Illumina は、サードパーティに由来し、そのようなものとして購入者に供給された製品に関して
は、一切保証を行いません。サードパーティの製品とは、サードパーティの名前でラベルが付されている、またはブランドと
されているものです。サードパーティの製品の保証は、存在する場合には、本来の製造者から提供されます。書面による
リクエストがあれば、Illumina はそのような保証を購入者に渡すように努めます。
賠償。
a
Illumina による侵害の賠償。これらの契約条件に従う者として、それには Illumina の賠償責務に対する除外 (下のセクション
9(b))、賠償責務に関する条件 (下のセクション 9(d))、が含まれますがそれらに限られず、Illumina は次の事柄を行います。(i)
本製品がこれらの契約条件に従い、また製品のマニュアル類および仕様に従って研究目的専用で使用された場合に、第
三者の有効で実施可能な知的所有権を侵害すると主張し、それに従って行動する第三者から、無害な購入者を保護し、
必要な賠償を行い、支えます。(ii) そのような侵害の主張に関連して支払われたすべての和解金、および最終的な判決に
より購入者に負わされた債務およびコスト (妥当な範囲の弁護士料金を含みます) に対して支払いを行います。本製品また
はその一部が侵害の主張の対象となる、または Illumina の意見として対象となり得る場合、Illumina はその選択肢として次
の権利を持つものとします。(A) 購入者のために本製品を使用し続ける権利を獲得する、(B) 製品を実質的に等価な、非侵
害の代替品で修正するまたは置き換える。(C) 本製品の返還を要求して、本製品に関して購入者に与えられた権利、ライ
センス、および他の許可を終了させ、購入者には返還された製品の、返還時の減価見積もり後の額 (購入者の公式の記
録に基づき) を返金する。使用済み、または使用期限を過ぎた消耗品があれば、それらについては返金は行わない。本
セクションで述べているものが、第三者の知的所有権に対する侵害に関する、Illumina の全責任です。
b
Illumina の賠償責務に対する除外。Illumina は、Illumina の侵害に関する主張が、次の事柄から生じた限りにおいては、無害
な購入者を保護し、必要な賠償を行い、支える責務を負いません。(i) 本製品の使用が、何らかの方法または何らかの目
的において、研究専用の範囲を逸脱している場合、(ii) 本製品の使用が何らかの方法においてその仕様、そのマニュアル
類、ここで購入者に明示的に与えられている権利に従っていない場合、またはこれらの契約条件に対する購入者の何らか
の違反となっている場合、(iii) 本製品を、Illumina が提供しているものではない他の製品、材料、またはサービスと組み合わ
せて使用した場合、(iv) 本製品を、Illumina が提供しているものではないアッセイまたは他のプロセスで使用した場合、(v) 購
入者が提供した、または購入者のために提供された仕様または指示に、Illumina が本製品を従わせたこと ((i) ~ (v) のそれ
ぞれは "除外される主張" と呼ばれます)。
c
購入者による賠償.。購入者は無害な Illumina、その関連会社、それらの関連会社以外の協力者および本製品の開発に寄
与した開発パートナー、およびそれぞれの役員、管理者、代表者および従業員を、あらゆる主張、責任、損害、科料、処罰、
訴訟原因、およびあらゆる種類の損失から保護し、必要な賠償を行い、支えるものとします。これらには次のものが含まれ
ますが、それらに限りません。次のものから生じる、次のものに関連する、または次のものから派生する個人的な傷害や
死亡の主張、第三者の知的所有権に対する侵害。(i) 購入者がこれらの契約条件のいずれかに違反したこと、(ii) 購入者に
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
v
d
e
vi
よる本製品の使用が研究目的専用という範囲を逸脱したこと、(iii) 本製品の使用が本製品の仕様またはマニュアル類と一
致していないこと、または (iv) 除外される主張。
賠償責務に関する条件。当事者の賠償責務は、賠償を求めている当事者が次の点を満たしていることを条件とします。(i)
他方の当事者に対し、そのような主張や訴訟について書面で速やかに通知すること、(ii) 他方の当事者に対し、そのような
主張または訴訟に対する弁明と和解のための全面的な管理権と権限を与えること、(iii) 他方の当事者の書面による同意を
前もって得ていない限り、どのような知的所有権に対する侵害も認めないこと、(iv) 他方の当事者の書面による同意を前
もって得ていない限り、どのような主張や訴訟に対してもどのような和解や妥協にも入らないこと、および (v) 主張や訴訟に
対する弁護の点で、他方の当事者に合理的な範囲での支援を与えること。これは、その当事者が賠償を受ける当事者に
対し、そのような支援を与える際に生じた合理的な範囲の資金立て替えに対して払い戻しを行うことを条件とします。
サードパーティの製品と賠償。Illumina は、サードパーティに由来し、購入者に供給された製品に関しては、一切賠償を行い
ません。サードパーティの製品とは、サードパーティの名前でラベルが付されている、またはブランドとされているものです。
サードパーティの製品に関する、購入者の賠償請求権は、もし存在する場合には、元々の製造者の、またはライセンス許
諾者の賠償責任に従うものとなります。書面によるリクエストがあれば、Illumina はそのような賠償請求条件を購入者に渡
すように努めます。
Part # 15042911 Rev. A JPN
目次
目次
vii
章 1 概要
1
Introduction (はじめに)
DNA Input Recommendations (DNA インプットに関する推奨事項)
Additional Resources (追加のリソース)
2
3
4
章 2 TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
5
Introduction (はじめに)
TruSight Tumor Sample Prep Workflow (TruSight Tumor サンプル調製 のワークフ
ロー)
Qualification of DNA Extracted from FFPE Samples (FFPE サンプルから抽出された
DNA の適性評価)
Hybridization of Oligo Pool (オリゴプールのハイブリダイゼーション)
Removal of Unbound Oligos (非結合オリゴの除去)
Extension-Ligation of Bound Oligos (結合したオリゴからの「DNAの伸長-ライゲー
ション反応」)
PCR Amplification (PCR 増幅)
Verify Library Preparation (Optional) (ライブラリー調整の確認 (オプション))
PCR Clean-Up (PCR の精製)
Library Quantification (ライブラリーの定量化)
Library Normalization (ライブラリー正規化)
Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)
付録 A Supporting Information (サポート情報)
7
8
12
15
20
22
27
28
31
32
33
37
Introduction (はじめに)
Acronyms (頭字語)
How Does the TruSight Tumor Sample Prep Assay Work? (TruSight Tumor サンプ
ル調製アッセイの機能について)
TruSight Tumor Sample Prep Process Overview (TruSight Tumor サンプル調製プ
ロセスの概要)
TruSight Tumor Sample Prep Kit Contents (TruSight Tumor サンプル調製キットの
内容物)
User-Supplied Consumables (ユーザーが用意する消耗品)
Equipment (器具)
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
6
38
39
41
42
44
46
47
vii
PCR 産物のコンタミネーションの防止
MiSeq Sample Sheet Preparation (MiSeq サンプルシートの準備)
49
52
Technical Assistance (テクニカルサポート)
viii
Part # 15042911 Rev. A JPN
章 1 概要
Introduction (はじめに)
DNA Input Recommendations (DNA インプットに関する推奨事項)
Additional Resources (追加のリソース)
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
章1
概要
2
3
4
1
概要
Introduction (はじめに)
TruSight Tumor サンプル調製 では、肺ガン、結腸ガン、黒色腫、胃ガン、卵巣ガンなどの充実性腫
瘍に見られる変異をより深く調べることができます。これにより、臨床研究者は 1 つの遺伝子のホッ
トスポット内に見られる点突然変異だけでなく、体細胞変異をより総合的に調べることが可能になり
ます。TruSight Tumor のコンテンツセットにはアンプリコンベースのライブラリー調製用試薬、DNA
QC、サンプルインデックス、および識別された対象領域をターゲットとするオリゴが含まれていま
す。48 サンプルを処理するのに十分な試薬が用意されており、これらと提供されているインデック
スを使えば、シーケンスランごとに 4 サンプルのサンプルインデックス化が可能です。TruSight
Tumor は、MiSeq システムが提供している機器内蔵の変異コールソフトウェアとクラウドベースの
注記およびフィルタリングソフトウェアのペアエンドリードの性能、速度、および高品質のデータを活
用します。
高精度な、低頻度変異の検出
} 175 のアンプリコンにわたり、1000x 最小カバレッジでの対立遺伝子頻度検出限界 5% 未満を
達成する非常に正確な体細胞分析は、ホルマリン固定、パラフィン包埋 (FFPE) 組織に最適化
されています。
ホルマリン固定、パラフィン包埋 (FFPE) 組織に最適化
} 劣化した FFPE サンプルも含め、最小の DNA インプットで正確なベースコーリングが行える、
極めて高いサンプル成功率
充実性腫瘍に関連した変異の深いカバレッジ
} CAP および NCCN ガイドラインおよび後期臨床試験から選択された、関連性の高い内容での
分子多様性分析のためのエクソンコーディング領域のカバレッジ
2
Part # 15042911 Rev. A JPN
ホルマリン固定、パラフィン包埋 (FFPE) 人体組織は、分子分析および臨床研究のための価値ある
試料になります。FFPE サンプルから核酸を抽出して純化するために、様々なプロセスとプロトコル
が存在しています。しかし、DNA および RNA を評価するために使用されるアッセイがシンプルなモ
ノプレックス PCR から高プレックスの製品に進歩するにつれて、FFPE 試料から抽出される核酸の
質と量は、アッセイの成功のためにますます重要なものとなっています。
TruSight Tumor サンプル調製 アッセイは、ターゲットレベルとサンプルレベルの両方で高度にマル
チプレックス化されたシーケンスライブラリーを生成するために使用することができます。アッセイ
の複雑度のレベルを高くすることは、一般的な PCR とオリゴ伸長/ライゲーションプロセスを組み合
わせることにより可能になりました。これらの反応は両方とも、変性可能な、大部分損なわれていな
い DNA テンプレートを必要とします。組織をホルマリン固定しパラフィンに包埋すると、様々な化学
的修飾が生じ、DNA が断片化、クロスリンク、および他の理由により損傷するため、そのような必
要条件が満たされません。この損傷の程度を評価して、可能な限り補正を行うために DNA 抽出手
順を調整することは、FFPE DNA での TruSight Tumor サンプル調製 アッセイの成功率を改善する
上で重要です。
DNA 抽出の推奨事項
Illumina は『Qiagen Supplementary Protocol:Purification of genomic DNA from FFPE tissue using
the QIAamp DNA FFPE Tissue Kit and Deparaffinization Solution (Qiagen 補足プロトコル: QIAamp
DNA FFPE 組織キットと脱パラフィン溶液を使用する FFPE 組織由来のゲノム DNA の純化)』を
FFPE 組織ブロックからできるだけ多くの増幅可能 DNA を抽出する目的で推奨しています。ただし
以下の点を修正しています。
} gDNA を、8 箇所の別々な 5 µM FFPE 組織セクションから抽出する
} Qiagen Deparaffinization Solution を 320 µl 使用して脱パラフィン処理を行う
} サーモミキサーでプロテイナーゼ K を使用し、1,000 rpm で、一晩かけて分解する
} DNA 濃度を最大にするため、溶出量を 30 µl に減らす
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
3
DNA Input Recommendations (DNA インプットに関する推奨事項)
DNA Input Recommendations (DNA インプットに関する推奨事項)
概要
Additional Resources (追加のリソース)
TruSight Tumor サンプル調製 プロトコルのガイダンスおよびサンプルトラッキング用に、次のリ
ソースが利用できます。これらのリソースや他のリソースには、Illumina Web サイ
ト、support.illumina.com/sequencing/kits.ilmn からアクセスできます。それから [TruSight Tumor
サンプル調製 Support] を選択します。
4
リソース
説明
ベストプラクティス
このプロトコルに固有のベストプラクティスについて説明していま
す。サンプル調製を始める前に、確認してください。次のトピックが
含まれています。
• サンプル取扱いに関する一般的なアドバイス
• 一貫性の保証
• 磁気ビーズの取扱い
• 試薬の取扱い
• クロスコンタミネーションの防止
• PCR の精製時における 80% エタノールを使用した洗浄
TruSight Tumor サンプル調製 Support ページで Best Practices
をクリックしてください。
TruSight Tumor サンプル調製
Experienced User Card (パーツ番
号 15038313)
プロトコルについて説明していますが、本ユーザーガイドのものよ
りは簡略化されています。新しいユーザー、または経験の少ない
ユーザーは、EUC を使用するのではなく、このユーザーガイドに従
うことを強く推奨します。
TruSight Tumor サンプル調製 Support ページの Documentation &
Literatureをクリックしてください。
Illumina Experiment Manager
(IEM)
Illumina のシーケンサーと分析ソフトウェア用の適切なサンプル
シートを作成して、編集でき、サンプルプレートのパラメータを記録
することができます。
ソフトウェアをダウンロードするには、TruSight Tumor サンプル調
製 Support ページで Downloads をクリックしてください。
マニュアルをダウンロードするには、TruSight Tumor サンプル調
製Support ページで [Documentation & Literature] をクリックしてく
ださい。
Part # 15042911 Rev. A JPN
章 2 TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Introduction (はじめに)
6
TruSight Tumor Sample Prep Workflow (TruSight Tumor サンプル調製 のワークフロー)
7
Qualification of DNA Extracted from FFPE Samples (FFPE サンプルから抽出された DNA の適性
評価)
8
Hybridization of Oligo Pool (オリゴプールのハイブリダイゼーション)
12
Removal of Unbound Oligos (非結合オリゴの除去)
15
Extension-Ligation of Bound Oligos (結合したオリゴからの「DNAの伸長-ライゲーション反応」) 20
PCR Amplification (PCR 増幅)
22
Verify Library Preparation (Optional) (ライブラリー調整の確認 (オプション))
27
PCR Clean-Up (PCR の精製)
28
Library Quantification (ライブラリーの定量化)
31
Library Normalization (ライブラリー正規化)
32
Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)
33
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
5
章2
TruSight Tumor Protocol (TruSight
Tumor のプロトコル)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Introduction (はじめに)
この章では、TruSight Tumor のプロトコルについて説明します。
} 進む前にベストプラクティスを確認してください。Illumina Web サイトのTruSight Tumor ベストプ
ラクティスにアクセスする方法については 4 ページの「Additional Resources (追加のリソー
ス)」を参照してください。
} 指定の容量とインキュベートパラメーターを使用して、表示されている順序でプロトコルを実施
してください。
} プーリングする場合は、後のデータ解析で参照できるよう、ライブラリー調製を開始する前にサ
ンプルに関する情報を記録してください。
• IEM を使用して、Illumina シーケンサーと解析ソフトウェア用に、まとまった形式のサンプル
シートを作成して、編集してください。Illumina Web サイトから IEM ソフトウェアとマニュアル
をダウンロードする方法については、4 ページの「Additional Resources (追加のリソース)」
を参照してください。
} トラブルシューティングの助けとして、このキットには ACD1 (Amplicon Control DNA)、および
ACP1 (Amplicon Control Oligo Pool) が含まれています。TruSight Tumor アッセイで gDNA の
代わりに ACD1、FPA と FPB の代わりに gDNA を使用することにより、gDNA のサンプル調製と
プライマーのコンタミネーションから生じた問題を絞り込むことができます。これらの対照製品か
ら作製されたライブラリーは、他の TruSight Tumor ライブラリーと並行してシーケンスすること
はできません。より長いサイクルを必要とするからです。
6
Part # 15042911 Rev. A JPN
以下の線図は、TruSight Tumor サンプル調製キットを使用したワークフローを描写したものです。
安全な停止ポイント (SAFE STOPPING POINT) は、ステップごとに示されています。
図 1 TruSight Tumor サンプル調製 のワークフロー
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
7
TruSight Tumor Sample Prep Workflow (TruSight Tumor サンプル調製
のワークフロー)
TruSight Tumor Sample Prep Workflow (TruSight Tumor サンプル
調製 のワークフロー)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Qualification of DNA Extracted from FFPE Samples (FFPE サンプ
ルから抽出された DNA の適性評価)
このステップでは、qPCR 反応を 1 回実行して、FFPE 抽出の gDNA サンプルの増幅可能性を判断し
ます。FFPE DNA の増幅可能性を QCT 非 FFPE 参照 gDNA を基準として比較することにより、サン
プルごとに ΔCq 値を算出し、それを TruSight Tumor サンプル調製アッセイでのパフォーマンスを
予測するために使用することができます。FFPE DNA インプットの正確な量は、抽出された DNA の
品質に応じて変わります。
推定時間
} 総所要時間:3 時間
} ハンズオン時間:60 分
消耗品
8
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
QCT (Quality Control Template)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
QCP (Quality Control Primer)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
Genomic DNA
3 ページの「DNA Input
Recommendations (DNA インプッ
トに関する推奨事項)」を参照して
ください。
必要に応じて
-15 ~ -25 ℃
ユーザー
KAPA SYBR FAST Master Mix
Universal (2x)
(他の qPCR ミックスも使用できま
すが、テストするべきです。)
1 プレート
-15 ~ -25 ℃
ユーザー
Nuclease-free 水
必要に応じて
ユーザー
48 または 96 ウェルのプレート
1 プレート
ユーザー
Part # 15042911 Rev. A JPN
1
QCT、QCP、KAPA SYBR FAST Master Mix Universal (2x)、およびゲノム DNA を
-15 ~ -25 ℃ の貯蔵庫から取り出し、最大 30 分室員に置いて解凍します。
2
解凍後のチューブは氷の上に置きます。
3
QCT を初めて使用する場合には、凍結と解凍の繰り返しを避けるため、5 µl の QCT を別の
PCR ストリップチューブに取り出して長期保存します。
Procedure (手順)
1
5 µl の QCT を、遠心チューブ内の 495 µl の Nuclease-free 水に添加します。
2
希釈液をボルテックスしてサンプルを十分に混合します。
3
1 µl の QCP を、遠心チューブ内の 9 µl の Nuclease-free 水に添加します。
注意
複数のゲノム DNA サンプルの適性を評価する場合には、さらに多くの希釈液を作製してく
ださい。
4
希釈液をボルテックスしてサンプルを十分に混合します。
5
Qiagen によって抽出したゲノム DNA 1.5 µl を、遠心チューブ内の 148.5 µl の Nuclease-free
水に添加して 100 倍希釈します。
6
希釈液をボルテックスしてサンプルを十分に混合します。
7
qPCR 反応のプレートレイアウトを決定します。10 サンプルの場合、Illumina はこのプレートレイ
アウトを推奨します。
1
2
3
4
5
6
A
B
C
QCT
QCT
QCT
サンプル 1
サンプル 1
サンプル 1
サンプル 3
サンプル 3
サンプル 3
サンプル 5
サンプル 5
サンプル 5
サンプル 7
サンプル 7
サンプル 7
サンプル 9
サンプル 9
サンプル 9
D
E
F
NTC*
NTC*
NTC*
サンプル 2
サンプル 2
サンプル 2
サンプル 4
サンプル 4
サンプル 4
サンプル 6
サンプル 6
サンプル 6
サンプル 8
サンプル 8
サンプル 8
サンプル 10
サンプル 10
サンプル 10
NTC:テンプレートなしの対照。Illumina は Nuclease-free 水を使用することを推奨します。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
9
Qualification of DNA Extracted from FFPE Samples (FFPE サンプルか
ら抽出された DNA の適性評価)
Preparation (準備)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
8
SYBR master mix 反応を次のように準備します。master mix には余分の量が含まれています。
表 1 SYBR Master Mix の反応
ウェルごと
の µl 量
プレートご
との µl 量
(48 ウェル)
プレートご
との µl 量
(96 ウェル)
KAPA SYBR FAST Master
Mix Universal (2x)
5.0 µl
275 µl
550 µl
QCP
1.0 µl
55 µl
110 µl
2.0 µl
110 µl
220 µl
消耗品
Nuclease-free 水
9
ミックスを穏やかに、十分混合します。
10 反応ミックスを氷の上に置き、使用時まで光が当たらないようにします。
11 プレートの各ウェルに、マスターミックス 8 µl を添加します。小さな変動もアッセイに影響するの
で、ピペットを正確にウェルに入れるよう注意してください。
12 2 µl の QCT 希釈液、サンプル希釈液、または Nuclease-free 水をプレートの各ウェルに添加し
ます。小さな変動もアッセイに影響するので、ピペットを正確にウェルに入れるよう注意してくだ
さい。
13 プレートを適切なシールで密封します (方法は使用する器具に応じて異なります)。クロスコンタ
ミネーションを避け、リッドの表面を汚さないようにしてください。
14 (必要であれば) プレートをアダプターの上に置き、プレートを 250 × g で 1 分間遠心します。
15 シールに液体やほこりが付かないようにしてください。プレートは qPCR 装置上に正しい向きで
置き、リッドを閉じて、次のサーマルプロファイルを実行します。
手順
ホットスタート
x40
温度
50 ℃
95 ℃
95 ℃
60 ℃
72 ℃
時間
2分
10 分
30 秒
30 秒
30 秒
16 72 ℃ のステップの後に、装置がイメージをキャプチャしていることを確認してください。
10
Part # 15042911 Rev. A JPN
17 最後のステップの後に、サーマルサイクラーは定量化されたライブラリーを分析します。NTC
の増幅が、QCT の増幅の少なくとも 10 サイクル後に行われたことを確認してください。
18 QCT に対して良好な増幅が行われたことを確認します。グループ内の他の値との差異が
0.5 Cq を超える外れ値は、3 連グループから除いてください。
注意
外れ値が 4 つ以上出た場合は、技術的なエラーが発生しています。
19 異常な増幅カーブを示す複製は除外するべきです (詳細については、Illumina のシーケンスホ
ワイトペーパー、『Generating Sequencing Libraries Using DNA from FFPE Samples (FFPE サ
ンプルからの DNA を使用してシーケンスライブラリーを生成する)』を参照してください)。
20 各サンプルの平均 Cq から QCT の平均 Cq を引いて、サンプルごとの ΔCq 値を求めます。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
11
Qualification of DNA Extracted from FFPE Samples (FFPE サンプルか
ら抽出された DNA の適性評価)
注意
Cq のしきい値は、バックグラウンドが原因で測定値が不正確になるのを避けられるような値
に設定してください (BioRad 396CFX システムの場合、100 RFU)。
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Hybridization of Oligo Pool (オリゴプールのハイブリダイゼーショ
ン)
このステップでは、対象領域に特異的な上流および下流のオリゴを含むカスタムプールを、ゲノム
DNA サンプルにハイブリダイズさせます。
警告
この試薬のセットには、生殖毒性の可能性が高い脂肪族アミドである、ホルムアミドが含まれて
います。吸入、経口摂取、皮膚や目への接触により、怪我をする可能性があります。廃液や未使
用の内容物は、地域の行政安全基準に従って廃棄してください。
詳細については、http://www.illumina.com/msds でこのキットの MSDS を参照してください。
注意
Illumina は、デルタ Cq 値が 4 を超える gDNA サンプルの使用をサポートしていません。
推定時間
} 総所要時間:14 ~ 18 時間 (一晩)
} ハンズオン時間:15 分
消耗品
12
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
TruSight Tumor サンプル調製
Oligo Pools (FPA, FPB)
各プールにつき 1
チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
OHS3 (Oligo Hybridization
for Sequencing 3)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
Genomic DNA
3 ページの「DNA Input
Recommendations (DNA インプッ
トに関する推奨事項)」を参照して
ください。
必要に応じて
-15 ~ -25 ℃
ユーザー
96 ウェルスカート PCR プレート
1 プレート
ユーザー
Part # 15042911 Rev. A JPN
数量
貯蔵庫
提供者
[オプション] ヒートシーラーが利
用できない場合には、粘着性アル
ミホイルシール
2 シール
ユーザー
トラフ
必要に応じて
ユーザー
Preparation (準備)
1
TruSight Tumor サンプル調製 Oligo Pools (FPA, FPB) とゲノム DNA を -15 ~ -25 ℃ の貯蔵
庫から取り出し、室温で 30 分間放置して解凍します。解凍後のチューブは氷の上に置きま
す。Illumina 提供の対照群も実施する場合には、ACD1 または ACP1 (あるいはその両方) も同
様に解凍します。
2
96 ウェルプレート用ヒートブロックを 95 ℃ に設定します。
3
-15 ~ -25 ℃ の貯蔵庫から OHS3 を取り出し、室温で解凍します。沈殿物が見られた場合に
は、37 ℃ で10 分間インキュベートし、1 分間ボルテックスします。沈殿物が見られなくなるま
で、必要に応じて繰り返してください。
注意
提供されている対照群を使用すれば、Illumina テクニカルサポートは援助が必要になった
場合にトラブルシューティングを行うことができます。Illumina テクニカルサポートは、ベース
ラインを確立し、全体的なパフォーマンスをモニターするため、定期的に対照サンプルをアッ
セイに含めることを推奨しています。
注意
コントロール ACP1 はヒトに固有であり、他の種からの DNA には機能しません。
Procedure (手順)
1
新しい 96 ウェル PCR プレートに「HYP_Plate_ID」と書いたラベルを貼ります。
2
FFPE サンプルから抽出した 10 µl のゲノム DNA を希釈します。下の表に基づいて、算出され
たデルタ Cq ごとに必要な希釈の倍数を決定します。
デルタ Cq
希釈
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
-2.5 ~
-1.5
-1.5 ~
-0.5
-0.5 ~ 0.5
0.5 ~ 1.5
1.5 ~ 4
16 倍
8倍
4倍
2倍
希釈しない
13
Hybridization of Oligo Pool (オリゴプールのハイブリダイゼーション)
アイテム
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
注意
FFPE DNA サンプルと並行して対照 DNA からのライブラリーを調製する場合には、5 µl の
ACD1 を 45 µl の TE Buffer で希釈してください。FPA と FPB 用の 2 つの対照ウェルのそれ
ぞれに、または ACP1 用の 2 つの対照ウェルに (あるいはそれらの両方に) 10 µl 添加しま
す。
3
ステップ 2 で調製した各サンプル 10 µl を HYP プレートの左半分に、カラム 1 から添加します。
それから、このプロセスを HYP 右半分に対して繰り返し、カラム 7 から添加します。
4
マルチチャネルピペットを使用して、5 µl のオリゴプール 1 (FPA) を HYP プレートの左半分のサ
ンプルが入っているすべてのウェルに添加します。それから、5 µl のオリゴプール 2 (FPB) を
HYP プレートの右半分のサンプルが入っているすべてのウェルに添加します。コンタミネーショ
ンを避けるため、カラムごとにチップを交換してください。
注意
ACD1 からのライブラリーを調製する場合には、1 つの対照ウェルに 5 µl の FPA を、2 番目
の対照ウェルに 5 µl の FPB を添加します。ACP1 を使用してライブラリーを調製する場合に
は、5 µl の ACP1 を ACD1 の 2 つの追加の対照ウェルに添加します。
5
マルチチャネルピペットを使用して、HYP プレートの各ウェルに OHS3 35 µl を添加します。3 ~
5 回穏やかにピペッティングして混ぜ合わせます。コンタミネーションを避けるため、カラムごと
にチップを交換してください。
注意
OHS3 に結晶や沈殿が含まれていた場合には、調製ステップ 3 で説明した手順の後で溶解
したことを確認してください。
6
HYP プレートをヒートシーラーで密封します (Illumina は Agilent PlateLoc Thermal Microplate
Sealer を推奨します)。ヒートシーラーが使用できない場合には、アルミホイルシールを使用して
ください。20 ℃ でプレートを 1,000 × g で 1 分間遠心します。
7
95 ℃ に予熱したヒートブロック上に HYP プレートを置き、1 分間インキュベートします。
8
同じヒートブロックの温度を 40 ℃ に変更して、14 ~ 18 時間インキュベートします。
注意
プレートを 95 ℃ のヒートブロックから 40 ℃ に設定された別の加熱済みヒートブロックに移
動すると、ハイブリダイゼーションに悪影響が及びます。
14
Part # 15042911 Rev. A JPN
このプロセスでは、サイズ選択の可能なフィルタープレートを使用して、ゲノム DNA にハイブリダイ
ズしなかった余分な非結合オリゴを取り除きます。Stringent Water 1 (SW1) を使用する 2 回の洗浄
ステップにより、非結合オリゴを確実に除去します。また、Universal Buffer 1 (UB1) を使用する 3 回
目の洗浄ステップは、Stringent Water 1 (SW1) を取り除き、伸長-ライゲーション反応ステップのた
めにサンプルを調製します。
警告
この試薬のセットには、生殖毒性の可能性が高い脂肪族アミドである、ホルムアミドが含まれて
います。吸入、経口摂取、皮膚や目への接触により、怪我をする可能性があります。廃液や未使
用の内容物は、地域の行政安全基準に従って廃棄してください。
詳細については、http://www.illumina.com/msds でこのキットの MSDS を参照してください。
警告
この試薬セットには、β-メルカプトエタノールが含まれています。以下の手順は、フード内または
換気の良い場所で行ってください。
推定時間
} 総所要時間:20 分
} ハンズオン時間:20 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
ELM3 (Extension-Ligation Mix 3)
- 伸長-ライゲーション反応ステッ
プに対する準備として解凍したも
の
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
SW1 (Stringent Water 1)
1 チューブ
2 ~ 8 ℃
Illumina
UB1 (Universal Buffer 1)
1 チューブ
2 ~ 8 ℃
Illumina
フィルタープレート (リッド付)
1 プレート
Illumina
アダプターカラー (再利用可能)
1 プレート
Illumina
MIDI プレート
1 プレート
ユーザー
トラフ
必要に応じて
ユーザー
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
15
Removal of Unbound Oligos (非結合オリゴの除去)
Removal of Unbound Oligos (非結合オリゴの除去)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Preparation (準備)
16
1
-15 ~ -25 ℃ の貯蔵庫から Extension-Ligation Mix 3 (ELM3) チューブを取り出し、室温で解
凍します。
Extension-Ligation Mix 3 (ELM3) は伸長-ライゲーション反応のステップで使用され、溶解する
までに約 20 分間かかります。
2
2 ~8 ℃ の貯蔵庫から Stringent Water 1 (SW1) および Universal Buffer 1 (UB1) を取り出し、
室温で置いたままにしておきます。
Part # 15042911 Rev. A JPN
フィルターアセンブリープレートユニット (FPU) アセンブリを上から下へと順番に組み立てます。
注意
このステップのビデオ実演の詳細については、8 ページを参照してください。
図 2 フィルタープレートユニットアセンブリ
A
B
C
D
リッド
フィルタープレート
アダプターカラー
MIDI プレート
4
FPU (Filter Plate Unit) バーコードプレートシールを、組み立てた FPU のフィルタープレート部
分に貼ります。
5
以下のようにして、FPU のメンブレン (フィルタープレートのフィルター部分) を予洗します。
a マルチチャネルピペットを使用して、各ウェルに Stringent Water 1 (SW1) 50 µl を添加しま
す。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
17
Removal of Unbound Oligos (非結合オリゴの除去)
3
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
注意
現在のアッセイで使用するウェルのみを予洗してください。以前に開けたフィルタープレート
の未使用のウェルを次回のアッセイで利用することは可能ですが、前回のアッセイで使用
済みのウェルは再利用しないでください。
b
c
6
専用のリッドで FPU プレートをカバーし、遠心ステップの実行中はカバーしたままの状態に
します。
20 ℃、2,400 × g で FPU を 5 分間遠心します。
インキュベーター (ヒートブロックではありません) を 37 ℃ に予熱します。
注意
ラボにおける一般補給品として予備のフィルタープレート (FC-130-1006) を常に用意してお
くことを、Illumina は強く推奨します。
Procedure (手順)
1
一晩のインキュベートの後、ヒートブロックが 40 ℃ に冷えていることを確認します。
注意
一晩経ってもヒートブロックが 40˚C まで冷えていない場合には、ライブラリー調製を繰り返
す必要があります。
18
2
ヒートブロックから HYP プレートを取り出し、20 ℃、1,000 × g でプレートを 1 分間遠心して凝
縮物を集めます。
3
60 µl に設定したマルチチャネルピペットを使用して、HYP プレートの各ウェルからサンプル全
量を取り出し、FPU プレートの対応する予洗済みウェルの中央に移します。クロスコンタミネー
ションを避けるため、カラムごとにチップを交換してください。
4
専用のリッドで FPU プレートをカバーし、20 ℃、2,400 × g で FPU を 5 分間遠心します。
5
以下のようにして FPU プレートを洗浄します。
a マルチチャネルピペットを使用して、各サンプルウェルに SW1 50 µl を添加します。
b 専用のリッドで FPU プレートをカバーし、2,400 × g で FPU を 5 分間遠心します。
6
前のステップ (ステップ 5) で説明されている洗浄を繰り返します。
7
この時点までに MIDI プレートに集まったすべての溶液 (ホルムアミドと非結合オリゴを含む廃
液) を、適切な危険廃液容器に廃棄します。その後で、FPU (使用済み) を組み立て直します。こ
の MIDI プレートは、残りのプロセス (増幅前まで) で廃液回収用に再利用できます。
8
マルチチャネルピペットを使用して、各サンプルウェルに Universal Buffer 1 (UB1) 45 µl を添加
します。
Part # 15042911 Rev. A JPN
9
専用のリッドで FPU プレートをカバーし、2,400 × g で FPU を 5 分間遠心します。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
19
Removal of Unbound Oligos (非結合オリゴの除去)
注意
遠心の後にすべての液体が排出されたことを確認してください。必要に応じて遠心を繰り返
します。wash buffer が残っていると、次の酵素反応の妨げになることがあります。
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Extension-Ligation of Bound Oligos (結合したオリゴからの「DNA
の伸長-ライゲーション反応」)
このプロセスでは、上流および下流のハイブリダイズ済みオリゴを、DNA の伸長-ライゲーション反
応で連結させます。DNA ポリメラーゼが上流オリゴを起点に伸長反応を行い、対象領域の DNA を
合成します。この反応は下流オリゴの 5' 末端まで続き、その後、DNA リガーゼの作用で伸長した
DNA を下流オリゴと連結させます。これにより、対象領域の両脇に、PCR 増幅に必要なシーケンス
が結合した DNA 産物が形成されます。
推定時間
} 総所要時間:50 分
} ハンズオン時間:5 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
ELM3 (Extension-Ligation Mix 3)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
アルミホイル粘着シール
1 シール
ユーザー
トラフ
必要に応じて
ユーザー
Procedure (手順)
20
1
マルチチャネルピペットを使用して、FPU プレートの各サンプルウェルに ELM3 45 µl を添加し
ます。伸長-ライゲーション反応は、フィルタープレートのフィルター部分 (メンブレン) で起こりま
す。
クロスコンタミネーションを避けるよう注意すれば、カラムごとのチップの交換は必要ありませ
ん。
2
アルミホイル粘着シールで FPU プレートを密封します。インキュベート中にホイルシールが動
かないようにするため、専用リッドをその上に乗せてカバーします。
3
FPU 全体 (リッド、フィルタープレート、アダプターカラー、および MIDI プレートが組み立てられ
た状態のもの) を、37 ℃ に予熱したインキュベーター上に置き、45 分間インキュベートします。
プレート下部の廃液は除去してください。
Part # 15042911 Rev. A JPN
Extension-Ligation of Bound Oligos (結合したオリゴからの「DNAの伸
長-ライゲーション反応」)
4
次のセクションで説明されているとおりに、FPU プレートのインキュベート中に IAP
(Indexed Amplification Plate) を用意します。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
21
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
PCR Amplification (PCR 増幅)
このステップでは、DNA の伸長-ライゲーション反応の産物を PCR 増幅します。増幅用のプライ
マーには、クラスター形成に必要な共通アダプターシーケンス (P5 および P7) と、サンプルマルチ
プレックスのためのインデックスシーケンス (i5 および i7) の両方が含まれ、PCR 反応後にこれらの
シーケンスが伸長-ライゲーション反応の産物に追加されます。
推定時間
} 総所要時間:~ 100 分 (サーマルサイクラーにより異なります)
} ハンズオン時間:30 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
PMM2 (PCR Master Mix 2)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
i5 プライマー (A5XX)
各プライマーにつき 1
チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
i7 プライマー (A7XX)
各プライマーにつき 1
チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
TDP1
(TruSeq DNA Polymerase 1)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
Microseal ‘B’粘着フィルム
1
ユーザー
0.05 N NaOH (10 N NaOH から新
たに調製されたもの)
必要に応じて
ユーザー
96 ウェルスカート PCR プレート
1 プレート
ユーザー
トラフ
必要に応じて
ユーザー
Preparation (準備)
1
22
20 µl の 10 N NaOH に 3.98 ml の無菌水を加えて、0.05 N NaOH を新しく調製します。
Part # 15042911 Rev. A JPN
-15 ~ -25 ℃ の貯蔵庫から PCR Master Mix 2 (PMM2) とインデックスプライマー (i5 および i7)
を取り出してベンチ上におき、室温で解凍します。溶解した各チューブをボルテックスして混ぜ
合わせ、遠心機で軽く遠心します。
3
i5 プライマーチューブ (白いキャップ、透明な溶液) をインデックスプレートフィクスチャーに縦
に並べ、チューブ A501 から A508 が行 A ~ H に並ぶように配置します。
4
i7 プライマーチューブ (オレンジのキャップ、黄色い溶液) をインデックスプレートフィクスチャー
に横に並べ、チューブ A701 から A712 がカラム 1 ~ 12 に並ぶように配置します。図 3 に従っ
てi5 と i7 が正しく並んでいることを確認してください。チューブをラックに配置した状態でベンチ
に向けて軽くたたいて、すべての液体をチューブの下部に集めます。
注意
調製するサンプル数が 48 未満 (96 反応未満) か、別のインデックスの組み合わせを使用
する場合には、インデックスプレートフィクスチャーを使用する必要はありません。イン
デックスは手作業で IAP プレートの適切なウェルに添加することができます。
図 3 TruSeq インデックスプレートフィクスチャー
A
B
C
i5 プライマー (白いキャップ)
i7 プライマー (オレンジのキャップ)
IAP プレート
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
23
PCR Amplification (PCR 増幅)
2
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
5
新しい 96 ウェル PCR プレートに「IAP」 (Indexed Amplification Plate) と書いたラベルを貼りま
す。
6
マルチチャネルピペットを使用して、IAP プレートの各カラムに i5 プライマー (透明な溶液) 9 µl
を添加します。インデックスのクロスコンタミネーションを避けるために、1 度分注するごとに
チップを交換してください。
7
インデックスのクロスコンタミネーションを避けるために、元の白い キャップは破棄し、新しい 白
いキャップを使用してください。
8
マルチチャネルピペットを使用して、IAP プレートの各行に i7 プライマー (黄色い溶液) 9 µl を添
加します。インデックスのクロスコンタミネーションを避けるために、1 度分注するごとにチップ
を交換してください。
9
インデックスのクロスコンタミネーションを避けるために、元のオレンジのキャップは破棄し、新
しい オレンジのキャップを使用してください。
10 96 反応の場合には、60 µl の TDP1 を 2.58 ml の PMM2 に添加します。反応数が少ない場合
には、次の計算式を使用してください。反応数 × (0.625 µl TDP + 26.875 µl PMM2)。5 µl よりも
少ない量の TDP1 をピペットで吸引しないでください。PMM2/TDP1 マスターミックスを、チュー
ブごと 20 回転倒混和してよく混ぜ合わせます。このミックスは、次のセクションで IAP プレート
に添加します。
注意
ボルテックスしないでください。
Procedure (手順)
24
1
45 分間の伸長-ライゲーション反応が完了したら、インキュベーターから FPU を取り出します。
アルミホイル粘着シールを取り除き、フィルタープレートのリッドに取り替えます。
反応液の上澄み液を廃液プレートへ効果的に排出させるため、遠心する前にアルミホイルシー
ルを取り除くことを推奨します。
2
FPU を 2,400 xg で 2 分間遠心します。
3
マルチチャネルピペットを使用して、FPU プレートの各サンプルウェルに 0.05 N NaOH 25 µl を
添加します。必要であれば、上下に穏やかにピペッティングして、各メンブレンに NaOH を全量
分注してください。
4
FPU プレートを室温で 5 分間インキュベートします。
Part # 15042911 Rev. A JPN
FPU プレートのインキュベート中に、マルチチャネルピペットを使用して PMM2/TDP1 マスター
ミックス 22 µl を取り出し、インデックスプライマーを含む IAP プレートの各ウェルに移します。
サンプルごとに、チップを交換してください。
6
以下のようにして、FPU プレートから溶出したサンプルを、IAP プレートに移します。
a P20 マルチチャネルピペットを 20 µl に設定します。
b FPU プレートのカラム 1 の内容を上下に 5 ~ 6 回ピペッティングします。次に、FPU プ
レートから 20 µl を取り出し、IAP プレートの対応するカラムに移します。上下に 5 ~ 6 回穏
やかにピペッティングし、FPU プレートから移した DNA を PMM2/TDP1 マスターミックスと
しっかり混ぜ合わせます。
注意
FPU プレートを少し傾けると、サンプルの取り出しが容易になり、ピペッティング時における
気泡の発生を抑えることもできます。
c
d
FPU プレートの残りのカラムについても、同じ要領でサンプル溶液を取り出して IAP プレー
トへと移します。インデックスおよびサンプルのクロスコンタミネーションを避けるため、カ
ラムごとにチップを交換してください。
すべてのサンプルを移し終えたら、FPU の一番下に置いておいた廃液回収用の MIDI プ
レートは破棄してもかまいません。金属製のアダプターカラー (フィルタープレート設置用の
アダプター) は、次回のアッセイに再利用できます。
7
Microseal ‘B’ で IAP プレートをカバーし、ゴムローラーで密閉します。
8
室温、1,000 × g で 1 分間遠心します。
9
IAP プレートを増幅後専用エリアに移動させます (コンタミネーションを避けるため)。
10 以下のプログラムを使用して、サーマルサイクラーで PCR を実行します。
• 95 ℃ で 3 分間
• 以下を 27 サイクル:
— 95 ℃ で 30 秒間
— 62 ℃ で 30 秒間
— 72 ℃ で 60 秒間
• 72 ℃ で 5 分間
• 10 ℃ で保持
注意
PCR 装置で、反応容積を 60 µl に設定し、温度変化率は最大に設定してください。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
25
PCR Amplification (PCR 増幅)
5
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
安全な停止ポイント
PCR 反応の完了後に「PCR Clean-Up (PCR の精製)」へと直ちに進まない場合は、プレート
をサーマルサイクラー上に 1 晩置いておくことができます。または、2 ~ 8 ℃ で最長 48 時
間保管することもできます。
26
Part # 15042911 Rev. A JPN
PCR の後に、増幅された製品を 5 µl をDEPC/DI H20 15 µl と調合し、100 bp ラダーとともに 4% TBE
アガロースゲルで実行して、300 ~ 330 bp ライブラリー製品の存在を確認します。ACP1 を使用し
てライブラリーを生成した場合には、製品は 350 ~ 380 bp に現れるはずです。代わりに、製品を
bioanalyzer で実行することもできます。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
27
Verify Library Preparation (Optional) (ライブラリー調整の確認 (オプ
ション))
Verify Library Preparation (Optional) (ライブラリー調整の確認 (オ
プション))
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
PCR Clean-Up (PCR の精製)
このプロセスでは、他の反応成分からの PCR 産物を、AMPure XP Beads を使用して精製します。
推定時間
} 総所要時間:50 分
} ハンズオン時間:20 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
EBT (Elution Buffer + Tris)
1 チューブ
室温
Illumina
AMPure XP Beads
8 サンプルごとに
440 µl
2 ~ 8 ℃
ユーザー
新しく調製した 80% エタノール
8 サンプルにつき
3.3 ml
室温
ユーザー
96 ウェル MIDI プレート
2
ユーザー
Microseal ‘B’粘着フィルム
必要に応じて
ユーザー
トラフ
必要に応じて
ユーザー
Preparation (準備)
1
AMPure XP Beads を室温に戻します。
2
(アブソルートエタノールから) 80% エタノールを新しく調製します。
注意
洗浄のステップでは、必ず 80% エタノールを新しく調製してください。エタノールは空気中か
ら水分を吸収する傾向があるため、80% エタノールを新しく調製することが最適な結果につ
ながります。
Procedure (手順)
1
28
20 ℃ で IAP プレートを 1,000 × g で 1 分間遠心し、凝縮物を集めます。
Part # 15042911 Rev. A JPN
新しい MIDI プレートに、「CLP_Plate_ID」( Clean-up Plate) と書いたラベルを貼ります。
3
AMPure XP ビーズを 10 回転倒混和します。強くボルテックスし、それからまた 10 回転倒混和
します。
注意
ビーズが固まってしまうのを避けるため、すぐに次のステップに進んでください。
4
マルチチャネルピペットを使用して、55 µl の AMPure XP ビーズを CLP プレートの各ウェルに
添加します。
5
60 µl に設定したマルチチャネルピペットを使用して、IAP プレートから PCR 産物を 55 µl 取り出
し、CLP プレートに移します。サンプルごとに、チップを交換してください。
6
Microseal ‘B’ 粘着シールで CLP プレートを密封します。
7
マイクロプレートシェーカーで CLP プレートを、1,800 rpm で 2 分間撹拌します。
8
CLP プレートを室温で 10 分間静置し、インキュベートします。
9
磁気スタンドにCLPプレートを 2 分間置きます。または上澄み液が透明になるまで置いておき
ます。
10 CLP プレートを磁気スタンド上に置いたまま、100 µl に設定したマルチチャネルピペットを使用
して、上澄み液を注意深く取り除いて廃棄します。サンプルごとに、チップを交換してください。
注意
このステップが遅れると、上澄み液の除去の後、ビーズが凝集することがあります。上
澄み液を除去した後すぐに次のステップに進んでください。
11 CLP プレートを磁気スタンド上に置いたまま、新しく調製した 80% エタノールを使用して、以下の
ようにしてビースを洗浄します。
a マルチチャネルピペットを使用して、新しく用意した 80% のエタノールを 200 µl、各サンプル
ウェルに添加します。ビーズを崩さないでください。
b 磁気スタンドの上でプレートを 30 秒間、または上澄み液が透明になるまでインキュベート
します。
c 上澄み液を注意深く取り除き、廃棄します。
12 前のステップ (ステップ 10) で説明されている 80% エタノールでの洗浄を繰り返します。P20 マ
ルチチャネルピペットを使用して、余分なエタノールを取り除きます。細いチップピペットを使用
して、残ったエタノールすべてを吸引します。ビーズを崩したり、ビーズに触れたりしないでくだ
さい。
13 CLP プレートを磁気スタンドから取り外し、ビーズを 5 分間風乾させます。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
29
PCR Clean-Up (PCR の精製)
2
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
14 マルチチャネルピペットを使用して、各サンプルに EBT 40 µl を添加します。
クロスコンタミネーションを避けることができるのであれば、チップを交換する必要はありませ
ん。
15 Microseal ‘B’ 粘着シールで CLP プレートを密封し、マイクロプレートシェーカーで 1,800 rpm
で 5 分間撹拌します。シェーカーで撹拌してもビーズが完全に再懸濁していない場合は、上下
にそっとピペッティングするか、またはビーズを含むプレートをベンチ上で軽くたたき、ビーズを
再懸濁してください。完全に再懸濁したことを確認したら、もう一度マイクロプレートシェーカー
でプレートを 1,800 rpm で 2 分間撹拌します。
16 CLP プレートを室温で 2 分間静置し、インキュベートします。
17 磁気スタンドにプレートを 2 分間置いたままにします。
18 新しい 96 ウェル PCR プレートに「SGP」 (Storage Plate) と書いたラベルを貼ります。
19 CLP プレートから上澄み液 40 µl を取り出し、SGP プレートに注意深く移します。サンプルごと
に、チップを交換してください。
20 SGP プレートを Microseal ‘B’ で密封し、1,000 × g で 1 分間遠心します。
安全な停止ポイント
PCR の精製後に、SGP プレートは、次のライブラリー定量化と正規化のステップの間、室温
で保管することができます。定量化したサンプルを正規化したら、SGP プレートは、残りのサ
ンプルの定量化と正規化の準備ができるまで、-20 ℃ で保管することができます。
30
Part # 15042911 Rev. A JPN
Illumina MiSeq シーケンスプラットフォームから最良の品質のデータを得るには、最適なクラスター
密度を生成することが重要です。これには、DNA ライブラリーの正確な定量化が必要とされま
す。Illumina は、Agilent Technologies Bioanalyzer 2100 を使用し、FFPE サンプルから生成されたラ
イブラリーの定量化を行うことを推奨します。
品質管理
1
Agilent DNA-1000 を使用して、Agilent Technologies 2100 Bioanalyzer に再懸濁されたライブ
ラリー 1 µl をロードします。Agilent Technologies 2100 Bioanalyzer の使用手順の詳細につい
ては、『Agilent DNA キットガイド』(パーツ番号 G2938-90014) および『Agilent DNA 1000 Kit
Quick Start Guide』(パーツ番号 G2938-90015) を参照してください。
2
サンプルのサイズと純度を確認します。最終産物は、図 4 に示すように、~ 300 ~ 330 bp の
バンドになるはずです。ACP1 を使用してライブラリーを生成した場合には、最終製品は~ 350
~ 380 bp に現れます。この濃度は、アガロースゲルで以前に観察した相対的なライブラリー強
度と相関するはずです (27 ページの「Verify Library Preparation (Optional) (ライブラリー調整
の確認 (オプション))」を参照してください)。
図 4 DNA サンプル調製ライブラリーサイズ分布の代表例、300 ~ 330 bp
注意
ライブラリー製品の 10% を超える量が 150 ~ 250 bp の範囲に入った場合は、「PCR
Clean-Up (PCR の精製)」の手順を、製品 40 µl と AMPure XP XP ビーズ 32 µl を使用
して繰り返すことを推奨します。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
31
Library Quantification (ライブラリーの定量化)
Library Quantification (ライブラリーの定量化)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
Library Normalization (ライブラリー正規化)
このプロセスでは、プーリングされたサンプルでライブラリーの発現がより均等になるように、各ラ
イブラリーの数量をノーマライズします。
推定時間
} 30 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
EBT (Elution Buffer + Tris)
必要に応じて
室温
Illumina
MIDI プレート
必要に応じて
ユーザー
Microseal ‘B’粘着フィルム
必要に応じて
ユーザー
Procedure (手順)
1
Agilent Bioanalyzer ランから、すべてのサンプルの濃度を決定し、300 ~ 330 bp 範囲 (または
ACP1 ライブラリーの場合には 350 ~ 380 bp) 内のすべてのピークに対応するすべての濃度
(nM 単位) を追加します。予想される濃度範囲は 4 ~ 300 nM です。値を記録しておいてくださ
い。
2
MIDI プレートに「LNP_plate」(Library Normalization Plate) というラベルを貼り、20 nM を超える
すべてのサンプル 4 µl を EBT buffer で 4 nM に希釈します (たとえば、サンプルが 254 nM の
場合には、4 µl のライブラリーを 250 µl の EBT buffer に添加すれば、4 nM になります)。
3
20 nM 以下のサンプルについては、必要に応じて希釈し、最終的に 4 nM になり、作業用ス
トックが少なくとも 20 µl あるようにしてください。
安全な停止ポイント
33 ページの「Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)」に進ま
ず、MiSeq による続きのシーケンスをLibrary Normalization (ライブラリー正規化) の完了後
に実施する場合、密封したLNP プレートは -15 ~ -25 ℃ で 7 日間保管できます。
32
Part # 15042911 Rev. A JPN
クラスター形成とシーケンスにあたり、ノーマライズしたライブラリーの等量を変性し、混和
し、Hybridization Buffer で希釈してから、MiSeq でのシーケンスの前に熱変性させます。PhiX は
シーケンス用の内部対照として使用します。
推定時間
} 総所要時間:10 分
} ハンズオン時間:10 分
関連する装置
} ヒートブロックと遠心チューブインサート
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供者
HT1 (Hybridization Buffer)
1 チューブ
-15 ~ -25 ℃
Illumina
2 µl 10 nM PhiX Library
2 µl
-15 ~ -25 ℃
Illumina
15 ~ 25 ℃
ユーザー
ストック 1.0 N NaOH (0.1 N
NaOH に希釈)
ラボラトリーグレード水
ユーザー
1X TE Buffer
ユーザー
遠心チューブ (スクリュー
キャップ式を推奨)
2 チューブ
ユーザー
8 連 PCR チューブストリップ
1
ユーザー
容量 2.5 L のアイスバケット
1
ユーザー
Preparation (準備)
1
遠心チューブインサートを取り付けたヒートブロックを 96 ℃ に設定します。
2
アイスバケットに氷浴を用意します。解凍した HT1 を氷浴で冷却します。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
33
Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)
Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
3
100 µl のストック 1 N NaOH を 900 µl のラボラトリーグレード水を入れた遠心チューブに添加し
て、0.1 N NaOH の新しい希釈液を準備します。
警告
NaOH の新鮮な希釈液を使用することは、MiSeq でのクラスター形成の際にサンプルを完全に変
性させるために必須です。分量 1 ml を調製することにより、ピペットの採取誤差が最終的な
NaOH 濃度に影響を与えないようにします。
4
混ぜ合わせるために数回チューブを転倒混和します。
Prepare PhiX Control Library (PhiX 対照ライブラリーの調製)
1
遠心チューブで 2 µl のストック 10 nM PhiX ライブラリーを 8 µl 1X EBT buffer に添加して、10 µl
の 2 nM PhiX ライブラリーを調製します。
2
10 µl の 0.1 N NaOH を 10 µl の 2 nM PhiX ライブラリーに添加して、20 µl の 1 nM PhiX ライブ
ラリーを調製します。
3
1 nM PhiX ライブラリーを短時間ボルテックスして混合してから、280 × g で 1 分間遠心しま
す。
4
PhiX library を 4 分 30 秒間室温でインキュベートして変成させます。インキュベート時間は最
大 5 分間です。これを超えないようにしてください。
5
980 µl の冷却済み HT1 を 20 µl の変成後 PhiX ライブラリーに添加して、20 pM PhiX ライブラ
リーを調製します。
注意
変性 20 pM PhiX ライブラリーは、1 回使用の分注として、最大 3 週間 -15 ℃ ~ 25 ℃ で保
管することができます。3 週間を過ぎると、クラスター数は減少する傾向があります。
Prepare Samples for Sequencing (シーケンス用のサンプルの準備)
34
1
LNP プレートを冷凍保管していた場合、室温で解凍します。
2
LNP プレートを 20 ℃、1,000 × g で 1 分間遠心し、凝縮物を集めます。
3
シーケンスのためにプーリングするサンプルを判断します。
4
LNP プレートを冷凍保管していた場合、P200 のマルチチャネルピペットを 40 µl に設定して、
シーケンスする予定の各ライブラリーを3 ~ 5 回上下にピペッティングで混ぜ合わせてくださ
い。サンプルごとに、チップを交換してください。
Part # 15042911 Rev. A JPN
TruSight Tumor アッセイを使用する場合、V2 ケミストリーを使用するのであれば、ランごとに 4 腫
瘍サンプル (合計 8 ライブラリー) のシーケンスを行うことを Illumina は推奨します。このプロセスの
概要を、以下のステップで説明します。シーケンスを行うサンプル数が異なる場合には、それに合
わせて調整してください。
注意
各サンプルは 2 つのライブラリーで代表されます。これらは TruSight Tumor Oligo Pools
(FPA および FPB) から生成されるものです。MiSeq ソフトウェアが各サンプルの結果を適切
に分析できるようにするため、各サンプルの FPA および FPB ライブラリーのランは同じフ
ローセルで一緒に行うことが非常に重要です。
注意
ACD1 と ACP1 から生成された対照ライブラリーは、FPA および FPB で調製されたものと
は別にプーリングとランを行う必要があります。これらはより長い 151 サイクルの MiSeq ラ
ンを必要とするからです。
1
10 µl の 1N NaOH を 140 µl の EBT buffer に添加します。溶液をボルテックスします。
2
LNP プレートから、シーケンスする各 4 nM ライブラリーを 5 µl ずつ、8 チューブの PCR ストリッ
プチューブの各自のチューブに移します。
注意
使用後の、密封した LNP プレートは、 -15~ -25 ℃ で最大 7 日間保管できます。
3
15 µl の NaOH/EBT 溶液をそれぞれの 5 µl のライブラリーに添加し、室温で 5 分間インキュ
ベートします。
4
1 本の遠心チューブに「PAL」( Pooled Amplicon Library) というラベルを貼ります。
5
それぞれのライブラリー/NaOH/EBT 溶液 (全部で 8 種類あるはずです) から 10 µl を PAL
チューブに添加します。
6
プーリングしたライブラリーを上下に 10 回ピペッティングして、よく混合します。
7
1 本の遠心チューブに「DAL」( Diluted Amplicon Library) というラベルを貼ります。
8
DAL チューブに、792 µl の HT1、8 µl の 20 pM PhiX ライブラリーを添加します。全量を移せる
ように、同じチップを使用して 3 ~ 5 回ピペッティングしてチップを洗ってください。
9
PAL チューブから 8 µl を、HT1 および PhiX を含む DAL チューブに添加します。全量を移せる
ように、同じチップを使用して 3 ~ 5 回ピペッティングしてチップを洗ってください。
10 DAL チューブを最高速度でボルテックスして、内容物を混ぜ合わせます。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
35
Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)
Library Denaturing and Pooling (ライブラリーの変性とプーリング)
TruSight Tumor Protocol (TruSight Tumor のプロトコル)
注意
使用しなかった 72 µl の PAL から将来のランのために追加の DAL を作製して、保存してお
く場合には、-15 ~ -25 ℃ で 3 日間まで保管できます。それ以上保管すると、最適ではな
いクラスター濃度に変化する可能性があります。
11 20 ℃ で DAL チューブを 1,000 × g で 1 分間遠心し、中身を集めます。
12 ヒートブロックを使用して、DAL チューブを 96 ℃ で 2 分間インキュベートします。
13 インキュベートの後に、DAL チューブを 1 ~ 2 回転倒混和します。すぐに氷水槽で 5 分間イン
キュベートし、その後内容物を MiSeq 試薬カートリッジのテンプレート位置に移します。
注意
熱変性と冷却のステップは、DAL を MiSeq 試薬カートリッジにロードする直前に行う必要が
あります。フローセルに効率的にテンプレートがロードされるようにするためです。
14 『MiSeq System User Guide( MiSeq システムユーザーガイド) 』に従って、ライブラリーのシー
ケンスに進んでください。
36
Part # 15042911 Rev. A JPN
付録 A Supporting Information (サポート情報)
Introduction (はじめに)
38
Acronyms (頭字語)
39
How Does the TruSight Tumor Sample Prep Assay Work? (TruSight Tumor サンプル調製アッセ
イの機能について)
41
TruSight Tumor Sample Prep Process Overview (TruSight Tumor サンプル調製プロセスの概
要)
42
TruSight Tumor Sample Prep Kit Contents (TruSight Tumor サンプル調製キットの内容物)
44
User-Supplied Consumables (ユーザーが用意する消耗品)
46
Equipment (器具)
47
PCR 産物のコンタミネーションの防止
49
MiSeq Sample Sheet Preparation (MiSeq サンプルシートの準備)
52
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
37
付録 A
Supporting Information (サポート情
報)
Supporting Information (サポート情報)
Introduction (はじめに)
このガイドで説明されているプロトコルでは、ユーザーがこの付録の内容を十分に理解した上で、
キットの内容を確認し、必要な器具と消耗品をすべて揃えていることを想定しています。
38
Part # 15042911 Rev. A JPN
Acronyms (頭字語)
Acronyms (頭字語)
表 2 TruSight Tumor サンプル調製の頭字語
頭字語
定義
ACD1
Amplicon Control DNA 1
ACP1
Amplicon Control Oligo Pool 1
CLP
CLean-up Plate
DAL
Diluted Amplicon Library
EBT
Elution Buffer + Tris
ELM3
Extension Ligation Mix 3
FPA
TruSight Tumor Oligo Pool A
FPB
TruSight Tumor Oligo Pool B
FPU
フィルタープレートユニット (Filter Plate Unit)
HT1
Hybridization Buffer
HYP
HYbridization Plate
IAP
Indexed Amplification Plate
LNP
Library Normalization Plate
OHS3
PAL
PMM2
Oligo Hybridization for Sequencing Reagent 3
Pooled Amplicon Library
PCR Master Mix 2
QCP
Quality Control Primers
QCT
Quality Control Template
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
39
Supporting Information (サポート情報)
頭字語
40
定義
SGP
StoraGe Plate
SW1
Stringent Wash 1
TDP1
TruSeq DNA Polymerase 1
UB1
Universal Buffer 1
Part # 15042911 Rev. A JPN
アンプリコンごとに、2 ペアのオリゴが設計されています。片方のペアは 1 本鎖に相補的で、もう一
方のペアは反対側の鎖に相補的です。これらのオリゴは 96 ウェルプレートの個々のウェルでゲノ
ム DNA とハイブリダイズします。その後伸長とライゲーションにより、対象領域の両脇にユニバー
サルプライマーシーケンスが結合したDNA テンプレートが形成されます。それから、キットに含まれ
ているインデックスプライマーを使用することにより、DNA テンプレートは PCR によって増幅されま
す。それからライブラリーの製品は単一のチューブにプーリングされ、MiSeq システムでシーケンス
されます。
A
B
C
D
カスタムオリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイズ
伸長-ライゲーション反応
PCR によるインデックスとシーケンスアダプターの追加
MiSeq でシーケンスするための準備として最終増幅
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
41
How Does the TruSight Tumor Sample Prep Assay Work? (TruSight
Tumor サンプル調製アッセイの機能について)
How Does the TruSight Tumor Sample Prep Assay Work?
(TruSight Tumor サンプル調製アッセイの機能について)
Supporting Information (サポート情報)
TruSight Tumor Sample Prep Process Overview (TruSight Tumor
サンプル調製プロセスの概要)
以下のステップは、TruSight Tumor サンプル調製のプロセスを要約したものです。
オーダーする
MyIllumina アカウントで直接オーダーしてください。Illumina の Web サイトにある TruSight Tumor
サンプル調製の製品ページにアクセスしてください。MyIllumina アカウントが必要となります。オー
ダーする際には、MiSeq 試薬と、TruSight Tumor サンプル調製の実行に必要な他のコンポーネン
トも、併せてオーダーしてください。その他のコンポーネント (フィルタープレートなど) に関する情報
については、このガイドの44 ページの「TruSight Tumor Sample Prep Kit Contents (TruSight
Tumor サンプル調製キットの内容物)」を参照してください。
マニフェストファイルをダウンロードする
MiSeq での TruSight Tumor サンプル調製シーケンスには、2 つのマニフェストファイルが必要で
す。マニフェストファイルにより、アッセイでターゲットとする領域のリスト (アライメントと解析のため
に MiSeq で使用される) が提供されます。マニフェストファイルは、TruSight Tumor サンプル調製の
サポートページからダウンロードできます。TruSight Tumor サンプル調製のサポートページにアク
セスし、[Downloads] をクリックしてください。
ライブラリーの調製とサンプルシートの準備を行う
ユーザーガイドで詳細に説明されているプロトコルを使用して、ライブラリーを調製してください。ま
た、それと同時に、サンプルシート (各サンプルとそれに対応するインデックスを識別するために
MiSeq によって使用される) を準備する必要もあります。サンプルシートを準備するには、Illumina
Experiment Manager を使用してください。これはウィザードベースのアプリケーションで、サンプル
プレートのパラメーター (サンプル ID、ワークフロー、インデックスなど) と、96 ウェルプレートに該
当するその他のパラメーターを記録する機能を提供します。Illumina Experiment Manager は、あら
ゆる Windows プラットフォームで実行できます。Illumina Experiment Manager は Illumina の Web
サイト (http://www.illumina.com) からダウンロードできます。TruSight Tumor サンプル調製のサ
ポートページにアクセスし、[Downloads] をクリックしてください。
MiSeq でライブラリーをシーケンスする
TruSight Tumor サンプル調製 ライブラリーは、ペアエンドシーケンスランを使用して MiSeq シーケ
ンスシステム上でシーケンスする必要があります。MiSeq 装置の使用やランのセットアップに関す
42
Part # 15042911 Rev. A JPN
Illumina 対応ソフトウェアを使用してデータを解析する
MiSeq Reporter でデータを分析する — MiSeq Reporter は、MiSeq シーケンスシステムが生成した
ベースコールを処理します。これは装置に内蔵されたソフトウェアで、装置のプロセスに組み込まれ
ています。MiSeq Reporter はアライメントや構造的な変異などの情報を生成します。TruSight
Tumor ライブラリーの場合、アンプリコン - DS ワークフローが MiSeq Reporter のプラグインとして
提供されています。このワークフローは整列されたリードを BAM 形式で生成し、変異を .vcf ファイ
ルとして出力します。これらのファイルには、両方の鎖のシーケンスから得られた変異情報がマージ
されています。このソフトウェアの詳細については、『 MiSeq System User Guide (MiSeq システム
ユーザーガイド)』、『MiSeq Reporter Amplicon - DS Workflow Reference Guide (MiSeq Reporter
アンプリコン - DS ワークフローリファレンスガイド)』、またはMiSeq Reporter のオンラインヘルプ
(http://www.illumina.com/help/miseq_reporter/default.htm) を参照してください。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
43
TruSight Tumor Sample Prep Process Overview (TruSight Tumor サン
プル調製プロセスの概要)
る詳細については、『MiSeq System User Guide (MiSeq システムユーザーガイド)』を参照してくださ
い。
Supporting Information (サポート情報)
TruSight Tumor Sample Prep Kit Contents (TruSight Tumor サン
プル調製キットの内容物)
TruSight Tumor サンプル調製キットには以下のコンポーネントが含まれており、特に指定されてい
ない場合はドライアイスを使用して出荷されます。受け取り後すぐに、増幅前専用エリアまたは増幅
後専用エリアにて、コンポーネントを指定の温度で保管してください。
TruSight Tumor サンプル調製 キット (カタログ番号 FC-130-2001; TG* カタログ番
号 TG-130-2001)
} ボックス 1、増幅前
頭字語
ACD1
ACP1
OHS3
ELM3
PMM2
TDP1
SW1
UB1
試薬名
Amplicon Control DNA 1
Amplicon Control Oligo Pool 1
Oligo Hybridization
for Sequencing Reagent 3
Extension Ligation Mix 3
PCR Master Mix 2
TruSeq DNA Polymerase 1
Stringent Wash 1
Universal Buffer 1
貯蔵庫の温度
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
エリア
増幅前専用
増幅前専用
増幅前専用
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
2 ~ 8 ℃
2 ~ 8 ℃
増幅前専用
増幅前専用
増幅前専用
増幅前専用
増幅前専用
注意
*TG というラベルの付いた消耗品には、再確認の頻度を減らすことを意図した機能が含まれてい
ます。これらはサプライ契約の下でのみ入手することができ、拘束力のある予測を報告すること
が要求されます。詳細については、アカウント管理者にお問い合わせください。
警告
この試薬のセットには、生殖毒性の可能性が高い脂肪族アミドである、ホルムアミドが含まれて
います。吸入、経口摂取、皮膚や目への接触により、怪我をする可能性があります。廃液や未使
用の内容物は、地域の行政安全基準に従って廃棄してください。
詳細については、http://www.illumina.com/msds でこのキットの MSDS を参照してください。
44
Part # 15042911 Rev. A JPN
頭字語
QCP
FPA
FPB
QCT
試薬名
Quality Control Primers
TruSight Tumor Oligo Pool A
TruSight Tumor Oligo Pool B
Quality Control Template
貯蔵庫の温度
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
エリア
増幅前専用
増幅前専用
増幅前専用
増幅前専用
貯蔵庫の温度
-15 ~ -25 ℃
室温
エリア
増幅後専用
増幅後専用
貯蔵庫の温度
-15 ~ -25 ℃
-15 ~ -25 ℃
エリア
増幅前専用
増幅前専用
貯蔵庫の温度
室温
室温
エリア
増幅前専用
増幅前専用
} ボックス 3、増幅後
頭字語
HT1
EBT
試薬名
Hybridization Buffer
Elution Buffer + Tris
TruSight Tumor サンプル調製 インデックスキット
} ボックス 1、増幅前
試薬名
i5 Index Primers, A501 to A508 (8 tubes)
i7 Index Primers, A701 to A712 (12 tubes)
} ボックス 2、増幅前
試薬名
i5 Index Tube Caps, White
i7 Index Tube Caps, Orange
追加で必要となるコンポーネント
消耗品
TruSeq カスタムアンプリコンフィルタープ
レート
TruSeq インデックスプレートフィクス
チャーおよびカラーキット (再使用可能)
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
カタログ番号
FC-130-1006
貯蔵庫の温度
室温
エリア
増幅前専用
FC-130-1007
室温
増幅前専用
45
TruSight Tumor Sample Prep Kit Contents (TruSight Tumor サンプル
調製キットの内容物)
} ボックス 2、TruSight Tumor オリゴセット、増幅前
Supporting Information (サポート情報)
User-Supplied Consumables (ユーザーが用意する消耗品)
数量
必要に応じて
必要に応じて
3
消耗品
PhiX 対照キット
10 N NaOH (タブレットから調製または標準溶液を使
用)
100x TE Buffer Sigma-Aldrich パーツ番号 T9285 (1x
TE Buffer に希釈)
96 ウェルスカート PCR プレート、0.2 ml、ポリプロピレ
ン
96 ウェル保存用プレート、0.8 ml (MIDI プレート)
必要に応じて
Agencourt AMPure XP 60 ml キット
3
アルミホイル粘着シール
必要に応じて
2
40 ml
必要に応じて
2
必要に応じて
必要に応じて
必要に応じて
コニカルチューブ、15 ml
エッペンドルフ遠心チューブ (スクリューキャップ式を
推奨)
エタノール 200 プルーフ (分子生物学用)
Microseal ‘B’ 粘着シール
8 連 PCR チューブストリップ
溶液溜め、PVC、非滅菌 (トラフ)
アガロースゲル (2% または 4%)
DNA 1000 Kit (Bioanalyzer 用)
必要に応じて
必要に応じて
DNA 分子量マーカー
アイスバケット
必要に応じて
3
46
サプライヤー
Illumina、パーツ番号 15034071
一般のラボサプライヤー
一般のラボサプライヤー
BIO-RAD、パーツ番号 MSP-9601
Fisher Scientific、パーツ番号 AB0859
Fisher Scientific、パーツ番号 AB0765
Beckman Coulter、パーツ番
号 A63881/A63880
Beckman Coulter、パーツ番
号 538619
一般のラボサプライヤー
一般のラボサプライヤー
一般のラボサプライヤー
BIO-RAD、パーツ番号 MSB-1001
一般のラボサプライヤー
Labcor、パーツ番号 730-001
一般のラボサプライヤー
Agilent、パーツ番号 5067-1504
(300 サンプル分)
一般のラボサプライヤー
一般のラボサプライヤー
Part # 15042911 Rev. A JPN
PCR 前
器具
37 ℃ インキュベーター
ヒートブロック (96 ウェ
ル用)
テーブルトップ遠心機
サプライヤー
VWR International 製の強制空気オーブンまたは同等のもの
Scigene 製の Hybex Microsample Incubator (PCR プレート用)
注意:このアッセイにはこのモデルが推奨されます。その理由は、受動的冷却
(PCR サーマルサイクラーで行われる能動的冷却の反対) を行うと、特異性と均一
性が最高のターゲット濃縮を実現できるためです。
一般のラボサプライヤー製の、プロトコル指定速度を達成できるプレート遠心機
注意
増幅前のステップに専用のピペット、ピペットチップ、ボルテックスミキサー、および遠心機を用意
してください。
PCR 後
器具
磁気スタンド -96
PCR 後プレートシェー
カー
テーブルトップ遠心機
ゲル電気泳動用の器具
と装置
Bioanalyzer システム
ヒートブロック (1.5 ml 遠
心チューブ用)
サプライヤー
Invitrogen 製の DynaMag™-96 Side Skirted
Q Instruments 製の BioShake iQ 高速サーマルミキサー (パーツ番号 18080506) または BioShake XP 高速サーマルミキサー (パーツ番号 1808-0505)
一般のラボサプライヤー製の、プロトコル指定速度を達成できるプレート遠心機
一般のラボサプライヤー
Agilent Technologies
一般のラボサプライヤー
注意
増幅後のステップに専用のピペット、ピペットチップ、ボルテックスミキサー、ヒートブロック、およ
び遠心機を用意してください。
サーマルサイクラー
次の表では、選定されたサーマルサイクラーモデルごとの推奨設定がリストされています。TruSight
Tumor サンプル調製のプロトコルをラボで実施したことがない場合は、下の表にリストされていない
サーマルサイクラーを確認することを、Illumina では推奨します。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
47
Equipment (器具)
Equipment (器具)
Supporting Information (サポート情報)
サーマルサイクラー
温度モード
リッド温度
容器タイプ
BIO-RAD DNA Engine
Tetrad 2
計算
加熱、100 ℃
で保持
ポリプロピレンのプレート
とチューブ
MJ Research DNA
Engine Tetrad
計算
加熱
プレート
Eppendorf Mastercycler
Pro S
グラジエント S、シミュレー
トチューブ
加熱
プレート
注意
gDNA qPCR の評価は、Illumina Eco Real-Time PCR システムおよび Bio-Rad CFX396 システム
に対して最適化されています。他の装置を使用する場合には、使用の前にプロトコルを確認してく
ださい。
48
Part # 15042911 Rev. A JPN
特異的な DNA シーケンスの増幅には、PCR プロセスがラボで一般的に使用されます。適切なラボ
衛生措置を怠ると、PCR 産物によって試薬、装置、およびゲノム DNA サンプルが汚染されてしま
い、不正確で信頼できない結果を生じさせる可能性があります。また、PCR 産物のコンタミネーショ
ンは、ラボでのプロセスを中断させ、通常の操作を大幅に遅らせることがあります。
PCR 産物のコンタミネーションのリスクを減らすため、ラボ環境を適切にセットアップしてください。
} PCR 前のエリアと PCR 後のエリアを物理的に分離する
• PCR 前のプロセス (DNA 抽出、定量化、およびノーマライズ) を行う専用の実験スペース
と、PCR 後のプロセス (PCR 産物の作製および処理) を行う専用の実験スペースをそれぞ
れ設けて、物理的に分離してください。
• PCR 前のトラフの洗浄と PCR 後のトラフの洗浄には、同じ流し台を使用しないでください。
• PCR 前と PCR 後のプロセスに対して、同じ浄水装置を共有しないでください。
• プロトコルで使用する消耗品はすべて PCR 前専用エリアで保管し、必要に応じて PCR 後
専用エリアに移動させてください。
} 専用の器具と消耗品を使用する
• PCR 前と PCR 後のラボプロセスではそれぞれ専用の器具と消耗品のセット (ピペット、遠
心機、オーブン、ヒートブロックなど) を用意し、これらの器具をプロセス間で共有しないよ
うにしてください。
• PCR 前と PCR 後の消耗品は、それぞれ異なる場所 (冷凍庫および冷蔵庫) に保管してくだ
さい。
増幅前の試薬と増幅後の試薬は一緒に出荷されるため、両試薬を PCR 前専用エリアで開封してか
ら、増幅後の試薬を PCR 後専用エリアに移動させて適切に保管することが重要です。
PCR 前および PCR 後のラボ手順
PCR 産物のコンタミネーションを避けるためには、ラボ手順を確立してベストプラクティスに従うこと
が重要となります。Illumina では、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム (10% 漂白剤) を使用してラボエリアの
毎日の清掃と毎週の清掃を行うことを推奨します。
警告
サンプルまたは試薬の劣化を防ぐため、プロセスを開始する前に、クリーニング溶液から出たす
べての蒸気が完全に消散したことを確認してください。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
49
PCR 産物のコンタミネーションの防止
PCR 産物のコンタミネーションの防止
Supporting Information (サポート情報)
Daily Cleaning of Pre-PCR Area (PCR 前専用エリアの毎日の清掃)
0.5% 次亜塩素酸ナトリウム (10% 漂白剤) 溶液を使用して PCR 前専用エリアを毎日清掃すると、こ
のエリアに入った PCR 産物を除去するのに役立ちます。
PCR 前専用エリア内でコンタミネーションのリスクが最も高い場所を特定し、PCR 前のプロセスを開
始する前に、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム (10% 漂白剤) 溶液を使用して該当場所を清掃してくださ
い。コンタミネーションのリスクが高い場所として、以下が含まれます (ただし、これらに限定されな
い)。
} ベンチトップ
} ドアのハンドル部分
} 冷蔵庫/冷凍庫のドアのハンドル部分
} コンピューターマウス
} コンピューターキーボード
Daily Cleaning of Post-PCR Area (PCR 後専用エリアの毎日の清掃)
PCR 後専用エリアにおいて PCR 産物の量を少なくすると、PCR 前専用エリアでのコンタミネーショ
ンのリスクを削減するのに役立ちます。これを実現するためには、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム (10%
漂白剤) 溶液を使用して PCR 後専用エリアを毎日清掃します。
PCR 後専用エリア内でコンタミネーションのリスクが最も高い場所を特定し、0.5% 次亜塩素酸ナトリ
ウム (10% 漂白剤) 溶液を使用して該当場所を毎日清掃してください。コンタミネーションのリスクが
高い場所として、以下が含まれます (ただし、これらに限定されない)。
} サーマルサイクラー
} 増幅済み DNA を処理するために使用するベンチスペース
} ドアのハンドル部分
} 冷蔵庫/冷凍庫のドアのハンドル部分
} コンピューターマウス
} コンピューターキーボード
Weekly Cleaning of All Lab Areas (ラボエリア全体の毎週の清掃)
0.5% 次亜塩素酸ナトリウム (10% 漂白剤) を使用して、PCR 前専用エリアと PCR 後専用エリアを毎
週しっかりと清掃してください。
} すべてのベンチトップとラボの表面を清掃します。
} 毎日の清掃の対象ではないすべての装置を清掃します。
} ラボの床をしっかりとモップ掛けします。
50
Part # 15042911 Rev. A JPN
Items Fallen to the Floor (床に落としたアイテム)
床は、PCR 後専用エリアから来た個人の靴により運ばれてきた PCR 産物で汚染されています。そ
のため、床に落ちた物はすべて汚染されたものとして扱います。
} 使い捨てのアイテム (空のチューブ、ピペットチップ、グローブ、ラボのコートハンガーなど) を
床に落とした場合は、廃棄してください。
} 使い捨てではないアイテム (ピペット、重要なサンプルの容器など) を床に落とした場合
は、PCR 産物のコンタミネーションを避けるため、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム (10% 漂白剤) 溶
液を使用して直ちにしっかりと清掃してください。
} 汚染アイテムが接触したラボ表面はすべて清掃してください。使い捨てのアイテムかどうかに
かかわらず、床に落ちた物を拾ったら、装着していたグローブを捨て、新しいものに交換しなけ
ればなりません。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
51
PCR 産物のコンタミネーションの防止
} 毎週の清掃を行う担当者が PCR 産物のコンタミネーションの防止に関して適切なトレーニング
を受けていることを確実にします。
Supporting Information (サポート情報)
MiSeq Sample Sheet Preparation (MiSeq サンプルシートの準備)
MiSeq のサンプルシートを、Illumina Experiment Manager を使用して作成します。Illumina はサンプ
ルプレートとサンプルシートの準備のために、Illumina Experiment Manager を推奨します。装置とし
て MiSeq を選択した後、ワークフローとして [Targeted Resequencing] および [Amplicon - DA] を選
択してください。ホモサピエンスゲノムフォルダーを選択していることを確認してください。
注意
ACD1/ACP1 で調製したアッセイコントロールには、サンプル ID およびサンプル名
(Control) をサンプルプレートとサンプルシートのファイル内で指定する必要があります。
52
i7 インデックス PCR プライマー
インデックスシーケン
ス
A701
ATCACGAC
A702
ACAGTGGT
A703
CAGATCCA
A704
ACAAACGG
A705
ACCCAGCA
A706
AACCCCTC
A707
CCCAACCT
A708
CACCACAC
A709
GAAACCCA
A710
TGTGACCA
A711
AGGGTCAA
A712
AGGAGTGG
Part # 15042911 Rev. A JPN
インデックスシーケン
ス
A501
TGAACCTT
A502
TGCTAAGT
A503
TGTTCTCT
A504
TAAGACAC
A505
CTAATCGA
A506
CTAGAACA
A507
TAAGTTCC
A508
TAGACCTA
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
MiSeq Sample Sheet Preparation (MiSeq サンプルシートの準備)
i5 インデックス PCR プライマー
53
54
Part # 15042911 Rev. A JPN
テクニカルサポートに関しては、Illumina カスタマーサポートまでお問い合わせください。
表 3 Illumina 一般問合わせ先情報
Illumina Web サイト
電子メール
www.illumina.com
[email protected]
表 4 Illumina カスタマーサポート電話番号
地域
問合わせ先番号
北米
1.800.809.4566
オーストリア
0800.296575
ベルギー
0800.81102
デンマーク
80882346
フィンランド
0800.918363
フランス
0800.911850
ドイツ
0800.180.8994
アイルランド
1.800.812949
地域
イタリア
オランダ
ノルウェー
スペイン
スウェーデン
スイス
イギリス
その他の国
問合わせ先番号
800.874909
0800.0223859
800.16836
900.812168
020790181
0800.563118
0800.917.0041
+44.1799.534000
MSDSs (化学物質安全データシート)
化学物質安全データシート (MSDSs) は Illumina の Web サイト www.illumina.com/msds でご覧
になれます。
Product Documentation (製品マニュアル)
製品のドキュメントは、Illumina の Web サイトから PDF ファイルでご利用いただけま
す。Illuminawww.illumina.com/support にアクセスして製品を選択し、[Documentation &
Literature] をクリックしてください。
TruSight Tumor サンプル調製ガイド
Technical Assistance (テクニカルサポート)
Technical Assistance (テクニカルサポート)
Illumina
San Diego, California 92122 U.S.A.
+1.800.809.ILMN (4566)
+1.858.202.4566 (北米外)
[email protected]
www.illumina.com