別紙1 科学実験教室実施業務仕様書 1 委託業務名 「科学実験教室」実施業務 2 業務の期間 平成27年4月1日から平成28年3月31日まで 3 委託業務 「科学実験教室」は、原子力発電のしくみおよび科学実験の2部構成とする。受託者は「科学 実験教室」を開催するほか、結果報告など開催に付帯する業務を行うものとする。 4 実施方法 ① 開催場所 福井県内。「科学実験教室」の開催を希望する団体の求める場所で実施する。 ② 開催回数 73回以上を目標とする。 ③ 参加者数 1回あたり40人程度とし、延べ参加者 2,920 人以上を目標とする。 ④ 開催時間 午前9時から午後8時までの間で、「科学実験教室」の開催を希望する団体の 求める時間帯とする。土曜日、日曜日、祝日を含む。 ⑤ 開催方法 「科学実験教室」は開催を希望する団体の求めに応じて開催する。同一日における「科学実 験教室」実施は、希望する2団体まで対応すること。 ⑥ 上記①~⑤によるほか、福井県内の特定の展示会等にブースとして出展するよう別途指示 することがあるので、開催方法等につき福井県と協議の上、実施すること。 ⑦ 開催内容 原子力発電のしくみおよび科学実験の2部構成とする。 Ⅰ 原子力発電のしくみ 原子力発電のしくみと特徴を他の発電方法と比較しながら解説 する。 Ⅱ 科学実験 受託者は、以下の6種類の科学実験のうちどれか1種類を団体の求めに応じて実施する。 ア.電池をつくろう イ.-196℃の世界 ウ.ドライアイスで遊ぼう エ.びっくり空気力と風船実験 オ.電子レンジ実験 カ.光と色の実験 また、団体が希望する場合は、上記ア~カと併せて以下の科学実験を実施する。 キ.シャボン玉の変化 ク.スライムを作ろう ケ.水を使う科学マジック ⑧ 安全対策 実験は安全対策を十分に行い、危険防止に努めること。 万一の事故に備えて保険への加入等参加者への補償体制を整えること。 6 留意事項 ①事業実施のため第三者(本県および受託業者以外の者)が著作権を有するものを利用する場 合、法令に基づき適正に処理を行うこと。 ②事業実施の過程で得られた個人情報は法令に基づき管理すると共に、事業終了後は適正に廃 棄すること。 ③本委託業務の全てを再委託することは一切認めない。ただし、必要により一部を再委託する 場合は、福井県に協議のうえ、その承認を得るものとする。 7 協議 この仕様書に記載のない事項については、県および受託者で協議を行い、定めるものとする。 別紙2 科学実験教室実施要領 「科学実験教室」の実施について、科学実験教室実施業務仕様書に定めるほか、この要領に基づき実 施するものとする。 1 目的 公民館や児童館に科学実験チームを派遣し、原子力を含めた科学に対する興味を喚起し、併 せて、原子力・電気・エネルギーに対する正しい知識を普及するため、原子力発電のしくみと 科学実験を行う。 2 委託業務の内容 委託業務の概要は、以下のとおりとする。 (1)(公財)福井原子力センターから科学実験教室の申し込み連絡を受け、「科学実験教室」 開催希望団体と日程および実験内容の調整を行う。 (2) 原子力発電のしくみや科学実験に必要な器具およびテキスト等の準備をして、科学実験 教室を開催する。科学実験教室は必ず2名以上のスタッフで行う。 (3) 実験教室開催後は、参加者にアンケートを実施し、その回答と実施結果報告書を福井県 に提出する。 ① 科学実験教室募集広報 福井県がチラシを作成し、県内保育園、幼稚園、市町村、公民館、児童館等に配布する。 また、「あっとほうむ」ホームページへの掲載、福井県が作成する原子力広報誌およびパ ンフレットへの掲載を行う。 ② 開催方法等 開催を希望する日時の2週間前までに、団体からの開催申し込みを受ける。団体からの開 催申込み等の受付は(公財)福井原子力センターが行う。 受託者は(公財)福井原子力センターから申し込み連絡を受け、団体と細かな日程および実 験内容について調整を行う。「科学実験教室」の実施予定については、随時、(公財)福井 原子力センターに連絡を行うこと。 当日は受託者が団体の希望する場所に出向き、原子力発電のしくみと団体が選んだ科学実 験を行う。 科学実験教室は、実験により30分~40分程度を予定しているが、団体の要望や科学実 験の内容等により、短縮または延長をすることができる。 ・講師は平易で、分かりやすい解説を行うこと。 ・講師、スタッフは、参加者の質問等に答えられるよう実験内容を熟知しておくこと。 ・参加者の安全に十分配慮し、危険防止のため、スタッフは十分な人数を配置すること。 ・科学実験教室開催の都度、参加者のアンケートを行い、集計すること。 (4) 原子力発電のしくみ 原子力に関して基本的知識を有する者が実施すること。 原子力発電のしくみについての解説は、毎回 10 分以上行い、その内容は、参加者の年齢等 に応じて工夫を凝らすこと。受託者の希望があれば、パンフレット「はじめての原子力 Q&A」 のパネルの貸出、福井県作成のパンフレット等の提供を行う。 原子力発電のしくみについて必須説明項目は以下のとおりとする。 ア エネルギーの利用 イ 発電のしくみ ○ 原子力発電のしくみと特徴 ○ その他の発電方法(火力発電、水力発電、風力発電、太陽光発電等)のしくみと特 徴 ウ 福井県の原子力発電所 (5)科学実験 ① 所要時間は、各科学実験の必須実施の実施時間を目安とする。 ② 科学実験は、展示実験と参加者が体験する実験を組み合わせて行う。展示実験を行う場合 も、参加者に結果を予想させるなど興味を喚起し、飽きない工夫を凝らすこと。 ③ 実施項目ごとに必ず解説を行うこと。 ④ 科学実験の解説においては、一般の方の興味を喚起するように身近な現象等の例示を行う などの工夫を凝らすこと。また、参加者の年齢や親子、孫と祖父母等の組み合わせを考慮す ること。 各科学実験の必須実施項目は以下のとおりとする。実施項目の順序は変更してもかまわない。 ア 電池をつくろう(実施時間30分程度) ○電池のしくみを説明する。 ○レモン、グレープフルーツ、りんご等で果物電池を作り、電子オルゴールを鳴らす。1 個だけでは鳴らない場合は、直列繋ぎにする。 ・参加者4人程度の1グループで1つの果物電池を作ること。1グループにつき、2つ 以上の果物で果物電池を作ること。 ○備長炭電池を作り、電子オルゴールを鳴らす。参加者4人程度の1グループで1つの備 長炭電池を作ること。 イ -196℃の世界(実施時間30分程度) ○液体窒素および液体、気体、固体の違いを説明する。 ○液体窒素で、花、ゴムボール、バナナ等を凍らせる実験を行う。参加者の代表を実験に 参加させること。 ○電気抵抗の展示実験を行う。乾電池、豆電球、コイルを直列に接続し、液体窒素の中に コイルをいれて豆電球の明るさの変化を観察する。また、乾電池を液体窒素の中に入れ て豆電球の明るさの変化を観察する。 ○超伝導物質の展示実験を行う。超伝導物質を液体窒素で冷やし、ネオジウム磁石が空中 に浮きあがる様子を観察する。 ウ ドライアイスで遊ぼう(実施時間30分程度) ○ドライアイスおよび液体、気体、固体の違いを説明する。 ○低温であることを体感する実験 ・ドライアイスにスプーンを乗せて、音が出る様子を観察する。参加者の代表を実験 に参加させること。 ・オレンジジュースなどにドライアイスを入れてシャーベットを作る。参加者全員が 1人1つずつ実施する。 ○ドライアイスが気体になる展示実験 ・袋にドライアイスをいれ、袋が膨らむ様子を観察する。 ・フィルムケースにドライアイスをいれ、ふたが飛び上がる様子を観察する。 ○ドライアイスが二酸化炭素であることを体験する実験 ・ドライアイスを入れた水槽の中でシャボン玉をつくり、二酸化炭素の層の上で浮い ている様子を観察する。参加者の代表を実験に参加させること。 エ びっくり空気力と風船実験(実施時間30分程度) ○大きな風船を参加者が実際に触って、空気に重さがあることを説明する。 ○大気圧を体感する実験 ・コップの上に紙を置き、ひっくり返して水がこぼれない様子を観察。穴あきのおたま でも実施する。参加者の代表を実験に参加させること。 ・大気圧で空き缶がつぶれる様子を観察する。 ○圧縮した空気の力を体感する展示実験 ・ビニール袋に空気を吹き込んで、重たいものを持ち上げる。 ・空気砲の実験を行う。 ○風船がゴムでできていることを説明し、ゴムの持つ代表的な性質を解説する。 ・いろいろな方法(針、ハサミ、灯油等)で風船を割る展示実験 ・割れない風船(展示実験) 風船のヘソやセロハンテープを貼った場所に針を刺す。 風船の中に水を入れ、ロウソクの火を近づける。 オ 電子レンジ実験(実施時間30分程度) ○空間を流れる電気エネルギー(電波)を使って物を温める電子レンジの仕組みを解説す る。 ・いろいろな物を温めてみる(展示実験) 。 濡れタオルと乾いたタオル、水の入ったコップ、空のコップ、油の入ったコップ、ド ライアイスと氷等(水の分子を含んだものだけが温められる) ○マイクロ波の性質を解説する。 ・アルミホイルに包んだ水入りコップ、スチールたわし等を温める(展示実験)。 ○プラズマ状態について解説する。 ・シャーペンの芯、電球、蛍光灯を温める(展示実験)。 カ 光と色の実験(実施時間30分程度) ○光と色の関係について説明する。 ○光の分光実験 ・分光シートを配布し、蛍光灯の光を観察。蛍光灯の光の中に沢山の光(赤、緑、青) が入っていることを確認してもらう。 ・同様に赤色光ライト、緑色光ライト、青色光ライトを使い、分光シートでそれぞ れの光を観察する。 ○光の三原色(展示実験) ・赤、緑、青の光を混ぜ合わせ、クイズ形式で光の三原色について学習する。 ・実験補助スタッフに向け、赤、緑、青の光を点灯し、それぞれで出来上がる影の色を 観察する。 ○光の屈折(展示実験) ・水や砂糖水にストローを入れ、光の屈折および屈折率について観察する。 ○補色残像実験(展示実験) ・プロジェクタとスクリーンを用いて、補色画像を作り出し、光と色、目の関係性 について解説する。 キ シャボン玉の変化(実施時間10分程度) ・ 丸枠、四角枠、大きな枠などでシャボン玉を作り、シャボン玉のしくみを説明する。 ・ 水素を入れたシャボン玉、二酸化炭素を入れたシャボン玉を作り飛ぶ様子を観察する。 (展示実験) 。 ・ シャボン玉をストローで飛ばし、色と形の変化を観察する。参加者全員が1つずつ実 施する。 ク スライムを作ろう(実施時間10分程度) ・スライム(赤、青、黄色、緑から選択)を作り、形の変化を観察する。参加者全員が1 つずつ実施する。 ケ 水を使う科学マジック(実施時間10分程度) ・水酸化ナトリウム、インジゴカルミン、グルコースを使い液体の色変化(振り混ぜる→ 放置)を観察し、酸化還元反応について解説する。 ・吸水ポリマーを使い吸収力を観察する。 ・教訓茶碗を使い、サイホンについて解説する。 (6)実施結果の報告 科学実験教室の終了後、参加団体にアンケートを依頼し、当日または後日アンケートを回収 する。また、科学実験教室の実施結果報告書を作成する。 毎月末に当該月に実施した科学実験教室の実施結果報告書を取りまとめ、参加団体のアンケ ート結果の集計とともに、翌月10日までに県に報告する。
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