本文資料 - 国土交通省 関東地方整備局

平成27年3月13日(金)
国土交通省
関東地方整備局
利 根 川 上 流 河 川 事 務 所
記
者
発
表
資
料
を作成しました。
利根川上流河川事務所で管理している河川の維持管理の取り組み状況について平成
25年、26年に実施した内容を『河川管理レポート』としてまとめましたので、公
表します。
この『河川管理レポート』は、普段見えにくい河川管理の取り組みについてわかり
やすく知っていただくために作成したものです。
また、『河川管理レポート』をより分かりやすく、親しみやすいものにしていくた
め、アンケートも併せて実施しますので、率直なご意見をお待ちしております。
なお、いただいた意見につきましては、今後の河川管理の取り組みの参考とさせて
頂きます。
■本文資料(PDF):平成25、26年利根川上流河川管理レポート
アンケート:下記URLよりアクセスし、回答お願いします。
https://ci.surveyenquete.net/wix/p98663659.aspx
(実施期間:平成27年3月25日(水)まで)
発表記者クラブ
竹芝記者クラブ、神奈川建設記者会、茨城県政記者クラブ、栃木県政記者クラブ
刀水クラブ、埼玉県政記者クラブ、千葉県政記者会
問い合わせ先
国土交通省 関東地方整備局 利根川上流河川事務所
氏名 副所長
米谷 信行(こめたに しんこう)
氏名 管理課長 野路 一 (のじ はじめ)
電話 0480-52-3952
FAX 0480-52-7883
2013.1〜2014.12
渡良瀬遊⽔地は栃⽊、群⾺、埼⽟、茨城4県の県境にま
たがる⽇本で最⼤(⾯積33km2)の遊⽔地です。通常は⽔
⾯と湿原・草地が広がっていますが、洪⽔になると河川⽔
が遊⽔地に流れ込み下流に流れる量を軽減します。このよ
うに渡良瀬遊⽔地は洪⽔から⽣命や財産を守るという⼤切
な役割を果たしています。
第3調節池
遊⽔地(全体)
⾯ 積
33km²
容 量
171.8百万m³
※33㎞²は、第1〜第3調節池の
他、遊⽔地内の河川や河川敷を
含めた数字です。
⾯ 積 2.8km²
容 量 19.1(百万m³)
3つの調節池の中で最
も⼩さい調節池。巴波
川の改修状況に合わせ、
平成9年6⽉に概成し
ました。池内はほとん
ど利⽤されておらず、
⾼⽊のアカメヤナギ群
落や湿地のスゲ群落な
どが⾒られます。
〜 平成25〜26年に実施した利根川の維持管理に関する取り組みについて 〜
坂東大橋付近(利根川182km付近)
烏川
渡良瀬遊⽔地の洪⽔調節のしくみ
1
普段は湿地や草原がひろがって
いる
2
洪⽔時には越流堤より遊⽔地内へ
⽔が流れ込み下流に流れる⽔の量
を減らす
渡良瀬遊水地付近(渡良瀬川4km付近)
坂東大橋
第3調節池
利根川
第1調節池
4
洪⽔が収まると排⽔⾨をあけて遊
⽔地内に貯まった⽔を川に流す
3
洪⽔が収まるまで、
遊⽔地内で⽔を貯め込む
渡良瀬遊⽔地の中で最
も⼤きな調節池。南側
には⾕中湖、北側には
広⼤のヨシ原が広がっ
ており、⼀部はグラウ
ンドやゴルフ場にも利
⽤されています。
第2調節池
第1調節池
⾯ 積 15.0km²
容 量 117.1(百万m³)
第2調節池
谷中湖
⾯ 積 5.0km²
容 量 35.6(百万m³)
渡良瀬川と思川、巴波
川に囲まれた調節池。
思川に⾯して越流堤が
あります。⼀部の耕作
地以外は広⼤なヨシ原
となっています。
また、湿地環境の保
全・再⽣を進めるため、
掘削による湿地再⽣を
⾏っています。
渡良瀬川
福川
渡良瀬遊水地
利根川上流河川事務所および各出張所⼀覧
利根大堰
⼋⽃島出張所
〒372-0827
群⾺県伊勢崎市⼋⽃島⼄913
TEL.0270-32-0168
利根大堰付近(利根川154km付近)
利根川
渡良瀬川
川俣出張所
〒348-0051
埼⽟県⽻⽣市本川俣840
TEL.048-563-1992
⼤利根出張所
〒349-1153
埼⽟県加須市新川通700-6
TEL.0480-72-8360
渡良瀬川合流点付近(利根川132km付近)
⽬吹出張所
〒278-0001
千葉県野⽥市⽬吹1482
TEL.04-7122-3014
守⾕出張所
〒302-0116
茨城県守⾕市⼤柏355-7
TEL.0297-48-2441
藤岡出張所
〒323-1104
栃⽊県栃⽊市藤岡町藤岡
TEL.0282-62-2142
江戸川
稲戸井
調節池
利根川
古河出張所
〒306-0036
茨城県古河市桜町4-8
TEL.0280-22-0487
田中調節池
江戸川分派付近(利根川122km付近)
渡良瀬遊⽔池出張所
利根川
〒349-1203
埼⽟県加須市柏⼾字宮345
TEL.0280-62-2420
〒349-1198 埼⽟県久喜市栗橋北⼆丁⽬19番1号
TEL. 0480-52-3957
渡良瀬遊⽔地周辺の管理区間図
菅生調節池
田中調節池付近(利根川86km付近)
JR常磐線
平成27年3⽉
P③へ
不法⾏為や河川管理施設等の状況、河川利⽤等に
関する状態を把握するため、河川巡視等を⾏ってい
ます。
異常等を発⾒した場合、応急的な補修や注意喚起
のための看板を設置したり、継続的な監視を⾏って
います。
☞
P⑦へ
機械で操作する⽔⾨、排⽔機場(排⽔ポンプ場)な
どの施設が、正常に稼働するように点検を⾏っていま
す。
点検の結果、設備の損傷、劣化等が確認された場合
には、設備の補修や部品の交換、機器の調整、清掃な
どの整備を⾏い、利根川沿川の浸⽔被害を防⽌してい
ます。
河川巡視の様⼦
☞
福川⽔⾨
堤防の変状確認
施設の確認
電源装置の点検
不法投棄の発⾒
河岸の変状確認
エンジンの点検
⼩段の状況確認
P⑤へ
堤防は洪⽔から地域住⺠の⽣命と財産を守る重要な
施設です。点検に必要な環境を整えるために堤防除草
を⾏い、出⽔期※前および台⾵期に徒歩で堤防点検を
⾏っています。
点検によって発⾒された変状は、早期に補修等を実
施し、堤防の安全性を確保しています。
※洪⽔が発⽣しやすい6⽉〜10⽉までを出⽔期としています。
設備の劣化状況
☞
P⑨へ
☞
河川には、地域住⺠の⽣命と財産を守る役割の他に、
⽣物の⽣息・⽣育・繁殖環境、⼈と川とのふれあい、
⽔質の保全などの役割があります。
良好な河川環境を保全していくために、様々な調査
や取組を⾏っています。
カイツブリ
堤防点検の様⼦
栃木県
群馬県
渡良瀬貯水池
(谷中湖)
タコノアシ
埼玉県
護岸上の植⽣繁茂
動物による⽳
城県県
堤防天端のクラック
1
わだち
渡良瀬遊⽔地
キジ
2
A
河川は、洪⽔や渇⽔といった⾃然現象によって、その状態が変化し
ています。そのため、定期的、計画的に河川を巡視し、堤防や⽔⾨等の
河川管理施設等に異常がないか、河川区域内において不法投棄等がない
かなど「河川の状態を把握」する必要があります。⽇々の巡視により施
設等の状態を⽬視で⼤まかに把握します。もし異常などを発⾒した場合
には、必要に応じて対策を実施したり、経過を観察しています。
A
河川の利⽤者が多いゴールデンウィーク前や夏休み前に重点的に点検を実施しています。
補修の実施例
河川巡視の実施状況
点検により破損状況等を確認した施設については、すみやかに補修または注意喚起の看板を設置するな
どの処置を⾏いました。
河川巡視の実施状況【H25~H26】
ゴミの投棄など
の違法行為
44%(2433件)
堤防等河川管理
施設の変状
46%(2561件)
<不法投棄、不法占用など>
<堤防亀裂、植生繁茂など>
点検時
・橋梁の通⾏禁⽌措置(柵の設置)
ゴミマップは、河川巡視により把握されたデー
タをもとに作成しています。
ホームレスの確認
ゴミマップの⼀例
点検時
措置後
3
会場で掲⽰
H26クリーン作戦の様⼦
ゴミマップの公表:
http://www.ktr.mlit.go.jp/tonejo/tonejo_index014.html
措置後
・制限柵の補修と警告看板の設置
・⼟のうによる法⾯補修と制限柵の措置
地域のみなさんに不法投棄の実態を知ってもら
い、少しでも不法投棄が減ることを期待して公表
ゴミマップを
しているものです。
このマップは、渡
良瀬遊⽔地クリーン作
戦の会場などで掲⽰し、
不法投棄防⽌啓発に役
⽴てています。
点検時
制限柵の破損
不法投棄の発⾒
措置後
転落の危険箇所
河川管理施設の状況確認
・除草と⼟砂の撤去による機能回復
階段の植⽣繁茂
点検時
不法係留の監視
措置後
堤防の変状確認
警告看板
の設置
不法占⽤の警告
恒久対策
応急対策
⽼朽化した橋梁
巡視で確認した状況
平成25年および平成26年の河川巡
視で発⾒されたものは「ゴミの投棄
などの違法⾏為」、「堤防等河川管
理施設の変状」に関する項⽬が全体
の多くを占めていました。
違法⾏為については注意、指導を
⾏うとともに、河川巡視の強化、警
告看板の設置などを⾏いました。ま
た、変状が確認され、緊急的に改善
が必要な箇所では補修を実施しまし
た。
・破損した⽊柵の補修
防護柵の破損
河川利用状況
6%(319件)
自然環境の状況
4%(219件)
安全利⽤点検とは、階段や⼿すり、防護柵等の施設が安全に利⽤できるよう点検をすることです。
河川敷祭り
課外授業
点検時
措置後
河川は、誰もが⾃由に使⽤することができますが、
排他的・継続的に使⽤するなど、⾃由使⽤の範囲を超え
る場合は、河川法の許可を受けなければなりません。ま
た、騒⾳・危険⾏為などにより他の河川利⽤者や付近住
⺠の迷惑となるような使⽤は、⾏わないでください。
河川を利⽤するにあたっては、安全に注意して利⽤
してください。
4
対策が必要な変状【H25~H26】
堤防点検の様⼦
A
A
平成25年および平成26年の堤防点検で確認され対策を実施した件数
は124件でした。
このうち主な変状としては、『堤防の陥没や⻲裂等』が全体の6割
程度を占めていました。変状に対してはモルタル詰めや⼟砂による埋
戻しなどで補修を実施しました。また、『樹⽊・植⽣の繁茂』及び 、
『裸地化・踏み荒らし』がそれぞれ約1割を占めています。
これらの応急措置の主な実施事例は、次のとおりです。
堤防は地域住⺠の⽣命と財産を洪⽔から守る最も重要な施設です。
このため、定期的な点検により堤防表⾯の変状(⻲裂や陥没など)を
早期発⾒し、補修等の対策を講じることが重要です。
利根川上流河川事務所管内では、左右岸合わせて約296kmの堤防が
整備されており、これらを徒歩で⽬視による点検を実施しています。
その他※
16%(20件)
7%(9件)
裸地化、
踏み荒し
樹木・植生
の繁茂
13%(16件)
堤防の陥没や
亀裂等
64%(79件)
※その他の要因:法崩れ、侵食、空洞化等
応急措置(補修)の実施例
利根川の堤防は、⻑い歴史の中で過去の被災状況に応じて、より安全
になるよう築堤(盛⼟)を繰り返し重ねてきたことから、堤体内部の構
造(⼟質)が不均⼀であるという特徴があります。このため、⽇々の河
川巡視に加え、出⽔期前および台⾵期の堤防点検、さらに堤体内部の構
造を把握するための地質調査等も⾏っています。
A
点検時
点検時
護岸の隙間
護岸に樹⽊の繁茂
放置しておくと、
護岸倒壊の恐れあり!
放置しておくと、
護岸破損の恐れあり!
利根川右岸139km付近の築堤履歴図
堤防点検は、毎年、出⽔期前および台⾵期において、堤防を徒歩で⽬視点検し、堤防等河川管理施
設の変状を確認するものです。変状を発⾒した場合には、応急措置を⾏ったり、変状規模の計測(写
真撮影、マーキング等)を実施し、引き続き⽇々の河川巡視等で状況を監視しています。
点検時
措置後
モルタルによる補修
措置後
点検時
動物による法⾯の⽳
樹⽊の伐採
堤防天端にクラック
放置しておくと、⾬⽔が浸透
し堤防弱体化の恐れあり!
放置しておくと、
⽔みちができる恐れあり!
堤防に⽣じるさまざまな変状のイメージ
わだち
踏み荒しによる裸地
措置後
⼟砂を埋めて補修
措置後
間詰めによる補修
堤防点検の状況
小段の水たまり
動物による穴
踏み荒しによる裸地化の状況把握
法⾯の変状確認
法⾯の変状測定
坂路部の状況確認
のり面クラック
護岸上の植生繁茂
5
堤防天端の段差測定
注)実際に変状が⽣じた場所とは異なります。
天端クラック
護岸の変状確認
護岸の変状確認
動物による⽳確認
法⾯のくぼ地の状況確認
6
A
⽔⾨には洪⽔の逆流を⽌めるための「ゲート設備」、排⽔機場には堤内地(宅地側)の内
A
利根川上流河川事務所の98施設にゲート設備
約50年前に造られたエンジ
ンで交換部品が⼊⼿できな
いため、新品へ更新しまし
た。
やポンプ設備が設置されています。このうち、
⽔(⽀川に貯まった⽔)を強制的に堤外地(本川)へ排除するための「ポンプ設備」を設置
設置後30〜50年経過する施設が7割も占めてい
しています。
ます。機械設備は古くなると故障する可能性が
⾼くなるとともに、修理⽤の部品の⼊⼿も困難
となります。
このため、故障する
前に点検結果や運転実
ポンプ⽻根⾞
績などを踏まえながら
機器の分解整備や取り
渡良瀬調節池第1排⽔⾨(ゲート設備)
A
⾕⽥川樋⾨(ゲート設備)
新堀川排⽔機場(ポンプ設備)
洪⽔時において「ゲート設備」ではゲートが確実に開閉できること、「ポンプ設備」では
⻑時間にわたりポンプを運転できることが重要です。点検によって、故障の有無を確認する
ことでいつでも運転できるようにしておくことはもとより、機械の調⼦などを観察して故障
の発⽣を未然に防いでいます。
替えなどを計画的に実
施しています。
A
設備劣化状況
更新前
⽻根⾞の分解整
備では、腐⾷部
分の修理や全体
の塗り替え塗装
を⾏い、機器を
延命しました。
排⽔機場エンジン
更新後
機械設備の運転に電気は⽋かせません。
⽼朽化による取り替えにあ
わせ、電気がなくてもゲー
トを全閉できる開閉装置に
更新しました。
このため、⾃家発電機を設置し停電に備え
たり、利根川上流河川事務所で保有する「災
害対策⾞(照明⾞など)」に搭載した発電機
更新前
によりゲート設備を運転できるようにするな
ど、施設の特性に合わせて対策をしています。
機械設備の点検状況
排⽔機場エンジン
樋管開閉装置
樋管開閉装置
さらに、ゲート設備では電気が無くても安
点検では、ゲート設備やポンプ設備の動⼒源であるモータ、エンジンやこの動⼒を伝える
⻭⾞、軸・軸受、ワイヤーロープ、頭脳にあたる制御装置などさまざまな機器や部品につい
て、温度、圧⼒、振動、電流・電圧、時間などの計測と、専⾨技術者の⽬(外観)、⽿
全にゲートを閉められる「⾃重降下機能」の
追加も⽼朽化による機器の更新時にあわせて
実施しています。
更新後
H25
975 H26
800
735
600
397
400
522 454 304
200
年別合計
0 0 蓮花川排⽔機場
0 0 ⾕川
⽥川
⾕⽥
第
⼀排
排⽔
⽔機
機場
場
第ニ
20 0 ⾕川
⽥川
⾕⽥
第
⼆排
排⽔
⽔機
機場
場
第⼀
0
15 0 ⾕⽥川
⾕⽥川
⽔機
機場
場
排⽔
ディーゼルエンジンの内部点検
(軸の変形等異常の有無を確認)
1,000
新堀川排⽔機場
7
ゲート開閉装置の軸受の聴⾳点検
(動作中の異⾳の有無を確認)
1,200
休
場場
休泊
泊川
川排
排⽔
⽔機機
ゲート開閉装置の⻭⾞の⻭当たり点検
(⻭⾞同⼠の接触状況の良否を確認)
利根川上流河川事務所に排⽔機場は6施設あり、
合計で毎秒約120m³の排⽔機能を持っています。
平成25年には6回の出⽔があり、トータル約735
万m3(東京ドーム約6杯分 )、平成26年には9回
分の出⽔があり、トータル約975万m3(東京ドーム
約8杯分 )の内⽔(宅地側に貯まった⽔)を利根川
などに排⽔し、浸⽔を防ぎました。
洪⽔時に排⽔機場等の施設が正常に稼働できるよ
うに、引き続き施設の点検や補修を⾏っていきます。
排⽔量万m3
(⾳)、⿐(におい)、指(感触)の感覚などにより、異常や劣化の有無を診断しています。
8
A
渡良瀬貯⽔池(⾕中湖)は「洪⽔調節」と「河川の正常な機能維持のため及び⽔道⽤⽔のための補給」
をおこなう機能を備えています。
⽇照りなどがつづいて川の⽔が少なくなると、本来河川が持っている動植物の⽣息・⽣育環境の創出、
⽔質の保持、⽔⽥に⽔を引くなどの機能が正常に働かなくなります。
このため、渡良瀬貯⽔池(⾕中湖)では、川の⽔が多く流れているときに貯めておいた⽔を、利根川の
⽔が不⾜している時に補給しています。また、⾸都圏への⽣活⽤⽔のための補給も⾏っています。
渡良瀬貯⽔池(⾕中湖)では、平成25年には96⽇間、48,469千m3(東京ドーム約39杯
分)、平成26年には49⽇間、27,667千m3(東京ドーム約22杯分)の⽔を利根川に補給しま
した。
A
河川にはたくさんの⽣物がすんでいます。これら⽣物の⽣息・⽣育状況を知るために⿂介類、底⽣動物、
植物、⿃類、両⽣類・爬⾍類・哺乳類、陸上昆⾍類等を対象とした⽣物調査(河川⽔辺の国勢調査)につ
いては、河川に関する各種計画を策定するための基本情報を収集することを⽬的とし、定期的に実施して
います。今後も調査を継続的に実施し、⽣物の⽣息状況の把握に努めます。
河川の正常な機能の維持
や⾸都圏の⽣活⽤⽔に⽤
いる⽔の量
ダム諸元
カイツブリ
キジ
タコノアシ
[mg/l]
A
河川の⽔質調査は、毎⽉1回定期的に実施
しています。利根川上流河川事務所管内にお
ける現在の⽔質は、川の⽔質の程度を⽰す指
標であるBOD(⽣物化学的酸素要求量)で⾒
るとA類型(2mg/l)を満⾜しています。
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
ミゾコウジュ
栗橋地点BOD75%値の推移
A類型(2mg/l)
を満⾜
1.9
1.9
1.6
1.2
1.6
1.5
1.6
1.7
1.7
1.2
H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
A
渡良瀬貯⽔池(⾕中湖)は、運⽤開始直後の夏場の渇⽔補給時に植物プランクトンの増殖が原因と思わ
れるカビ臭が発⽣しました。
このため、渡良瀬貯⽔池(⾕中湖)では、⼲し上げ、ヨシ原浄化施設、⾕⽥川分離施設などの各種⽔質
保全対策を実施しています。
⼲し上げは貯⽔位を低下させ、湖底⾯(底泥)を⽇光や空気にさらす(乾燥させる)ことによって、カ
ビ臭原因物質である植物プランクトンなどを減少させ、カビ臭発⽣を抑制させる効果があります。
これらの対策によって、渡良瀬貯⽔池(⾕中湖)では近年カビ臭が減少しています。
渡良瀬遊⽔地(⾕中湖)
⼲し上げ時(貯⽔位 Y.P+8.3m)
[ng/l]
カビ臭物質の推移(各年の最⼤値)
3,500
⾕⽥川分離施設(H11.4〜)
3180
3,000
ヨシ原浄化施設(H14.4〜)
2,500
⼲し上げ実施によ
りカビ臭の発⽣が
近年減少
1,500
1000
1,000
560
■:陸化、■:⽔⾯
9
570
550
250
289
250
82
0
105
チュウヒ
⼲し上げ実施(H16.1〜)
2100
2,000
500
渡良瀬遊⽔地は、3,300ヘクタールの広⼤な空間
に本州最⼤のヨシ原を有し、利根川⽔系の治⽔に⼤
きな役割を果たすとともに、⾃然、歴史、⽂化など
に触れ合える貴重な場となっており、国際的に重要
な湿地であることから、平成24年7 ⽉にラムサール
条約湿地に登録されました。
191 237
渡良瀬遊⽔地
368
196
39
36
49
44
88
110
98
55
82
トネハナヤスリ
ラムサール条約:特に⽔⿃の⽣息地として国際的に重要な湿地及びそこに⽣息・⽣育する動植物の保全を促進
することを⽬的とした国際条約
※詳しく知りたい⼈は、環境省のHP(http://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/)を参照!
H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
10