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~群馬バイオガス発電プロジェクト~
環境省グリーンファイナンス推進機構のホームページより
PJ概要
群馬県の食品工場内における、食品残渣を原料としたバイオガス発電プロジェクト
総事業費(予定)
8億円
(うち、グリーンファンドより1億円の出資決定)
PJ所在地域
群馬県明和町
CO₂削減効果
1,156t/年(想定)
事例紹介
http://greenfinance.jp/case/pdf/case1004_01.pdf
キャンパック・プロジェクト組織図
インタビュー
株式会社エナリス
取締役会長 久保
好孝氏
貴社の事業内容について教えてください。また、貴社の経営戦略において本プロジェク
トはどのような位置付けにありますか。
インタビュー
インタビュー
インタビュー
株式会社エナリス
取締役会長
久保
好孝氏
貴社の事業内容について教えてください。また、貴社の経営戦略において本プロ
ジェクトはどのような位置付けにありますか。
当社は電力エネルギーの流通分野において川上の発電から川下の消費に至る
までの電力事業を水平展開しています。具体的には、川下の需要者に対しては、
節電支援による量的削減と最適な電源ミックスを組み込んだ調達代行による
質的(単価)削減を組み合わる方法でコスト削減メリットを提供し、川上の発
電事業者に対しては、大企業を中心としたグリーン電力に対する需要の高まり
が定着しつつある中、好条件での電力販売に向けた各種サービスを提供してい
ます。
当社の元々のメイン事業は、特定規模電気事業者(新電力、PPS)の需給管
理事業でしたが、それを推進する中、川上のパワーマーケティング事業にも領
域を拡大し、再生可能エネルギー分野の電源開発に取り組むようになりまし
た。なかでも、稼働率が高く、電源として安定しているバイオガス・バイオマ
ス発電には注目しており、今回のプロジェクトも、その流れの一環としてバイ
オガス発電に当社として初めて取り組んだものです。
今回のプロジェクトは小規模なものではありますが、これを皮切りにバイオ
ガスやバイオマス発電事業を進めていきたいと考えています。
今回のプロジェクトにおいて、特に苦労した点や印象に残っている出来事があ
れば教えてください。
一番苦労したのは資金調達ですね。バイオガス・バイオマスの分野はまだまだ実績が少ないため、金融機関や投資家の
理解が十分進んでおらず、説明に大変苦労しました。その中で機構に出資決定頂く際に、共同して技術的調査や各種リ
スク整理を行うことができ、プロジェクトを進める上で、大変良い影響がありました。
資金面以外では、関係者が多いので全体のスキームをどのように構築するかというところも課題でした。
このプロジェクトの特色は何でしょうか。
一番の特徴は、食品工場の敷地内に発電所を建設するオンサイト型な点です。建設場所や原料である食品残渣の供給も
安定していることから、発電事業の安定性に寄与すると思います。
これまでありそうでなかなか無い事業モデルということで、本件を発表した後には、他の食品工場からもかなり問い合
わせがありました。
現時点でも現地の見学者は大変多く、食品メーカーも本件の動向を注視しているように感じています。今回の事業が
無事に立ち上がって想定通りの発電実績を示していけば、今後同様の取り組みを検討する工場も増えてくるのではない
でしょうか。
このプロジェクトで採用する設備等について、技術的特徴があれば教えてくだ
さい。
一番の特長は、ドイツ製の発酵タンクとガスエンジンを利用している点です。短期間で建設でき、かつローコストなこ
ともあり、ヨーロッパでは標準的なものとなっている実績ある設備です。
バイオガスの場合、技術的にはガスエンジンの性能が重要です。特に、バイオガスはLPG等と比べて品質が不安定
なため、許容されるガスの品質の幅がポイントとなりますが、今回の設備はこの点が優れていました。
国内でも今後バイオガス事業が広がって需要が増えていけば、開発が進むのではないかと思います。国内メーカーに
も同レベルの物を開発していって欲しいですね。
今後、再生可能エネルギー事業分野が拡大していくための課題について、どのよ
うにお考えでしょうか。
FIT制度が立ち上がって2年、制度の導入で再生可能エネルギー分野の事業機会は拡大しましたが、今後更に拡大さ
せていくためには、これまでの状況を踏まえて制度をどんどん改善していって欲しいと思っています。
バイオガスやバイオマスに関して言えば、発電規模が小さくなると単位当りのコストが増加するため、地域における
ニーズが高い小規模事業が中々進んでいません。
風力では洋上風力の買取価格をアップさせましたが、そのような思い切った取り組みをバイオガス・バイオマス分野
においても実施し、規模によって買取価格に差をつければ、地域の小規模事業でも利益を確保できるものと考えていま
す。
そうすれば、より多くの地域の事業者が発電事業に参入でき、結果的に電力の地産地消が一層進み、地域経済に良い
影響を与えるものと思っています。
バイオガスプラントの概要
所在地:群馬県邑楽郡明和町 9001 日本キャンパック株式会社利根川工場内
施主: エリナス DE バイオガス株式会社
施工主;ドライ・イー株式会社
プラントの概要:
バイオガスプラント:LIPP GmbH (ドイツ)
コジェネ発電機:TEDOM a. s.(チェコ)
原料前処理システム
発酵槽 500m3 4 基(150m3 ガスバルーン付)
消化液槽 500m3 1 基 (残留ガス回収機能)
コジェネ発電機 200kW 2 基
ガス前処理装置・脱硫装置
プラント運転管理:日本キャンパック株式会社
プラント維持管理;ドライ・イー株式会社(全体)、日本ユニテック株式会社(発酵槽、消化液槽、CHP)
プロセスのフロー図
処理物
コーヒー滓
お茶殻
60 トン/日 水分 60%
水処理汚泥
受入槽
攪拌
希釈水 0t/d
破砕
投入量 60 トン/日
残留ガス回収
醗酵槽
容量 500m3 × 4
約 37-42 度
消化液槽
醗酵済み消化液 36.9m3/
日
バイオガス
固液分離
h
コンポスト
CHP 発電機
(産廃処理)
200kW×2
発電余熱
売電 (FIT)
水処理(既設)