平成27年度岐阜市食品衛生監視指導計画(概要版) 食品衛生監視指導計画とは 食品衛生監視指導計画は、食品の安全性を確保するため、食品衛生法に基づき定め るものです。この計画は趣旨、内容その他の必要な事項を公表し、広く住民の意見を 求めて策定されます。 食を取り巻く背景及び重点的な取組み 食品表示法の公布、飲食店における食品の偽装表示事件、食物アレルギーによる健 康被害等、食に係る話題は絶えることなく注目されています。また、食肉や浅漬に起 因する食中毒の死亡例があり、食肉の取扱いに加え、野菜の取扱いも指導を強化して いく必要があります。それらを踏まえ、事故発生時に影響の大きい広域流通食品製造 業者や大量調理施設、過去に食品事故の発生があった施設等を重点的に監視指導する とともに、浅漬製造施設、生食用食肉取扱営業施設等の施設を危害度の高いレベルと して設定し監視指導に努めます。 また、食品等の検査を計画的に実施し、市民の食の安全と安心の確保に努めます。 同時に、食品営業者及び消費者に対しても情報を発信し周知徹底を図ります。 他部局等との連携 食品の安全性確保は行政、食品等関連事業者、消費者がそれぞれの役割を果たすこ とで成立します。それにともない行政は食品衛生に関する知識の普及、情報収集、人 材育成、情報及び意見の交換(リスクコミュニケーション)の促進を図ります。これ らの一環として素案を市民の皆様に公表し、ご意見を伺いながら岐阜市食品衛生監視 指導計画を策定し、これに基づいて食品衛生の監視指導を行います。 監視指導は、保健所及び試験検査機関の体制を整備し、必要に応じて他の自治体の 食品衛生担当部局、都道府県農林水産部局、厚生労働省地方厚生局及び消費者庁と連 携し重点的、効果的に行います。 市民 食品等事業者 リスクコミュニケーション 行政 連携 ・他自治体食品衛生担当部局 ・都道府県農林水産部局 ・厚生労働省地方厚生局 ・消費者庁 1 計画の期間等 実施期間:平成27年4月1日から平成28年3月31日までの1年間 2 重点監視施設 ① 広域流通食品製造施設の監視指導 広域流通食品製造施設の衛生監視指導 ② 営業許可施設に対する監視指導 営業許可施設を危害度別に監視目標を設定し、重点的な監視指導を実施。 (下表参照) レベル別監視目標 危害度 業 種 危害度レベルの解説等 レ ベ ル ・飲食店営業(仕出し・弁当で750食以上の調理施 ・食中毒等の食品事故の発生時 1(年2 設、ホテル・旅館で収容人数が100名以上の施設) に大規模となりやすい業種 回) ・ 加工を行う生食用食肉取扱営業施設 ・食中毒等の食品事故の発生頻 ・アイスクリーム類製造業(ソフトクリームを除く) 度等から、危害度が特に高いと ・乳製品製造業 考えられる食品を製造する業 ・乳酸菌飲料製造業 種 ・食肉製品製造業 ・施設の構造が複雑であり、特に ・魚肉ねり製品製造業 衛生管理に注意を要する業種 ・清涼飲料水製造業 ・過去3年間に食品事故の発生があった施設 ・食品の製造工程が複雑であり、 特に衛生管理に注意を要する 業種 レ ベ ル ・飲食店営業(レベル1以外の仕出し・弁当及びホテ ・食中毒等の食品事故の発生時 2(年1 ル・旅館、給食施設、危害発生の高い食品取扱い に中規模程度の事故となる可 回) 施設(刺身、生ガキ等の生食取扱い施設や焼肉提 供施設等)) ・調理のみを行う生食用食肉取扱営業施設 ・食肉販売業(細切行為のある施設の内必要と認めら れる施設) ・魚介類販売業(細切行為のある施設の内必要と認め る施設) ・菓子製造業(県外流通) ・豆腐製造業 ・めん類製造業 ・そうざい製造業(県外流通) ・食品の冷凍又は冷蔵業(県外流通) ・食肉処理業 ・あん類製造業 ・添加物製造業 ・漬物製造業(浅漬製造施設) 能性が高い業種 ・食中毒等の食品事故の発生頻 度が中程度である食品を製造 又は販売する業種 ・食品の製造工程が比較的単純 であり管理しやすい業種 ・施設の構造が比較的単純であ り管理しやすい業種 ・食品の製造又は販売時の温度 管理に注意を要する業種 レ ベ ル ・飲食店営業(上記以外の施設) 3 ・喫茶店営業 (年0. ・食肉販売業(上記以外の施設) ・食中毒等の食品事故の発生頻 度が低度である食品を製造又 は販売する業種 2回) ・食品の製造工程が簡易であり 管理しやすい業種 ・施設の構造が単純であり管理 しやすい業種 ・露店自動車営業、自動販売機 営業等 ・魚介類販売業(上記以外の施設) ・乳類販売業 ・菓子製造業(上記以外の施設) ・そうざい製造業(上記以外の施設) ・アイスクリーム類製造業(上記以外の施設) ・食品の冷凍又は冷蔵業(上記以外の施設) ・氷雪製造業 ・食用油脂製造業 ・ソース類製造業 ・酒類製造業 ・みそ製造業 ・醤油製造業 ・納豆製造業 ・缶詰又は瓶詰食品製造業 ・魚介類せり売営業 ・氷雪販売業 ・弁当又はそうざい販売業 ・こんにゃく又はところてん製造業 ・漬物製造業(上記以外の施設) ③ 集団給食施設に対する監視指導 集団給食施設の衛生監視指導と食中毒の発生防止。(下表参照) 集団給食施設の監視目標 区 分 目標回数(回/年) 小学校、中学校、保育所(保育園)、幼稚園、 病院、1回300食以上又は1日750食以 上の集団給食施設 1 上記以外で1回100食以上又は1日250 食以上の集団給食施設 0.5 上記以外の集団給食施設 0.2 ④ 中央卸売市場に対する監視指導 食品の流通拠点である中央卸売市場内の卸、仲卸等施設の衛生指導 3 重点監視項目 ① 記録の確認 原材料や製品の管理等に関する記録について確認。 ② 食品の表示適正化 食品衛生法に基づいて適正に表示がなされているか監視指導。 ③ 食品添加物の適正な使用 食品添加物の使用状況を調査し、適正な使用について監視指導。 ④ 健康食品に対する指導 健康保持増進効果をうたう「いわゆる健康食品」について、 「健康増進法」に基 づく適正な表示について指導。 ⑤ 牛海綿状脳症(BSE)に関する指導 と畜場における特定部位の適切な除去及び管理。 ⑥ 食肉等の取扱いに関する監視指導 食肉を原因とする食中毒対策について、と畜場、食鳥処理場、食肉処理施設、 食肉販売施設、生食用食肉取扱営業施設、焼肉店等主に食肉を調理し提供する飲 食店の監視指導を実施。 ⑦ 漬物製造施設に関する監視指導 漬物製造業者に対し、国が改正した漬物の衛生規範を遵守するよう監視指導を 実施。 4 試験検査 ① 残留農薬等検査等 市内で生産又は流通する野菜、果実、牛乳、魚介類等の残留農薬や重金属、加 工食品として牛乳等の成分規格検査やそう菜、弁当等の衛生状況などの検査を実 施。 ② アレルギー物質検査 市内で製造または流通する食品のアレルギー物質(卵、乳、小麦、そば、落花 生、えび、かに)の検査、及び適正な製造管理と表示の指導。 ③ 残留抗菌性物質検査等 市内で生産又は流通する牛乳、食肉、魚介類などの畜水産物について、抗生物 質及び合成抗菌剤ならびに内寄生虫用剤の検査を実施。 ④ 食品の放射性物質に係る検査 市内に流通している食品について、放射性物質の検査を実施。 ⑤ 浅漬の衛生対策に係る検査 市内で製造される浅漬の細菌検査を実施。 ⑥ と畜場及び食鳥処理場における衛生状況の確認検査 処理場及び食肉の衛生管理に関する微生物検査を実施。 ⑦ 牛海綿状脳症(BSE)スクリーニング検査 48か月齢超の牛について検査を実施。 5 計画の実施状況等の公表及びリスクコミュニケーションの実施 ① 監視指導の実施状況及び収去検査結果等の概要について平成27年6月末ま でに公表します。 ② 監視指導計画の策定及び年度途中に監視指導計画を大幅に変更する場合、これ を公表し、市民の意見を聴取します。 ③ 消費者、事業者、行政との三者による「意見交換会」、 「食品安全セミナー」を 実施するとともに「出前講座」 「ぎふ市民健康まつり」 「子ども一日食品衛生監視 員」「太郎さんの食中毒事件簿」により市民との意見交換会、情報提供を行いま す。 ④ 食品安全セミナー参加者を食品安全ウォッチャーと位置づけ、食品衛生に関す るアンケートを回答していただく等、意見を聴収します。
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