株式会社ジェイテクト

株式会社ジェイテクト
住所
名古屋本社 〒450-8515 愛知県名古屋市中村区名駅 4 丁目 7 番 1 号 ミッドランドスクエア 15 階
大阪本社
ホームページ URL
〒542-8502 大阪府中央区南船場 3 丁目 5 番 8 号
http://www.jtekt.co.jp/
1. 会社概要
創立
2006 年
(光洋精工(1921 年創立)と豊田工機(1941 年創立)が合併)
資本金
455 億円(2014 年 3 月期)
業績
売上高
連結:1 兆 2600 億円
単独:6,423 億円(2014 年 3 月期)
従業員数
連結:43,456 名
事業内容
ステアリングシステム、軸受、駆動部品、工作機械、電子制御機器などの製造・販売
単独:11,015 人(2014 年 3 月期)
2. 会社の特色
2006 年 1 月に光洋精工株式会社と豊田工機株式会社が合併し、株式会社ジェイテクトが誕生しました。要素技術の塊
である軸受とモノづくりの基盤である工作機械で培ってきた技術を用いて、ステアリングと駆動部品にて高度なモーショ
ンテクノロジーを提供しています。軸受・工作機械・ステアリング・駆動部品の4事業を持つ世界で類のない自動車部品
メーカーです。トヨタグループのシステムサプライヤとして、自動車産業をはじめ、電機、鉄鋼、産業機械、建設機械、
精密機械など幅広い分野のお客様と取引がございます。
<各事業の特長>
・ステアリング:油圧・電動・電子制御、全てのタイプを供給。電動パワステ開発は弊社が世界初。世界シェア No.1
・駆動系部品
:自動車の「走る」機能を担う部品、カップリング・トルセンデフ・ドライブシャフト・プロペラシャフトなどのシステムを供給。
・軸受
:家電・工作機械・自動車・風力発電機・航空機など直径 1mm から 7m まで。
・工作機械
:研削盤・切削機・超精密加工機・制御装置・計測機器がモノづくりを支えます。
3. 先端研究・技術開発・製品開発例の紹介
3.1 大型SUV向け第3世代テーパーローラーハブユニット
乗用車のホイール用軸受は、複列アンギュラ玉軸受のハブユニットが主流となっ
ハブシャフト
(アウトボード側インナーレース一体)
ABS センサー
ていますが、車両が重く悪路走行も行うスポーツ多目的車(SUV)およびピック
アップトラックでは、テーパーローラーベアリング(以下、TRB)の2個使いやハブ
ユニットとハブシャフトが別体の TRB ハブユニット(第 1・2 世代)が主流でした。
ジェイテクトでは更なる自動車の高性能化ニーズに応える為、ハブシャフトと車
パルサーリング
両外側列の内輪(アウトボード側インナーレース)を一体化し、かつ独自の低損失化
技術である LFT(Low Friction Torque)を採用した第3世代 TRB ハブユニットを、日
図1
3 世代 TRB ハブユニット
本メーカーとしては初めて量産化しました。従来品に比べて 600g/台の軽量化をしつつ 20 倍の軸強度を達成、LFT に加え
てシール形状の最適化を織り込む事で、軸受損失を従来の半分とし車両燃費の向上に大きく貢献しています。またバネ下
重量の低減は乗り心地の向上の他、ブレーキ・サスペンション・ナックル等の設計自由度の向上へ繋がり、車両軽量化に
も大きく貢献しています。
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3.2 e500H-GS スカイビング加工法による歯車加工機の開発
歯車は重要な機械要素として、あらゆる分野で多くの製品に使用されています。歯車は専用加工機で製造され、大量生
産を前提としているため、環境や市場変化に対応可能な多品種生産は困難でした。
スカイビング加工法は、工作物に対して工具を傾け、高速同期回転させなが
ら工作物軸に沿って工具を移動させ、歯車を創成する工法です。当社は、旋削
から歯車加工、穴あけまでを 1 台の機械で加工できるスカイビング加工機
e500H-GS を開発しました。これにより、設備の台数が減り投資コストが抑えら
れただけでなく、加工時間が短縮でき生産性が向上し、加工の自由度が増すた
めに従来法では難しかった多品種生産も可能となりました。当製品は、日刊工
業新聞社主催の「2014 年第 57 回十大新製品賞 本賞」を受賞しました。
図2
e500H-GS
3.3 VMS(Virtual Machine Simulator)の開発と利用
通常、機械の製作の流れは要素部分の設計を行い、それぞれの部品を加工し組立て、配管・配線し、電気運転を行い、
お客様に納入となります。工作物に対しての機械動作の検証作業は、これらの期間が必要となることに加えて、検証の結
果、機械修正が必要となった場合、費用も発生してきます。
VMS(Virtual Machine Simulator)は機械の3Dモデルを用いて加工プログラムを仮想的に実行し、シミュレーション
を行う機能です。設計の3Dモデルデータを用い
て機械や工作物のモデルを表示します。電子制御
部分は実機のデータをそのまま投入することが
でき、機械の3次元干渉検査や、電子制御・加工
プログラムのデバッグが検証可能となり、現場で
の手直しが不要となります。また検証作業までに
必要だった機械の製作期間や機械修正もなく、確
認作業を効率的に行うことができます。
機械に使用される主要な部品・電子制御品は当
社で開発しており、総合的なシミュレーションが
可能となります。
図3
VMS 画面
3.4
電動パワーステアリング技術開発
1988 年に当社が世界で始めて開発した電動パワーステアリング(以下
EPS)が量産されて 25 年が経過しました。常に駆動力の一部を用い、油圧
を発生、維持させる油圧式パワーステアリングに比べ、必要な時のみアシ
ストを行う EPS は約 3~5%の燃費改善効果があり、パワーステアリングの標
準形式となってきています。ジェイテクトは同分野のパイオニア,及び世
界最大のサプライヤーとして常に最先端の技術を世界中に供給しています。
従来、EPS に用いられるモータと挙動をコントロールする ECU(Electric
Control Unit)は、独立して車輌に搭載されていました。その為、モータと
ECU は電気的にも別々に配線する必要があり、配線抵抗により電力を損失し
図4
EPS システム概要と電力効率
ていました。今回の一体型モータ/ECU の開発により、モータと ECU 間の配
線損失を低減し、高効率化を実現することができました。
問合せ先:
E-mail:[email protected]
Tel:052-527-1900
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Fax:052-527-1911